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公開番号2025118601
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025057548,2021072238
出願日2025-03-31,2016-04-25
発明の名称がんのネオエピトープ
出願人ナントミクス,エルエルシー,ナント ホールディングス アイピー,エルエルシー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 47/68 20170101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】がん免疫療法のための組成物を提供する。
【解決手段】がんに特異的でさらに患者に特異的なHLAが適合するがんネオエピトープに対して結合親和性を有する合成抗体を含んでなる組成物であって、前記HLAが適合するがんネオエピトープは、患者に特有でかつ患者のがんに特有のものである、組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
がん免疫療法のための薬剤を生成する方法であって、
少なくとも1つの患者特異的及びがん特異的ながんネオエピトープを含有する複数のn‐mer体をインシリコで生成するために腫瘍についての適合する正常オミクスデータを使用するステップと、
前記n‐mer体をインシリコでフィルタリングし、そのようにしてネオエピトープ配列のサブセットを得るステップと、
前記ネオエピトープ配列のサブセットからの配列情報を使用して少なくとも1つの合成n‐merペプチドを調製するステップと、
組換え抗体を単離するために前記合成n‐merペプチドを使用するステップと、
前記組換え抗体の相補性決定領域の配列情報を得るステップと、
前記組換え抗体の相補性決定領域の配列情報を使用して合成抗体を生成するステップと、
前記合成抗体を治療剤又は診断薬に連結し、そのようにして薬剤を得るステップと
を含んでなる方法。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記適合する正常オミクスデータは、全ゲノム配列決定データ、エクソーム配列決定データ、及びトランスクリプトームデータのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記適合する正常オミクスデータは、患者の治療の前の正常なものと照合される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のn‐merペプチドはそれぞれ7~11アミノ酸の長さを有している、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のn‐merペプチドは少なくとも1,000個のn‐merペプチドである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のn‐merペプチドのうちの異なるものは異なるネオエピトープを有している、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記フィルタリングのステップは、突然変異の種類によるフィルタリング、発現の強さによるフィルタリング、細胞内の位置によるフィルタリング、及び患者のHLA型への結合親和性によるフィルタリングのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記フィルタリングのステップは、突然変異の種類によるフィルタリング、発現の強さによるフィルタリング、細胞内の位置によるフィルタリング、及び患者のHLA型への結合親和性によるフィルタリングのうちの少なくとも2つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記フィルタリングのステップは、突然変異の種類によるフィルタリング、発現の強さによるフィルタリング、細胞内の位置によるフィルタリング、及び患者のHLA型への結合親和性によるフィルタリングのうちの少なくとも3つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
組換え抗体を単離するために前記合成n‐merペプチドを使用するステップは、ファージパニングを含んでなる、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の分野はがんのネオエピトープであり、特にネオエピトープ特異抗体の生産におけるネオエピトープの同定及び使用、並びに、予防及び治療におけるネオエピトープ及びネオエピトープ特異抗体の使用である。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
背景の説明には、本発明を理解するのに有用となりうる情報が含まれる。それは、本明細書中に提供される情報のいずれかが先行技術であるか若しくは特許請求の範囲に記載の発明に関連しているということ、又は、具体的に若しくは暗に参照されるいずれかの出版物が先行技術であるということを承認するものではない。
【0003】
全てではないにしてもほとんどの新生物疾患には、点突然変異、挿入、欠失、及び転座などの比較的多数の突然変異を伴うことは、当分野においてよく知られている。よって、1以上の突然変異タンパク質の存在により新生細胞を特徴づけることもまた可能であると仮定することは、少なくとも概念上は合理的である。ごく最近、多くの研究努力の結果として、T細胞認識ヒト腫瘍抗原のごく小さな一群が、限られた数の腫瘍の種類について利用可能となった(例えば、非特許文献1を参照されたい)。残念ながら、これらの抗原は特定の種類の腫瘍については有効な治療剤をもたらしていない。本明細書中に引用された出版物はすべて、個々の出版物又は特許出願がそれぞれ具体的かつ個別に参照により組み込まれると示された場合と同じように、参照により組み込まれる。さらに、組み込まれた参照文献中の用語の定義又は使用が本明細書中に提供されたその用語の定義と矛盾するか又は定義に反している場合、本明細書中に提供されるその用語の定義が適用され、かつ参照文献中のその用語の定義は適用されない。
【0004】
ある特定の腫瘍の免疫療法剤の生産に失敗することについて、他にも考えられる理由はあるが、同じ種類の腫瘍と診断された様々な患者の間でほとんどの腫瘍に突然変異が見かけ上ランダムに分布していることが、免疫学的に有効な作用物質として使用可能な1以上の抗原を同定するための探究を極めて複雑にしてきた。さらに、特定の抗原への免疫応答は、該抗原に結合しHLA複合体を介して同抗原を提示する個体の能力にも依存するので、多数の患者の腫瘍の治療に適した抗原を同定する統計学的確率は非常に低い。よって、患者特異的な腫瘍抗原の同定は、少なくとも概念上は、潜在的に治療剤に結びつく可能性が高そうである。
【0005】
残念ながら、多くの腫瘍は様々な免疫回避機構を発展させてきたので、潜在的に有用な患者及び腫瘍に特異的な抗原は、典型的には、治療上有効な免疫応答を、又は患者及び腫瘍に特異的な抗原に結合する抗体の産生すら、誘発できない。さらに、患者が患者及び腫瘍に特異的な抗原に対する特異性を備えた抗体を産生するB細胞を生成したとしても、そのようなB細胞の単離はかなり複雑であり多くの時間を必要とする。同様に、そのような患者からの治療上有用な多量の抗体の単離は等しく厄介でありかつ多くの時間を要し、恐らくは患者の平均余命を越えてしまうことになろう。加えて、患者特異的及び腫瘍特異的な1つの抗原に対する十分な量の抗体を得ることができたとしても、数多くの腫瘍の不均質性は、腫瘍塊中の細胞全てがその同じ抗原を発現するとは限らない場合があることから、やはり治療を無効にしてしまうかもしれない。なおもさらには、1人の患者に使用するために哺乳動物から様々な治療用抗体を生産又は単離することが可能であったとしても、そのような手法は、免疫療法を必要とする膨大な数の患者のための大量生産の基盤としては全く不適当であろう。実際、単一の抗原に対するモノクローナル抗体の従来式の生産には何か月もかかることが多い。
【0006】
よって、抗体産生が当分野において一般に良く知られているにもかかわらず、患者特異的な腫瘍抗原の迅速な同定、及び診断又は治療に使用するためのそのような抗原を標的とする抗体の短時間生産を可能にする、システム及び方法が依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
キャンサー・イミュニティ(Cancer Immunity)、2013年7月15日、第13巻、p.15
【発明の概要】
【0008】
本発明の主題は、患者の様々ながんネオエピトープの同定及び使用であって、特にそのようなネオエピトープが患者において防御免疫応答を誘発しなかった場合の、がんネオエピトープの同定及び使用に関する。
【0009】
本発明の主題の1つの態様では、がん免疫療法のための薬剤を生成する方法。特に好ましい方法は、少なくとも1つの患者特異的及びがん特異的ながんネオエピトープを含有する複数のn‐mer体(n-mers)をインシリコで生成するために腫瘍についての適合する(matched)正常オミクスデータを使用するステップと、前記n‐mer体をインシリコでフィルタリングし、そのようにしてネオエピトープ配列のサブセットを得るさらなるステップとを含む。さらに別のステップでは、少なくとも1つの合成n‐merペプチドが、前記ネオエピトープ配列のサブセットからの配列情報を使用して調製され、かつその合成n‐merペプチドは次に組換え抗体を単離するために使用される。前記組換え抗体の相補性決定領域の配列情報が得られ、前記組換え抗体の相補性決定領域の配列情報を使用して合成抗体が生成される。さらに別のステップでは、前記合成抗体が次に治療剤又は診断薬に連結され、そのようにして薬剤を得ることができる。
【0010】
概して企図されるのは、前記適合する正常オミクスデータが全ゲノム配列決定データ、エクソーム配列決定データ、及び/又はトランスクリプトームデータであること、並びに前記適合する正常オミクスデータが患者の治療の前の正常なものと照合されることである。さらに、企図されるのは、前記複数のn‐merペプチドがそれぞれ7~11アミノ酸の長さを有すること及び/又は前記複数のn‐merペプチドが少なくとも1,000個のn‐merペプチドであることである。最も典型的には、前記複数のn‐merペプチドのうちの異なるものは異なるネオエピトープを有する。本発明の主題を限定するものではないが、前記フィルタリングのステップは、突然変異の種類によるフィルタリング、発現の強さによるフィルタリング、細胞内の位置によるフィルタリング、及び/又は患者のHLA型への結合親和性によるフィルタリングを含むことがさらに企図される。
(【0011】以降は省略されています)

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