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公開番号2025089541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2025055017,2023536339
出願日2025-03-28,2023-02-13
発明の名称窒化ケイ素焼結体、および、電子部品搭載用基板
出願人株式会社MARUWA
代理人弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
主分類C04B 35/587 20060101AFI20250605BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】β型窒化ケイ素(β-Si3N4)粒子の配向を制御し、熱伝導性能をより一層改善した窒化ケイ素焼結体を提供する
【解決手段】窒化ケイ素焼結体は、β型窒化ケイ素粒子を含む基板を成し、基板を平面に対して垂直に切断した断面を撮影した断面写真において、200,000μm2の領域中に、長軸が50μm以上であるβ型窒化ケイ素粒子が10個以上含まれる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
β型窒化ケイ素粒子を含む基板を成し、
基板を平面に対して垂直に切断した断面を撮影した断面写真において、200,000μm

の領域中に、長軸が50μm以上であるβ型窒化ケイ素粒子が10個以上含まれることを特徴とする窒化ケイ素焼結体。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
β型窒化ケイ素粒子を含む基板を成し、
基板を平面に対して垂直に切断した断面を撮影した断面写真において、200,000μm

の領域中に、長軸が50μm以上、かつ、基板表面の法線に対する傾斜角が45度以下であるβ型窒化ケイ素粒子が7個以上含まれることを特徴とする窒化ケイ素焼結体。
【請求項3】
β型窒化ケイ素の(101)面のX線回折ピークの強度I
101
と、β型窒化ケイ素の(210)面のX線回折ピークの強度I
210
との強度比I
101
/I
210
が、1.5以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項4】
基板表面の粗さを示す算術平均高さSaが0.8μm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項5】
基板厚み方向の熱伝導率が100W/mK以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の窒化ケイ素焼結体と、前記窒化ケイ素焼結体の表面にろう接された金属板と、を備えることを特徴とする電子部品搭載用基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ケイ素焼結体、および、窒化ケイ素焼結体を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子機器や半導体デバイスの高密度化、高出力化に伴い、パワーモジュールの発熱密度が増加している。パワーモジュールの温度上昇は、素子の動作不良を引き起こしたり、絶縁回路基板の割れを引き起こしたりする要因となる。そのため、絶縁回路基板には、比較的に熱伝導率が高い材料であるアルミナや窒化アルミニウムなどのセラミック基板が用いられてきた。しかしながら、アルミナや窒化アルミニウムには、機械的強度が低いという欠点が存在する。それ故、熱応力が強くかかる厚銅をセラミック基板へ直接接合することが出来ず、パワーモジュールの構造に制約を与えてきた。具体的には、銅やアルミニウムなどの放熱板を絶縁回路基板に対して、はんだ接合する必要が生じることから、パワーモジュールが大型化することが問題として挙げられる。そこで、絶縁回路基板として注目されているのが窒化ケイ素(Si



)材料である。窒化ケイ素焼結体は、アルミナや窒化アルミニウム焼結体と比較して強度や破壊靭性が高いことから、絶縁回路基板へ直接厚銅を接合することが可能となり、モジュールの小型化に貢献する。そのため、機械的強度とともに熱伝導性能を改良した窒化ケイ素焼結体の開発が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1は、機械的特性および熱伝導性能を改良した窒化ケイ素質焼結体基板の製造方法を開示する。この製造方法では、Al含有量が0.1重量%以下の窒化ケイ素粉末に、Mg,Ca,Sr,Ba,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Dy,Ho,Er,Ybのうちから選ばれる1種または2種以上の元素の焼結助剤を1重量%以上15重量%以下の範囲内で添加して成形した後、1気圧以上500気圧以下の窒素ガス圧下で、1700℃以上2300℃以下の温度で焼成する。該製造方法によって得られた窒化ケイ素質焼結体基板は、85重量%以上99重量%以下のβ型窒化ケイ素粒と残部が酸化物または酸窒化物の粒界相とから構成される。また、粒界相中にMg,Ca,Sr,Ba,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Dy,Ho,Er,Ybのうちから選ばれる1種または2種以上の金属元素を0.5重量%以上10重量%以下含有する。そして、粒界相中のAl原子含有量が1重量%以下であり、気孔率が5%以下でかつ焼結体の微構造についてβ型窒化ケイ素粒のうち短軸径5μm以上を持つものの割合が10体積%以上60体積%以下である。すなわち、高熱伝導性の窒化ケイ素焼結体基板を得るためには焼結助剤として希土類化合物や酸化マグネシウムを加え、それらの混合比や添加量によって熱伝導率や機械的強度を向上できることが知られている。
【0004】
特許文献2は、β型窒化ケイ素(β-Si



)粒子の配向度を制御することにより、熱伝導率および機械的強度を実現した窒化ケイ素質焼結体基板およびその製造方法を開示する。特許文献2では、7%以下のβ型窒化ケイ素を含む窒化ケイ素粉末を原料として用いるとともに、スラリーの粘度を13000cps以上に調整した上でシート成形体を形成したことにより、当該製造方法による窒化ケイ素焼結体基板のβ型窒化ケイ素粒子の結晶構造の(101)面のX線回折ピークの強度I
101
とβ型窒化ケイ素の(210)面のX線回折ピークの強度I
210
との強度比I
101
/I
210
をより1に近付けるように制御したものである。その結果、窒化ケイ素焼結体基板の基板平面に平行な第1方向の破壊靱性値K
C1
が第1方向に垂直な第2方向の破壊靱性値K
C2
に対して相対的に低下することを抑え、両方向において等方的な破壊靱性を有する窒化ケイ素焼結体基板が得られた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-30866号公報
特開2019-52072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明者らは、従来の窒化ケイ素焼結体に対し、その製造方法を見直すとともに、β型窒化ケイ素(β-Si



)粒子の配向度のさらなる制御に着目して、β型窒化ケイ素粒子の基板厚み方向の熱伝導性能をより一層改善することを課題とした。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために、その目的は、β型窒化ケイ素(β-Si



)粒子の配向を制御し、基板厚み方向の熱伝導性能をより一層改善した窒化ケイ素焼結体、および、窒化ケイ素焼結体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一形態の窒化ケイ素焼結体は、β型窒化ケイ素粒子を含む基板を成し、基板平面におけるβ型窒化ケイ素粒子の(hk0)面の配向度を示すロットゲーリングファクタf(hk0)が負の値となることを特徴とする。
【0009】
本発明のさらなる形態の窒化ケイ素焼結体は、より好適には、基板厚み方向の熱伝導率が100W/mK以上であることを特徴とする。
【0010】
本発明のさらなる形態の窒化ケイ素焼結体は、より好適には、厚み方向に対して垂直な破壊靱性値K
C1
および厚み方向の破壊靱性値K
C2
を有し、K
C1
/K
C2
が0.85以上であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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