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公開番号
2025081800
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-28
出願番号
2023194803
出願日
2023-11-16
発明の名称
電池診断装置、電池診断方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
G01R
31/392 20190101AFI20250521BHJP(測定;試験)
要約
【課題】計測データをあらかじめ蓄積することなく、電池状態を正確にかつ高速に診断することができる技術を提供する。
【解決手段】本発明に係る電池診断装置は、電池のナイキスト線図において前記電池の等価回路の拡散抵抗に起因する成分が現れ始める第1周波数を特定し、電圧と電流それぞれの位相周波数特性において、前記電圧の位相と前記電流の位相が互いに一致する、第2周波数を特定し、前記第1周波数における前記電池の第1インピーダンスと前記第2周波数における前記電池の第2インピーダンスそれぞれの実部を用いて、前記電池の状態を診断する。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
電池の状態を診断する電池診断装置であって、
前記電池が出力する電圧および電流それぞれの検出値を取得する検知部、
前記電池の状態を診断する演算部、
を備え、
前記演算部は、前記電池のナイキスト線図において前記電池の等価回路の拡散抵抗に起因する成分が現れ始める第1周波数を特定し、
前記演算部は、前記電池に対して立ち上がり電流または立ち下がり電流を印加したときにおける前記電圧と前記電流それぞれの位相周波数特性において、前記電圧の位相と前記電流の位相が互いに一致する、第2周波数を特定し、
前記演算部は、前記第1周波数における前記電池の第1インピーダンスと、前記第2周波数における前記電池の第2インピーダンスとをそれぞれ取得し、
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部と前記第2インピーダンスの実部とを用いて、前記電池の状態を診断し、
前記演算部は、前記立ち上がり電流が立ち上がり始めてから立ち上がり終えるまでの時間長または前記立ち下がり電流が立ち下がり始めてから立ち下がり終えるまでの時間長が、前記等価回路の正極RC回路の時定数に基づき定まる値と前記第1周波数に基づき定まる値との間の値となっているときの波形によって、前記第2周波数を特定する
ことを特徴とする電池診断装置。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部と前記第2インピーダンスの実部との間の絶対差分が閾値以下である場合は、前記電池は正常であると診断し、
または、
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部に対する前記第2インピーダンスの実部の比率が閾値以下である場合は、前記電池は正常であると診断する
ことを特徴とする請求項1記載の電池診断装置。
【請求項3】
前記演算部は、前記ナイキスト線図において前記等価回路の溶液抵抗に起因する成分が現れ始める第3周波数を特定し、
前記演算部は、前記第3周波数における前記電池の第3インピーダンスの実部を取得し、
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部から前記第3インピーダンスの実部を減算した差分と、前記電池の劣化状態との間の対応関係を取得し、
前記演算部は、前記対応関係を用いて前記電池の劣化状態を推定する
ことを特徴とする請求項1記載の電池診断装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部が前記第2インピーダンスの実部に対して所定値以上大きければ、前記電池が第1劣化加速度で劣化していると推定し、
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部が前記第2インピーダンスの実部に対して前記所定値以上大きくなければ、前記電池が前記第1劣化加速度未満で劣化していると推定し、
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部に対する前記第1インピーダンスの比率が所定値以上であれば、前記電池が第2劣化加速度で劣化していると推定し、
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部に対する前記第1インピーダンスの比率が前記所定値未満であれば、前記電池が前記第2劣化加速度未満で劣化していると推定する
ことを特徴とする請求項1記載の電池診断装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部が前記第1インピーダンスの実部より大きければ、前記電池が異常であると診断する
ことを特徴とする請求項1記載の電池診断装置。
【請求項6】
前記演算部は、前記ナイキスト線図において前記等価回路の溶液抵抗に起因する成分が現れ始める第3周波数を特定し、
前記演算部は、前記第3周波数における前記電池の第3インピーダンスの実部を取得し、
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部から前記第3インピーダンスの実部を減算した第1差分と、前記第2インピーダンスの実部から前記第3インピーダンスの実部を減算した第2差分との間の絶対差分が閾値以下である場合は、前記電池は正常であると診断し、
前記演算部は、前記第3インピーダンスの実部に対する前記第1インピーダンスの実部の第1比率と、前記第3インピーダンスの実部に対する前記第2インピーダンスの実部の第2比率とをそれぞれ求め、
前記演算部は、前記第1比率に対する前記第2比率の比率が閾値以下である場合は、前記電池は正常であると診断する
ことを特徴とする請求項1記載の電池診断装置。
【請求項7】
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部から前記第3インピーダンスの実部を減算した差分と、前記電池の劣化状態との間の対応関係を取得し、
前記演算部は、前記対応関係を用いて前記電池の劣化状態を推定する
ことを特徴とする請求項6記載の電池診断装置。
【請求項8】
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部が前記第2インピーダンスの実部に対して所定値以上大きければ、前記電池が第1劣化加速度で劣化していると推定し、
前記演算部は、前記第1インピーダンスの実部が前記第2インピーダンスの実部に対して前記所定値以上大きくなければ、前記電池が前記第1劣化加速度未満で劣化していると推定し、
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部に対する前記第1インピーダンスの比率が所定値以上であれば、前記電池が第2劣化加速度で劣化していると推定し、
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部に対する前記第1インピーダンスの比率が前記所定値未満であれば、前記電池が前記第2劣化加速度未満で劣化していると推定する
ことを特徴とする請求項6記載の電池診断装置。
【請求項9】
前記演算部は、前記第2インピーダンスの実部が前記第1インピーダンスの実部より大きければ、前記電池が異常であると診断する
ことを特徴とする請求項6記載の電池診断装置。
【請求項10】
前記演算部は、前記等価回路の正極RC回路の時定数の逆数よりも大きい値をナイキスト周波数として、前記電流と前記電圧をそれぞれフーリエ変換し、
前記演算部は、前記フーリエ変換の結果に基づき、前記第2インピーダンスの実部を取得する
ことを特徴とする請求項1記載の電池診断装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の状態を診断する技術に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
2次電池を安全に使用するためには、電池の状態を正確に診断する技術が重要となる。例えば、(a)経年劣化した電池が、所望用途のために必要な容量や出力などの要件を満たしているか否か、(b)電池寿命がいつ到来するか、などの電池状態を診断することが必要である。
【0003】
電池診断は、電池電圧、電池電流、電池温度、などの計測データを用いて実施する。この計測データのなかに外れ値が含まれている場合がある。外れ値は、電池の故障またはその予兆を表している。したがって、外れ値が発生したことを早期段階で発見して適切な対処をとる必要がある。
【0004】
下記特許文献1は、『電池セルの電圧を計測し、電池セルに流れる電流を計測する。計測された電圧と、計測された電流と、電池セルの電気化学に基づく等価回路モデルをもとに電池セルのOCV(Open Circuit Voltage)を推定する。電池セルの正極および負極の少なくとも一方は、複数の材料を含む混合電極である。等価回路モデルは、正極および負極に使用される複数の材料ごとに、拡散抵抗成分を備えるモデルである。』という技術を記載している(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2020/129477
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
外れ値は、典型的には判定閾値と計測値を比較することにより発見する。しかし偶発的に発生する故障に起因する外れ値は、あらかじめその故障態様を想定することが難しい。したがって、外れ値を発見するために用いる判定閾値を適切に設定することも、同様に困難である。
【0007】
特許文献1のような従来の診断手法は、OCVを推定することを介して電池を診断することができると考えられる。しかしOCVを推定するに際して外れ値を適切に除去するためには、外れ値と正常値それぞれのデータ蓄積が必要になると考えられる。外れ値をあらかじめ想定することは一般に難しいからである。そうすると、従来の診断手法は、そのようなデータの積み上げを前提とするものであるので、適用可能な場面が限られる可能性がある。
【0008】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、計測データをあらかじめ蓄積することなく、電池状態を正確にかつ高速に診断することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電池診断装置は、電池のナイキスト線図において前記電池の等価回路の拡散抵抗に起因する成分が現れ始める第1周波数を特定し、電圧と電流それぞれの位相周波数特性において、前記電圧の位相と前記電流の位相が互いに一致する、第2周波数を特定し、前記第1周波数における前記電池の第1インピーダンスと前記第2周波数における前記電池の第2インピーダンスそれぞれの実部を用いて、前記電池の状態を診断する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電池診断装置によれば、計測データをあらかじめ蓄積することなく、電池状態を正確にかつ高速に診断することができる。上記以外の課題、構成、効果などについては、以下の実施形態の説明により明らかになる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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