TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025069258
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-30
出願番号
2025012340
出願日
2025-01-28
発明の名称
二次電池および電子装置
出願人
寧徳新能源科技有限公司
,
Ningde Amperex Technology Limited
代理人
弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類
H01M
10/052 20100101AFI20250422BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】高いエネルギー密度を達成すると共に、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率の改善を両立させる二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池は負極、正極および電解液を含み、負極は負極集電体および負極集電体の少なくとも一方の表面上に設けられた負極合剤層を含み、負極合剤層は導電剤およびケイ素炭素複合粒子を含有し、ケイ素炭素複合粒子の平均粒子径は、Dμmであり、ケイ素炭素複合粒子にケイ素元素および炭素元素を含有し、ケイ素元素と炭素元素との質量の合計を基準として、ケイ素元素の質量百分率をC%としたとき、CおよびDは、0.21≦C/D
2
≦1.2を満たす。電解液はプロピレンカーボネートおよびエチレンカーボネートを含み、電解液の質量を基準として、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートとの質量百分率の合計をH%としたとき、Hは、15≦H≦50を満たす。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
正極、負極および電解液を含む二次電池であって、
前記負極は集電体および前記集電体の少なくとも一方の表面上に設けられた負極合剤層を含み、
前記負極合剤層はケイ素炭素複合粒子および導電剤を含有し、
前記ケイ素炭素複合粒子の平均粒子径は、Dμmであり、
前記ケイ素炭素複合粒子はケイ素元素および炭素元素を含有し、前記ケイ素元素と前記炭素元素との質量の合計を基準として、前記ケイ素元素の質量百分率をC%としたとき、Cおよび前記Dは、0.21≦C/D
2
≦1.2を満たし、
前記電解液はプロピレンカーボネートおよびエチレンカーボネートを含み、
前記電解液の質量を基準として、前記プロピレンカーボネートと前記エチレンカーボネートとの質量百分率の合計をH%としたとき、Hは、15≦H≦50を満たすことを特徴とする、二次電池。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記Cおよび前記Dは、0.39≦C/D
2
≦0.96を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記Dは、7.1≦D≦10.9を満たし、前記Cは、25≦C≦59を満たし、および/または、
前記Cおよび前記Dは、0.58≦C/D
2
≦0.88を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
前記電解液はプロピオン酸プロピルおよびプロピオン酸エチルをさらに含み、
前記電解液の質量を基準として、前記プロピオン酸プロピルと前記プロピオン酸エチルとの質量百分率の合計をL%としたとき、Lは、12≦L≦39を満たし、前記Hは、18≦H≦44を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項5】
前記電解液は、
(1)18≦L≦34であること、および、
(2)24≦H≦39であること、
の少なくとも1つを満たすことを特徴とする、請求項4に記載の二次電池。
【請求項6】
前記電解液の質量を基準として、前記電解液は、
(1)前記プロピオン酸プロピルの質量百分率をL
1
%とし、前記プロピオン酸エチルの質量百分率をL
2
%としたとき、L
1
およびL
2
は、1.3≦L
1
/L
2
≦2.8を満たすこと、および、
(2)前記プロピレンカーボネートの質量百分率をH
1
%とし、前記エチレンカーボネートの質量百分率をH
2
%としたとき、H
1
およびH
2
は、0.9≦H
1
/H
2
≦2.3を満たすこと、
の少なくとも1つを満たすことを特徴とする、請求項4に記載の二次電池。
【請求項7】
前記L
1
および前記L
2
は、1.7≦L
1
/L
2
≦2.3を満たすこと、および/または、
前記H
1
および前記H
2
は、1.1≦H
1
/H
2
≦2.0を満たすことを特徴とする、請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記電解液は1,3-プロパンスルトンを含み、
前記電解液の質量を基準として、前記1,3-プロパンスルトンの質量百分率をP%としたとき、Pは、2.6≦P≦4.7を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項9】
前記Pは、3.1≦P≦4.2を満たすことを特徴とする、請求項8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記電解液はフルオロベンゼン、フルオロエチレンカーボネートおよびジフルオロリン酸リチウムのうちの少なくとも1つを含み、
前記電解液の質量を基準として、前記電解液は、
(1)前記フルオロベンゼンの質量百分率をF
1
%としたとき、F
1
は、1.1≦F
1
≦4.3を満たすこと、
(2)前記フルオロエチレンカーボネートの質量百分率をF
2
%としたとき、F
2
は、3≦F
2
≦19.8を満たすこと、および、
(3)前記ジフルオロリン酸リチウムの質量百分率をF
3
%としたとき、F
3
は、0.01≦F
3
≦0.32を満たすこと、
の少なくとも1つを満たすことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー貯蔵の技術分野に属し、具体的には二次電池および電子装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
二次電池は、エネルギー貯蔵およびエネルギー供給の手段として、持続可能な発展の要求を満たすための重要な選択肢である。その使用分野の拡大に伴い、二次電池エネルギー密度に対する要求も高まっている。黒鉛材料は、伝統的な負極材料として広く応用されているが、その理論容量には限界がある。それに対し、ケイ素材料は、より高い理論容量を有し、且つソースが豊富で安価であり、次世代の二次電池材料になる潜在力を備えている。しかしながら、ケイ素材料は金属イオンの吸蔵および放出の過程において、大きな膨張および収縮が発生し、電気化学的性能の劣化を招く。そのため、ケイ素材料が広く応用されることを確保するために、エネルギー密度を高めると共に、二次電池のほかの電気化学的性能の劣化を避ける必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、高いエネルギー密度を達成すると共に、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率の改善を両立させる二次電池および電子装置を提供することを目的とする。
【0004】
第1の態様では、本発明は二次電池および電子装置を提供する。二次電池は負極、正極および電解液を含み、負極は負極集電体および負極集電体の少なくとも一方の表面上に設けられた負極合剤層を含み、負極合剤層は導電剤およびケイ素炭素複合粒子を含有し、ケイ素炭素複合粒子の平均粒子径は、Dμmであり、ケイ素炭素複合粒子にケイ素元素および炭素元素を含有し、ケイ素元素と炭素元素との質量の合計を基準として、ケイ素元素の質量百分率をC%としたとき、CおよびDは、0.21≦C/D
2
≦1.2を満たす。電解液はプロピレンカーボネートおよびエチレンカーボネートを含み、電解液の質量を基準として、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートとの質量百分率の合計をH%としたとき、Hは、15≦H≦50を満たす。本発明が提供する二次電池は、高いエネルギー密度を達成すると共に、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率の改善を両立させる。
【0005】
発明者らは、ケイ素炭素複合粒子を含有する二次電池がサイクルを経った後、抵抗率が大幅に増加することを見出した。このような特性の悪化は、高温サイクルおよび急速充電サイクルの後に特に顕著となる。二次電池に対して上記のように設定することにより、高いエネルギー密度を達成すると共に、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率の改善を両立することができる。発明者は、金属イオンの吸蔵および放出の過程において、ケイ素炭素複合粒子の体積は大幅に膨張および収縮し、導電剤はケイ素炭素複合粒子の膨張に伴って変位が発生するが、導電剤の変位はケイ素炭素粒子の収縮に伴って完全に回復することができないため、負極内部の導電ネットワークが遮断されてしまう、と推測している。高温サイクルおよび急速充電サイクルの過程において、ケイ素炭素複合粒子の体積の膨張および収縮の程度がより大きく、かつ膨張および収縮の速度もより速くなることにより、負極内部における導電ネットワークの遮断がより容易に起こすことで、高温サイクルおよび急速充電サイクルの後、二次電池の抵抗率が顕著に増大する。ケイ素炭素複合粒子の平均粒子径Dμmは、負極内部におけるケイ素炭素複合粒子の積み重ねの形態に影響し、さらに導電剤の負極内部における分布状態および変位可能な空間に影響し、ケイ素元素の質量百分率C%はケイ素炭素複合粒子体積の膨張および収縮の程度および速度に影響する。ケイ素炭素複合粒子の平均粒子径Dμmとケイ素元素の質量百分率C%が、0.21≦C/D
2
≦1.2を満たすように制御することにより、二次電池は、高いエネルギー密度を達成すると共に、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率の改善を両立させる。その上で、電解液におけるプロピレンカーボネートとエチレンカーボネートとの質量百分率の合計H%が15≦H≦50を満たすように配合して制御することにより、ケイ素炭素複合粒子の表面の固体電解質界面膜の成膜品質を最適化し、ケイ素炭素複合粒子と導電剤との間の接続を強化し、二次電池の高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率をさらに改善することができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、CおよびDは、0.39≦C/D
2
≦0.96を満たす。C/D
2
の値を上記の範囲内に調整することにより、導電剤の変位可能な空間とケイ素炭素複合粒子体積の膨張および収縮の程度および速度との間のトレードオフの関係をさらに調整することができ、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率をさらに改善することができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、CおよびDは、0.58≦C/D
2
≦0.88を満たす。C/D
2
の値を上記の範囲内に調整することにより、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率をさらに改善することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、Dは、7.1≦D≦10.9を満たし、Cは、25≦C≦59を満たす。Dおよび/またはCの値を上記の範囲内に調整することにより、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率をさらに改善することができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、電解液はプロピオン酸プロピルおよびプロピオン酸エチルを含み、電解液の質量を基準として、プロピオン酸プロピルとプロピオン酸エチルとの質量百分率の合計をL%としたとき、Lおよび/またはHは、12≦L≦39、18≦H≦44を満たす。Lおよび/またはHの値を上記の範囲内に調整することにより、ケイ素炭素複合粒子の表面上の固体電解質界面膜の厚さおよび組成成分を調整してケイ素炭素複合粒子と導電剤との間の接続を強化し、負極内部における導電ネットワークの遮断が発生する可能性をさらに低減し、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率を改善することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、電解液は、(1)18≦L≦34であること、および(2)24≦H≦39であること、の少なくとも1つを満たす。Lおよび/またはHの値を上記の範囲内に調整することにより、高温サイクル抵抗増加率および急速充電サイクル抵抗増加率をさらに改善することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
超音波接合
18日前
オムロン株式会社
電磁継電器
3日前
オムロン株式会社
電磁継電器
3日前
株式会社GSユアサ
蓄電設備
26日前
株式会社FLOSFIA
半導体装置
24日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
2日前
株式会社村田製作所
電池
24日前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
26日前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
17日前
株式会社村田製作所
電池
24日前
日星電気株式会社
ケーブルの接続構造
24日前
株式会社村田製作所
電池
24日前
シチズン電子株式会社
発光装置
17日前
株式会社村田製作所
電池
25日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
キヤノン株式会社
無線通信装置
19日前
住友電装株式会社
コネクタ
25日前
TDK株式会社
コイル部品
10日前
住友電装株式会社
コネクタ
24日前
住友電装株式会社
コネクタ
10日前
株式会社バンダイ
電池収容構造及び玩具
2日前
トヨタバッテリー株式会社
組電池
11日前
ローム株式会社
半導体装置
25日前
オムロン株式会社
スイッチング素子
25日前
三菱電機株式会社
半導体装置
11日前
芝浦メカトロニクス株式会社
基板処理装置
25日前
株式会社アイシン
電池
17日前
KDDI株式会社
伸展マスト
26日前
株式会社村田製作所
二次電池
25日前
富士電機株式会社
半導体モジュール
25日前
株式会社AESCジャパン
二次電池
2日前
日本電気株式会社
高周波スイッチ回路
10日前
TDK株式会社
電子部品
2日前
三菱電機株式会社
アレーアンテナ装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
電池モジュール
10日前
TDK株式会社
電子部品
19日前
続きを見る
他の特許を見る