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公開番号2025120864
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-18
出願番号2024015995
出願日2024-02-05
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 61/12 20100101AFI20250808BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】バックアップ制御の際に、無段変速機の伝達要素の著しい損傷を抑制することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】バックアップ制御の際に、係合装置の差回転速度が所定差回転速度以上である場合には、バックアップ制御に伴う伝達要素の滑り量が所定滑り量未満となるまで、挟圧力低下制御及びトルクダウン制御が行われる。これにより、無段変速機に大きなイナーシャトルクが入力されて伝達要素が著しく損傷させられるおそれがある、バックアップ制御による係合装置の係合時には、伝達要素に対する挟圧力が低下させられて伝達要素の滑りが生じ易くされる。又、この際、動力源のトルクが一時的に低下させられるので、伝達要素の滑りが速やかに収束させられる。よって、バックアップ制御の際に、無段変速機の伝達要素の著しい損傷を抑制することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
動力源と、前記動力源の動力を駆動輪へ伝達する、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた無段変速機と、前記動力源と前記無段変速機との間の動力伝達経路に設けられた係合装置と、を備えた車両の、制御装置であって、
前記動力源のトルクを制御する動力源制御部と、
前記無段変速機における前記伝達要素に対する挟圧力を制御する変速機制御部と、
前記係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際に、前記係合装置の係合圧を漸増するスイープ制御を行う一方で、前記スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、前記スイープ制御よりも速く前記係合圧を増大させて速やかに前記係合装置を係合状態とするバックアップ制御を行う係合装置制御部と、
を含むものであり、
前記変速機制御部は、前記バックアップ制御の際に、前記係合装置の差回転速度が所定差回転速度以上である場合には、前記伝達要素に対する挟圧力を、前記バックアップ制御に伴う前記伝達要素の滑り量が所定滑り量未満となるまで、一時的に低下させる挟圧力低下制御を行うものであり、
前記動力源制御部は、前記バックアップ制御の際に、前記係合装置の差回転速度が前記所定差回転速度以上である場合には、前記動力源のトルクを、前記バックアップ制御に伴う前記伝達要素の滑り量が前記所定滑り量未満となるまで、一時的に低下させるトルクダウン制御を行うことを特徴とする車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源とベルト式の無段変速機との間の動力伝達経路に係合装置を備えた車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
動力源と、前記動力源の動力を駆動輪へ伝達する、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた無段変速機と、前記動力源と前記無段変速機との間の動力伝達経路に設けられた係合装置と、を備えた車両の、制御装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載された車両の駆動制御装置がそれである。この特許文献1には、目標タービン回転速度に基づくイナーシャトルクと実タービン回転速度に基づくイナーシャトルクとの差に基づいて算出した補正量を、ベルト式の無段変速機の指示挟圧に加算することで、ベルト滑りの発生を抑制することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-98892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際には、係合装置の係合圧を漸増するスイープ制御が行われる。この際、スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、係合装置のスリップに伴う発熱による耐久性低下を防ぐ為に、スイープ制御よりも速く係合圧を増大させて速やかに係合装置を係合状態とするバックアップ制御が行われる。このバックアップ制御の際、係合装置に差回転速度が発生していると、係合装置の急速な係合に伴うイナーシャトルクが無段変速機に入力される。係合装置の差回転速度によっては無段変速機に大きなイナーシャトルクが入力され、無段変速機の伝達要素が著しく損傷し、走行性能が著しく低下してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、バックアップ制御の際に、無段変速機の伝達要素の著しい損傷を抑制することができる車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の要旨とするところは、(a)動力源と、前記動力源の動力を駆動輪へ伝達する、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた無段変速機と、前記動力源と前記無段変速機との間の動力伝達経路に設けられた係合装置と、を備えた車両の、制御装置であって、(b)前記動力源のトルクを制御する動力源制御部と、(c)前記無段変速機における前記伝達要素に対する挟圧力を制御する変速機制御部と、(d)前記係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際に、前記係合装置の係合圧を漸増するスイープ制御を行う一方で、前記スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、前記スイープ制御よりも速く前記係合圧を増大させて速やかに前記係合装置を係合状態とするバックアップ制御を行う係合装置制御部と、を含むものであり、(e)前記変速機制御部は、前記バックアップ制御の際に、前記係合装置の差回転速度が所定差回転速度以上である場合には、前記伝達要素に対する挟圧力を、前記バックアップ制御に伴う前記伝達要素の滑り量が所定滑り量未満となるまで、一時的に低下させる挟圧力低下制御を行うものであり、(f)前記動力源制御部は、前記バックアップ制御の際に、前記係合装置の差回転速度が前記所定差回転速度以上である場合には、前記動力源のトルクを、前記バックアップ制御に伴う前記伝達要素の滑り量が前記所定滑り量未満となるまで、一時的に低下させるトルクダウン制御を行うことにある。
【発明の効果】
【0007】
前記第1の発明によれば、係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際に、スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、バックアップ制御が行われる。バックアップ制御の際に、係合装置の差回転速度が所定差回転速度以上である場合には、バックアップ制御に伴う伝達要素の滑り量が所定滑り量未満となるまで、挟圧力低下制御及びトルクダウン制御が行われる。これにより、無段変速機に大きなイナーシャトルクが入力されて伝達要素が著しく損傷させられるおそれがある、バックアップ制御による係合装置の係合時には、伝達要素に対する挟圧力が低下させられて伝達要素の滑りが生じ易くされる。又、この際、動力源のトルクが一時的に低下させられるので、伝達要素の滑りが速やかに収束させられる。よって、バックアップ制御の際に、無段変速機の伝達要素の著しい損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
無段変速機などに関わる作動を制御する油圧システムの一例を示す図である。
電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、バックアップ制御の際に伝動ベルトの著しい損傷を抑制する為の制御作動を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態において、前記伝達要素は、圧縮式又は引張式の伝動ベルトなどである。前記無段変速機は、公知のベルト式の無段変速機である。広義には、このベルト式の無段変速機の概念にチェーン式の無段変速機を含む。又、前記動力源は、例えばエンジン及び/又は電動機等である。
【0010】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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