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公開番号
2025068331
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-28
出願番号
2023178155
出願日
2023-10-16
発明の名称
送液異常診断方法及び液体クロマトグラフ
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人野口新生特許事務所
,
個人
主分類
G01N
30/32 20060101AFI20250421BHJP(測定;試験)
要約
【課題】送液装置の送液異常の有無を認識しやすくする。
【解決手段】複数のプランジャポンプ(16A;16B)を相補的に連動させて連続的な送液を行なう送液装置(2)の出口側の流路(3)を密閉する密閉ステップと、前記密閉ステップの後、予め設定された診断流量で前記送液装置(2)に送液させ、前記複数のプランジャポンプ(16A;16B)のそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせる送液ステップと、前記送液ステップの実行中に前記複数のプランジャポンプ(16A;16B)のそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の時間変化を記録する記録ステップと、前記記録ステップで記録した前記送液圧力の挙動に基づき、前記複数のプランジャポンプ(16A;16B)のそれぞれの前記吐出動作中の送液異常の有無を診断する診断ステップと、を備えている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のプランジャポンプを相補的に連動させて連続的な送液を行なう送液装置の出口側の流路を密閉する密閉ステップと、
前記密閉ステップの後、予め設定された診断流量で前記送液装置に送液させて、前記複数のプランジャポンプのそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせる送液ステップと、
前記送液ステップの実行中に前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液装置の送液圧力の挙動を記録する記録ステップと、
前記記録ステップで記録した前記送液圧力の挙動に基づき、前記複数のプランジャポンプのそれぞれの前記吐出動作中の送液異常の有無を診断する診断ステップと、を備えている送液異常診断方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記送液ステップでは、前記送液圧力が予め設定された上限値に達するまで前記送液装置の送液を行なわせる、請求項1に記載の送液異常診断方法。
【請求項3】
前記送液ステップの前に前記診断流量を設定する設定ステップを備えている、請求項1に記載の送液異常診断方法。
【請求項4】
前記診断ステップでは、前記複数のプランジャポンプのうち前記吐出動作中の前記送液圧力の上昇量が最も低いプランジャポンプの前記吐出動作中に送液異常があると診断する、請求項1に記載の送液異常診断方法。
【請求項5】
前記診断ステップにおいて、前記送液圧力の降下があるときに、前記送液装置から前記送液装置の出口側の密閉位置までの間で液漏れが発生していると診断する、請求項1に記載の送液異常診断方法。
【請求項6】
前記送液ステップでは、前記複数のプランジャポンプのそれぞれに複数回の前記吐出動作を行なわせ、
前記診断ステップでは、前記複数のプランジャポンプのそれぞれについて、前記吐出動作中の前記送液圧力の上昇量が前回の前記吐出動作中の前記送液圧力の上昇量よりも低下したときの前記送液圧力に基づいて当該プランジャポンプの耐圧を診断する、請求項1に記載の送液異常診断方法。
【請求項7】
複数のプランジャポンプ及び圧力センサを有し、前記複数のプランジャポンプを相補的に連動させて連続的な移動相の送液を行なうとともに前記圧力センサによって送液圧力を検出する送液装置と、
前記送液装置の出口側の流路の開閉を行なうための開閉機構と、
前記送液装置及び前記開閉機構の動作を制御し、診断モードが選択されたときに、前記開閉機構によって前記送液装置の前記出口側の流路を閉じた状態にして予め設定された診断流量で前記送液装置に送液させ、前記複数のプランジャポンプのそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせるように構成されたコントローラと、
前記診断モード中に、前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の挙動を記録する記録部と、を備えている液体クロマトグラフ。
【請求項8】
前記コントローラは、前記診断モードにおいて、前記送液圧力が予め設定された上限値に達するまで前記送液装置に送液を行なわせるように構成されている、請求項7に記載の液体クロマトグラフ。
【請求項9】
前記診断流量はユーザにより設定された流量である、請求項7に記載の液体クロマトグラフ。
【請求項10】
前記記録部が記録した前記送液圧力の挙動に基づき、前記複数のプランジャポンプのそれぞれの前記吐出動作中の送液異常の有無を診断するように構成された診断部を備えている、請求項7に記載の液体クロマトグラフ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、送液異常診断方法及び液体クロマトグラフに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフでは、移動相である液体を数MPa~数百MPaもの超高圧下で送液しながら分析を行なう。そのような液体クロマトグラフで使用される送液装置としては、複数のプランジャポンプを相補的に連動させるものが一般的である(特許文献1参照)。各プランジャポンプでは、ポンプ室内で一方向に往復動するプランジャの摺動部をシール材(プランジャシール)でシールすることにより、高圧下でのポンプ室からの液漏れを防止し、かつプランジャの摺動性を確保している。さらに、各プランジャのポンプ室の入口側と出口側にそれぞれ逆止弁が設けられ、各プランジャポンプの吸引動作中の送液圧力の低下を防止し、送液の安定性が確保されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平5-272449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プランジャシールは消耗品であり、プランジャシールが摩耗するとポンプ室からの液漏れが発生し、所定の速度でプランジャをポンプ室へ押し込んでも所望の送液流量が得られなくなる。同様に、逆止弁は汚れなどによって逆止力が低下して漏れ(逆流)が発生し、所望の送液流量が得られなくなる。これらの現象は液体クロマトグラフにおいて分析結果に少なからず影響を与え、分析の信頼性の低下につながる。送液流量に対してプランジャシール及び/又は逆止弁での漏れ量がある程度の割合を占めている場合、ユーザが送液ポンプの送液異常に経験的にその漏れに気付きやすい。一方で、プランジャシール及び/又は逆止弁での漏れ量が送液流量に対して微少である場合、ユーザが送液装置の送液異常に気付くことは難しい。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、送液装置の送液異常の有無を認識しやすくすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る送液異常診断方法は、
複数のプランジャポンプを相補的に連動させて連続的な送液を行なう送液装置の出口側の流路を密閉する密閉ステップと、
前記密閉ステップの後、予め設定された診断流量で前記送液装置に送液させ、前記送液装置の送液圧力が所定圧力に到達するまでに前記複数のプランジャポンプのそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせる送液ステップと、
前記送液ステップの実行中に前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の時間変化を記録する記録ステップと、
前記記録ステップで記録した前記送液圧力の挙動に基づき、前記複数のプランジャポンプのそれぞれの前記吐出動作中の送液異常の有無を診断する診断ステップと、を備えている。
【0007】
本発明に係る液体クロマトグラフは、
複数のプランジャポンプ及び圧力センサを有し、前記複数のプランジャポンプを相補的に連動させて連続的な移動相の送液を行なうとともに前記圧力センサによって送液圧力を検出する送液装置と、
前記送液装置を前記送液装置の出口側の流路の開閉を行なうための開閉機構と、
前記送液装置及び前記開閉機構の動作を制御し、診断モードが選択されたときに、前記開閉機構によって前記送液装置の前記出口側の流路を閉じた状態にして予め設定された診断流量で前記送液装置に送液させ、前記送液圧力が所定圧力に到達するまでに前記複数のプランジャポンプのそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせるように構成されたコントローラと、
前記診断モード中に、前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の挙動を記録する記録部と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る送液異常診断方法によれば、送液装置の出口側の流路を密閉し、予め設定された診断流量で前記送液装置に送液させ、前記送液装置の送液圧力が所定圧力に到達するまでに前記送液装置の複数のプランジャポンプのそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせ、前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の挙動を記録する。前記送液装置のいずれかのプランジャポンプのプランジャシール及び/又は逆止弁に漏れなどの異常がある場合、そのプランジャポンプの吐出動作中の送液圧力が他のプランジャポンプの吐出動作中に比べて上昇しにくくなり、その結果、前記送液圧力の送液圧力が所定圧力まで直線的には上昇しない。そのため、前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の挙動に基づいて前記複数のプランジャポンプのそれぞれの前記吐出動作中の送液異常の有無を診断することができる。これにより、送液装置の送液異常の有無をユーザが認識しやすくなる。
【0009】
本発明に係る液体クロマトグラフによれば、開閉機構によって送液装置の出口側の流路を開閉できるようにし、診断モードが選択されたときに、前記開閉機構によって前記送液装置の出口側の流路を閉じた状態にして予め設定された診断流量で前記送液装置に送液させ、前記送液装置の送液圧力が所定圧力に到達するまでに前記送液装置の複数のプランジャポンプのそれぞれに少なくとも1回の吐出動作を行なわせ、前記診断モード中に、前記複数のプランジャポンプのそれぞれが前記吐出動作を実行している間の前記送液圧力の挙動を記録するように構成されているので、前記複数のプランジャポンプのそれぞれの前記吐出動作中の送液異常の有無を診断することができる。それによって、送液装置の送液異常の有無をユーザが認識しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
液体クロマトグラフの一実施例を示す概略構成図である。
送液装置及び送液装置の出口側のいずれにも漏れがない正常時の診断モード中の送液圧力の挙動の一例を示す図である。
一方のポンプのみで漏れが発生している場合に診断モードで診断流量をL1に設定したときの送液圧力の挙動の一例を示す図である。
一方のポンプのみで漏れが発生している場合に診断モードで診断流量をL2(>L1)に設定したときの送液圧力の挙動の一例を示す図である。
両方のポンプで漏れが発生している場合に診断モードで診断流量をL3に設定したときの送液圧力の挙動の一例を示す図である。
両方のポンプで漏れが発生している場合に診断モードで診断流量をL4に設定したときの送液圧力の挙動の一例を示す図である。
ポンプと送液装置の出口側で液漏れが発生している場合の送液圧力の挙動の一例を示す図である。
同実施例における送液異常診断手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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