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公開番号
2025047230
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-03
出願番号
2023155602
出願日
2023-09-21
発明の名称
剥落防止構造
出願人
株式会社ケー・エフ・シー
代理人
個人
主分類
E21D
11/00 20060101AFI20250326BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】メッシュシートを押さえ付ける押さえ具と押さえ具を取り付ける拡張アンカーとがコンクリート構造物から落下することを防止できる。
【解決手段】メッシュシート11に格子状の保形体12が重ねられて固定された剥落防止材10と、拡開状態の拡張アンカーが抜け出し不能な正面貫通穴36が設けられた正面板31から折り返されて正面貫通穴36と重ならない位置に複数の櫛歯32が設けられた櫛型押さえ具30を備え、剥落防止材10がコンクリート構造物100の取付面101に略沿うように敷設され、櫛型押さえ具30のそれぞれの櫛歯32がメッシュシート11の網目111を通して取付面101側に配置され、張出段差部34に保形材122が押圧状態で収容され、正面貫通穴36を通して拡張アンカーがコンクリート構造物100に打設され、ナット51で正面板31がメッシュシート11の側に押し付けられる剥落防止構造。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
メッシュシートに格子状の保形体が重ねられて固定された剥落防止材と、
拡開状態の拡張アンカーが抜け出し不能な正面貫通穴が設けられた正面板から折返部で折り返されて前記正面貫通穴と重ならない位置に複数の櫛歯が設けられ、前記正面板の折返部に隣接して張出段差部が形成された櫛型押さえ具とを備え、
前記剥落防止材がコンクリート構造物の取付面に略沿うように敷設され、
前記櫛型押さえ具のそれぞれの前記櫛歯が前記メッシュシートの網目を通して前記取付面側に配置され、
前記櫛型押さえ具の前記張出段差部に前記保形体を構成する保形材が押圧状態で収容され、
前記櫛型押さえ具の前記正面貫通穴を通して前記拡張アンカーが前記コンクリート構造物に打設され、
前記拡張アンカーに螺合されたナットで前記櫛型押さえ具の前記正面板が前記メッシュシートの側に押し付けられるようにして、前記剥落防止材が取り付けられていることを特徴とする剥落防止構造。
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【請求項2】
前記櫛型押さえ具の前記折返部と逆側の前記正面板の端部周辺に別の張出段差部が形成され、
前記保形体の別の保形材が前記別の張出段差部に押圧状態で収容されることを特徴とする請求項1記載の剥落防止構造。
【請求項3】
クリップ正面板からクリップ折返部で折り返されてクリップ背面板が設けられ、前記クリップ正面板の前記クリップ折返部に隣接してクリップ張出段差部が形成され、拡開状態の拡張アンカーが抜け出し不能な前記クリップ正面板のクリップ正面貫通穴と前記クリップ背面板のクリップ背面貫通穴が対応する位置に設けられているクリップ型押さえ具を備え、
前記クリップ型押さえ具が、前記クリップ背面板を前記取付面側にして前記剥落防止材の幅方向の両端縁付近を挟み込むように設けられ、且つ幅方向の端縁に設けられた前記保形体の保形材のそれぞれが前記クリップ張出段差部に押圧状態で収容され、
前記クリップ型押さえ具の前記クリップ正面貫通穴と前記クリップ背面貫通穴を通して前記拡張アンカーが前記コンクリート構造物に打設され、
前記拡張アンカーに螺合されたナットで前記クリップ型押さえ具の前記クリップ正面板が前記メッシュシートの側に押し付けられるようにして、前記剥落防止材が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の剥落防止構造。
【請求項4】
前記拡張アンカーとして、前記コンクリート構造物の剥落が想定される表層部位より奥側で拡開される芯棒打込式アンカーが打設されると共に、
前記拡張アンカーが打設された穿孔内に接着材が充填されていることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の剥落防止構造。
【請求項5】
メッシュシートに格子状の保形体が重ねられて固定された剥落防止材がコンクリート構造物の取付面に略沿うように敷設される剥落防止構造で、前記剥落防止材の取り付けに用いられる櫛型押さえ具であって、
正面板から折返部で折り返されて前記正面貫通穴と重ならない位置に複数の櫛歯が設けられ、
それぞれの前記櫛歯が前記メッシュシートの網目を通して前記取付面側に導入可能に形成され、
前記保形体を構成する保形材を押圧状態で収容する張出段差部が前記正面板の前記折返部に隣接して形成され、
前記正面板に設けられた正面貫通穴の径、若しくは正面貫通穴の短径が、コンクリート構造物に打設される拡張アンカーの拡開時の外径よりも小さく形成されていることを特徴とする櫛型押さえ具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばトンネルのようなコンクリート構造物の表面の剥落を防止する剥落防止構造に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、経年劣化したコンクリート構造物の表面から剥離した剥片の落下を防止する構造として特許文献1の剥落防止構造がある。この剥落防止構造では、網状のメッシュシートと、メッシュシートの一方の面に重ねられて固着される格子状の保形体とで面状の剥落防止材が構成され、剥落防止材のメッシュシートがコンクリート構造物の取付面側に配置されて取付面に沿うように敷設される。そして、コンクリート構造物に打設されたアンカーに螺合されたナットで平板状の押えプレートが取付面側に押圧され、押圧された押えプレートの段差部で剥落防止材の保形体が取付面側に押圧されて、剥落防止材がコンクリート構造物に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-111954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コンクリート構造物の剥落防止構造は劣化、脆弱化したコンクリートに設置されることが通常であるため、特許文献1の剥落防止構造のように、劣化したコンクリートに打設したアンカーとナットで平板状の押えプレートを剥落防止材に押さえ付ける構成では、場合によっては、打設したアンカーが劣化コンクリートから抜け出てしまい、抜け出たアンカーと平板状の押えプレートとが供に落下する危険性がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、コンクリート構造物に略沿うように敷設されるメッシュシートを押さえ付ける押さえ具と押さえ具を取り付ける拡張アンカーとがコンクリート構造物から落下することを防止することができる剥落防止構造及び櫛型押さえ具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の剥落防止構造は、メッシュシートに格子状の保形体が重ねられて固定された剥落防止材と、拡開状態の拡張アンカーが抜け出し不能な正面貫通穴が設けられた正面板から折返部で折り返されて前記正面貫通穴と重ならない位置に複数の櫛歯が設けられ、前記正面板の折返部に隣接して張出段差部が形成された櫛型押さえ具とを備え、前記剥落防止材がコンクリート構造物の取付面に略沿うように敷設され、前記櫛型押さえ具のそれぞれの前記櫛歯が前記メッシュシートの網目を通して前記取付面側に配置され、前記櫛型押さえ具の前記張出段差部に前記保形体を構成する保形材が押圧状態で収容され、前記櫛型押さえ具の前記正面貫通穴を通して前記拡張アンカーが前記コンクリート構造物に打設され、前記拡張アンカーに螺合されたナットで前記櫛型押さえ具の前記正面板が前記メッシュシートの側に押し付けられるようにして、前記剥落防止材が取り付けられていることを特徴とする。
これによれば、コンクリート構造物に打設された拡開状態の拡張アンカーが櫛型押さえ具から抜け出し不能になっていると共に、櫛型押さえ具のそれぞれの櫛歯をメッシュシートの網目を通して取付面側に配置することにより、コンクリート構造物から拡開状態の拡張アンカーが抜け出して櫛型押さえ具と供に落下することを防止できる。即ち、コンクリート構造物に略沿うように敷設されるメッシュシートを押さえ付ける櫛型押さえ具と櫛型押さえ具を取り付ける拡張アンカーとがコンクリート構造物から落下することを防止することができる。また、櫛型押さえ具は、それぞれの櫛歯をメッシュシートの網目を通して取付面側に配置し、張出段差部に保形材を押圧状態で収容できる任意の位置に設置することが可能であり、剥落防止材を押さえる押さえ具の取付位置の自由度を非常に高めることができる。
【0007】
本発明の剥落防止構造は、前記櫛型押さえ具の前記折返部と逆側の前記正面板の端部周辺に別の張出段差部が形成され、前記保形体の別の保形材が前記別の張出段差部に押圧状態で収容されることを特徴とする。
これによれば、櫛型押さえ具の正面板の端部周辺の別の張出段差部に剥落防止材の別の保形材を押圧状態で収容することにより、剥落防止材の取付状態をより一層安定化することができる。
【0008】
本発明の剥落防止構造は、クリップ正面板からクリップ折返部で折り返されてクリップ背面板が設けられ、前記クリップ正面板の前記クリップ折返部に隣接してクリップ張出段差部が形成され、拡開状態の拡張アンカーが抜け出し不能な前記クリップ正面板のクリップ正面貫通穴と前記クリップ背面板のクリップ背面貫通穴が対応する位置に設けられているクリップ型押さえ具を備え、前記クリップ型押さえ具が、前記クリップ背面板を前記取付面側にして前記剥落防止材の幅方向の両端縁付近を挟み込むように設けられ、且つ幅方向の端縁に設けられた前記保形体の保形材のそれぞれが前記クリップ張出段差部に押圧状態で収容され、前記クリップ型押さえ具の前記クリップ正面貫通穴と前記クリップ背面貫通穴を通して前記拡張アンカーが前記コンクリート構造物に打設され、前記拡張アンカーに螺合されたナットで前記クリップ型押さえ具の前記クリップ正面板が前記メッシュシートの側に押し付けられるようにして、前記剥落防止材が取り付けられていることを特徴とする。
これによれば、コンクリート構造物に打設された拡開状態の拡張アンカーがクリップ型押さえ具から抜け出し不能になっていると共に、クリップ型押さえ具を剥落防止材の幅方向の端縁付近に挟み込むように設けることにより、コンクリート構造物から拡開状態の拡張アンカーが抜け出してクリップ型押さえ具と供に落下することを防止できる。更に、例えば剥落防止材の幅方向の両側の端縁付近をクリップ型押さえ具で押さえ、両側の端縁の間の中間位置等を櫛型押さえ具で押さえることにより、幅方向に長尺である剥落防止材等の敷設状態の安定性をより高めることができる。
【0009】
本発明の剥落防止構造は、前記拡張アンカーとして、前記コンクリート構造物の剥落が想定される表層部位より奥側で拡開される芯棒打込式アンカーが打設されると共に、前記拡張アンカーが打設された穿孔内に接着材が充填されていることを特徴とする。
これによれば、コンクリート構造物から拡張アンカーが抜け出すことをより確実に防止することができ、剥落防止構造の耐久性をより高めることができる。
【0010】
本発明の櫛型押さえ具は、メッシュシートに格子状の保形体が重ねられて固定された剥落防止材がコンクリート構造物の取付面に略沿うように敷設される剥落防止構造で、前記剥落防止材の取り付けに用いられる櫛型押さえ具であって、正面板から折返部で折り返されて前記正面貫通穴と重ならない位置に複数の櫛歯が設けられ、それぞれの前記櫛歯が前記メッシュシートの網目を通して前記取付面側に導入可能に形成され、前記保形体を構成する保形材を押圧状態で収容する張出段差部が前記正面板の前記折返部に隣接して形成され、前記正面板に設けられた正面貫通穴の径、若しくは正面貫通穴の短径が、コンクリート構造物に打設される拡張アンカーの拡開時の外径よりも小さく形成されていることを特徴とする。
これによれば、コンクリート構造物に打設された拡開状態の拡張アンカーが櫛型押さえ具から抜け出し不能になると共に、櫛型押さえ具のそれぞれの櫛歯をメッシュシートの網目を通して取付面側に配置することにより、コンクリート構造物から拡開状態の拡張アンカーが抜け出して櫛型押さえ具と供に落下することを防止できる。即ち、コンクリート構造物に略沿うように敷設されるメッシュシートを押さえ付ける櫛型押さえ具と櫛型押さえ具を取り付ける拡張アンカーとがコンクリート構造物から落下することを防止することができる。また、櫛型押さえ具は、それぞれの櫛歯をメッシュシートの網目を通して取付面側に配置し、張出段差部に保形材を押圧状態で収容できる任意の位置に設置することが可能であり、剥落防止材を押さえる押さえ具の取付位置の自由度を非常に高めることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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