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公開番号2025072856
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-12
出願番号2023183260
出願日2023-10-25
発明の名称トンネル内壁面の覆工切削装置の制御システムおよび制御方法
出願人前田建設工業株式会社,株式会社三井三池製作所,マック株式会社
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類E21D 11/00 20060101AFI20250501BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネル内壁面の覆工切削装置において、設置を容易にして切削を自動的に制御し、且つ、複雑な計画断面でも対応可能な制御システムを提供する。
【解決手段】回転式切削機3と、距離センサ92と、ガントリー2と、を有し、トンネル10内でレール13上を走行するトンネル内壁面の覆工切削装置1を制御するための制御システムであって、ガントリー2に設置されたプリズム121,122と、プリズムとの距離および角度を測定するトータルステーション110と、演算制御部131,132と、を備え、測定したデータから求めたガントリー2の位置・姿勢情報および既設断面の形状と、計画断面の形状および切込量と、に応じて、断面中心座標を中心としてトンネル10の周方向を一定角度毎に深さを前記切込量で区画した切削範囲を覆工切削装置1により切削する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
トンネルの内壁面を切削する回転式切削機と、前記回転式切削機と前記内壁面との距離を検出する距離センサと、前記回転式切削機を前記トンネル内で前記トンネルの進行方向および周方向に移動させるガントリーと、を有し、前記トンネル内で進行方向に敷設したレール上を走行するトンネル内壁面の覆工切削装置を制御するための制御システムであって、
前記ガントリーの複数箇所に設置されたプリズムと、
前記ガントリーに対して所定の間隔を空けて設置され、前記プリズムとの距離および角度を測定するトータルステーションと、
前記トータルステーションおよび前記距離センサが測定したデータを処理して制御用に演算する演算制御部と、を備え、
前記トータルステーションにより測定したデータから求めたガントリーの位置・姿勢情報および前記距離センサにより測定したデータから求めた既設断面の形状と、設定した計画断面の形状および切込量と、に応じて、断面中心座標を中心として前記トンネルの周方向を一定角度毎に深さを前記切込量で区画した切削範囲を前記演算制御部により算出して前記覆工切削装置に入力し、前記覆工切削装置を制御して前記内壁面の前記切削範囲を切削する、
ことを特徴とするトンネル内壁面の覆工切削装置の制御システム。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記プリズムは、前記ガントリーに2箇所設置されており、
前記ガントリーは、三軸傾斜計を備えており、
予め定めた切削装置原点に対する各前記プリズムの相対位置と、前記三軸傾斜計から得られたピッチング角・ヨーイング角・ローリング角のいずれか1つとから前記ガントリーの位置・姿勢情報を求める、
ことを特徴とする請求項1記載のトンネル内壁面の覆工切削装置の制御システム。
【請求項3】
前記プリズムは、前記ガントリーに3箇所設置されており、
予め定めた切削装置原点に対する各前記プリズムの相対位置から前記ガントリーの位置・姿勢情報を求める、
ことを特徴とする請求項1記載のトンネル内壁面の覆工切削装置の制御システム。
【請求項4】
前記ガントリーは、前記トンネルの進行方向に対し略直交方向に向けて前記内壁面に沿って配置されたアーチ状の横行フレームと、電動モータの駆動力により前記横行フレームの外側に沿って横行可能に配置した切削フレームとを備え、前記レール上を移動および停止可能に配置されるものであり、
前記回転式切削機は、外周面に切削爪を備えた円筒状の切削ドラムと、シリンダと、を有し、前記切削フレームに取り付けられて前記横行フレームに沿って移動するとともに前記シリンダによって前記切削フレームに対する距離を伸縮可能である、
ことを特徴とする請求項1記載のトンネル内壁面の覆工切削装置の制御システム。
【請求項5】
前記切削フレームを横行させるための電動モータの駆動軸に取り付けられてその回転数を検出する切削フレーム位置検出用センサと、前記シリンダに取り付けられてその伸縮量を検出する切削ドラム位置検出用センサと、を備える、
ことを特徴とする請求項4記載のトンネル内壁面の覆工切削装置の制御システム。
【請求項6】
前記横行フレームは、一定間隔毎に設置された位置検出リミットスイッチと、両下端部に設置された最下部検出リミットスイッチと、を有し、前記横行フレームに沿って移動する前記回転式切削機が前記位置検出リミットスイッチまたは前記最下部検出リミットスイッチを作動させることで前記回転式切削機の位置を検出する、
ことを特徴とする請求項4記載のトンネル内壁面の覆工切削装置の制御システム。
【請求項7】
トンネルの内壁面を切削する回転式切削機と、前記回転式切削機を前記トンネル内で前記トンネルの進行方向および周方向に移動させるガントリーと、を有し、前記トンネル内で進行方向に敷設したレール上を走行するトンネル内壁面の覆工切削装置を制御する制御方法であって、
前記回転式切削機を前記ガントリーの周方向の一方端まで移動させる、初期位置セットステップと、
前記回転式切削機を前記ガントリーの周方向の前記一方端から他方端まで移動させつつ、前記ガントリーに一定間隔毎に設置されたリミットスイッチが前記回転式切削機の移動により作動したタイミングと、前記回転式切削機を移動させる電動モータの駆動軸の回転数とから、前記回転式切削機の位置補正を行うとともに、前記回転式切削機を前記ガントリーの周方向の前記他方端から前記一方端まで移動させつつ、一定角度毎に前記回転式切削機と前記内壁面との距離を距離センサにより測定して初期測定する、初期測定ステップと、
前記初期測定で既設断面の形状を得るとともに、計画断面と、切込量と、を設定することで、前記トンネルの周方向を一定角度毎に深さを前記切込量で区画して切削範囲を算出する切削範囲設定ステップと、
前記切削範囲の左右片側または左右両方を設定した前記切込量だけ切削することを1サイクルとして、これを必要数繰り返して前記切削範囲の切削を完了する切削運転ステップと、
を含むことを特徴とするトンネル内壁面の覆工切削装置の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、道路などに設置された既存のトンネルにおける内壁面の既設覆工を切削する、覆工切削装置を制御する制御システムおよび制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、道路などに設置されているトンネルの内壁面は表面の保護のためにコンクリートにより覆われているが、経年使用により老朽化することでひび割れ、剥離などが生じて強度が低下して、水漏れや剥落などが生じる恐れがある。
【0003】
そこで、これらを未然に対処する目的で、古くなったトンネル内壁面の既設覆工を一定の深さで切削し、新たなトンネル内壁面を覆工する補修工事が行われている。
【0004】
そのためのトンネル内壁面の覆工切削装置として、例えば特開2002-081298号公報(特許文献1)などに提示されており、図22(a),図22(b)に示した覆工切削装置1aのように、既設のトンネル2a内にシェルター(防護工)3aを設けて、壁面側の作業空間4aと内側の通行空間5aとを区画し、トンネル2aの進行方向に移動可能なカッタガイドレール7aに沿って横行する切削機8aによって、トンネル2aの内壁面6aを切削する作業を連続して行う装置を用いた補修方法が知られている。
【0005】
また、特開2017-179853号公報(特許文献2)に開示されており、図23に示した覆工切削装置1bのように、既設のトンネル2b内にシェルター(防護工)3bを設けて、壁面側の作業空間4bと内側の通行空間5bとを区画し、トンネル2bの進行方向に移動可能な旋回フレーム7bに沿って横行する切削機8bをトンネルの周方向(内壁面に近接する方向)に移動させるためのシリンダ9bを有しており、シリンダ9bを伸縮させて左右両側に備えた切削ドラム10bの一方または両方を内壁面6bに押し当てて切削可能である装置が知られており、この覆工切削装置1bによれば、シリンダ9bの伸縮で切削量の調整が可能であり、また、一つの切削機のみで、トンネル2bの内壁面6bの左右の最下端の近傍まで切削できるものとされている。
【0006】
しかしながら、前記覆工切削装置1a,1bのどちらも、トンネルの進行方向に敷設した2本のレールR,R上を、アーチ状のカッタガイドレール7aや旋回フレーム7bが移動し、それに沿って横行する切削機8a,8bによってトンネルの内壁面の覆工を切削するものであるが、2本のレールR,Rの中心線とトンネル2a,2bの中心線を完全に一致させることは難しい或いは非常に手間を要し、且つ、トンネルの中心線と内壁面の距離も常に一定であるとは限らないことから、内壁面6a,6bと切削機8a,8bの間隔が常に一定であるとは言えない。
【0007】
従って、一定量の切削深さしか設定できない前記覆工切削装置1aはもとより、前記シリンダ9bの伸縮によって切削深さを調整可能な前記覆工切削装置1bであっても、内壁面を均一に切削することは非常に困難であって、例えば図24に示した概略図において、切削前の内壁面の位置を示す点線に対して、切削後の内壁面の位置を実線で示したように、左右の切削量が異なるなどの問題が生じる場合があった。
【0008】
更には、切削したい計画断面の形状がアーチ状のカッタガイドレール7aや旋回フレーム7bと相似形ではないような複雑な形状である場合、手動で都度設定を行う必要があるなど、切削には非常に手間と時間を要するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2002-081298号公報
特開2017-179853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで本発明は、トンネル内に敷設したレール上を走行する方式の内壁面の覆工切削装置において、トンネルの中心線とレールの中心線を厳密に一致させる作業を必要とせず、適切な切削量を自動的に切削するように制御し、且つ、複雑な計画断面であっても問題なく対応可能な制御システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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