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公開番号2025082675
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196168
出願日2023-11-17
発明の名称給湯器
出願人株式会社パロマ
代理人個人,個人
主分類F24H 1/12 20220101AFI20250522BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】間欠使用時の閉塞診断による水の流出時間を抑えてユーザの使い勝手を維持しつつ、排気出口の一時的な閉塞状態にも対応した閉塞診断を可能とする。
【解決手段】コントローラは、前回のバーナユニットの燃焼停止からの経過時間tをカウントし、S2の判別で、経過時間tが第1の閾値T1以下であれば、閉塞診断を実行せずにS3でバーナユニットの点火制御を行い、経過時間tが第1の閾値T1よりも長い第2の閾値T2以上であれば、S13以降でファンの回転数が所定の通常安定条件を満たしてから所定の通常診断時間を経過するまでの間に閉塞診断を実行し、経過時間tが第1の閾値T1と第2の閾値T2との間であれば、S7以降でファンの回転から通常診断時間よりも短い所定の簡易診断時間を経過した時点で、簡易診断時間の最後に検出され、所定の簡易安定条件を満たしたファン回転数に基づいて閉塞診断を実行する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼室内で熱交換器を通過する水を加熱するバーナと、
前記燃焼室へ燃焼用空気を供給するファンと、
前記ファンの回転数を検出する回転数検出手段と、
前記バーナの燃焼及び前記ファンの回転を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、前記バーナに点火する前に、所定の回転数で前記ファンを回転させて、前記燃焼室への給気経路及び前記燃焼室からの排気経路の閉塞状態を確認する閉塞診断を実行可能な給湯器であって、
前記制御手段は、前回の前記バーナの燃焼停止からの経過時間をカウントし、前記経過時間が、予め設定された第1の閾値以下であれば、前記閉塞診断を実行せずに前記バーナの点火制御を行い、
前記経過時間が、予め設定された、前記第1の閾値よりも長い第2の閾値以上であれば、前記回転数検出手段で検出される前記回転数が所定の通常安定条件を満たしてから所定の通常診断時間を経過するまでの間に前記閉塞診断を実行し、
前記経過時間が、前記第1の閾値と前記第2の閾値との間であれば、前記ファンの回転から前記通常診断時間よりも短い所定の簡易診断時間を経過した時点で、前記簡易診断時間内の最後に前記回転数検出手段で検出され、所定の簡易安定条件を満たした前記回転数に基づいて前記閉塞診断を実行することを特徴とする給湯器。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記通常診断時間及び前記簡易診断時間は、前記回転数を等間隔で所定の複数回数サンプリングするのに要する時間であり、
前記通常安定条件は、採取したサンプリング回転数が、所定の目標回転数の所定の増減範囲内にある状態が所定時間継続することを少なくとも含み、
前記簡易安定条件は、前記複数回数の最後に採取したサンプリング回転数が、前記目標回転数の前記増減範囲内にあることを少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
【請求項3】
前記サンプリング回転数は、前記等間隔の時間内で所定間隔毎に複数回連続して検出された前記回転数のうち、最大値と最小値とを除いた他の値の平均値であることを特徴とする請求項2に記載の給湯器。
【請求項4】
前記制御手段は、前記回転数と、前記回転数に対応する前記ファンの電流値とに基づいて、閉塞の度合いが高くなるに従って小さくなるファン電流係数を算出し、前記ファン電流係数を所定の係数閾値と比較することで前記閉塞診断を実行し、前記ファン電流係数が前記係数閾値を越えていれば前記バーナの点火制御を行い、前記ファン電流係数が前記係数閾値を下回っていれば、所定の遅延時間の経過後に再度前記閉塞診断を行うものであり、
前記簡易診断時間の経過時点で前記閉塞診断を行う際に用いる前記係数閾値は、再度の前記閉塞診断を行う際に用いる前記係数閾値よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の給湯器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、器具内に通水される水をバーナで加熱して設定温度で出湯する給湯器に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
給湯器では、給湯栓が開かれて器具内に通水すると、コントローラが、燃焼室内のバーナに点火して熱交換器を通過する水を加熱して出湯させると共に、出湯温度を監視してバーナの加熱量及びファンの回転数を制御して、出湯温度をリモコン等で設定された設定温度に一致させる出湯温制御を行う。
この給湯器では、燃焼室への給気経路及び燃焼室からの排気経路が閉塞していると燃焼不良が生じるため、コントローラは、バーナに点火する前に、所定の回転数でファンを回転させて(プリパージ)、給排気経路の閉塞状態を確認する閉塞診断を行い、閉塞状態を確認すると点火を中止するようにしている。
しかし、間欠使用する際、バーナの点火の度に閉塞診断を行うと、通水してから点火するまでの時間は器具から水が流れ出し続けるため、出湯温度の落ち込みが大きくなってユーザの使い勝手を損なうことになる。そこで、特許文献1には、制御ユニットが、電流センサから得られるファン電流に基づいて閉塞状態を診断し、閉塞率が90%以上であれば、バーナの点火を中止する一方、閉塞率が60未満であれば、次回の点火前の閉塞診断を省略して点火動作を行うようにした発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3054337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
埃や燃焼生成物等の堆積による閉塞であれば、特許文献1のような閉塞診断の省略は問題ないが、風等で異物が飛来して排気出口を一時的に閉塞する状態が生じた場合も閉塞診断が省略されて点火動作が行われる可能性があるため、燃焼不良を招くおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、間欠使用時の閉塞診断による水の流出時間を抑えてユーザの使い勝手を維持しつつ、排気出口の一時的な閉塞状態にも対応した閉塞診断が可能となる給湯器を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、燃焼室内で熱交換器を通過する水を加熱するバーナと、
前記燃焼室へ燃焼用空気を供給するファンと、
前記ファンの回転数を検出する回転数検出手段と、
前記バーナの燃焼及び前記ファンの回転を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、前記バーナに点火する前に、所定の回転数で前記ファンを回転させて、前記燃焼室への給気経路及び前記燃焼室からの排気経路の閉塞状態を確認する閉塞診断を実行可能な給湯器であって、
前記制御手段は、前回の前記バーナの燃焼停止からの経過時間をカウントし、前記経過時間が、予め設定された第1の閾値以下であれば、前記閉塞診断を実行せずに前記バーナの点火制御を行い、
前記経過時間が、予め設定された、前記第1の閾値よりも長い第2の閾値以上であれば、前記回転数検出手段で検出される前記回転数が所定の通常安定条件を満たしてから所定の通常診断時間を経過するまでの間に前記閉塞診断を実行し、
前記経過時間が、前記第1の閾値と前記第2の閾値との間であれば、前記ファンの回転から前記通常診断時間よりも短い所定の簡易診断時間を経過した時点で、前記簡易診断時間内の最後に前記回転数検出手段で検出され、所定の簡易安定条件を満たした前記回転数に基づいて前記閉塞診断を実行することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記通常診断時間及び前記簡易診断時間は、前記回転数を等間隔で所定の複数回数サンプリングするのに要する時間であり、
前記通常安定条件は、採取したサンプリング回転数が、所定の目標回転数の所定の増減範囲内にある状態が所定時間継続することを少なくとも含み、
前記簡易安定条件は、前記複数回数の最後に採取したサンプリング回転数が、前記目標回転数の前記増減範囲内にあることを少なくとも含むことを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記サンプリング回転数は、前記等間隔の時間内で所定間隔毎に複数回連続して検出された前記回転数のうち、最大値と最小値とを除いた他の値の平均値であることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記制御手段は、前記回転数と、前記回転数に対応する前記ファンの電流値とに基づいて、閉塞の度合いが高くなるに従って小さくなるファン電流係数を算出し、前記ファン電流係数を所定の係数閾値と比較することで前記閉塞診断を実行し、前記ファン電流係数が前記係数閾値を越えていれば前記バーナの点火制御を行い、前記ファン電流係数が前記係数閾値を下回っていれば、所定の遅延時間の経過後に再度前記閉塞診断を行うものであり、
前記簡易診断時間の経過時点で前記閉塞診断を行う際に用いる前記係数閾値は、再度の前記閉塞診断を行う際に用いる前記係数閾値よりも高い値に設定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、排気出口の一時的な閉塞が起こりにくい短い経過時間では、閉塞診断を実行しないか、或いは通常の閉塞診断よりも短時間の閉塞診断を実行することになる。また、通常診断時間による閉塞診断の開始時期を従来よりも遅らせることができる。よって、間欠使用時には、閉塞診断による水の流出時間を抑えてユーザの使い勝手を維持しつつ、排気出口の一時的な閉塞状態にも対応した閉塞診断が可能となる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、通常診断時間及び簡易診断時間は、ファンの回転数を等間隔で所定の複数回数サンプリングするのに要する時間であり、簡易安定条件は、複数回数の最後に採取したサンプリング回転数が、目標回転数の所定の増減範囲内にあることを少なくとも含むので、簡易診断時間の経過時点で行う閉塞診断を、通常診断時間で行う閉塞診断に準じた精度で実行することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、サンプリング回転数は、等間隔の時間内で所定間隔毎に複数回連続して検出された回転数のうち、最大値と最小値とを除いた他の値の平均値であるので、閉塞診断に用いるファン回転数を正確に得ることができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、簡易診断時間の経過時点で閉塞診断を行う際に用いる係数閾値は、再度の閉塞診断を行う際に用いる係数閾値よりも高い値に設定されているので、簡易診断時間の経過時点で実行する閉塞診断では、高い係数閾値と比較して閉塞診断を行うことになる。よって、再度の閉塞診断へ移行しやすくなって安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
給湯器の概略を示す説明図である。
閉塞診断制御のフローチャートである。
簡易閉塞診断のタイムチャートである。
通常閉塞診断のタイムチャートである。
2回目以降の閉塞診断制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、給湯器1の概略を示す説明図である。燃焼室2内には、複数のバーナユニット3,3・・と熱交換器4とが設けられている。器具外のガス配管が接続されるガス管5は、分岐管6,6・・に分岐されて各バーナユニット3に接続されている。各分岐管6には切替電磁弁7が設けられ、分岐前のガス管5には、元電磁弁8と比例制御弁9とが設けられている。各バーナユニット3は、複数の扁平バーナからなり、各切替電磁弁7の開閉により燃焼させるバーナユニット3を選択することで、燃焼させる扁平バーナの総数を複数段(例えば5段)に切り替え可能となっている。バーナユニット3は、本開示のバーナの一例である。
燃焼室2の上部には、熱交換器4を通過したバーナユニット3の燃焼排気の排気路2aが形成されている。燃焼室2の下部には、ファンモータMにより回転して各バーナユニット3へ燃焼用空気を供給するファン10が設けられている。燃焼室2の下部には、ファン10の回転数を検出するための回転数センサ10aが設けられている。回転数センサ10aは、ファン10に取り付けた磁石を検出するホール素子等が用いられる。回転数センサ10aは、本開示の回転数検出手段の一例である。
【0010】
熱交換器4には、器具外の水道配管に接続される給水管11と、加熱された湯を送り出す出湯管12とがそれぞれ接続され、給水管11と出湯管12との間には、熱交換器4をバイパスするバイパス管13が接続されている。
給水管11には、給水管11内の通水量を検出する水量センサ14と、入水温度を検出する入水温センサ15とが設けられている。バイパス管13には、バイパス量を調整するバイパス制御弁16が設けられている。出湯管12において、燃焼室2の出口側でバイパス管13の接続部よりも上流側には、出口温度を検出する出口温センサ17が設けられている。出湯管12において、バイパス管13の接続部よりも下流側には、出湯温度を検出する出湯温センサ18が設けられている。出湯管12が接続される外部配管には、給湯栓19が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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