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公開番号2025088352
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023203014
出願日2023-11-30
発明の名称ガイド装置および消毒装置、並びに消毒方法
出願人株式会社M&Cデザイン,株式会社ケアコム
代理人個人
主分類A61L 2/10 20060101AFI20250604BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】容易、かつ安定的に短時間で手指を消毒でき、肌荒れなどの人体に対する悪影響の少ない、消毒装置及び消毒方法を提供すること。
【解決手段】消毒剤供与部を具備し、且つ利用者に消毒剤の手指への擦り込み動作を案内するガイド装置を具備し、消毒剤により利用者の手指を消毒する消毒装置、好ましくは 利用者の手指に消毒剤の供与を行うことが可能となっている手指挿入空間を具備し、上記手指挿入空間では、上記紫外線照射部と上記消毒剤供与部とが同時に作動して、上記紫外線照射部の発する紫外線が照射されると共に上記消毒剤供与部からの消毒剤が供給されて、利用者の手指への消毒剤の供与と紫外線照射とを同時に行うことが可能となっている、消毒装置。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
利用者に消毒剤の手指への擦り込み動作を案内するガイド装置であって、特定の速度、拍子、時間で聴覚的信号及び/又は視覚的信号を発し、利用者がその信号に従って擦り込み動作を行い得るように構成されていることを特徴とする手指消毒用のガイド装置。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
利用者の手指に消毒剤を供与する消毒剤供与部と、上記利用者に対して上記消毒剤の上記手指への擦り込み動作を案内するガイド部とを備えた消毒装置であって、上記ガイド部は請求項1記載のガイド装置により構成されていることを特徴とする消毒装置。
【請求項3】
更に、上記利用者の手指に波長190nm~230nmの紫外線を照射する紫外線照射部を備えることを特徴とする請求項2に記載の消毒装置 。
【請求項4】
更に、上記利用者が消毒剤吐出ノズルの下方に手指を置いたことを検知するセンサーと、該センサーが上記手指を検知した場合に上記消毒剤供与部と上記ガイド部とを動作させる制御部とを具備する請求項2に記載の消毒装置。
【請求項5】
上記消毒剤供与部が上記利用者の手指に消毒剤の供与を行うとともに、上記紫外線照射部が上記利用者の手指に紫外線を照射するための手指挿入空間と、上記利用者が上記手指挿入空間に手指を挿入したことを検知するセンサーと、該センサーが上記手指を検知した場合に上記消毒剤供与部と上記紫外線照射部と上記ガイド部とを動作させる制御部とを具備する請求項3に記載の消毒装置。
【請求項6】
請求項1記載のガイド装置の案内に従って手指消毒を行うことを特徴とする手指消毒方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、短時間で消毒動作を完了するためのガイド装置、短時間で消毒動作を完了することができる消毒装置及び消毒装置を用いた消毒方法に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
感染症防止・管理において、手指消毒は極めて重要な手段であり、WHO(World Health Organization:世界保健機構)、CDC(Centers for Disease Control (and Prevention):アメリカ疾病対策(予防)センター)等のこの分野における世界的な指導機関からはアルコール消毒剤による手指消毒が推奨されている。しかし、アルコール消毒剤による手指消毒は最も簡便な手指消毒法であるにも拘らず、その遵守率は非常に低く、ある研究における観察結果では、患者に接触する前の医療従事者(医師・看護師)の手指衛生遵守率は19%と非常に低かった(非特許文献1、2)。
消毒剤の使用量に関連してCDCやWHOのガイドラインでは「10-15秒間擦り合わせた後、手が乾いた感じであれば、塗布量が不十分」と規定されており、またWHOのガイドラインでは、図―1の擦り込み法を20~30秒かけて行うことが推奨されている(非特許文献3)。
実際、2015年にアルコール消毒剤メーカ―が医療機関に対して行った「アルコール消毒剤の1回あたりの使用量と擦り込み時間に対しての規定」に関するアンケートにおいて、消毒剤の使用量を規定している機関で、液タイプでは3ml以上が24%で最も多く、次いで2.5ml~3mlが15%であった。ジェルタイプでは2ml以上が16%、1.5ml~2mlが14%、1~1.5mlが10%であった。擦り込み時間を規定している機関では液タイプ、ジェルタイプ問わず15秒以上が最も多く(各15%、21%)次いで20~30秒以上が多かった(各7%、9%)(非特許文献4)。
これらの状況から、なるべく短時間にて消毒処理を完了することができる消毒装置及び消毒方法が種々提案されている。
例えば、190nm~230nmの紫外線が人体に対する影響が少なく、しかも高い殺菌効果を発揮することが知見され(非特許文献5等)、この知見を応用した提案が複数行われている。例えば、特許文献1~3及び5には、190nm~230nmの紫外線を用いた人体に対する消毒装置が提案されている。また、特許文献4には、紫外線と殺菌剤とを組み合わせた消毒方法が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
J.Patient Saf. 2016 Mar,12(1):11-7. Tomoko Hamazaki, et.al
医学界新聞2014.10.13 手指衛生から始めよう(本田仁、浜崎智子、坂本史衣、松永直久)
WHO Guidelines on Hygiene in Health Care, Summary hqlibdoc.who.int/hq/2009/WHO_IER_PSP_2009.07_eng.pdf
サラヤ株式会社医療従事者向けサイト「Medical SARAYA」2015年手指消毒剤使用量アンケート
Germicidal Efficacy and Mammalian Skin Safety of 222-nm UV Light Radiat Res. 2017 April ; 187(4): 483-491
【特許文献】
【0004】
特開2018-114197号公報
特開2016-220684号公報
特表2014-508612号公報
特開2007-82900号公報
特開2017-136145号公報
WO2020-226137号公報
特開2022-045826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の提案にかかる消毒装置及び消毒方法では、未だ消毒処理に長時間を要するという問題があり、紫外線の波長の問題(特許文献4)があるものもあり、消毒処理時間の観点から肌荒れの問題も解消されていない。
かかる観点から、本発明者等は190nm~230nmの紫外線とアルコール系消毒剤とを効果的に組み合わせた消毒装置を提案している(特許文献6及び7)。かかる提案は、短時間での手指消毒に寄与するものではあるものの、利用者によって消毒処理のやり方が様々であり、その結果消毒処理時間も長時間を要する場合が多くなっている。
要するに、従来の提案では、未だに迅速に消毒処理を行い、消毒効果を最大限に向上させると共に肌荒れなどの人体に対する影響を最小限に抑えるという問題点を十分に解消していないのが現状である。そのため、利用者によらずに安定して短時間で消毒処理を完了することができる消毒装置及び消毒方法の開発が要望されているのが現状である。
したがって、本発明は、容易、かつ安定的に短時間で手指を消毒でき、肌荒れなどの人体に対する悪影響の少ない、消毒装置及び消毒方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、適切な消毒操作を行う際に、10秒程度で消毒処理を行っても、高い消毒効果が得られる場合があることを知見し、更に検討した結果、消毒装置に消毒処理を案内するガイド装置を設けることで上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.利用者に消毒剤の手指への擦り込み動作を案内するガイド装置であって、特定の速度、拍子、時間で聴覚的信号及び/又は視覚的信号を発し、利用者がその信号に従って擦り込み動作を行い得るように構成されていることを特徴とする手指消毒用のガイド装置。
2.利用者の手指に消毒剤を供与する消毒剤供与部と、上記利用者に対して上記消毒剤の上記手指への擦り込み動作を案内するガイド部とを備えた消毒装置であって、上記ガイド部は1記載のガイド装置により構成されていることを特徴とする消毒装置。
3.更に、上記利用者の手指に波長190nm~230nmの紫外線を照射する紫外線照射部を備えることを特徴とする2に記載の消毒装置 。
4.更に、上記利用者が消毒剤吐出ノズルの下方に手指を挿入したことを検知するセンサーと、該センサーが上記手指を検知した場合に上記消毒剤供与部と上記ガイド部とを動作させる制御部とを具備する2に記載の消毒装置。
5.上記消毒剤供与部が上記利用者の手指に消毒剤の供与を行うとともに、上記紫外線照射部が上記利用者の手指に紫外線を照射するための手指挿入空間と、上記利用者が上記手指挿入空間に手指を挿入したことを検知するセンサーと、該センサーが上記手指を検知した場合に上記消毒剤供与部と上記紫外線照射部と上記ガイド部とを動作させる制御部とを具備する3に記載の消毒装置。
6.1記載のガイド装置の案内に従って手指消毒を行うことを特徴とする手指消毒方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の消毒方法及び消毒装置によれば、容易、かつ安定的に短時間で手指を消毒でき、肌荒れなどの人体に対する悪影響が少ない。
詳細には、ガイド装置の案内の速度を調節することで、WHO等により推奨されて来た従来の方法に比べ消毒剤の擦り込み動作の速度を上げることができ、短時間で消毒剤を手指全面に擦り込むことができる。このため、消毒剤による処理を、消毒剤による消毒効果が最大限発揮されるように行うことができ、また消毒剤の使用量を少なくすることも可能となり、より肌荒れなどの人体に対する悪影響を少なくすることができる。したがって、本発明の消毒方法及び消毒装置は、医療従事者の衛生(学)的手指衛生に特に好適であり、多数の医療従事者のいる病院などでの利用が更に好適である。また、紫外線照射を併用することにより、一層消毒剤による消毒効果を向上させることができ、より一層消毒剤の使用量を少なくすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1(a)は、本発明の消毒装置の1実施形態を示す側面図(内部透視図)であり、(b)は、(a)に示す装置の矢視図である。
図2は、図1に示す装置におけるガイド装置の制御ソフトのフローを示すフローシートである。
図3は、ガイド装置の他の実施形態を模式的に示す説明図(図1(b)相当図)である。
図2は、図3に示す装置におけるガイド装置のディスプレイの表示を示す参考図である。
図5(a)は、本発明の消毒装置の他の実施形態を示す斜視図(内部透視図)であり、(b)は、(a)に示す装置の矢視図である。
図6は、図5に示す装置におけるガイド装置の制御ソフトのフローを示すフローシートである。
【符号の説明】
【0009】
1:消毒装置、3:装置本体、5:開口、7:センサー、10:消毒剤供与部、11:ポンプディスペンサー、13:消毒剤容器、15;カンチレバー、17:駆動機構、19:電池、11a:ノズル、11b:ノズルヘッド、20:ガイド装置、21,23:発光部、201:消毒装置、210消毒剤供与部、220:ガイド部、230:手指挿入空間、240:紫外線照射部、207:第1のセンサー、208:第2のセンサー
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を更に具体的に説明するが本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
<ガイド装置及び消毒装置(第1の消毒装置)>
まず、本発明の消毒装置の第1の実施形態を説明すると共に、本発明の消毒装置に用いられるガイド装置について説明する。
図1(a)及び(b)に示す本実施形態の消毒装置1は、利用者に上記消毒剤の手指への擦り込み操作を案内するガイド部としての手指消毒用のガイド装置20を備え、且つ利用者の手指に消毒剤を供与する消毒剤供与部10を具備し、消毒剤により利用者の手指を消毒することができるものである。
以下、更に詳述する。
(【0011】以降は省略されています)

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