TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025079706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-22
出願番号2023192553
出願日2023-11-10
発明の名称水質監視システム、水処理システム、水質監視装置および水質推定装置
出願人フジクリーン工業株式会社
代理人弁理士法人勇智国際特許事務所
主分類G01N 27/06 20060101AFI20250515BHJP(測定;試験)
要約【課題】 低コストでT-N濃度をリアルタイムに測定できる技術を提供する。
【解決手段】 水質監視システムは、監視対象水の電気伝導度を測定するように構成されたEC計と、EC計による測定に基づくデータを通信により外部デバイスに送信するように構成された通信インタフェースと、EC計の測定結果に基づいて、監視対象水のT-N濃度を推定するように構成された推定部と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水質監視システムであって、
監視対象水の電気伝導度を測定するように構成されたEC計と、
前記EC計による測定に基づくデータを通信により外部デバイスに送信するように構成された通信インタフェースと、
前記EC計の測定結果に基づいて、前記監視対象水のT-N濃度を推定するように構成された推定部と
を備える水質監視システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水質監視システムであって、
前記EC計は、前記電気伝導度を連続的に測定するように構成され、
前記推定部は、連続的に測定された前記EC計の測定結果に基づいて前記T-N濃度を連続的に推定するように構成された
水質監視システム。
【請求項3】
請求項2に記載の水質監視システムであって、
前記T-N濃度の推定値が基準値を超えた場合にユーザに報知する報知部を備える
水質監視システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の水質監視システムであって、
前記監視対象水は、浄化槽で処理された水、および、処理途中の水の少なくとも一方であり、
前記推定部は、前記EC計によって測定されたEC値をX軸とし、前記T-N濃度をY軸とする一次関数であって、ゼロよりも大きいX切片を有する一次関数に基づいて、前記T-N濃度を推定するように構成された
水質監視システム。
【請求項5】
水処理システムであって、
請求項4に記載の水質監視システムと、
前記浄化槽と
を備え、
前記浄化槽は、T-Nを除去するために嫌気処理部と好気処理部を備え、少なくとも生物膜法を用いて水処理を行うように構成された
水処理システム。
【請求項6】
水質監視装置であって、
監視対象水の電気伝導度を測定するように構成されたEC計と、
前記EC計による測定に基づくデータを通信により外部デバイスに送信するように構成された通信インタフェースと
を備える水質監視装置。
【請求項7】
水質推定装置であって、
水質監視対象水の電気伝導度の測定値を受信する通信インタフェースと、
前記測定値に基づいて、前記水質監視対象水のT-N濃度を推定するように構成された推定部と
を備える水質推定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の水質推定装置であって、
前記水質監視対象水は、浄化槽で処理された水、および、処理途中の水の少なくとも一方であり、
前記推定部は、前記測定値をX軸とし、前記T-N濃度をY軸とする一次関数であって、ゼロよりも大きいX切片を有する一次関数に基づいて、前記T-N濃度を推定するように構成された
水質推定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水質、特に、T-N濃度の監視技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
浄化槽(例えば、下記の特許文献1)では、法定検査や維持管理において、濁度、透視度(Tr)、BODなどの水質が測定される。これらの水質は、定期的に現場でサンプル水を採取して、別の施設で分析される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-117908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の水質測定では、採水から水質の測定結果が得られるまでに時間差が生じ、測定結果が望ましくない場合であっても、それを改善するための判断や対応が遅れることになる。そのようなことから、リアルタイムで水質を把握できる技術が求められる。また、窒素総量規制がある地域や、処理水の窒素濃度が周囲の植生に影響を与える可能性のある地域などでは、T-N濃度をリアルタイムで把握したいとの要望が存在する。T-N濃度は、アンモニア計(典型的には、イオン選択電極式のアンモニア性窒素の測定器)を使用することによって現場でリアルタイムに測定可能であるものの、アンモニア計は、イニシャルコスト、ランニングコストともに高価であり、その導入は現実的ではない。このようなことから、低コストでT-N濃度をリアルタイムに測定できる技術を提供することが期待されている。この問題は、浄化槽に限らず、任意の水処理設備に共通する。また、排水を発生源で処理する浄化槽は、互いに離れた現場に分散的に多数設置されるので、そのような多数の浄化槽の一つ一つについて水質検査していくのは重労働である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
本発明の第1の形態によれば、水質監視システムが提供される。この水質監視システムは、監視対象水の電気伝導度を測定するように構成されたEC計と、EC計による測定に基づくデータを通信により外部デバイスに送信するように構成された通信インタフェースと、EC計の測定結果に基づいて、監視対象水のT-N濃度を推定するように構成された推定部と、を備えている。
【0007】
この水処理システムによれば、電気伝導度とT-N濃度との相関関係を利用して、低コストなEC計を用いて、T-N濃度をリアルタイムに測定(推定)できる。しかも、EC計は、アンモニア計と比べて較正等のメンテナンスの作業負荷も少ないので、アンモニア計を用いてT-N濃度を測定する場合と比べてランニングコストも低減される。典型的には、推定部は外部デバイスに配置され、EC計による測定値が通信インタフェースを介して外部デバイスに送信され、外部デバイスにてT-N濃度の推定が行われる。ただし、通信インタフェースは、推定部によって推定されたT-N濃度の値を外部デバイスに送信してもよい。さらに、この水処理システムによれば、水処理設備(例えば、浄化槽)の設置現場から離れた場所からT-N濃度を遠隔監視できるので、多数の水処理設備のT-N濃度を検査または監視したい場合において、多数の水処理設備の一つ一つについてT-N濃度を検査していく必要が無く、人的労力が低減される。
【0008】
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、EC計は、電気伝導度を連続的に測定するように構成される。推定部は、連続的に測定されたEC計の測定結果に基づいてT-N濃度を連続的に推定するように構成される。この形態によれば、T-N濃度を連続的に監視することによって、水処理設備(例えば、浄化槽)における処理状態の変化(例えば、いつから水質が悪化したかとの情報)を容易に把握できる。本明細書において、「連続的に」とは、少なくとも1ヶ月以内のT-N濃度の変動を把握できる頻度(つまり、最低でも1ヶ月に2回測定すること)で継続的な測定が行われることを意味する。
【0009】
本発明の第3の形態によれば、第2の形態において、水質監視システムは、T-N濃度の推定値が基準値を超えた場合にユーザに報知する報知部を備えている。この形態によれば、T-N濃度の推定値が基準値を超えた場合に、ユーザは、改善措置を速やかに講じることができる。報知対象の「ユーザ」とは、水処理設備の設置者であってもよいし、あるいは、外部デバイスまたは水処理設備の管理者であってもよい。
【0010】
本発明の第4の形態によれば、第1ないし第3のいずれかの形態において、監視対象水は、浄化槽で処理された水、および、処理途中の水の少なくとも一方である。推定部は、EC計によって測定されたEC値をX軸とし、T-N濃度をY軸とする一次関数であって、ゼロよりも大きいX切片を有する一次関数に基づいて、T-N濃度を推定するように構成される。X切片の値は、浄化槽ごとに固有の値として設定し得る。この形態によれば、浄化槽ごとの設置環境に応じたEC値とT-N濃度との相関関係を利用して、浄化槽で処理された水、および、処理途中の水の少なくとも一方のT-N濃度を精度良く推定できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
粒子分析装置
29日前
株式会社イシダ
計量装置
23日前
日本精機株式会社
表示装置
9日前
株式会社エビス
水準器
8日前
個人
アクセサリー型テスター
1か月前
日本精機株式会社
アセンブリ
15日前
個人
準結晶の解析方法
15日前
株式会社豊田自動織機
自動走行体
14日前
株式会社ミツトヨ
画像測定機
1か月前
株式会社不二越
塵埃噴射装置
3日前
栄進化学株式会社
浸透探傷用濃縮液
1か月前
個人
浸透探傷試験方法
4日前
株式会社テイエルブイ
振動検出装置
29日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
8日前
ダイハツ工業株式会社
試料セル
29日前
株式会社東芝
センサ
3日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
検査装置
23日前
トヨタ自動車株式会社
電気自動車
1か月前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
15日前
大和製衡株式会社
計量装置
1か月前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
2日前
GEE株式会社
光学特性測定装置
14日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
3日前
理研計器株式会社
ガス検出器
1か月前
株式会社不二越
X線測定装置
9日前
株式会社熊谷組
計測システム
1か月前
東ソー株式会社
簡易型液体クロマトグラフ
25日前
株式会社不二越
X線測定装置
9日前
理研計器株式会社
ガス検出器
1か月前
理研計器株式会社
ガス検出器
1か月前
TDK株式会社
アレイセンサ
4日前
理研計器株式会社
ガス検出器
1か月前
理研計器株式会社
ガス検出器
1か月前
株式会社TISM
センサ部材
14日前
リバークル株式会社
荷重移動試験装置
23日前
続きを見る