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公開番号
2025094005
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2025039014,2021570726
出願日
2025-03-12,2020-05-28
発明の名称
ApoE抗体、融合タンパク質、およびその使用
出願人
ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション
,
バナー ヘルス
,
ザ スケペンス アイ リサーチ インスティテュート,インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
19/00 20060101AFI20250617BHJP(有機化学)
要約
【課題】ApoEのHSPG/ヘパリン結合親和性を調節する抗体、ペプチド、融合タンパク質、またはゲノム編集システムを用いて、認知症および/もしくは軽度認知障害に関連した認知低下ならびに/または神経変性を防止または処置するための方法および組成物を提供する。
【解決手段】野生型ApoEまたは変異体ApoEのHSPG結合性ドメインを含むポリペプチドに融合した抗体のFc領域を含むFc融合タンパク質であって、前記HSPG結合性ドメインが、特定のアミノ酸配列を含む、Fc融合タンパク質を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
野生型または変異体アポリポタンパク質E(ApoE)の1つもしくは複数のHSPG
結合部位、またはHSPG結合のアロステリック調節の1つもしくは複数の部位と特異的
に結合する単離されたモノクローナル抗体。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
TEELRVRLASHLRK(配列番号3)と少なくとも95%同一のアミノ酸配列
を有するポリペプチドと結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
TEELRVSLASHLRK(配列番号2)と少なくとも95%同一のアミノ酸配列
を有するポリペプチドと結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
野生型または変異体ApoE2、ApoE3、またはApoE4の1つまたは複数のH
SPG結合部位と結合する、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項5】
抗体が、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含む参照抗ApoE抗体
と同じエピトープと競合および/または結合し、前記参照抗体のVHおよびVLが
(i)それぞれ、配列番号13に示されたアミノ酸配列および配列番号12に示されたア
ミノ酸配列;
(ii)それぞれ、配列番号23に示されたアミノ酸配列および配列番号22に示された
アミノ酸配列;
(iii)それぞれ、配列番号33に示されたアミノ酸配列および配列番号32に示され
たアミノ酸配列;または
(iv)それぞれ、配列番号43に示されたアミノ酸配列および配列番号42に示された
アミノ酸配列、
を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項6】
抗体が、重鎖および軽鎖を含む参照抗ApoE抗体と同じエピトープと競合および/ま
たは結合し、前記参照抗体の重鎖および軽鎖が、配列番号53に示されたアミノ酸配列お
よび配列番号52に示されたアミノ酸配列を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の
抗体。
【請求項7】
VHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3を含むVH、ならびにVLCDR1
、VLCDR2、およびVLCDR3を含むVLを含む抗ApoE抗体であって、VHC
DR1、VHCDR2、VHCDR3、VLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR
3が、(i)それぞれ、配列番号7、8、9、4、5、6;
(ii)それぞれ、配列番号17、18、19、14、15、16;
(iii)それぞれ、配列番号27、28、29、24、25、26;
(iv)それぞれ、配列番号37、38、39、34、35、36;または
(v)それぞれ、配列番号47、48、49、44、45、46
を含む、抗体。
【請求項8】
(i)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号13および12に示されたアミノ酸配列
と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、もしくは100%同一であるア
ミノ酸配列を含む;
(ii)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号23および22と少なくとも75%、8
0%、85%、90%、95%、もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含む;
(iii)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号33および32に示されたアミノ酸配
列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、もしくは100%同一である
アミノ酸配列を含む;または
(iv)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号43および42に示されたアミノ酸配列
と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、もしくは100%同一であるア
ミノ酸配列を含む、
請求項7に記載の抗体。
【請求項9】
配列番号53および52に示されたアミノ酸配列と少なくとも70%、75%、80%
、85%、90%、95%、または100%同一であるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖
および軽鎖を含む、請求項7に記載の抗体。
【請求項10】
マウスIgG1、IgG2a、IgG2b、IgG2c、またはIgG3重鎖定常領域
を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
この出願は、2019年5月28日に出願された米国仮特許出願第62/853,67
6号、および2019年7月11日に出願された米国仮特許出願第62/873,019
号の利益を主張する。前述の全内容は参照により本明細書に組み入れられている。
続きを表示(約 5,100 文字)
【0002】
連邦支援の研究または開発
この発明は、National Institutes of Healthにより授
与された助成金番号OD019833、National Institute on
Agingにより授与された助成金番号AG054671、AG031581、およびA
G19610、ならびにNational Institute of Neurolo
gical Disorders and Strokeにより授与された助成金番号N
S100121およびNS110048による政府支援でなされた。政府は本発明に一定
の権利を有する。
【0003】
認知症および/または軽度認知障害に関連した認知低下を、アポリポタンパク質E(A
poE)のヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)/グリコサミノグリカン(GAG
)ヘパリン結合親和性を調節することにより防止または処置するための方法および組成物
が本明細書に記載される。
【背景技術】
【0004】
アルツハイマー病(AD)は、通常、ゆっくり始まって、時間と共に徐々に悪化する慢
性神経変性疾患である。それは、認知症の症例の60~70%の原因である。その疾患過
程は、脳におけるプラークおよび神経原線維変化に関連している。いくつかは一時的に症
状を改善し得るが、それの進行を停止しまたは逆転させる処置は現在、存在しない。脳に
おけるアミロイドβ(Aβ)ペプチドの蓄積、凝集、および沈着は、アルツハイマー病(
AD)の病変形成の中心となる。ApoEがAβ凝集および代謝を調節することによりA
D病変形成に強く影響を及ぼすことは、増えてきた証拠により実証されている(Fu et al
., Mol Neurodegener 11:37, 2016)。ApoEは、アミロイド生成、凝集、およびクリ
アランスに影響を及ぼし、アミロイド斑の構成要素であり、タウ媒介性神経変性を増悪さ
せる。ApoEは299アミノ酸長であり、位置112および158におけるたった1個
または2個のアミノ酸によってお互いに異なる3つの主要なアレル(イプシロン2、イプ
シロン3、およびイプシロン4):ApoE2(cys112、cys158)、Apo
E3(cys112、arg158)、およびApoE4(arg112、arg158
)を有する多型である。したがって、ADおよび認知症または軽度認知障害に関連した認
知低下を処置または防止するためのApoEタンパク質の機能をターゲットし、調節する
治療用物質の必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
一態様において、この開示は、野生型または変異体アポリポタンパク質E(ApoE)
の1つもしくは複数(例えば、1、2、3、または4)のHSPG結合部位、またはHS
PG結合のアロステリック調節の1つもしくは複数(例えば、1、2、3、または4)の
部位と特異的に結合する単離されたモノクローナル抗体を特徴とする。いくつかの実施形
態において、その抗体は、TEELRVRLASHLRK(配列番号3)と少なくとも9
5%(例えば、96%、97%、98%、99%、または100%)同一のアミノ酸配列
を有するポリペプチドと結合する。いくつかの実施形態において、その抗体は、TEEL
RVSLASHLRK(配列番号2)と少なくとも95%(例えば、96%、97%、9
8%、99%、または100%)同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドと結合する。
いくつかの実施形態において、その抗体は、野生型または変異体ApoE2、ApoE3
、またはApoE4の1つまたは複数(例えば、1、2、3、または4)のHSPG結合
部位と結合する。
【0006】
いくつかの実施形態において、抗体は、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(V
L)を含む参照抗ApoE抗体と同じエピトープと競合および/または結合し、前記参照
抗体のVHおよびVLが、(i)それぞれ、配列番号13に示されたアミノ酸配列および
配列番号12に示されたアミノ酸配列;(ii)それぞれ、配列番号23に示されたアミ
ノ酸配列および配列番号22に示されたアミノ酸配列;(iii)それぞれ、配列番号3
3に示されたアミノ酸配列および配列番号32に示されたアミノ酸配列;または(iv)
それぞれ、配列番号43に示されたアミノ酸配列および配列番号42に示されたアミノ酸
配列、を含む。本明細書に記載された抗体のいずれかのいくつかの実施形態において、抗
体は、重鎖および軽鎖を含む参照抗ApoE抗体と同じエピトープと競合および/または
結合し、前記参照抗体の重鎖および軽鎖が、配列番号53に示されたアミノ酸配列および
配列番号52に示されたアミノ酸配列を含む。
【0007】
別の態様において、VHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3を含むVH、な
らびにVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3を含むVLを含む抗ApoE抗
体であって、VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3、VLCDR1、VLCDR2
、およびVLCDR3が、(i)それぞれ、配列番号7、8、9、4、5、6;(ii)
それぞれ、配列番号17、18、19、14、15、16;(iii)それぞれ、配列番
号27、28、29、24、25、26;(iv)それぞれ、配列番号37、38、39
、34、35、36;または(v)それぞれ、配列番号47、48、49、44、45、
46、を含む。本明細書に記載された抗体のいずれかのいくつかの実施形態において、(
i)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号13および12に示されたアミノ酸配列と少
なくとも75%、80%、85%、90%、95%、もしくは100%同一であるアミノ
酸配列を含む;(ii)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号23および22に示され
たアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、もしくは100
%同一であるアミノ酸配列を含む;(iii)VHおよびVLが、それぞれ、配列番号3
3および32に示されたアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、9
5%、もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含む;または(iv)VHおよびVL
が、それぞれ、配列番号43および42に示されたアミノ酸配列と少なくとも75%、8
0%、85%、90%、95%、もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含む。本明
細書に記載された抗体のいずれかのいくつかの実施形態において、抗体は、配列番号53
および52に示されたアミノ酸配列と少なくとも70%、75%、80%、85%、90
%、95%、または100%同一であるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖および軽鎖を含
む。いくつかの実施形態において、抗体は、マウスIgG1、IgG2a、IgG2b、
IgG2c、またはIgG3重鎖定常領域を含む。いくつかの実施形態において、抗体は
、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4重鎖定常領域を含む。いくつかの
実施形態において、抗体は、ヒトカッパまたはヒトラムダ軽鎖定常領域を含む。いくつか
の実施形態において、抗体は、全抗体、単一ドメイン抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、二
重特異性抗体、Fv、scFv、sc(Fv)2、ダイアボディ、ナノボディ、Fab、
またはF(ab’)2である。いくつかの実施形態において、抗体は、半減期を延長する
部分をさらに含む。いくつかの実施形態において、抗体は、血液脳関門透過性部分をさら
に含む。いくつかの実施形態において、抗体は、検出可能な標識をさらに含む。いくつか
の実施形態において、本明細書に記載された抗体のいずれかを含む薬学的組成物が本明細
書で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載された抗体のいずれかを
コードするポリヌクレオチドが本明細書で提供される。いくつかの実施形態において、本
明細書に記載されたポリヌクレオチドを含むベクターが本明細書で提供される。いくつか
の実施形態において、本明細書に記載されたポリヌクレオチドまたは本明細書に記載され
たベクターを含む宿主細胞が本明細書で提供される。別の態様において、抗ApoE抗体
を作製する方法であって、(a)本明細書に記載された宿主細胞のいずれかを、前記抗体
の発現を可能にする条件下で培養するステップ、および(b)前記抗体を単離するステッ
プを含む、方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態において、方法は、ヒトへ
の投与に適した無菌製剤として抗体を製剤化するステップをさらに含む。
【0008】
別の態様において、STEELRVRLASHLRKLRKRLLRDADDLQK(
配列番号57)、STEELRVSLASHLRKLRKRLLRDADDLQK(配列
番号58)、RLVQYRGEVQAMLGQSTEELRVRLASHLRKL(配列
番号59)、およびRLVQYRGEVQAMLGQSTEELRVSLASHLRKL
(配列番号60)からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一のアミ
ノ酸配列を含む、野生型ApoEまたは変異体ApoEのHSPG結合性ドメインを含む
、Fc融合タンパク質が本明細書で提供される。いくつかの実施形態において、Fc融合
タンパク質は、ヒト抗体のFc領域を含む。いくつかの実施形態において、ヒト抗体は、
ヒトIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4分子からなる群から選択される。い
くつかの実施形態において、本明細書に記載されたFc融合タンパク質のいずれかを含む
薬学的組成物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載さ
れたFc融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドが本明細書で提供される。いくつ
かの実施形態において、本明細書に記載されたポリヌクレオチドのいずれかを含むベクタ
ーが本明細書で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されたポリヌ
クレオチドまたは本明細書に記載されたベクターを含む宿主細胞が本明細書で提供される
。
【0009】
別の態様において、(i)STEELRVRLASHLRKLRKRLLRDADDL
QK(配列番号57)、STEELRVSLASHLRKLRKRLLRDADDLQK
(配列番号58)、RLVQYRGEVQAMLGQSTEELRVRLASHLRKL
(配列番号59)、およびRLVQYRGEVQAMLGQSTEELRVSLASHL
RKL(配列番号60)からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一
のアミノ酸配列を含む、野生型ApoEまたは変異体ApoEのHSPG結合性ドメイン
、ならびに(ii)薬学的に許容されるアジュバントを含む、免疫応答を誘発するための
薬学的組成物が本明細書で提供される。
【0010】
別の態様において、本明細書に記載された抗体のいずれかまたは本明細書に記載された
Fc融合タンパク質のいずれかを発現するヒト細胞を含む薬学的組成物が本明細書で提供
される。
(【0011】以降は省略されています)
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