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公開番号2025070678
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181171
出願日2023-10-20
発明の名称燃料電池の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01M 8/0286 20160101AFI20250424BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池の製造時において、セルの反りを効果的に抑制できる技術を提供する。
【解決手段】燃料電池の膜-電極-ガス拡散層の接合体と接合体を挟持するように配置された一対のセパレータと熱可塑性樹脂と、を備えるセル前駆体を準備する工程と、対向配置されて前記セル前駆体を加熱可能な第1加熱型及び第2加熱型を用いて前記熱可塑性樹脂を加熱する加熱工程と、対向配置されて前記セル前駆体を冷却可能な第1冷却型及び第2冷却型を用いて前記熱可塑性樹脂を冷却する冷却工程と、を備える。この製造方法では、前記第1加熱型と前記第2加熱型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部、及び/又は、前記第1冷却型と前記第2冷却型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部において、温度差を発生させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池の製造方法であって、
前記燃料電池の膜-電極-ガス拡散層の接合体と、前記接合体を挟持するように配置された一対のセパレータと、前記接合体と前記一対のセパレータとの間に介在される熱可塑性樹脂と、を備えるセル前駆体を準備する工程と、
対向配置されて前記セル前駆体を加熱可能な第1加熱型及び第2加熱型を用いて前記熱可塑性樹脂を加熱する加熱工程と、
対向配置されて前記セル前駆体を冷却可能な第1冷却型及び第2冷却型を用いて前記熱可塑性樹脂を冷却する冷却工程と、
を備え、 前記第1加熱型と前記第2加熱型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部、及び/又は、前記第1冷却型と前記第2冷却型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部において、温度差を発生させる、
製造方法。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記第1冷却型は、前記セル前駆体の第1面に接触して冷却可能な第1冷却面を有し、
前記第2冷却型は、前記セル前駆体の第2面に接触して冷却可能な第2冷却面を有し、
前記冷却工程は、前記第1冷却面及び前記第2冷却面のうち少なくとも一部において、温度差を発生させる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記冷却工程は、前記第1冷却面の第1部分の前記セル前駆体との接触面積が、前記第1部分と対向する前記第2冷却面の第2部分の前記セル前駆体との接触面積よりも小さいときには、少なくとも前記第1部分の温度を、前記第2部分よりも低くなるように冷却し、
前記第2部分の前記接触面積が前記第1部分の前記接触面積よりも小さいときには、少なくとも前記第2部分の温度を、前記第1部分よりも低くなるように冷却する、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記冷却工程は、前記熱可塑性樹脂が介在される領域を冷却する面と前記熱可塑性樹脂が介在されない領域を冷却する面を含む前記第1冷却面を有する前記第1冷却型、及び、前記熱可塑性樹脂が介在される領域を冷却する面と前記熱可塑性樹脂が介在されない領域を冷却する面を含む前記第2冷却面を有する前記第2冷却型の一方又は双方を用いる工程である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
燃料電池のセルの製造装置であって、
前記燃料電池の膜-電極-ガス拡散層の接合体と、前記接合体を挟持するように配置された一対のセパレータと、前記接合体と前記セパレータとの間に介在される熱可塑性樹脂と、を備えるセル前駆体の前記熱可塑性樹脂を加熱するために、対向配置される第1加熱型及び第2加熱型と、
前記セル前駆体の前記熱可塑性樹脂を冷却するために、対向配置される第1冷却型及び第2冷却型と、
前記第1加熱型と前記第2加熱型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部、及び/又は、前記第1冷却型と前記第2冷却型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部において、温度差を発生させる温度調節装置と、
を備える、製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、燃料電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【0002】
例えば、燃料電池は、電極複合体と一対のセパレータとからなるセルを構成単位として備えている。セルは、電極複合体をセパレータとの間に熱可塑性樹脂を介在させたセル前駆体の熱可塑性樹脂を加熱し冷却することで一体化されている。特許文献1には、セルの反りを抑制するために、2つの冷却工程を実施する方法が記載されている。この方法では、後段の冷却工程を、前段の冷却工程よりも低い温度で実施する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-126256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セルのセパレータ表面は、ガス冷却水の流路のための複雑な凹凸形状を備えている。このため、冷却用の上下プレス型は、上下のプレス面の形状が異なり、セル前駆体を押圧する面積や領域は、上下型で一致しない。また、片側の型においても、左右対称にプレス面が形成されているわけではない。このため、加熱工程や冷却工程において、上下プレス型を用いて同一の温度でセル前駆体をプレスしても、加熱効果や冷却効果は上下のプレス面及び片側のプレス面内において不均一となってしまっていた。このため、セルの反りやうねりを十分抑制できていなかった。
【0005】
本明細書は、燃料電池の製造時において、セルの反りを効果的に抑制できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、燃料電池の製造方法に具現化される。燃料電池の膜-電極-ガス拡散層の接合体と接合体を挟持するように配置された一対のセパレータと熱可塑性樹脂と、を備えるセル前駆体を準備する工程と、対向配置されて前記セル前駆体を加熱可能な第1加熱型及び第2加熱型を用いて前記熱可塑性樹脂を加熱する加熱工程と、対向配置されて前記セル前駆体を冷却可能な第1冷却型及び第2冷却型を用いて前記熱可塑性樹脂を冷却する冷却工程と、を備える。この製造方法では、前記第1加熱型と前記第2加熱型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部、及び/又は、前記第1冷却型と前記第2冷却型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部において、温度差を発生させるようにする。
【0007】
本発明者らによれば、セル前駆体を対向配置される型で加熱及び/又は冷却するとき、反りを抑制するのに好適な温度差が存在することがわかっている。
【0008】
この製造方法によれば、加熱工程で用いる第1及び第2加熱型と冷却工程で用いる第1及び第2冷却型とがセル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部で温度差を発生させるため、こうした接触面を同一温度に加熱及び/又は冷却して熱可塑性樹脂を加熱及び冷却することによって発生する反りを抑制又は回避できる。
【0009】
また、この製造方法によれば、必要十分な加熱効果及び冷却効果をセル前駆体に付与できるため、加熱工程及び冷却工程の短時間化又は加熱工程及び冷却工程数の削減等が可能となる。
【0010】
本明細書が開示する技術は、燃料電池のセルの製造装置に具現化される。製造装置は、前記燃料電池の膜-電極-ガス拡散層の接合体と、前記接合体を挟持するように配置された一対のセパレータと、前記接合体と前記セパレータとの間に介在される熱可塑性樹脂と、を備えるセル前駆体の前記熱可塑性樹脂を加熱するために、対向配置される第1加熱型及び第2加熱型と、前記セル前駆体の前記熱可塑性樹脂を冷却するために、対向配置される第1冷却型及び第2冷却型と、前記第1加熱型と前記第2加熱型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部、及び/又は、前記第1冷却型と前記第2冷却型とが前記セル前駆体に接触する接触面のうち少なくとも一部において、温度差を発生させる温度調節装置と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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