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公開番号
2025069436
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-30
出願番号
2025019449,2023206295
出願日
2025-02-07,2017-11-15
発明の名称
抗MET抗体、METに結合する二重特異性抗原結合分子およびその使用方法
出願人
リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
,
REGENERON PHARMACEUTICALS, INC.
代理人
個人
,
個人
主分類
C07K
16/46 20060101AFI20250422BHJP(有機化学)
要約
【課題】抗MET抗体、METに結合する二重特異性抗原結合分子およびその使用方法の提供。
【解決手段】METに結合する抗体および二重特異的抗原結合分子ならびにその使用方法が本明細書で提供される。二重特異的抗原結合分子は、第1の抗原結合ドメインおよび第2の抗原結合ドメインを含み、第1の抗原結合ドメインおよび第2の抗原結合ドメインは、ヒトMETの細胞外ドメインの2つの異なる(好ましくは重複しない)エピトープに結合する。二重特異的抗原結合分子は、ヒトMETとそのリガンドHGFとの間の相互作用を遮断することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
図面に記載の発明。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、肝細胞成長因子受容体(c-MetまたはMET)に特異的に結合し、METシグナル伝達を調節する抗体、二重特異的抗体、およびそれらの抗原結合断片、ならびにそのような抗体の抗体-薬物コンジュゲート、ならびにそれらの使用方法に関する。
続きを表示(約 5,500 文字)
【0002】
配列表
配列表の公式なコピーは、2017年11月6日に作成された、約136キロバイトのサイズの、10316WO01_Sequence_Listing_ST25_2017_11_06.TXTというファイル名で、ASCII形式の配列表としてEFS-Webを介して本明細書と同時に電子的に提出される。このASCII形式の文書に含まれる配列表は本明細書の一部であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
肝細胞成長因子(HGF)(別名、細胞分散因子[SF])は、HGF受容体(HGFR)との相互作用によりその活性を発揮するヘテロ二量体のパラクリン成長因子である。HGFRは、c-Met癌遺伝子の産物であり、METとしてもまた公知である。METは、ジスルフィド架橋を介して細胞外アルファ鎖に連結した膜貫通ベータ鎖からなる受容体チロシンキナーゼである。HGFのMETへの結合は、METのキナーゼ触媒活性を活性化し、ベータ鎖のTyr1234およびTyr1235のリン酸化をもたらし、続いて下流のシグナル伝達経路の活性化をもたらす。
【0004】
METおよび/またはHGFの過剰発現、活性化、または増幅は、非小細胞肺癌(NSCLC)、胃癌、卵巣癌、膵臓癌、甲状腺癌、乳癌、頭頸部癌、結腸癌および腎臓癌に関与することが示されている(SierraおよびTsao、Ther. Adv. Med. Oncol.、3巻(1号補遺):S21~S35頁、2011年)。MET増幅は、NSCLCおよび食道胃悪性腫瘍における腫瘍形成の主な駆動因子であると考えられている。さらに、METのエクソン14欠失という結果をもたらす変異は、NSCLCのサブセットにおける腫瘍形成駆動因子として記載されている。MET遺伝子増幅を有する腫瘍細胞株は、成長および生存について、METに強く依存している。前臨床データは、NSCLC、結腸直腸がん、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)などの複数の腫瘍の型における標的治療に対する耐性において、METシグナル伝達が関与しているとしている。
前臨床と最近の臨床結果の両方が、これらの遺伝的改変を有する腫瘍がMET阻害剤に応答することを示し、METをがんの推進因子であると確認している。様々な一価のMET遮断抗体は、様々ながんの処置のための臨床開発中にある(米国特許第5,686,292号;米国特許第5,646,036号;米国特許第6,099,841号;米国特許第7,476,724号;米国特許第9,260,531号;および米国特許第9,328,173号;ならびに米国特許出願公開第2014/0349310号、および米国特許出願公開第2005/0233960号を参照されたい)。それらの抗体には、オナルツズマブ(MetMab)およびエミベツズマブ(emibetuzumab)が含まれる(Xiangら、Clin. Cancer Res.19巻(18号):5068~78頁、2013年、およびRosenら、Clin. Cancer Res.2016年10月10日刊行、doi: 10.1158/1078-0432.CCR-16-1418)。これらの抗体のいくつかは、リガンド依存性METシグナル伝達を遮断するが、リガンド非依存性MET活性化の遮断についてはそれほど効果的ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第5,686,292号明細書
米国特許第5,646,036号明細書
米国特許第6,099,841号明細書
米国特許第7,476,724号明細書
米国特許第9,260,531号明細書
米国特許第9,328,173号明細書
米国特許出願公開第2014/0349310号明細書
米国特許出願公開第2005/0233960号明細書
【非特許文献】
【0006】
SierraおよびTsao、Ther. Adv. Med. Oncol.、3巻(1号補遺):S21~S35頁、2011年
Xiangら、Clin. Cancer Res.19巻(18号):5068~78頁、2013年
Rosenら、Clin. Cancer Res.2016年10月10日刊行、doi: 10.1158/1078-0432.CCR-16-1418
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
リガンド依存性とリガンド非依存性の両方のMETシグナル伝達を強力に遮断する改善された抗がん薬に対する重大な未だ満たされていない医学的必要性が依然として存在する。
ヒトc-Met受容体タンパク質(MET×MET)に結合する、抗体、抗体の抗原結合断片、二価単一特異的抗体の組み合わせ、および二重特異的抗体が本明細書で提供される。抗体は、METを発現する腫瘍細胞の標的化にとりわけ有用である。抗MET抗体およびその抗原結合ポーションは、非修飾型で単独で使用しても、抗体-薬物コンジュゲートまたは二重特異的抗体の一部として含まれていてもよい。
【0008】
他の実施形態は、以下の詳細な説明を再吟味することから明らかになる。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
第1の抗原結合ドメイン(D1)と;
第2の抗原結合ドメイン(D2)と
を含み、
D1がヒトMETの第1のエピトープに特異的に結合し;
D2がヒトMETの第2のエピトープに特異的に結合する、二重特異的抗原結合分子。(項目2)
D1およびD2が、ヒトMETに対する結合について互いに競合しない、項目1に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目3)
ヒトMETとHGFの間の相互作用を遮断することができる、項目1または2に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目4)
細胞ベースのMET活性レポーターアッセイにおいて最小限のアゴニスト活性を示す、項目3に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目5)
細胞ベースのMET活性レポーターアッセイにおいてMETアゴニスト活性を示さない、項目3に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目6)
細胞ベースのMET活性レポーターアッセイにおいて、D1またはD2のみを含む一価抗原結合分子のMETアゴニスト活性の10%未満である程度のMETアゴニスト活性を示す、項目4に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目7)
細胞表面に発現するMETの分解を促進する、項目1~6のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目8)
METの遺伝的改変を有する腫瘍の成長を阻害する、項目1~7のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目9)
METの遺伝的改変を有する腫瘍の腫瘍退縮を促進する、項目1~7のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目10)
成長がオートクリンHGFシグナル伝達によって駆動される腫瘍の成長を阻害する、項目1~9のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目11)
成長がオートクリンHGFシグナル伝達によって駆動される腫瘍の腫瘍退縮を促進する、項目1~9のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目12)
D1が、配列番号58のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(HCVR)内の3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)と、配列番号138のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(LCVR)内の3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)とを含む、項目1~11のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目13)
HCDR1が、配列番号60のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;HCDR2が、配列番号62のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;HCDR3が、配列番号64のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;LCDR1が、配列番号140のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;LCDR2が、配列番号142のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;LCDR3が、配列番号144のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、項目12に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目14)
HCDR1が配列番号60のアミノ酸配列を含み;HCDR2が配列番号62のアミノ酸配列を含み;HCDR3が配列番号64のアミノ酸配列を含み;LCDR1が配列番号140のアミノ酸配列を含み;LCDR2が配列番号142のアミノ酸配列を含み;LCDR3が配列番号144のアミノ酸配列を含む、項目13に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目15)
配列番号58のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むHCVRと;配列番号138のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むLCVRとを含む、項目13に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目16)
配列番号58のアミノ酸配列を含むHCVRと;配列番号138のアミノ酸配列を含むLCVRとを含む、項目15に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目17)
D2が、配列番号82のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(HCVR)内の3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)と、配列番号138のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(LCVR)内の3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)とを含む、項目1~16のいずれか1項に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目18)
HCDR1が、配列番号84のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;HCDR2が、配列番号86のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;HCDR3が、配列番号88のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;LCDR1が、配列番号140のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;LCDR2が、配列番号142のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含み;LCDR3が、配列番号144のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、項目17に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目19)
HCDR1が配列番号84のアミノ酸配列を含み;HCDR2が配列番号86のアミノ酸配列を含み;HCDR3が配列番号88のアミノ酸配列を含み;LCDR1が配列番号140のアミノ酸配列を含み;LCDR2が配列番号142のアミノ酸配列を含み;LCDR3が配列番号144のアミノ酸配列を含む、項目18に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目20)
配列番号82のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むHCVRと;配列番号138のアミノ酸配列またはそれと少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むLCVRとを含む、項目18に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目21)
配列番号82のアミノ酸配列を含むHCVRと;配列番号138のアミノ酸配列を含むLCVRとを含む、項目20に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目22)
ヒトMETの前記第1のエピトープが、配列番号155のアミノ酸192~204を含む、項目1に記載の二重特異的抗原結合分子。
(項目23)
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本明細書で開示される、272の例示的なMET×MET二重特異的抗体の構成成分を図示するマトリックスである。マトリックスの各々の番号付き細胞は、「D1」抗原結合ドメインおよび「D2]抗原結合ドメインを含む特有の二重特異的抗体を同定し、D1抗原結合ドメインは、免疫グロブリン可変ドメイン(HCVR/LCVRアミノ酸配列対)またはY軸に沿って列挙される対応する抗MET抗体由来のCDRを含み、D2抗原結合ドメインは、免疫グロブリン可変ドメイン(HCVR/LCVRアミノ酸配列対)またはX軸に沿って列挙される対応する抗MET抗体由来のCDRを含む。
【0010】
図2は、SRE-ルシフェラーゼレポーター遺伝子構築物を含有するHEK293T細胞における、抗体に誘導されるMET経路の活性化、またはHGFに誘導される経路の活性化の抗体による遮断を評価するために使用されるルシフェラーゼベースのレポーターアッセイの概略図である。
(【0011】以降は省略されています)
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