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公開番号2025081361
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2025015563,2022576624
出願日2025-01-31,2022-01-12
発明の名称感光性樹脂組成物、並びにこれを用いたポリイミド硬化膜の製造方法及びポリイミド硬化膜
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03F 7/027 20060101AFI20250520BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低誘電特性、低透湿性、及び良好な耐薬品性を有し、高解像度で硬化レリーフパターンを形成可能な感光性樹脂組成物等を提供する。
【解決手段】感光性樹脂組成物は、100質量部のポリイミド前駆体樹脂と、0.5~10質量部の光重合開始剤、50~500質量部の溶媒とを含む。ポリイミド前駆体樹脂は、一般式(1)~(3)から選択される末端構造を含む。ポリイミド前駆体樹脂の脂肪族炭化水素基濃度の合計値が、4wt%~35wt%である。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(A)100質量部のポリイミド前駆体樹脂と;
(B)0.5~10質量部の光重合開始剤と;
(C)50~500質量部の溶媒と;
を含む、感光性樹脂組成物であって、
前記(A)ポリイミド前駆体樹脂は、下記一般式(1)~(3)からなる群から選択される少なくとも一つの末端構造を含み、
JPEG
2025081361000029.jpg
80
150
{式中、Wは2~3価の有機基であり、R
1
~R
3
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3の1価の有機基であり、m

は、1~2の整数で表される基であり、m

は、2~10の整数で表される基であり、*は樹脂の主鎖に結合することを意味する。}
前記感光性樹脂組成物を350℃で加熱及び硬化して得られるポリイミド硬化膜のポリイミドにおいて、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物に由来する構造を含む繰り返し単位の分子量に対して、脂肪族炭化水素基の分子量の合計が占める割合である脂肪族炭化水素基濃度Tが、4wt%~35wt%である、感光性樹脂組成物。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
(A)100質量部のポリイミド前駆体樹脂と;
(B)0.5~10質量部の感光剤と;
(C)100~300質量部の溶媒と;
を含む、感光性樹脂組成物であって、
前記感光性樹脂組成物を350℃で加熱及び硬化して得られるポリイミド硬化膜のポリイミドにおいて、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物に由来する構造を含む繰り返し単位の分子量に対して、脂肪族炭化水素基の分子量の合計が占める割合である脂肪族炭化水素基濃度Tと、前記(A)ポリイミド前駆体樹脂における繰り返し単位の分子量に対して感光性基の分子量の合計が占める割合である感光性基濃度Sと、が下記式(1):
-77≦4T-3S≦44 (1)
を満たし、
前記(A)ポリイミド前駆体樹脂は、その繰り返し単位に含まれる反応性不飽和結合側鎖とは異なる、熱又は光で重合する他の反応性不飽和結合を樹脂末端に有する、感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(A)ポリイミド前駆体樹脂が下記一般式(4)で表される、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
JPEG
2025081361000030.jpg
34
150
{式中、X
1
は、炭素数6~40の4価の有機基であり、Y
1
は、炭素数6~40の2価の有機基であり、n

は、2~150の整数であり、R

とR

は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~40の1価の有機基である。但し、R

とR

の内、少なくとも一つは、以下の一般式(5)で表される基である。}
JPEG
2025081361000031.jpg
18
150
{式中、R

、R

とR

は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3の1価の有機基であり、そしてm

は、2~10の整数である。}
【請求項4】
前記一般式(4)で表される(A)ポリイミド前駆体樹脂における繰り返し単位の分子量に対して感光性基の分子量の合計が占める割合である感光性基濃度Sが、15wt%~35wt%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項5】
前記(A)ポリイミド前駆体樹脂が、下記一般式(6)で示される構造を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
JPEG
2025081361000032.jpg
19
150
{式中、R

、R
10
は、それぞれ独立に、炭素数1~10の有機基であり、m

、m

は1~4から選ばれる整数であり、Zは単結合、炭素数1~30の有機基、及びヘテロ原子を含む有機基からなる群から選択され、*は樹脂の主鎖に結合することを意味する。}
【請求項6】
(D)シランカップリングを更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項7】
(E)ラジカル重合性化合物を更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項8】
(F)熱架橋剤を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項9】
(G)フィラーを更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項10】
前記(A)ポリイミド前駆体樹脂は、主鎖の末端にテトラカルボン酸二無水物由来の末端構造を含み、

H-NMRにて、主鎖構造に由来するアミド基のピーク面積を1.0としたとき、末端の封止率を示す末端封止値が0.02以上である、請求項1~9のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、感光性樹脂組成物、並びにこれを用いたポリイミド硬化膜の製造方法及びポリイミド硬化膜に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の絶縁材料、及び半導体装置のパッシベーション膜、表面保護膜、層間絶縁膜等には、優れた耐熱性、電気特性及び機械特性を併せ持つポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、フェノール樹脂等が用いられている。これらの樹脂の中でも、感光性樹脂組成物の形態で提供されるものは、該組成物の塗布、露光、現像、及びキュアによる閉環処理(イミド化、ベンゾオキサゾール化)や熱架橋によって、耐熱性のレリーフパターン皮膜を容易に形成することができる。このような感光性樹脂組成物は、従来の非感光型材料に比べて、大幅な工程短縮を可能にするという特徴を有しており、半導体装置の作成に用いられている。
【0003】
ところで、半導体装置(以下、「素子」とも言う。)は、目的に合わせて、様々な方法でプリント基板に実装される。従来の素子は、素子の外部端子(パッド)からリードフレームまで細いワイヤで接続するワイヤボンディング法により作製されることが一般的であった。しかし、素子の高速化が進み、動作周波数がGHzまで到達した今日、実装における各端子の配線長さの違いが、素子の動作に影響を及ぼすまでに至った。そのため、ハイエンド用途の素子の実装では、実装配線の長さを正確に制御する必要が生じ、ワイヤボンディングではその要求を満たすことが困難となった。
【0004】
そこで、半導体チップの表面に再配線層を形成し、その上にバンプ(電極)を形成した後、該チップを裏返し(フリップ)て、プリント基板に直接実装する、フリップチップ実装が提案されている。このフリップチップ実装では、配線距離を正確に制御できるため、高速な信号を取り扱うハイエンド用途の素子に、あるいは、実装サイズの小ささから携帯電話等に、それぞれ採用され、需要が急拡大している。さらに最近では、前工程済みのウェハをダイシングして個片チップを製造し、支持体上に個片チップを再構築してモールド樹脂で封止し、支持体を剥離した後に再配線層を形成するファンアウトウェハレベルパッケージ(FOWLP)と呼ばれる半導体チップ実装技術が提案されている(例えば特許文献1)。ファンアウトウェハレベルパッケージでは、再配線層が薄い膜厚で形成されるため、パッケージの高さを薄型化できるうえ、高速伝送や低コスト化できる利点がある。
【0005】
近年では、情報通信量の著しい増加に伴い、従来の水準以上の通信の高速化を図る必要があり、3GHz以上の周波数を使用した第5世代通信(5G)、又はより広い周波数帯域幅を確保し易い準ミリ波帯(20GHz~30GHz)~ミリ波帯(30GHz以上)の超高周波帯での通信への移行を余儀なくされており、プリント基板のみならず、基板が実装される半導体チップにおいても高周波対応が求められている。そこで、伝送損失を低下させるため、電波の送受信を行うフロントエンドモジュール(FEM)とアンテナが一体化したアンテナインパッケージ(AiP)が開発されている(例えば、以下の特許文献2参照)。AiPでは配線長が短いため、配線長に比例して増大する伝送損失を抑えることが可能である。
【0006】
一般に、電気信号の周波数が高くなるにつれ、伝送損失が増加する。高周波帯域での伝送損失を低減させるためには、誘電損失を低減させる方法と導体損失を低減させる方法の大きく2つの方法が考えられる。前者については、感光性樹脂組成物に低誘電特性(低誘電正接、低誘電率)が求められる(例えば、特許文献3)。後者については、金属再配線層の粗度を低減させる必要がある。
【0007】
再配線層を保護する層間材料としては、低誘電特性のみならず、信頼性の観点から、再配線された金属層と樹脂層との密着性が高いことや耐薬品性が求められ、特に近年では、再配線層を加熱硬化させる温度がより低温であることが求められている。このような感光性樹脂組成物としては、例えば特許文献4が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-167191号公報
米国特許出願公開第2016/0104940号明細書
国際公開第2019/044874号
特開2018-200470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、パッケージ実装技術が多様化することで、支持体の種類が多種化し、加えて再配線層が多層化するため、配線形成に用いられる絶縁材料の誘電率や誘電正接(tanδ)の影響が大きくなっている。誘電率や誘電正接が高い場合、誘電損失の増大により、伝送損失が増加する。ポリイミド樹脂は絶縁性能や熱機械特性に優れるため、材料信頼性が高い一方で、イミド基に由来する極性官能基、感光性化のための極性官能基の付加、及び添加剤等の影響により、誘電率や誘電正接が高いことが問題視されている。また、誘電正接は周波数による依存性が問題になるケースがあり、絶縁層の透湿性は低いことが好ましいと考えられている。
【0010】
本開示は、低誘電特性、低透湿性、及び良好な耐薬品性を有し、高解像度で硬化レリーフパターンを形成可能な感光性樹脂組成物、並びにこれを用いたポリイミド硬化膜の製造方法及びポリイミド硬化膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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