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公開番号2025097850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214297
出願日2023-12-19
発明の名称空気分離装置
出願人大陽日酸株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類F25J 3/04 20060101AFI20250624BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】アルゴンの回収率を低下させず、アルゴン塔が小径化され、コールドボックスをコンパクトにすることができる空気分離装置を提供する。
【解決手段】空気からアルゴンを精製するアルゴン塔を備える空気分離装置100であって、低圧塔600を有し、前記低圧塔600は棚段塔であり、前記アルゴン塔は規則充填塔であり、前記規則充填塔に充填された規則充填物は、波板加工された金属製の波板片81を、その表面が前記アルゴン塔の塔軸方向に沿うように重ねて束ねた構造体であり、その比表面積が750m2/m3以上であり、前記波板片の表面において波の頂部を結んだ線と、前記アルゴン塔の塔軸に対する垂直線とがなす角度である波傾斜角が、40°以下であり、前記波板片の厚さ方向の断面視で、各波の頂部の曲率円直径が、波の頂部と波の底部との距離である山高さの60%以上である、空気分離装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空気からアルゴンを精製するアルゴン塔を備える空気分離装置であって、
低圧塔を有し、
前記低圧塔は棚段塔であり、
前記アルゴン塔は規則充填塔であり、
前記規則充填塔に充填された規則充填物は、波板加工された金属製の波板片を、その表面が前記アルゴン塔の塔軸方向に沿うように重ねて束ねた構造体であり、その比表面積が750m

/m

以上であり、
前記波板片の表面において波の頂部を結んだ線と、前記アルゴン塔の塔軸に対する垂直線とがなす角度である波傾斜角が、40°以下であり、
前記波板片の厚さ方向を断面視した時、各波の頂部の曲率円直径が、波の頂部と波の底部との距離である山高さの60%以上である、空気分離装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記アルゴン塔が、第一の塔と、第二の塔とに分割されており、
前記第一の塔が、前記低圧塔からのアルゴン塔原料ガスのアルゴンを濃縮する粗アルゴン塔であり、
前記第二の塔が、前記粗アルゴン塔で得られたアルゴンが濃縮されたガスから酸素を除去する脱酸塔であり、
前記粗アルゴン塔から、脱酸塔にガスを供給するガス供給ラインをさらに有し、
前記第一および第二の塔は、それぞれ前記規則充填塔である請求項1記載の空気分離装置。
【請求項3】
前記粗アルゴン塔から前記脱酸塔へアルゴンが濃縮されたガスを供給する前記ガス供給ラインに減圧弁が設けられている、請求項2記載の空気分離装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルゴン塔を有する空気分離装置に関し、詳しくは水素を添加せずに、直接アルゴンを採取する空気分離装置に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
比較的小規模で水素を添加せずにアルゴンを採取する空気分離装置では、高圧塔と低圧塔とには棚段塔が用いられ、アルゴン塔には棚段塔と充填塔とが組み合わされて用いられる。
アルゴン塔での棚段塔の使用は、棚段による高い圧力損失を利用して圧力を下げ、その下流に設けた充填塔での酸素に対するアルゴンの相対揮発度を増加することで、アルゴンの回収率を高くするためである。
【0003】
特許文献1、2には、このような棚段塔をアルゴン塔として用いた空気分離装置が開示されている。
図6は、特許文献1および2が開示する空気分離装置の一例を示す。空気分離装置101は、高圧塔500、低圧塔600、および粗アルゴン塔711と脱酸塔721とからなるアルゴン塔を備えている。高圧塔500と低圧塔600とには棚段塔が用いられている。粗アルゴン塔711には棚段塔と規則充填塔(規則充填物が充填された充填塔)とが組み合わされて用いられる。
【0004】
圧縮、精製された原料空気は、その一部が管路21により熱交換器201に供給される。精製された原料空気は、熱交換器201にて、低圧塔600の塔頂からの管路2を介して供給された窒素ガスと、熱交換器202から管路3を介して供給された排ガスと、主凝縮器300から管路1を介して供給される液体酸素との熱交換により冷却される。その後、管路22により高圧塔500の底部に供給される。また、精製された原料空気のその他の一部は、昇圧された後、管路11により熱交換器201に供給され、液化され、管路12により高圧塔500の下方に供給される。
【0005】
高圧塔500の塔底部に管路22で供給された空気は、高圧塔500の内部を流下する還流液との気液接触により、上昇しながら低沸点成分である窒素が濃縮し、塔頂にて窒素ガスが生成する。また、高圧塔500の下方に管路12から供給された液体空気を含む、高圧塔500の内部を流下する還流液は下降しながら高沸点成分である酸素が富化し、塔底にて酸素富化液体空気が生成する。生成された液体空気は、高圧塔500の下部から管路51で引抜かれる。
【0006】
高圧塔で生成した窒素ガスは主凝縮器300にて液化され、その一部は、管路61により熱交換器202に供給され、冷却され、管路62を経て減圧された後に還流液として低圧塔600の塔頂部に供給される。
【0007】
高圧塔500の塔底に生成した酸素富化液体空気は、管路41により熱交換器202に供給され、冷却されて管路42を経て減圧された後に脱酸塔721の塔頂凝縮器であるアルゴン凝縮器400に導入される。導入された酸素富化液体空気は蒸発し、低圧塔600に供給される。一方、高圧塔500の下方から管路51で引抜かれた液体空気は、熱交換器202に供給され、冷却されて管路52を経て減圧された後に低圧塔600に供給されて還流液となる。低圧塔600に供給された還流液は、塔内の上昇ガスとの気液接触により流下しながら高沸点成分である酸素が濃縮し、塔底にて液体酸素が生成する。また上昇ガスは上昇しながら低沸点成分である窒素が濃縮し、塔頂にて窒素ガスが生成する。
【0008】
また、低圧塔600の中間部からは、アルゴン濃度が5%から15%のアルゴン塔原料ガス(残り成分はほぼ酸素)が管路31を介して引き抜かれ、粗アルゴン塔711の塔底に供給される。供給されたアルゴン塔原料ガスは低沸点成分のアルゴンを濃縮しながら上昇する。次いで粗アルゴン塔711から脱酸塔721の塔底部に導入されて脱酸塔721を上昇する。上昇中に酸素が除去され、脱酸塔721の塔頂では、酸素が0.1ppmから10ppmにまで除去される。脱酸塔721の塔頂から取り出されたガスはアルゴン凝縮器400にて液化され、その一部が製品用アルゴンとして採取され、残りは還流液として脱酸塔721に戻される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平04-222380
特開平04-214174
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
脱酸塔721としては圧力損失の小さい規則充填塔が用いられる。粗アルゴン塔711の上部には規則充填塔が用いられ、下部には圧力損失の大きい棚段塔が用いられる。粗アルゴン塔711の下部に棚段塔が用いられているため、塔底に供給されたアルゴン塔原料ガスの圧力は損失が大きく、低い棚段塔であってもその圧力は低下する。アルゴン塔に供給された原料ガスは棚段塔で圧力が低下しながら上昇し、その後、規則充填塔である、粗アルゴン塔711の上部及び脱酸塔721にてアルゴンの相対揮発度を高め、分離効率よく、アルゴンを濃縮していく。
棚段塔は規則充填塔に比べて同じ気液負荷を処理するための塔径が大きく、図6に示したように粗アルゴン塔711の下部のみが太くなり、これら塔を収納し、外部からの入熱を防ぐためのコールドボックスが非効率に大きくなるという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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