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公開番号2025064620
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174520
出願日2023-10-06
発明の名称遊星歯車機構
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 1/28 20060101AFI20250410BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】新たな部品を追加することなく振動や騒音を低減もしくは抑制することのできる遊星歯車機構を提供する。
【解決手段】サンギヤ2と、リングギヤ3と、ピニオンギヤ4を自転かつ公転可能に保持するキャリヤとを有するとともに、リングギヤ3が出力要素とされ、サンギヤ2とキャリヤとのいずれか一方が入力要素とされ、サンギヤ2とキャリヤとのいずれか他方が反力要素とされ、リングギヤ3は、円筒状のリム部8と、リム部8の内周部に形成された、ピニオンギヤ4と噛み合う内歯9と、リングギヤ3の外周側に配置された別軸ギヤ11に噛み合って別軸ギヤ11との間でトルクを伝達するようにリム部8の外周部に形成された外歯10とを有し、さらに、リム部8のうち、外歯の内周側および内歯の外周側の位置で、かつリム部8の円周方向の複数の箇所に、リム部8の軸線方向での端面に開口している、スリット13が形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
サンギヤと、前記サンギヤに対して同心円上に配置されたリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとの間に配置されて前記サンギヤと前記リングギヤとに噛み合う複数のピニオンギヤと、前記ピニオンギヤを自転かつ公転可能に保持するキャリヤとを有するとともに、前記リングギヤが出力要素とされ、前記サンギヤと前記キャリヤとのいずれか一方が入力要素とされ、前記サンギヤと前記キャリヤとのいずれか他方が反力要素とされ、前記リングギヤは、円筒状のリム部と、前記リム部の内周部に形成された、前記ピニオンギヤと噛み合う内歯と、前記リングギヤの外周側に配置された別軸ギヤに噛み合って前記別軸ギヤとの間でトルクを伝達するように前記リム部の外周部に形成された外歯とを有している遊星歯車機構であって、
前記リム部のうち、前記外歯の内周側および前記内歯の外周側の位置で、かつ前記リム部の円周方向の複数の箇所に、前記リム部の軸線方向での端面に開口している、スリットが形成されている
ことを特徴とする遊星歯車機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サンギヤと、リングギヤと、これらサンギヤおよびリングギヤに噛み合ってトルクを伝達するピニオンギヤを保持しているキャリヤとを回転要素として差動作用を生じる遊星歯車機構に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
この種の遊星歯車機構は、同一軸線上に配置した複数の歯車によって変速作用を生じさせることができるので、コンパクトな伝動装置もしくは変速装置としての利便性が高く、車両用の変速機などとして多用されている。しかしながら、歯車によってトルクを伝達するのであるから、騒音や振動が生じることを避けることができず、例えば車両においては、遊星歯車機構によってトルクを伝達することに伴う音や振動が違和感となり、あるいは乗り心地の悪化要因となることがある。
【0003】
そこで、例えば特許文献1に記載されている発明では、吸音カバーによって放射音を低減することとしている。具体的には、特許文献1に記載されている発明は、トランスミッションケースの一部を覆うようにトランスミッションケースに取り付けられる吸音カバーであって、トランスミッションケースに固定されるカバー本体を有し、そのカバー本体は開口部を有する枠状体として構成され、その開口部を塞ぐように吸音材がカバー本体に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-223313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トランスミッションケースの内部に収容されている遊星歯車機構などから発した音は、トランスミッションケースの内部に広がり、またトランスミッションケースを振動させる。特許文献1に記載されている吸音カバーによれば、そのトランスミッションケースの一部をカバー本体によって覆い、かつそのカバー本体の開口部が吸音材によって閉じているから、音が外部に漏れ出ることを抑制して動力伝達装置の低騒音化を図ることができる。しかしながら、特許文献1に記載された吸音カバーでは、カバー本体やその開口部を閉じる吸音材を必要とするから、必要とする部品の点数や組付け工数が増えてしまい、低廉化や作業工数の削減などの点で改善の余地がある。また、特許文献1に記載の吸音カバーでは、騒音あるいは異音の低減に効果があるが、振動の抑制もしくは低減の点では改善の余地がある。
【0006】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、新たな部品を追加することなく振動や騒音を低減もしくは抑制することのできる遊星歯車機構を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の目的を達成するために、サンギヤと、前記サンギヤに対して同心円上に配置されたリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとの間に配置されて前記サンギヤと前記リングギヤとに噛み合う複数のピニオンギヤと、前記ピニオンギヤを自転かつ公転可能に保持するキャリヤとを有するとともに、前記リングギヤが出力要素とされ、前記サンギヤと前記キャリヤとのいずれか一方が入力要素とされ、前記サンギヤと前記キャリヤとのいずれか他方が反力要素とされ、前記リングギヤは、円筒状のリム部と、前記リム部の内周部に形成された、前記ピニオンギヤと噛み合う内歯と、前記リングギヤの外周側に配置された別軸ギヤに噛み合って前記別軸ギヤとの間でトルクを伝達するように前記リム部の外周部に形成された外歯とを有している遊星歯車機構であって、前記リム部のうち、前記外歯の内周側および前記内歯の外周側の位置で、かつ前記リム部の円周方向の複数の箇所に、前記リム部の軸線方向での端面に開口している、スリットが形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、サンギヤもしくはキャリヤから入力されたトルクがリングギヤから別軸ギヤに出力される。ギヤの噛み合いによって生じる音や振動は、噛み合い伝達誤差や噛み合い点での動剛性、振動の伝達感度や音の伝達感度によって影響を受けてケースなどに伝達され、外部に現れる。本発明では、別軸ギヤにトルクを出力するリングギヤのリム部にスリットが形成されて質量および剛性が小さくなっていることにより、ドライブ側の噛み合い点におけるコンプライアンスが小さくなる。その結果、本発明によれば、ケースなどに伝達される音もしくは振動に影響する噛み合い点での動剛性が小さくなるので、振動や騒音を低減もしくは抑制することのできる遊星歯車機構を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態を模式的に示す斜視図である。
エンジンが出力した動力を分割する動力分割機構として遊星歯車機構を用いた場合のパワートレーンを説明するためのスケルトン図である。
本発明の一実施形態におけるリングギヤをその回転中心軸線を含む平面で切断した場合の断面形状を示す図である。
本発明の他の実施形態におけるリングギヤの断面形状を示す、図3と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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