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公開番号
2025071748
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-08
出願番号
2024022452,2023181986
出願日
2024-02-16,2023-10-23
発明の名称
表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法
出願人
春日井アルマイト工業有限会社
代理人
個人
主分類
C25D
11/20 20060101AFI20250428BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】酸化皮膜を表面に形成し、かつ酸化皮膜の微細孔又は微細凹凸にヨウ素又はヨウ素化合物を含浸させたアルミニウムに物体を接触させても、物体にヨウ素特有の色や臭いが付着し難くなるようにすることである。
【解決手段】表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法は、微細な孔又は凹部を有する酸化皮膜をアルミニウムの表面に形成する陽極酸化処理と、前記酸化皮膜の前記微細な孔又は凹部にヨウ素又はヨウ素化合物を含浸させるヨウ素含浸処理と、前記ヨウ素含浸処理の後において前記ヨウ素又はヨウ素化合物の色及び臭いの拡散を低減する脱色脱臭処理とを行うものである。
【選択図】 図8
特許請求の範囲
【請求項1】
微細な孔又は凹部を有する酸化皮膜をアルミニウムの表面に形成する陽極酸化処理と、
前記酸化皮膜の前記微細な孔又は凹部にヨウ素又はヨウ素化合物を含浸させるヨウ素含浸処理と、
前記ヨウ素含浸処理の後において前記ヨウ素又はヨウ素化合物の色及び臭いの拡散を低減する脱色脱臭処理と、
を行う、表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法。
続きを表示(約 230 文字)
【請求項2】
前記脱色脱臭処理は、前記微細な孔又は凹部に含浸させた前記ヨウ素又はヨウ素化合物を24時間以上空気中に曝す処理である請求項1記載の表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法。
【請求項3】
前記酸化皮膜の封孔処理を行わない請求項1又は2記載の表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法。
【請求項4】
前記脱色脱臭処理後に前記酸化皮膜の封孔処理を行う請求項1又は2記載の表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表面処理皮膜を有するアルミニウムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
硫酸電解液やシュウ酸電解液等の電解液を用いてアルミニウムの表面に酸化皮膜を形成する処理はアルマイトとして知られている。また、酸化皮膜としてアルミニウムの表面に形成された酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)自体もしばしばアルマイトと呼ばれる。陽極酸化(アルマイト)処理の主な目的としては、耐食性向上、着色、潤滑性や耐摩耗性の付与及び電気的絶縁等が挙げられる。
【0003】
アルミニウムに陽極酸化処理を行うと、表面に微細な孔又は凹凸が生じる。このため、通常、陽極酸化処理後には、微細な孔又は凹凸を塞ぐための封孔処理が行われる。封孔処理としては、高圧容器内において加圧蒸気を用いて封孔する加圧蒸気封孔、沸騰水中において封孔する沸騰水封孔及び酢酸ニッケルの水溶液中において封孔する酢酸ニッケル添加封孔が代表的である。
【0004】
また、アルミニウムを含む金属の酸化皮膜に形成される微細な孔又は凹凸にヨウ素又はヨウ素化合物を含浸させることによって殺菌性及び抗菌性を付与する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。実用的な具体例として、アルミニウムの陽極酸化処理を行った後、入手が容易なヨウ素化合物であるポリビニルピロリドン・アイオダイド(PVPI:polyvinylpyrrolidone iodide)を電気泳動電着によって酸化皮膜の微細孔に含浸させることによって殺菌性及び抗菌性を有する材料を製作することができる。尚、PVPIは、ポビドンヨード(povidone iodine)とも呼ばれる。
【0005】
特許文献1記載の手法は、PVPIの含浸後において封孔処理を行わない技術、すなわちPVPIが外部に露出している皮膜構造を形成する技術である。これは、PVPIの含浸後において封孔処理を行うと、封孔処理の直後には殺菌性及び抗菌性を発揮するPVPIが酸化皮膜の微細孔又は微細凹凸内に閉じ込められてしまう一方、従来の封孔剤を用いた封孔処理を行うとヨウ素が封孔剤に溶け出して変色してしまうためである。
【0006】
そこで、PVPIの含浸後においてPVPIが部分的に露出するように封孔処理を行う技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。特許文献2記載の手法は、酸化皮膜の微細孔又は微細凹凸に染色剤と混合したPVPIを浸漬染色することにより、或いは、PVPIを電気泳動電着により含浸させた後、少なくとも低温封孔処理を行い、必要に応じて高温封孔処理も行うものである。
【0007】
低温封孔処理は、酸化皮膜が形成された基材を、フッ化ニッケルや酢酸ニッケルを主成分とする低温の封孔液に浸漬することによってPVPIが少なくとも気化して拡散し得る程度に微細孔又は微細凹凸を部分的に閉じる封孔処理であり、高温封孔処理は、PVPIの気化及び放散がない状態まで微細孔又は微細凹凸を完全に閉じる封孔処理であるとされている。そして、少なくとも低温封孔処理を含む封孔処理によってPVPIの気化を抑制し、耐候性を発揮できるとされている。
【0008】
加えて、特許文献2には、封孔剤にPVPIを混合することによって、微細孔又は微細凹凸内のみならず皮膜状の封孔部分からもPVPIを拡散させることが記載されている。このため、高温封孔処理を行った場合であっても、皮膜状の封孔部分からPVPIが拡散し、皮膜状の封孔部分が摩耗した後は、微細孔又は微細凹凸内のPVPIが拡散することによって殺菌性及び抗菌性が継続的に発揮されるとされている。
【0009】
他に、酸化皮膜の微細孔又は微細凹凸への電気泳動電着によるヨウ素化合物の含浸に先立って、有機染料による着色又は電解着色を行う方法や(例えば特許文献3参照)、ヨウ素化合物としてトリメチルスルフォキソニウム・アイオダイド(TMSOI:Trimethylsulfoxonium iodide)又はトリメチルスルフォニウム・アイオダイド(TMSI:Trimethylsulfonium iodide)を用いる方法も知られている(例えば特許文献4乃至6参照)。
【0010】
尚、特許文献3に記載されている手法では、ヨウ素化合物の含浸後に封孔処理が行われないと解される一方、特許文献4乃至6に記載されている手法では、封孔剤を用いた封孔処理、封孔剤を用いずに80℃以上の熱水で封孔する封孔処理、85℃以上のヨウ素化合物水溶液中に酸化皮膜を浸漬することによってヨウ素化合物の含浸とともに封孔も行う処理が可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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