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公開番号2025076715
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188503
出願日2023-11-02
発明の名称紫外線照射装置及び紫外線照射装置の制御方法
出願人ウシオ電機株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類B01J 19/12 20060101AFI20250509BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】設置される室内空間の特性を考慮した上で、室内空間のO3濃度を推奨値以下にすることができる、紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射装置は、室内空間に設置されて利用される装置であって、主波長が200nm~240nmの範囲内に属する紫外線を出射する光源部と、光源部の点灯制御する制御部と、室内空間に向けて前記紫外線を出射したときの、光源部の平均照度と室内空間のオゾン濃度との相関性を示す室内空間に特有の室内固有値に関する情報と、室内空間のオゾン濃度の上限閾値に関する情報とを記録する記憶部とを備える。制御部は、室内固有値と上限閾値とに基づいて、室内空間のオゾン濃度が上限閾値未満となる運転時平均照度を算出し、運転時平均照度の下で光源部の点灯制御を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
室内空間に設置されて利用される紫外線照射装置であって、
主波長が200nm~240nmの範囲内に属する紫外線を出射する光源部と、
前記光源部の点灯制御する制御部と、
前記室内空間に向けて前記紫外線を出射したときの、前記光源部の平均照度と前記室内空間のオゾン濃度との相関性を示す、前記室内空間に特有の室内固有値に関する情報と、前記室内空間のオゾン濃度の上限閾値に関する情報とを記録する記憶部とを備え、
前記制御部は、前記室内固有値と前記上限閾値とに基づいて、前記室内空間のオゾン濃度が前記上限閾値未満となる運転時平均照度を算出し、前記運転時平均照度の下で前記光源部の点灯制御を行うことを特徴とする、紫外線照射装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記紫外線照射装置は、
所定の試験照度の下で前記光源部を点灯したときの前記室内空間のオゾン濃度である、試験オゾン濃度に関する情報の入力を受け付ける入力受付部と、
前記試験照度と前記試験オゾン濃度とに基づいて前記室内固有値を算出する固有値算出部と、を備え、
前記固有値算出部が算出した前記室内固有値が、前記記憶部に記録されることを特徴とする、請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
前記入力受付部は、連続点灯か間欠点灯かのいずれかの運転モードを指定するための情報の入力を受け付ける構成であり、
前記制御部は、前記運転モードが前記連続点灯に対応する場合には、平均照度が前記運転時平均照度となるように、前記光源部から出射される前記紫外線の単位時間あたりの照度を調整する制御を行い、前記運転モードが前記間欠点灯に対応する場合には、平均照度が前記運転時平均照度となるように、前記光源部の点灯時デューティを調整する制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の紫外線照射装置。
【請求項4】
前記入力受付部は、照度レベルを指定するための情報の入力を受け付ける構成であり、
前記制御部は、指定された前記照度レベルが相対的に低い場合には、指定された前記照度レベルが相対的に高い場合よりも、低い前記上限閾値に基づいて前記運転時平均照度を算出することを特徴とする、請求項2に記載の紫外線照射装置。
【請求項5】
前記室内空間のオゾン濃度を計測する手段を備えていないことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項6】
室内空間に設置されて利用される紫外線照射装置の制御方法であって、
前記室内空間に向けて、主波長が200nm~240nmの範囲内に属する紫外線を光源部から出射したときの、前記光源部の平均照度と前記室内空間のオゾン濃度との相関性を示す、前記室内空間に特有の室内固有値に関する情報と、前記室内空間のオゾン濃度の上限閾値に関する情報とを読み出す工程(a)と、
前記室内固有値と前記上限閾値とに基づいて、前記室内空間のオゾン濃度が前記上限閾値となる運転時平均照度を算出する工程(b)と、
前記運転時平均照度の下で前記光源部の点灯制御を行う工程(c)とを有することを特徴とする、紫外線照射装置の制御方法。
【請求項7】
所定の試験照度の下で前記光源部を点灯して前記室内空間のオゾン濃度である試験オゾン濃度を測定する工程(d)と、
前記試験照度と前記試験オゾン濃度とに基づいて前記室内固有値を算出する工程(e)とを有し、
前記工程(b)は、前記工程(e)で算出された前記室内固有値に基づいて前記運転時平均照度を算出する工程であることを特徴とする、請求項6に記載の紫外線照射装置の制御方法。
【請求項8】
前記工程(d)及び前記工程(e)を含む準備ステップと、
前記工程(a)、前記工程(b)、及び前記工程(c)を含む使用ステップとを有し、
前記準備ステップは、前記紫外線照射装置を前記室内空間に設置した初期段階で実行され、
前記使用ステップの実行時には、前記工程(d)及び前記工程(e)が実行されないことを特徴とする、請求項7に記載の紫外線照射装置の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線照射装置及びその制御方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
本出願人は、KrClエキシマランプ又はKrBrエキシマランプからの紫外線を室内空間に照射することで、人体への悪影響を抑制しつつ、当該室内空間に存在する微生物の不活化を行う技術を過去に提案している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-170895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によれば、概略、以下のような記載が認められる。波長190nm未満の紫外線が室内空間に照射されると、室内の大気中に存在する酸素分子(O
2
)が光分解されて酸素原子(O)が生成され、この酸素原子(O)が酸素分子(O
2
)と結合することでオゾン(O
3
)を生成させる。このため、室内空間においてO
3
の発生を効果的に抑制するため、200nm以上にピーク波長を有する紫外線を利用することが望ましい。
【0005】
しかし、KrClエキシマランプのピーク波長である222nmを初めとする、200nm~240nmの波長域の紫外線についても、わずかながら空気中のO
2
に吸収される。図1は、O
2
及びO
3
の吸収スペクトルを併記したグラフであり、縦軸は対数表記である。
【0006】
図1によれば、確かに、波長が200nm未満の紫外線に対するO
2
の吸収係数は、200nm~240nmの波長域の紫外線に対するO
2
の吸収係数よりも大幅に高いことが確認される。200nm~240nmの波長域の紫外線に対するO
2
の吸収係数は、例えば、波長190nmの紫外線に対するO
2
の吸収係数に対して、0.001倍~0.1倍程度の値を示している。
【0007】
200nm~240nmの波長域に属する波長λの紫外線が空気中のO
2
に吸収されると、以下の(1)式及び(2)式を経てO
3
が生成される。以下の式において、O(
3
P)は基底状態の原子状酸素を示す。また(1)式の左辺は、O
2
に波長λの紫外線が吸収されることを便宜的に表記したものである。

2
+ hν(λ) → O(
3
P) + O(
3
P) …(1)
O(
3
P) + O
2
→ O
3
…(2)
【0008】

3
の生成量は、O(
3
P)の生成量に影響を受け、O(
3
P)の生成量はO
2
に吸収される紫外線量の影響を受ける。O
2
に吸収される紫外線量の影響はO
2
の量に依存し、O
2
の量は室内空間の容積が大きいほど多くなる。
【0009】
室内空間におけるO
3
の濃度については、国毎の規格や対象環境、作業目的等によって目標推奨値が設定されている場合が多い。例えば、本願の出願段階において、日本産業衛生学会は、作業環境基準としてのO
3
の許容濃度を100ppb以下と定めている。また、日本空気清浄協会は、室内空間におけるO
3
の許容濃度の平均値を500ppb以下にすることを推奨している。
【0010】
確かに、図1によれば、200nm~240nmの波長域に属する波長λの紫外線に対するO
2
の吸収係数は低いため、(1)式及び(2)式を経て生成されるO
3
の量は微量である。しかしながら、紫外線が照射され続けている間、室内空間にO
2
がある限り、上記(1)式及び(2)式の反応が継続し、O
3
が生成される。
(【0011】以降は省略されています)

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