特許ウォッチ

公開番号2025071984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182446
出願日2023-10-24
発明の名称品目検索システム及び品目検索方法
出願人株式会社日立製作所
代理人藤央弁理士法人
主分類G06F 16/903 20190101AFI20250430BHJP(計算;計数)
要約【課題】サプライチェーンの障害に対する対策の検討を支援する。
【解決手段】品目検索システムであって、処理部と、記憶部と、を有し、記憶部は、物品を構成する物品の品目を示す構成品目情報と、物品の仕様を示す物品仕様情報と、を保持し、処理部は、構成品目情報に基づいて、ユーザによって指定された品目、及び、当該指定された品目の物品を構成要素として含む物品の品目を、検索対象品目として特定し、構成品目情報に基づいて、検索対象品目の物品と他の品目の物品との間の構成品目の類似度を計算し、構成品目の類似度に基づいて、検索対象品目の物品に類似する1以上の物品の品目を類似品目として特定し、物品仕様情報に基づいて、類似品目の物品が検索対象品目の物品を代替できる可能性の高さを示すランク情報を生成し、ランク情報に基づいて類似品目を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
品目検索システムであって、
処理部と、記憶部と、を有し、
前記記憶部は、物品を構成する物品の品目を示す構成品目情報と、前記物品の仕様を示す物品仕様情報と、を保持し、
前記処理部は、
前記構成品目情報に基づいて、ユーザによって指定された品目、及び、当該指定された品目の物品を構成要素として含む物品の品目を、検索対象品目として特定し、
前記構成品目情報に基づいて、前記検索対象品目の物品と他の品目の物品との間の構成品目の類似度を計算し、
前記構成品目の類似度に基づいて、前記検索対象品目の物品に類似する１以上の物品の品目を類似品目として特定し、
前記物品仕様情報に基づいて、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品を代替できる可能性の高さを示すランク情報を生成し、
前記ランク情報に基づいて前記類似品目を出力することを特徴とする品目検索システム。
続きを表示（約 2,200 文字）【請求項２】
請求項１に記載の品目検索システムであって、
前記構成品目情報は、物品を構成する物品の階層構造及び員数の情報を含み、
前記処理部は、前記構成品目の類似度の計算において、前記階層ごとの物品の員数に基づく第１の形態の類似度計算、前記階層によらない前記物品の員数に基づく第２の形態の類似度計算、前記階層ごとの物品の有無に基づく第３の形態の類似度計算、及び、前記階層によらない前記物品の有無に基づく第４の形態の類似度計算、の少なくとも一つを行うことを特徴とする品目検索システム。
【請求項３】
請求項２に記載の品目検索システムであって、
前記処理部は、前記第１の形態の類似度計算から前記第４の形態の類似度計算までのうち複数の類似度計算を行う場合、それぞれの計算結果に重み付けをして総合的な類似度を計算することを特徴とする品目検索システム。
【請求項４】
請求項１に記載の品目検索システムであって、
前記記憶部は、過去に受注した案件において提供された物品の品目を示す案件情報と、前記案件における顧客からの要求仕様を示す要求仕様情報と、をさらに保持し、
前記処理部は、前記案件情報及び前記要求仕様情報に基づいて、前記検索対象品目の物品と他の品目の物品との間の要求仕様の類似度を計算し、
前記構成品目の類似度及び前記要求仕様の類似度に基づいて、前記類似品目を特定することを特徴とする品目検索システム。
【請求項５】
請求項４に記載の品目検索システムであって、
前記処理部は、前記案件情報及び前記要求仕様情報に基づいて、前記提供された物品の品目と前記要求仕様の値との組合せに対応する案件数を計算し、前記計算した案件数に基づいて前記要求仕様の類似度を計算することを特徴とする品目検索システム。
【請求項６】
請求項１に記載の品目検索システムであって、
前記物品仕様情報は、前記物品の設計に関する仕様、前記物品の調達に関する仕様、及び、前記物品の製造に関する仕様の少なくともいずれかのカテゴリの情報を含み、
前記処理部は、前記カテゴリごとに、前記ランク情報を生成することを特徴とする品目検索システム。
【請求項７】
請求項６に記載の品目検索システムであって、
前記物品の設計に関する仕様は、前記物品のサイズを含み、前記物品の調達に関する仕様は、前記物品の調達コスト及び調達リードタイムの少なくとも一つを含み、前記物品の製造に関する仕様は、前記物品の製造時の標準作業時間を含むことを特徴とする品目検索システム。
【請求項８】
請求項７に記載の品目検索システムであって、
前記ランク情報は、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品の上位互換品であると推定されるかを示す情報を含み、
前記処理部は、
前記類似品目の物品のサイズが前記検索対象品目の物品のサイズより大きい場合に、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品の上位互換品であると推定されることを示すように、前記設計のカテゴリの前記ランク情報を生成し、
前記類似品目の物品の調達コストが前記検索対象品目の物品の調達コストより大きい場合、及び、前記類似品目の物品の調達リードタイムが前記検索対象品目の物品の調達リードタイムより大きい場合に、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品の上位互換品であると推定されることを示すように、前記調達のカテゴリの前記ランク情報を生成し、
前記類似品目の物品の製造時の標準作業時間が前記検索対象品目の物品の製造時の標準作業時間より大きい場合に、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品の上位互換品であると推定されることを示すように、前記製造のカテゴリの前記ランク情報を生成することを特徴とする品目検索システム。
【請求項９】
請求項７に記載の品目検索システムであって、
前記処理部は、前記カテゴリごとの前記ランク情報に重み付けをして総合的なランク情報を計算することを特徴とする品目検索システム。
【請求項１０】
品目検索システムによる品目検索方法であって、
前記品目検索システムは、処理部と、記憶部と、を有し、
前記記憶部は、物品を構成する物品の品目を示す構成品目情報と、前記物品の仕様を示す物品仕様情報と、を保持し、
前記品目検索方法は、
前記処理部が、前記構成品目情報に基づいて、ユーザによって指定された品目、及び、当該指定された品目の物品を構成要素として含む物品の品目を、検索対象品目として特定する手順と、
前記処理部が、前記構成品目情報に基づいて、前記検索対象品目の物品と他の品目の物品との間の構成品目の類似度を計算し、前記構成品目の類似度に基づいて、前記検索対象品目の物品に類似する１以上の物品の品目を類似品目として特定する手順と、
前記処理部が、前記物品仕様情報に基づいて、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品を代替できる可能性の高さを示すランク情報を生成する手順と、
前記処理部が、前記ランク情報に基づいて前記類似品目を出力する手順と、を含むことを特徴とする品目検索方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、サプライヤによって供給される部品等の検索を支援する技術に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、災害等によるサプライチェーンの断絶のリスクが高まっている。サプライチェーンに何らかの障害が発生してもその影響を抑えるために、平時から、供給される品目を代替する品目及びそのサプライヤを探すなどの対策を行うことが求められている。
【０００３】
部品等の品目を検索する技術として、例えば、特開２００７－１２２５１２号公報（特許文献１）及び特開２００７－２１３５２５号公報（特許文献２）のような従来技術が存在する。
【０００４】
特許文献１には、「先ず、製品構成データ記憶装置から組立品と該組立品に含まれる部分組立品及び部品に関するデータを取り出し、組立品及び部分組立品の階層構造を検出し、検出された階層構造より組立品と部分組立品の全ての組み合わせについて類似度を計算し、組立品及び部分組立品の階層構造と各組立品と部分組立品の組み合わせに対する類似度を類似データ記憶装置に記憶する。入力装置を介して類似性判定対象の組立品又は部分組立品を入力すると、それに類似する組立品又は部分組立品を類似データ記憶装置から検索し、検索した組立品及び部分組立品を表示装置に表示する。」という技術が記載されている（要約参照）。
【０００５】
特許文献２には、「各製品の構成と、各製品を生産するために必要な時間とから、検索基準製品との類似性指数を算出する。また、各製品を構成する品目の有効期間と、検索基準品目の有効期間とが重複するか否かを判定する。算出した類似性指数と、有効期間が重複するか否かにより、評価コストを算出し、製品と、その製品の評価コストとを出力する。」という技術が記載されている（要約参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２００７－１２２５１２号公報
特開２００７－２１３５２５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
いずれかの品目（対象品目）を代替できる可能性がある品目を検索しようとする場合に、対象品目の構成に基づいて、対象品目との類似度が高い品目（類似品目）を検索することが考えられる。このとき、さらに、対象品目を包含する品目（例えば対象品目が部品である場合に、その部品を含んで構成される製品）との類似度が高い品目も検索することによって、より幅広く代替可能性のある品目を検索できることが期待される。しかし、そのような検索については、従来は開示されていなかった。
【０００８】
また、類似品目が検索されても、その類似品目と対象品目との仕様の関係によっては、代替が困難な場合もある。例えば、一般には、類似品目が対象品目のいわゆる上位互換品である場合と比較すると、下位互換品である場合には代替が困難となる傾向がある。サプライヤから取得可能な情報に基づいてこのような上位／下位の関係を推定することは、従来は開示されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題の少なくとも一つを解決すべく、本発明は、品目検索システムであって、処理部と、記憶部と、を有し、前記記憶部は、物品を構成する物品の品目を示す構成品目情報と、前記物品の仕様を示す物品仕様情報と、を保持し、前記処理部は、前記構成品目情報に基づいて、ユーザによって指定された品目、及び、当該指定された品目の物品を構成要素として含む物品の品目を、検索対象品目として特定し、前記構成品目情報に基づいて、前記検索対象品目の物品と他の品目の物品との間の構成品目の類似度を計算し、前記構成品目の類似度に基づいて、前記検索対象品目の物品に類似する１以上の物品の品目を類似品目として特定し、前記物品仕様情報に基づいて、前記類似品目の物品が前記検索対象品目の物品を代替できる可能性の高さを示すランク情報を生成し、前記ランク情報に基づいて前記類似品目を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の一態様によれば、物品の類似度に加えて、物品の仕様に基づく互換性も考慮して、より代替可能性が高い品目を抽出することで、サプライチェーンの障害に対する対策の検討を支援することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許