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公開番号
2025101014
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023217553
出願日
2023-12-25
発明の名称
自動採血装置及び自動採血方法
出願人
株式会社日立ハイテク
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
A61B
5/151 20060101AFI20250630BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】
指や腕などの採血部位を提示すれば、血管の鮮明度に加えて深さまで考慮したより正確な穿刺適合度を算出し得る自動採血装置及び自動採血方法を提供する。
【解決手段】
指や腕を含む生体部位115への針穿刺によって採血を行う自動採血装置1は、穿刺対象範囲に含まれる血管の最大深度まで生体内を浸透可能な波長域の光と、表層付近までしか浸透できない波長域の光とを受光する受光部と、各波長域の後方散乱光の計測画像をそれぞれ取得する画像取得部106と、各波長域の計測画像の差分に基づき表層付近と最大深度までの中間に存在する血管を選択的に強調して観測する強調観測部と、得られた血管の濃さ及び/又は太さの特徴から穿刺に適するか否かの指標値を穿刺適合度として算出する穿刺適合度算出部と、前記穿刺適合度に基づき穿刺適否判定を行う穿刺適否判定部11と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
指や腕を含む生体部位への針穿刺によって採血を行う自動採血装置であって、
穿刺対象範囲に含まれる血管の最大深度まで生体内を浸透可能な波長域の光と、表層付近までしか浸透できない波長域の光とを受光する受光部と、
各波長域の後方散乱光の計測画像をそれぞれ取得する画像取得部と、
前記各波長域の計測画像の差分に基づき、前記表層付近と前記最大深度までの中間に存在する血管を選択的に強調して観測する強調観測部と、
得られた血管の濃さ及び/又は太さの特徴から穿刺に適するか否かの指標値を穿刺適合度として算出する穿刺適合度算出部と、
前記穿刺適合度に基づき穿刺適否判定を行う穿刺適否判定部と、を備えることを特徴とする自動採血装置。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の自動採血装置であって、
前記受光部は、穿刺対象範囲に含まれる血管の最大深度まで生体内を浸透可能な波長域の光と、表層付近までしか浸透できない波長域の光とを、同時又は交互に受光することを特徴とする自動採血装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動採血装置であって、
前記穿刺適否判定部は、前記穿刺適合度と採血量との相関をデータの事前解析によって求め、決められた基準以上の採血量が期待できる穿刺適合度の場合のみ採血を行うことを特徴とする自動採血装置。
【請求項4】
請求項3に記載の自動採血装置であって、
対象生体部位内において、前記穿刺適合度の高低に従い穿刺に最も適した位置を選択する穿刺位置選択部と、
前記穿刺位置選択部により選された位置に穿刺を移動させ穿刺を行う駆動部と、を有することを特徴とする自動採血装置。
【請求項5】
請求項2に記載の自動採血装置であって、
前記穿刺適合度は、画像上の各点について、その点が血管上にあり、その血管の太さ及び濃さが顕著であるほど、且つ血管が浅いところにあるほど高い、若しくは低い値を示すように設計された血管評価部により算出することを特徴とする自動採血装置。
【請求項6】
請求項2に記載の自動採血装置であって、
撮影される血管画像において、穿刺候補位置の血管の画像品質を信頼度として輝度の変曲率により定量的に求める信頼度評価部と、
前記信頼度が低い場合には穿刺適合度も低信頼として利用を制限する利用制限部と、
前記穿刺適合度を前記信頼度に合わせて補正する穿刺適合度補正部と、を有することを特徴とする自動採血装置。
【請求項7】
請求項6に記載の自動採血装置であって、
前記信頼度評価部は、血管の連続性を評価する連続性評価部と、ノイズ又は表皮の傷に基づく突発的な断続が確認された場合には断続箇所を血管の連続性に基づき補間して信頼度を校正する信頼度校正部とを有することを特徴とする自動採血装置。
【請求項8】
指や腕を含む生体部位への針穿刺によって採血を行う自動採血方法であって、
受光部が、穿刺対象範囲に含まれる血管の最大深度まで生体内を浸透可能な波長域の光と、表層付近までしか浸透できない波長域の光とを受光する受光ステップと、
画像取得部が、各波長域の後方散乱光の計測画像をそれぞれ取得する画像取得ステップと、
強調観測部が、前記各波長域の計測画像の差分に基づき、前記表層付近と前記最大深度までの中間に存在する血管を選択的に強調して観測する強調観測ステップと、
穿刺適合度算出部が、得られた血管の濃さ及び/又は太さの特徴から穿刺に適するか否かの指標値を穿刺適合度として算出する適合度算出ステップと、
穿刺適否判定部が、前記穿刺適合度に基づき穿刺適否判定を行う穿刺適否判定ステップと、を有することを特徴とする自動採血方法。
【請求項9】
請求項8に記載の自動採血方法であって、
前記受光ステップは、前記受光部が、穿刺対象範囲に含まれる血管の最大深度まで生体内を浸透可能な波長域の光と、表層付近までしか浸透できない波長域の光とを、同時又は交互に受光することを特徴とする自動採血方法。
【請求項10】
請求項9に記載の自動採血方法であって、
前記穿刺適否判定部が、前記穿刺適合度と採血量との相関をデータの事前解析によって求め、決められた基準以上の採血量が期待できる穿刺適合度の場合のみ採血を行うことを特徴とする自動採血方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体からの血液採取を機械を使って自動化する方法及び装置に係り、特に十分な採血量を獲得するのに好適な針穿刺位置を自動決定する自動採血装置及び自動採血方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
血液検査は医療において様々な疾患の診断を行うための基礎情報として不可欠なものとなっている。増大し続ける医療費の抑制に向けた早期の疾患予兆診断等にも活用が期待されており、血液検査の需要は今後益々増えていくものと考えられる。このような需要の高まりに伴い、採血を行う医療従事者の負担増が懸念されており、血液採取をなるべく人手を介さず機械化する自動採血装置が近年注目されている。特に、医療現場の限られたスペースを圧迫することなく配置できる、小型で省スペースな採血装置が求められている。
【0003】
この種の自動採血装置の従来例として、特許文献1に記載の装置がある。本装置では、指先を装置上の特定位置に提示すると、自動で針が動いて指先を穿刺して小さな傷を作り、そこから出た血液を採取容器で受け止めることで採血を行う。採血対象部位に指先を採用することで装置の小型化を実現している。しかしながら、指先の中でも採血に適した箇所とそうでない箇所があるが、上記装置では、そのような適性判定は行わず、機械的に固定位置で針を刺すことのみ開示されている。そのため、指の個人差や、提示する姿勢や位置の変化によって、十分な採血量が得られない可能性があった。医療現場で行われている手技による腕からの採血の場合には、医師や看護師が目視にて確認できる太い血管を探し、そこを狙って穿刺を行うのが一般的である。指先は腕ほどには血管を肉眼で確認しにくいが、血管を何らかの方法で可視化し、同様に太い血管を狙うことで採血量を安定化できると考えられる。そこで特許文献2に記載の装置では、血管を透視できる近赤外カメラを用いて指先の撮影を行い、その撮影画像から画像解析によって血管部分を特定し、中でも局所的に最も血液が集中していると想定される最も鮮明な血管上の点を求める方法を開示している。これによって、医師や看護師が目視で行っているのと同様、多くの採血量が期待できる箇所を選択して穿刺・採血することを可能にしている。
【0004】
採血量の向上を目指したアプローチとしては、血管の鮮明度だけでなく、血管の存在する深さに着目した検討もなされている。血管は皮下の生体組織内を立体的に走行しているため、場所によってその深さは異なる。採血にあたって、刺した針が的確に血管まで届いていなければ当然ながら採血量は期待できない。この課題に対し、例えば特許文献3では、2台のカメラを用いたステレオ視によって血管の深さを計測し、その計測データに合わせて針が血管まで届くように穿刺制御する方法を開示している。これによって、血管を狙った確実な採血を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6994910号公報
特開2023-049080号公報
特開平8-168477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記先行技術は、採血しようとする対象部位や条件については、提示されたものをそのまま受け入れ、その中での最善の採血を実行することを前提としている。しかしながら、採血に不適な状態なのであれば、採血そのものを行わない、あるいは、採血する部位を変更する、といった対策をとったほうが望ましい場合もある。特に、指先を採血対象部位とする場合には、指は複数本あるので、1本の指が不適でも他の指がより好適である可能性がある。
【0007】
特許文献2に記載の自動採血装置でも、穿刺候補とする点について、画像解析に基づき血管の鮮明度、具体的には後述する変曲率に基づいて適合度指標(以下、穿刺適合度と称する)を算出し、穿刺に適しているかどうかを定量的に判定可能としている。しかしながら、単純に血管の鮮明度といった画像特徴に着目しているだけでは、画像に特徴として現れている以外の要因によって採血量との相関が得られないことも考えられる。採血に影響を与える要因を取り除いた形で穿刺適合度を算出できるようにする必要がある。ここで、上記影響要因の一つは、血管としての鮮明度は十分であっても血管が深い位置にある場合があることである。血管が深い位置にあっても、その深さ以上に鮮明度が顕著な場合には、その血管上の穿刺適合度は高い値を示すことになる。しかし、実際には針が届きにくいため採血自体が難しく、画像上での血管の鮮明度から期待されるほどの採血量は得られない。もう一つは、画像撮影時の周辺環境、特に外光の影響によって撮影画像のS/N比が低下し、本来の血管の鮮明度が画像に正確に反映されない場合があることである。例えば、指先などの撮影面に周囲の外光が回り込んでしまった場合、血管のS/N比は相対的に低下する。このような環境要因による画像品質の低下をそのままにして穿刺適合度を計算すると、穿刺適合度が低いのに採血量が多いといった逆転が生じることになる。このように、穿刺適合度が採血量との高い相関を得るためには、これまで注目していた以外の情報も加味して総合的に判定を行う必要がある。
【0008】
尚、血管の深さに関しては、上述のように、特許文献3に記載の自動採血装置において、針の深さ方向の制御によって血管のある深さまで確実に針を到達させる方法が開示されている。しかしながら、採血方法によっては針が必ずしも血管のある深さまで到達できるとは限らない。特に、特許文献1で開示されているような、指先に針で微小な傷をつけて傷口から出血した血液を採取するランセット採血方式の場合には、針は2ミリ程度までの浅い部分までしか侵襲できないものが使われることが多い。また、深くまで到達できる針を用い、穿刺時に針の到達深度をリアルタイムにモニタリングして制御を行うことは、針の細やかな制御や精度の高い計測を前提とするため装置機構を複雑化し、採血装置としてのコストやメンテナンス性の観点で問題がある。従って、穿刺する血管を選択する段階において、針が容易に届く浅い層にある中程度の太さ濃さの血管を、針が届きにくい深い層にあるそれ以上に太く濃い血管よりも穿刺適合度が高いとして判定できることが望ましい。このためには、穿刺適合度の算出にあたって、浅層の血管が優位になるような計測並びに計算方法が必要になる。
【0009】
もう他方の画像品質については、穿刺適合度の算出の前に、撮影された画像自体について、その品質が十分であるかの事前評価を行うことで、低画質に起因する誤った穿刺適合度の算出を未然に防いだり、品質低下に見合った穿刺適合度に補正することができる。そのため、穿刺適合度の計算に影響を与える可能性のある画像品質の低下を検出し、その低下度合いを定量評価できる方法が必要になる。
【0010】
そこで、本発明は、指や腕などの採血部位を提示すれば、血管の鮮明度に加えて深さまで考慮したより正確な穿刺適合度を算出し得る自動採血装置及び自動採血方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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