TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025102684
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2024209211
出願日2024-12-02
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/087 20060101AFI20250701BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性、印刷物のグロスに優れ、縦細線画像に対する転写中抜けを抑制できるトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
該結着樹脂は、ポリエステルAを50質量%以上含有し、該ポリエステルAは、酸成分に由来する全ユニットを基準として、イソフタル酸に由来するユニットUisoを60モル%以上含有しており、
該トナー粒子は、コア部とシェル部からなるコアシェル粒子であって、該シェル部は、サリチル酸系官能基及びスルホン酸基からなる群より選択される官能基を有するモノマーユニットを有する樹脂Bを含有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
該結着樹脂は、ポリエステルAを50質量%以上含有し、該ポリエステルAは、酸成分に由来する全ユニットを基準として、イソフタル酸に由来するユニットU
iso
を60モル%以上含有しており、
該トナー粒子は、コア部とシェル部からなるコアシェル粒子であって、該シェル部は、サリチル酸系官能基及びスルホン酸基からなる群より選択される官能基を有するモノマーユニットを有する樹脂Bを含有することを特徴とするトナー。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ユニットU
iso
を90モル%以上含有する、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記ポリエステルAが、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物に由来するユニットU
EO
およびビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物に由来するユニットU
PO
を含有しており、該ユニットU
EO
および該ユニットU
PO
の合計含有割合が、アルコール成分に由来する全ユニットを基準として、90モル%以上である、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項4】
前記ユニットU
EO
の含有割合と前記ユニットU
PO
の含有割合との合計に対する該ユニットU
EO
の含有割合が、15モル%以上40モル%以下である、請求項3に記載のトナー。
【請求項5】
前記ポリエステルAのテトラヒドロフラン(THF)可溶分は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)を測定したとき、数平均分子量(Mn)が3000以上10000以下であり、比(Mw/Mn)が2.5以上である、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項6】
前記トナー粒子が、アルミニウム原子を0.015質量%以上0.150質量%以下含有する、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項7】
前記結着樹脂が、結晶性ポリエステルを含有する、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項8】
前記トナー粒子の平均円形度が0.950以上0.980以下である、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項9】
前記樹脂Bがビニル系樹脂である、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項10】
前記トナー粒子は、ATR-IR分析において、前記樹脂Bのサリチル酸基系官能基に由来するピーク強度I
S
および前記ポリエステルAのカルボニル基に由来するピーク強度I
A
が検出され、それらの比I
S
/I
A
が0.02以上0.20以下の範囲である、請求項1または2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法などの画像形成方法に用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真技術は、一様帯電した感光体に静電潜像を形成し、画像情報を帯電したトナーによって可視像化する技術であり、複写機、プリンターなどの装置で利用されている。近年複写機やプリンターの多様な使用方法に対応するために低消費電力化、長寿命化、更に環境に依らず高画質な画像を得られることが求められている。
特許文献1には、低温定着性を改善し、印刷物のグロスに優れるトナーを得るため、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とイソフタル酸化合物及び脂肪族飽和カルボン酸化合物とを重縮合して得られる重縮合樹脂成分とスチレン系樹脂成分と有する非晶質複合樹脂を含有したトナーが開示されている。テレフタル酸化合物等を原料として用いる場合と比較して、ポリマー鎖の絡みが少ないため、定着時の溶融粘度が低下し、印刷物のグロスを向上することができる。
特許文献2には、ベタ画像が定着している記録媒体の裏面から書き込みしたとき、他の記録媒体への裏移りの発生を抑制するため、トナー粒子中の離型剤の存在状態及びトナー粒子の動的粘弾性を制御し、さらに結着樹脂であるポリエステルの多価カルボン酸全体に対するイソフタル酸の割合を規定したトナーが開示されている。イソフタル酸を含有することにより、結着樹脂と離型剤との相溶性が向上することで、離型剤ドメインの径の成長が抑制され、離型剤の割れに起因する裏移りを改善することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-3851号公報
特開2019-49629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らが検討した結果、特許文献1に記載のトナーは、低温定着性に優れ、高いグロスが得られるものの、転写時にトナーに大きな圧力がかかる縦細線画像において、転写中抜けが発生する場合があった。
また、特許文献2に記載のトナーは、イソフタル酸の離型剤との親和力の高さから、裏移りを抑制できるものの、特許文献1に記載のトナーと同様に、転写時にトナーに大きな圧力がかかる縦細線画像において、転写中抜けが発生する場合があった。
以上の理由から、低温定着性、印刷物のグロスに優れ、縦細線画像に対する転写中抜けを抑制できるトナーが望まれている。
本開示は、低温定着性、印刷物のグロスに優れ、縦細線画像に対する転写中抜けを抑制できるトナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
該結着樹脂は、ポリエステルAを50質量%以上含有し、該ポリエステルAは、酸成分に由来する全ユニットを基準として、イソフタル酸に由来するユニットU
iso
を60モル%以上含有しており、
該トナー粒子は、コア部とシェル部からなるコアシェル粒子であって、該シェル部は、サリチル酸系官能基及びスルホン酸基からなる群より選択される官能基を有するモノマーユニットを有する樹脂Bを含有することを特徴とするトナーに関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、低温定着性、印刷物のグロスに優れ、転写中抜けを抑制できるトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。また、モノマーユニットとは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。
【0008】
〔本開示の特徴〕
電子写真において、転写プロセスとは、感光体表面に形成されたトナー像を用紙に移動し付着させるプロセスのことであり、高画質な画像を得るためには、現像プロセスで得られた感光体上のトナー像を崩すことなくそのまま用紙に移動させることが重要である。また転写プロセスは使用される環境、画像パターンに大きく影響を受けることが知られており、様々な画像弊害が発生する。
【0009】
低温定着性及び印刷物のグロスに優れたトナーは、縦細線画像の転写プロセスにおいて、中央部が抜け落ちてしまう転写中抜けが発生し易いという課題があった。縦細線画像の中央部だけ転写されない理由は、長手全体に対してトナーの載る面積が少ない縦細線では強い圧力を受け易いことに由来する。さらに画像端部ではトナーが非画像部方向に変位できる一方、中央部では変位できないため、圧力がさらに上昇し、トナー・ドラム間、トナー・トナー間の付着力が上昇することで転写中抜けが発生する。上記課題を解決するため、本発明者はトナーの粘弾性及び帯電性を制御したトナーを検討した。
【0010】
しかしながら、トナーの粘弾性及び帯電性を制御しても、低温定着性、印刷物のグロスに優れながら、転写中抜けを十分抑制することができなかった。本発明者らの検討により、トナーの塑性変形のしやすさが付着力の上昇に大きく関与しており、さらにトナーに含有する樹脂のモノマーユニットの構造が樹脂の付着力に影響することがわかってきた。それと共に、トナー粒子としてコア部とシェル部からなるコアシェル粒子を採用することで、それぞれに好適な樹脂成分の設計が期待できることにも注目した。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
スクリーン
3か月前
個人
監視用カメラ
1か月前
株式会社リコー
撮影装置
3か月前
日本精機株式会社
車両用投影装置
1か月前
日本精機株式会社
車両用投影装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
3日前
株式会社イノン
接写補助装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
2日前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像投射装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
トナー
2か月前
キヤノン株式会社
トナー
29日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
トナー
2か月前
キヤノン株式会社
トナー
2か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
トナー
2か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3か月前
トヨタ自動車株式会社
撮像方法
8日前
キヤノン株式会社
トナー
3日前
キヤノン株式会社
トナー
3日前
キヤノン株式会社
トナー
29日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2か月前
キヤノン株式会社
トナー
2か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
23日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
3か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
1か月前
個人
モニター付撮影機器の日よけカバー
2か月前
続きを見る