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公開番号
2025072166
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182741
出願日
2023-10-24
発明の名称
銀めっき膜および銀めっき膜の製造方法
出願人
日本航空電子工業株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
個人
主分類
C25D
15/02 20060101AFI20250430BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】 表面の摩擦係数が低い銀めっき膜を提供すること。
【解決手段】 銀原子、炭素原子、および、窒素原子を含む銀めっき膜であって、炭素原子の含有量が、銀めっき膜の全質量に対して0.30質量%以上であり、窒素原子の含有量が、銀めっき膜の全質量に対して1.00質量%以上である、銀めっき膜。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
銀原子、炭素原子、および、窒素原子を含む銀めっき膜であって、
前記炭素原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して0.30質量%以上であり、
前記窒素原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して1.00質量%以上である、銀めっき膜。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記銀原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して90.00質量%以上である、請求項1に記載の銀めっき膜。
【請求項3】
さらに、酸素原子を含み、前記酸素原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して0.10質量%以上である、請求項1または2に記載の銀めっき膜。
【請求項4】
硫黄原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して2.0質量%以下である、請求項1または2に記載の銀めっき膜。
【請求項5】
前記炭素原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して0.35質量%以上である、請求項1または2に記載の銀めっき膜。
【請求項6】
前記窒素原子の含有量が、前記銀めっき膜の全質量に対して1.20質量%以上である、請求項1または2に記載の銀めっき膜。
【請求項7】
銀イオン源を含むめっき液に通電して銀めっき膜を製造する銀めっき膜の製造方法であって、
前記めっき液は、炭素原子および窒素原子を含む含窒素高分子化合物を含み、
前記含窒素高分子化合物の数平均分子量が、1000以上であり、
前記めっき液中における前記含窒素高分子化合物の含有量が、0.5g/L以上である、銀めっき膜の製造方法。
【請求項8】
前記含窒素高分子化合物が、孤立電子対を有する窒素原子を含む、請求項7に記載の銀めっき膜の製造方法。
【請求項9】
前記銀イオン源が、銀原子と、銀原子に配位したシアノ基とを含む、請求項7または8に記載の銀めっき膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀めっき膜に関する。また、本発明は、銀めっき膜の製造方法にも関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の電装化の進展に伴い、自動車の電子部品を接続するケーブル等に流れる電流値が大きくなり、また、高電圧が印加されるようになっている。さらに、近年増加している電気自動車は、電気によって駆動するため、ケーブル等に大電流が流れる。
電子部品と電源とは、ケーブルおよびコネクタで接続される場合が多い。コネクタは、コネクタ接点材料を介して電子部品とケーブルとの間に電流を流すが、電装化の進む自動車に用いられるコネクタ接点材料としては、高伝導性を示す銀めっき膜が好ましく用いられる。
【0003】
銀めっき膜は、高伝導性を示す一方、一般的に表面の硬度が低く、また、銀めっき膜同士の摺動は、凝着が生じやすい。そうすると、コネクタを繰り返し挿抜してコネクタ接点材料(銀めっき膜)を摺動した際には、コネクタ接点材料(銀めっき膜)の摩耗が生じやすい。
銀めっき膜の摩耗を低減する方法としては、例えば、銀めっき膜の高硬度化が挙げられ、そのような銀めっき膜は、硬質銀めっきとも呼ばれる。例えば、特許文献1では、アンチモンを含むビッカース硬度の大きい銀めっき膜を形成したことが記載されている。
また、銀めっき膜の摩耗を低減する他の方法としては、炭素粒子等の固体潤滑剤を銀めっき膜の表面に配置する方法が挙げられる。例えば、特許文献2では、炭素粒子を添加した銀めっき液を使用して、電気めっきを行うことで、炭素粒子を含む複合材料からなる銀めっき膜を形成する技術が開示されている。上記文献では、上記炭素粒子を含む銀めっき膜は、優れた耐摩耗性を有することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-079250号公報
特開2021-025133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者らが上記特許文献1に記載の方法について検討したところ、耐摩耗性が昨今求められる水準に達していないことを知見した。この要因について検討したところ、銀めっき膜表面の摩擦係数が耐摩耗性と関係しており、銀めっき膜表面の摩擦係数において、改善の余地があることを知見した。
【0006】
また、特許文献2に記載の方法では、めっき液に炭素粒子を分散させる必要があり、めっきを行う際に、炭素粒子の分散処理、および、めっき液の十分な撹拌等を行う必要がある。加えて、このようなめっき液には、使用により種々の不純物が蓄積され、不純物を除去するためにろ過処理が行われる場合がある。上記のような炭素粒子が分散しためっき液をろ過すると、炭素粒子が不純物とともに除去されてしまうため、上記のようなめっき液はろ過処理に供することが難しい。
さらに、上記方法で形成した銀めっき膜は、銀めっき膜の表面に付着した余分な炭素粒子を洗浄する必要がある。
上記点で、特許文献2に記載の方法は煩雑で製造コストが上がりやすく、生産性よく摩擦係数の低い銀めっき膜が得られる、銀めっき膜の製造方法が求められていた。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明は、表面の摩擦係数が低い銀めっき膜の提供を目的とする。
また、本発明は、生産性よく表面の摩擦係数が低い銀めっき膜が得られる、銀めっき膜の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。すなわち、以下の構成により上記課題が解決されることを見出した。
〔1〕 銀原子、炭素原子、および、窒素原子を含む銀めっき膜であって、
上記炭素原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して0.30質量%以上であり、
上記窒素原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して1.00質量%以上である、銀めっき膜。
〔2〕 上記銀原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して90.00質量%以上である、〔1〕に記載の銀めっき膜。
〔3〕 さらに、酸素原子を含み、上記酸素原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して0.10質量%以上である、〔1〕または〔2〕に記載の銀めっき膜。
〔4〕 硫黄原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して2.0質量%以下である、〔1〕または〔2〕に記載の銀めっき膜。
〔5〕 上記炭素原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して0.35質量%以上である、〔1〕または〔2〕に記載の銀めっき膜。
〔6〕 上記窒素原子の含有量が、上記銀めっき膜の全質量に対して1.30質量%以上である、〔1〕または〔2〕に記載の銀めっき膜。
〔7〕 銀イオン源を含むめっき液に通電して銀めっき膜を製造する銀めっき膜の製造方法であって、
上記めっき液は、炭素原子および窒素原子を含む含窒素高分子化合物を含み、
上記含窒素高分子化合物の数平均分子量が、1000以上であり、
上記めっき液中における上記含窒素高分子化合物の含有量が、0.5g/L以上である、銀めっき膜の製造方法。
〔8〕 上記含窒素高分子化合物が、孤立電子対を有する窒素原子を含む、〔7〕に記載の銀めっき膜の製造方法。
〔9〕 上記銀イオン源が、銀原子と、銀原子に配位したシアノ基とを含む、〔7〕または〔8〕に記載の銀めっき膜の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表面の摩擦係数が低い銀めっき膜が提供できる。
また、本発明によれば、生産性よく表面の摩擦係数が低い銀めっき膜が得られる、銀めっき膜の製造方法が提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされる場合があるが、本発明はそのような実施態様に制限されない。
(【0011】以降は省略されています)
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