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公開番号2025064132
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173644
出願日2023-10-05
発明の名称化合物、それを含んでなる光触媒、及び水素の製造方法
出願人学校法人神奈川大学
代理人個人
主分類C07F 15/00 20060101AFI20250410BHJP(有機化学)
要約【課題】有機化合物としての効率的な光吸収と金属元素による酸化還元能とを併せ持つ、光触媒として有用な新しい化合物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表す化合物を用いる。(各Rは独立に置換/非置換のC5~30のアリール等;各R1は独立にC1~30のアルキル等;各Xは独立に一般式(2a)又は(2b);pは1~10、各m、nは独立に0~2。式(2a)中、MはPt、Pd又はNiであり、式(2b)中、MはNi又はCoであり、Lは-OH2、-NH3又はハロゲン原子である。)
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表す化合物。
TIFF
2025064132000015.tif
37
145
(上記一般式(1)中、各Rは、それぞれ独立に、鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1~30の炭素鎖、置換基を有してもよい炭素数4~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~30のアリール基、トリアルキルシリル基、アリールアルキル基、アルキルアリールアルキル基、又は互いに隣り合った2つのRが互いに連結して環状構造を形成するものであり、各R

は、それぞれ独立に、カルバゾリル基、-NR


、炭素数1~30のアルキル基、炭素数1~30のアルキルオキシ基、又は置換基を有してもよいフェニル基であり、各R

は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~30のアルキル基であり、各Xは、それぞれ独立に、下記一般式(2a)又は(2b)で表す基であり、pは、1~10の整数であり、各mは、それぞれ独立に0~2の整数であり、各nは、それぞれ独立に0~2の整数である。また、上記一般式(1)で表す化合物は、その陽電荷数に合わせて必要なカウンターアニオンを含む。)
TIFF
2025064132000016.tif
41
149
(上記一般式(2a)中、Mは、Pt、Pd又はNiであり、Lは、-OH

、-NH

又はハロゲン原子である。上記一般式(2b)中、Mは、Ni又はCoであり、各Lは、それぞれ独立に、-OH

、-NH

又はハロゲン原子である。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
下記一般式(1a)で表す請求項1記載の化合物。
TIFF
2025064132000017.tif
65
138
(上記一般式(1a)中、各Rは、それぞれ独立に、鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1~30の炭素鎖、置換基を有してもよい炭素数4~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~30のアリール基、トリアルキルシリル基、アリールアルキル基、アルキルアリールアルキル基、又は互いに隣り合った2つのRが互いに連結して環状構造を形成するものであり、各R

は、それぞれ独立に、カルバゾリル基、-NR


、炭素数1~30のアルキル基、炭素数1~30のアルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェニル基であり、各R

は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~30のアルキル基であり、Mは、Pt、Pd又はNiであり、各Lは、それぞれ独立に、-OH

、-NH

又はハロゲン原子であり、pは、1~10の整数であり、各mは、それぞれ独立に0~2の整数であり、各nは、それぞれ独立に0~2の整数である。また、上記一般式(1a)で表す化合物は、その陽電荷数に合わせて必要なカウンターアニオンを含む。)
【請求項3】
下記一般式(1b)で表す請求項2記載の化合物。
TIFF
2025064132000018.tif
47
148
(上記一般式(1b)中、各Rは、それぞれ独立に、鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1~30の炭素鎖、置換基を有してもよい炭素数4~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~30のアリール基、トリアルキルシリル基、アリールアルキル基、アルキルアリールアルキル基、又は互いに隣り合った2つのRが互いに連結して環状構造を形成するものであり、Mは、Pt、Pd又はNiであり、各Lは、それぞれ独立に、-OH

、-NH

又はハロゲン原子である。また、上記一般式(1b)で表す化合物は、その陽電荷数に合わせて必要なカウンターアニオンを含む。)
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の化合物を含んでなる光触媒。
【請求項5】
請求項4記載の光触媒の存在下、紫外又は可視光を用いた光反応により水からの水素生成を行うことを特徴とする水素の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物、それを含んでなる光触媒、及び水素の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
地球に降り注ぐ太陽エネルギーの量は膨大であり、石油資源の枯渇が叫ばれる中、太陽エネルギーの有効活用が検討されている。このような有効活用手段の例として、太陽光を光触媒に照射することで水を分解して水素を生成させることが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。このときに用いられる光触媒としては、太陽光のエネルギレベルがピークになる可視光領域(波長:400nm~700nm)に吸収を持つ化合物、例えば、TiO

、LaTiO

、TaON、Y

Ti





、RhドープしたSrTiO

、ZnRh



、Sm

Ti





、CuAgZnSnS

等といった無機化合物が知られている。これらを無機光触媒と呼ぶ。こうした無機光触媒は、光照射を受けたときに酸化還元能を発現し、水を酸化還元することで水素と酸素に分解する。
【0003】
ところで、こうした無機光触媒は、上記のように光照射を受けたときに酸化還元能を発現するが、この酸化還元能を発現させるための光吸収は有機化合物に比べて必ずしも効率的とは言えない。なぜなら、無機光触媒の多くはd軌道に電子を備えた化合物からなり、その可視光吸収がd-d遷移に基づくため、どうしてもモル吸光係数が小さくなるためである。このため、無機光触媒は、照射された光を十分に活用できているとは言えない面がある。一方、有機化合物は、主にπ-π

遷移やn-π

に基づく強い光吸収を示すが、その励起体は水を分解できるほどの酸化還元能を示すものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-050965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、有機化合物としての効率的な光吸収と金属元素による酸化還元能とを併せ持つ、光触媒として有用な新しい化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、炭素架橋型p-フェニレンビニレンの両端に金属錯体ユニットを結合した化合物を用いることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、炭素架橋p-フェニレンビニレンとは、p-フェニレンビニレンにおけるビニレン基とベンゼン環との間が炭素架橋された化合物であり、p-フェニレンビニレンよりも剛直性の高い化合物になる。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
【0007】
(1)本発明は、下記一般式(1)で表す化合物である。
TIFF
2025064132000001.tif
35
149
(上記一般式(1)中、各Rは、それぞれ独立に、鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1~30の炭素鎖、置換基を有してもよい炭素数4~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~30のアリール基、トリアルキルシリル基、アリールアルキル基、アルキルアリールアルキル基、又は互いに隣り合った2つのRが互いに連結して環状構造を形成するものであり、各R

は、それぞれ独立に、カルバゾリル基、-NR


、炭素数1~30のアルキル基、炭素数1~30のアルキルオキシ基、又は置換基を有してもよいフェニル基であり、各R

は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~30のアルキル基であり、各Xは、それぞれ独立に、下記一般式(2a)又は(2b)で表す基であり、pは、1~10の整数であり、各mは、それぞれ独立に0~2の整数であり、各nは、それぞれ独立に0~2の整数である。また、上記一般式(1)で表す化合物は、その陽電荷数に合わせて必要なカウンターアニオンを含む。)
TIFF
2025064132000002.tif
40
149
(上記一般式(2a)中、Mは、Pt、Pd又はNiであり、Lは、-OH

、-NH

又はハロゲン原子である。上記一般式(2b)中、Mは、Ni又はCoであり、各Lは、それぞれ独立に、-OH

、-NH

又はハロゲン原子である。)
【0008】
(2)また本発明は、下記一般式(1a)で表す(1)項記載の化合物である。
TIFF
2025064132000003.tif
64
147
(上記一般式(1a)中、各Rは、それぞれ独立に、鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1~30の炭素鎖、置換基を有してもよい炭素数4~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~30のアリール基、トリアルキルシリル基、アリールアルキル基、アルキルアリールアルキル基、又は互いに隣り合った2つのRが互いに連結して環状構造を形成するものであり、各R

は、それぞれ独立に、カルバゾリル基、-NR


、炭素数1~30のアルキル基、炭素数1~30のアルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェニル基であり、各R

は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~30のアルキル基であり、Mは、Pt、Pd又はNiであり、各Lは、それぞれ独立に、-OH

、-NH

又はハロゲン原子であり、pは、1~10の整数であり、各mは、それぞれ独立に0~2の整数であり、各nは、それぞれ独立に0~2の整数である。また、上記一般式(1a)で表す化合物は、その陽電荷数に合わせて必要なカウンターアニオンを含む。)
【0009】
(3)また本発明は、下記一般式(1b)で表す(2)項記載の化合物である。
TIFF
2025064132000004.tif
46
144
(上記一般式(1b)中、各Rは、それぞれ独立に、鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1~30の炭素鎖、置換基を有してもよい炭素数4~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~30のアリール基、トリアルキルシリル基、アリールアルキル基、アルキルアリールアルキル基、又は互いに隣り合った2つのRが互いに連結して環状構造を形成するものであり、Mは、Pt、Pd又はNiであり、各Lは、それぞれ独立に、-OH

、-NH

又はハロゲン原子である。また、上記一般式(1b)で表す化合物は、その陽電荷数に合わせて必要なカウンターアニオンを含む。)
【0010】
(4)本発明は、(1)項~(3)項のいずれか1項記載の化合物を含んでなる光触媒でもある。
(【0011】以降は省略されています)

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