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公開番号2025090175
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205251
出願日2023-12-05
発明の名称車両用フロントピラーの製造方法および車両用フロントピラー
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人東京国際特許事務所
主分類B62D 25/04 20060101AFI20250610BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】製造性に優れながらも高い防錆性を有する車両用ピラーの製造方法および車両用ピラーを提供する。
【解決手段】車両用フロントピラー1の製造方法は、治具111を用いて、開口部19を通過不能な大きさの発泡材21をアウターパネル7の所定位置に保持する保持工程S1と、開口部19を治具111が貫通するように、インナーパネル6のフランジ部5とアウターパネル7とを接合する接合工程S2と、治具111を開口部19から引き抜いて、閉断面構造11の内側に発泡材21を留置させる留置工程S3と、電着塗装により車両用フロントピラー1に電着塗膜を形成する電着塗装工程S4と、加熱炉において加熱することで、電着塗膜を硬化させて電着塗装膜13を形成するとともに、発泡材21を発泡させて発泡体15を形成する加熱工程S5と、を含む。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
フランジ部を有するインナーパネルと、
前記フランジ部に接合されるアウターパネルと、
前記フランジ部と前記アウターパネルとを接合することで生じる閉断面構造の内周全面に亘って形成された電着塗装膜と、
前記閉断面構造の内周の前記電着塗装膜の内側を満たす発泡体と、を備え、
前記閉断面構造の下端には、前記フランジ部によって塞がれている閉鎖部と、塞がれずに開口している開口部とが設けられている、車両のフロントドア用開口部の前方に配置される車両用フロントピラーの製造方法であって、
治具を用いて、前記開口部を通過不能な大きさの発泡材を前記アウターパネルの所定位置に保持する保持工程と、
前記開口部を前記治具が貫通するように、前記フランジ部と前記アウターパネルとを接合する接合工程と、
前記治具を前記開口部から引き抜いて、前記閉断面構造の内側に前記発泡材を留置させる留置工程と、
電着塗装により前記車両用フロントピラーに電着塗膜を形成する電着塗装工程と、
加熱炉において加熱することで、前記電着塗膜を硬化させて前記電着塗装膜を形成するとともに、前記発泡材を発泡させて前記発泡体を形成する加熱工程と、を含む車両用フロントピラーの製造方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記発泡材の形状は、中空筒形状であり、
前記留置工程において、前記発泡材は、前記発泡材の長手方向を、前記閉断面構造の延在方向に沿うように留置される請求項1に記載の車両用フロントピラーの製造方法。
【請求項3】
前記発泡材は、前記発泡材の外周面に前記発泡材の中心軸に向かって貫通する複数の貫通孔を有する請求項2に記載の車両用フロントピラーの製造方法。
【請求項4】
前記閉断面構造は、前記発泡材を留置させた箇所よりも上側の箇所では、前記発泡材が通過不能となるように狭まっている請求項2に記載の車両用フロントピラーの製造方法。
【請求項5】
フランジ部を有するインナーパネルと、
前記フランジ部に接合されるアウターパネルと、
前記フランジ部と前記アウターパネルとを接合することで生じる閉断面構造の内周全面に亘って形成された電着塗装膜と、
前記閉断面構造の内周の前記電着塗装膜の内側を満たす発泡体と、を備え、
前記閉断面構造の下端には、前記フランジ部によって塞がれている閉鎖部と、塞がれずに開口している開口部と、が設けられている車両用フロントピラー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両用フロントピラーの製造方法および車両用フロントピラーに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
発泡材料を中空構造体に取り付けるための中空構造体用発泡部材が知られている。この中空構造体用発泡部材は、中空構造体としてのピラーの内部空間を充填する発泡体を形成するための発泡材料に、溶接可能な溶接片を装着して作製される。そして、中空構造体用発泡部材をピラーに固定するために、発泡材料に装着された溶接片が、ピラーのインナーパネルにスポット溶接される。したがって、溶接片とインナーパネルとの合わせ面の大部分、つまり溶接されていない部分は、微少な隅間を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-340857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、溶接片とピラーのインナーパネルとが接触した状態で防錆処理工程が実施されるため、スポット溶接された溶接片とインナーパネルとの合わせ面の微少な隙間は、防錆剤が入り込めずに防錆未処理部となる。ピラーの内部には、発泡材料が充填されていても水が進入する場合がある。この場合に、ピラーの内部に雨水等が留まると、水は、毛細管現象によって合わせ面の微小な隙間に入り込む。そのため、防錆未処理部となった合わせ面から腐食が進行する虞がある。なお、防錆処理工程とは、例えば、電着塗装工程である。また、防錆剤とは、例えば、電着塗料である。
【0005】
また、ピラーの中でも内部空間が比較的狭くなる車両用フロントピラーに中空構造体用発泡部材を固定する場合には、発泡材料に対して溶接片が大型であるため、インナーパネルに対しての溶接片の位置決めが困難となる。そのため、製造性が著しく低下するとともに、事実上、中空構造体用発泡部材の適用部位は、限定される。
【0006】
そこで、本発明は、製造性に優れながらも高い防錆性を有する車両用フロントピラーの製造方法および車両用フロントピラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法は、フランジ部を有するインナーパネルと、前記フランジ部に接合されるアウターパネルと、前記フランジ部と前記アウターパネルとを接合することで生じる閉断面構造の内周全面に亘って形成された電着塗装膜と、前記閉断面構造の内周の前記電着塗装膜の内側を満たす発泡体と、を備え、前記閉断面構造の下端には、前記フランジ部によって塞がれている閉鎖部と、塞がれずに開口している開口部とが設けられている、車両のフロントドア用開口部の前方に配置される車両用フロントピラーの製造方法である。そして、車両用フロントピラーの製造方法は、治具を用いて、前記開口部を通過不能な大きさの発泡材を前記アウターパネルの所定位置に保持する保持工程と、前記開口部を前記治具が貫通するように、前記フランジ部と前記アウターパネルとを接合する接合工程と、前記治具を前記開口部から引き抜いて、前記閉断面構造の内側に前記発泡材を留置させる留置工程と、電着塗装により前記車両用フロントピラーに電着塗膜を形成する電着塗装工程と、加熱炉において加熱することで、前記電着塗膜を硬化させて前記電着塗装膜を形成するとともに、前記発泡材を発泡させて前記発泡体を形成する加熱工程と、を含んでいる。
【0008】
また、前記課題を解決するため本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーは、フランジ部を有するインナーパネルと、前記フランジ部に接合されるアウターパネルと、前記フランジ部と前記アウターパネルとを接合することで生じる閉断面構造の内周全面に亘って形成された電着塗装膜と、前記閉断面構造の内周の前記電着塗装膜の内側を満たす発泡体と、を備え、前記閉断面構造の下端には、前記フランジ部によって塞がれている閉鎖部と、塞がれずに開口している開口部と、が設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、製造性に優れながらも高い防錆性を有することができる車両用フロントピラーの製造方法および車両用フロントピラーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法によって製造された車両用フロントピラーを備えた車両構造体の一例を示す概略図。
本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーを示す図。
図2のA-A断面の拡大図。
本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法を示すフローチャート。
(A)本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の保持工程の一例を示す図、(B)本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の留置工程の一例を示す図。
本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の保持工程において保持される第1例の発泡材を示す図。
本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の留置工程において閉断面構造11の内部に留置された第1例の発泡材を示す図。
図5(B)のA′-A′断面の拡大図。
本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の保持工程において保持される第2例の発泡材を示す図。
(A)本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の保持工程において保持される第3例の発泡材を示す図、(B)本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の留置工程において閉断面構造の内部に留置された第3例の発泡材を示す図、(C)図10(A)のA′-A′断面の拡大図。
(A)本発明の実施形態に係る車両用フロントピラーの製造方法の留置工程の直後における発泡材の配置を示す図、(B)図11(A)のB-B断面の拡大図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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