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公開番号2025075489
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186692
出願日2023-10-31
発明の名称液化水素移送システムおよびその中間移送設備、パージ方法
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F17C 13/00 20060101AFI20250508BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】液化水素を移送するシステムにおいて、ベントラインを通したガス排気を適切に行えるようにする。
【解決手段】液化水素移送システムTS1は、液化水素を貯蔵可能な第1タンク11を含む第1設備1と、液化水素を貯蔵可能な第2タンク21を含む第2設備2と、第1設備1と第2設備2との間に配置される中間移送設備3とを備える。中間移送設備3は、第1タンク11と第2タンク21との間で液化水素を移送する移送ライン4と、移送ライン4にパージガスを供給するパージライン5と、移送ライン4からパージガスを含むガスを排気するベントライン6と、ベントライン6から分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置においてベントライン6に合流する分岐ライン7と、分岐ライン7に配置され、当該分岐ライン7を流れるガスの温度を計測する温度計8と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液化水素を貯蔵可能な第1タンクを含む第1設備と、
液化水素を貯蔵可能な第2タンクを含む第2設備と、
前記第1設備と前記第2設備との間に配置される中間移送設備と、を備え、
前記中間移送設備は、
前記第1タンクと前記第2タンクとの間で液化水素を移送する移送ラインと、
前記移送ラインにパージガスを供給するパージラインと、
前記移送ラインから前記パージガスを含むガスを排気するベントラインと、
前記ベントラインから分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置において前記ベントラインに合流する分岐ラインと、
前記分岐ラインに配置され、当該分岐ラインを流れるガスの温度を計測する温度計と、を含む、液化水素移送システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の液化水素移送システムにおいて、
前記温度計は、非電気式の温度計である、液化水素移送システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液化水素移送システムにおいて、
前記中間移送設備は、前記分岐ラインに配置される開閉弁をさらに含む、液化水素移送システム。
【請求項4】
請求項3に記載の液化水素移送システムにおいて、
前記中間移送設備は、前記開閉弁として、前記分岐ラインにおける前記温度計の配置位置よりも上流に配置される第1開閉弁と、下流に配置される第2開閉弁とを有する、液化水素移送システム。
【請求項5】
液化水素を貯蔵可能な第1タンクを含む第1設備と、液化水素を貯蔵可能な第2タンクを含む第2設備との間に配置される中間移送設備であって、
前記第1タンクと前記第2タンクとの間で液化水素を移送する移送ラインと、
前記移送ラインにパージガスを供給するパージラインと、
前記移送ラインから前記パージガスを含むガスを排気するベントラインと、
前記ベントラインから分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置において前記ベントラインに合流する分岐ラインと、
前記分岐ラインに配置され、当該分岐ラインを流れるガスの温度を計測する温度計と、を備える、中間移送設備。
【請求項6】
液化水素を貯蔵可能な第1タンクと液化水素を貯蔵可能な第2タンクとの間で液化水素を移送する移送ラインと、前記移送ラインにパージガスを供給するパージラインと、前記移送ラインからガスを排気するベントラインと、前記ベントラインから分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置において前記ベントラインに合流する分岐ラインとを備える液化水素移送システムの使用前または使用後に、前記移送ラインをパージするパージ方法であって、
前記移送ラインにパージガスを供給し、
前記移送ラインから排気されるガスが所定の閾値温度以下であると推定されるときは、前記ベントラインのみを通して前記ガスを排気し、
前記移送ラインから排気されるガスが前記閾値温度を超過すると推定されるときは、前記分岐ラインを経由して前記ガスを排気するとともに、当該分岐ラインを流れる前記ガスの温度を温度計で計測する、パージ方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液化水素を複数の設備間で移送する液化水素移送システムおよびその中間移送設備、前記システムを用いたパージ方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
複数の液化ガス設備の間に低温の液化ガスの移送システムを構築し、一方の設備が備える液化ガス貯蔵用のタンクから他方の設備のタンクへの、液化ガスの移送が行われることがある。前記移送システムでは、移送後に、液化ガスの移送ラインを運用時の低温から常温に戻すホットアップが必要となる(例えば特許文献1)。ホットアップでは、移送ラインにパージガスが供給される。移送ラインに残存するガスは、前記パージガスとともにベントラインを通して排気される。
【0003】
ホットアップの完了判断のためには、ベントラインを流れるガスの温度計測が必要となる。配管中のガス温度を計測する方法としては、当該配管の表面温度を測温センサや赤外線温度計で計測する方法もあるが、ブルドン管式温度計のような挿入型温度計を用いることが望ましい。挿入型温度計であれば、計測のための電気設備が不要で、設備を簡略化できる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-133828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、移送対象が液化水素である場合、状況が異なる。現状では、-200℃よりも低温域を計測可能な挿入型温度計については入手が困難である。ベントラインが一重管で構成されている場合、配管の表面に霜が付着するため、測温センサや赤外線温度計ではガス温度の計測は難しい。ベントラインが二重管である場合も、断熱層が介在するため、外管側からの計測で内管を流れるガス温度を計測することは困難である。
【0006】
本開示の目的は、液化水素を移送するシステムにおいて、ベントラインを通したガス排気を適切に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一局面に係る液化水素移送システムは、液化水素を貯蔵可能な第1タンクを含む第1設備と、液化水素を貯蔵可能な第2タンクを含む第2設備と、前記第1設備と前記第2設備との間に配置される中間移送設備と、を備え、前記中間移送設備は、前記第1タンクと前記第2タンクとの間で液化水素を移送する移送ラインと、前記移送ラインにパージガスを供給するパージラインと、前記移送ラインから前記パージガスを含むガスを排気するベントラインと、前記ベントラインから分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置において前記ベントラインに合流する分岐ラインと、前記分岐ラインに配置され、当該分岐ラインを流れるガスの温度を計測する温度計と、を含む。
【0008】
本開示の他の局面に係る中間移送設備は、液化水素を貯蔵可能な第1タンクを含む第1設備と、液化水素を貯蔵可能な第2タンクを含む第2設備との間に配置される中間移送設備であって、前記第1タンクと前記第2タンクとの間で液化水素を移送する移送ラインと、前記移送ラインにパージガスを供給するパージラインと、前記移送ラインから前記パージガスを含むガスを排気するベントラインと、前記ベントラインから分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置において前記ベントラインに合流する分岐ラインと、前記分岐ラインに配置され、当該分岐ラインを流れるガスの温度を計測する温度計と、を備える。
【0009】
本開示のさらに他の局面に係るパージ方法は、液化水素を貯蔵可能な第1タンクと液化水素を貯蔵可能な第2タンクとの間で液化水素を移送する移送ラインと、前記移送ラインにパージガスを供給するパージラインと、前記移送ラインからガスを排気するベントラインと、前記ベントラインから分岐し、当該分岐の位置よりも排気方向の下流位置において前記ベントラインに合流する分岐ラインとを備える液化水素移送システムの使用前または使用後に、前記移送ラインをパージするパージ方法であって、前記移送ラインにパージガスを供給し、前記移送ラインから排気されるガスが所定の閾値温度以下であると推定されるときは、前記ベントラインのみを通して前記ガスを排気し、前記移送ラインから排気されるガスが前記閾値温度を超過すると推定されるときは、前記分岐ラインを経由して前記ガスを排気するとともに、当該分岐ラインを流れる前記ガスの温度を温度計で計測する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、液化水素を移送するシステムにおいて、ベントラインを通したガス排気を適切に行える。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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