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公開番号2025123379
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2025100020,2022160828
出願日2025-06-16,2018-05-15
発明の名称異型BRAF変異を有するがんを処置するための組成物および方法
出願人バイオメッド バレー ディスカバリーズ,インコーポレイティド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/4439 20060101AFI20250815BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】異型BRAF変異(すなわち非V600E/K BRAF変異)を保有する被験体においてがんの影響を処置または改善するための方法、医薬組成物、およびキットであって、ERK阻害剤を含む方法、医薬組成物、およびキットを提供すること。
【解決手段】ERK阻害剤を含む治療から利益を得ると予想される異型BRAF変異体がんを有する被験体を同定するための方法も本明細書に提供される。一局面において、上記ERK阻害剤は、BVD-523である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
BVD-523またはその薬学的に許容される塩を含む、非V600E/K BRAF変異を保有する被験体におけるがんの進行の遅延における使用のための薬剤であって、前記非V600E/K BRAF変異が、F247L、G466V、D594G、D594N、K601E、G469A、G469V、L597Q、L485W、T599重複、およびこれらの組合せからなる群から選択される、薬剤。
続きを表示(約 8,100 文字)【請求項2】
非V600E/K BRAF変異を保有する被験体におけるがんの進行の遅延における使用のための医薬組成物であって、前記組成物は、薬学的に許容される担体または希釈剤および有効量のBVD-523またはその薬学的に許容される塩を含み、前記非V600E/K BRAF変異が、F247L、G466V、D594G、D594N、K601E、G469A、G469V、L597Q、L485W、T599重複、およびこれらの組合せからなる群から選択される、医薬組成物。
【請求項3】
前記被験体が、ヒト、霊長類、家畜、および飼育動物からなる群より選択される哺乳動物であり、好ましくはヒトである、請求項1に記載の使用のための薬剤、または請求項2に記載の使用のための医薬組成物。
【請求項4】
前記がんが、黒色腫、胆管癌、小細胞肺がん、直腸結腸がん、前立腺がん、膣がん、血管肉腫、非小細胞肺がん、虫垂がん、扁平上皮がん、唾液腺管癌、腺様嚢胞癌、小腸がん、および胆嚢がんからなる群より選択される固形腫瘍がんであり、好ましくは前記がんが、小腸がん、非小細胞肺がん、胆嚢がん、および扁平上皮がんからなる群より選択される、請求項1および3のいずれか一項に記載の使用のための薬剤、または請求項2および3のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物。
【請求項5】
少なくとも1つの追加の治療剤が、前記被験体に投与されることを特徴とする、または前記医薬組成物が少なくとも1つの追加の治療剤をさらに含み、
(i)前記治療剤が、MEK阻害剤、RAF阻害剤、HDAC阻害剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記MEK阻害剤が、炭疽毒素、アントロキノノール(Golden Biotechnology)、ARRY-142886(6-(4-ブロモ-2-クロロ-フェニルアミノ)-7-フルオロ-3-メチル-3H-ベンゾイミダゾール-5-カルボン酸(2-ヒドロキシ-エトキシ)-アミド)(Array BioPharma)、ARRY-438162(Array BioPharma)、ビニメチニブ(MEK162、ARRY-1662)、AS-1940477(アステラス製薬株式会社)、AS-703988(Merck KGaA)、ベンタマピモド(Merck KGaA)、BI-847325(Boehringer Ingelheim)、E-6201(エーザイ株式会社)、GDC-0623(Hoffmann-La Roche)、GDC-0973(コビメチニブ)(Hoffmann-La Roche)、L783277(Merck)、炭疽毒素の致死因子部分、MEK162(Array BioPharma)、PD098059(2-(2’-アミノ-3’-メトキシフェニル)-オキサナフタレン-4-オン)(Pfizer)、PD184352(CI-1040)(Pfizer)、PD-0325901(Pfizer)、PD318088(Pfizer)、PD334581(Pfizer)、6-メトキシ-7-(3-モルホリン-4-イル-プロポキシ)-4-(4-フェノキシ-フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボニトリル、4-[3-クロロ-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イルスルファニル)-フェニルアミノ]-6-メトキシ-7-(3-モルホリン-4-イル-プロポキシ)-キノリン-3-カルボニトリル、ピマセルチブ(Santhera Pharmaceuticals)、RDEA119(Ardea Biosciences/Bayer)、レファメチニブ(AstraZeneca)、RG422(中外製薬株式会社)、R0092210(Roche)、R04987655(Hoffmann-La Roche)、R05126766(Hoffmann-La Roche)、セルメチニブ(AZD6244)(AstraZeneca)、SL327(Sigma)、TAK-733(武田薬品工業株式会社)、トラメチニブ(日本たばこ産業株式会社)、U0126(1,4-ジアミノ-2,3-ジシアノ-1,4-ビス(2-アミノフェニルチオ)ブタジエン)(Sigma)、WX-554(Wilex)、YopJポリペプチド、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記RAF阻害剤が、AAL881(Novartis)、AB-024(Ambit Biosciences)、ARQ-736(ArQule)、ARQ-761(ArQule)、AZ628(Axon Medchem BV)、BAY 43-9006、ソラフェニブ、BeiGene-283(BeiGene)、BUB-024(MLN2480)(Sunesis & Takeda)、BRAF siRNA 313(tacaccagcaagctagatgca)および523(cctatcgttagagtcttcctg)(Liuら、2007年)、CHIR-265(Novartis)、CTT239065(Institute of Cancer Research)、ダブラフェニブ(GSK2118436)、DP-4978(Deciphera Pharmaceuticals)、HM-95573(Hanmi)、GDC-0879(Genentech)、GW-5074(Sigma Aldrich)、ISIS 5132(Novartis)、L779450(Merck)、LBT613(Novartis)、LXH254(Novartis)、LErafAON(NeoPharm,Inc.)、LGX-818(Novartis)、パゾパニブ(GlaxoSmithKline)、PLX3202(Plexxikon)、PLX4720(Plexxikon)、PLX5568(Plexxikon)、PLX3603(第一三共株式会社)、PLX8394(第一三共株式会社)、RAF-265(Novartis)、RAF-365(Novartis)、REDX0535(RedX Pharma Plc)、レゴラフェニブ(Bayer Healthcare Pharmaceuticals,Inc.)、RO 5126766(Hoffmann-La Roche)、SB-590885(GlaxoSmithKline)、SB699393(GlaxoSmithKline)、ソラフェニブ(Onyx Pharmaceuticals)、TAK 632(武田薬品工業株式会社)、TL-241(Teligene)、ベムラフェニブ(RG7204またはPLX4032)(第一三共株式会社)、XL-281(Exelixis)、ZM-336372(AstraZeneca)、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、好ましくは前記RAF阻害剤が、LXH254(Novartis)、PLX3603(第一三共株式会社)、PLX8394(第一三共株式会社)、REDX0535(RedX Pharma Plc)、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、または前記RAF阻害剤が、エルロチニブ(Tarceva)、ゲフィチニブ(Iressa)、メシル酸イマチニブ(Gleevec)、ラパチニブ(Tyverb)、リンゴ酸スニチニブ(Sutent)、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記HDAC阻害剤が、アベキシノスタット(PCI-24781)、ギビノスタット、エンチノスタット、ボリノスタット、CI-994、CUDC-101、エンチノスタット、BML-210、M344、NVP-LAQ824、パノビノスタット、プラシノスタット(SB939)、モセチノスタット、レスミノスタット、ロミデプシン、ベリノスタット、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、好ましくは前記HDAC阻害剤が、ボリノスタット、パノビノスタット、ロミデプシン、ベリノスタット、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、または
(ii)前記治療剤が、抗体、抗体断片、抗体コンジュゲート、細胞毒性剤、毒素、放射性核種、免疫調節物質、放射線増感剤、ホルモン、抗血管新生剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記抗体、その断片、またはそのコンジュゲートが、リツキシマブ(Rituxan)、ブレンツキシマブベドチン(Adcetriz)、アドトラスツズマブエムタンシン(Kadcyla)、セツキシマブ(Erbitux)、ベバシズマブ(Avastin)、イブリツモマブ(Zevalin)、ベドリズマブ(Entyvio)、イピリムマブ(Yervoy)、ニボルマブ(Opdivo)、ペンブロリズマブ(Keytruda)、アレムツズマブ、アテゾリズマブ(Tecentriq)、アベルマブ(Bavencio)、デュルバルマブ(Imfinzi)、B-701、オファツムマブ、オビヌツズマブ(Gazyva)、パニツムマブ、プロザリズマブ、BI-754091、OREG-103、COM-701、BI-754111、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、好ましくは前記抗体、その断片、またはそのコンジュゲートが、リツキシマブ(Rituxan)、ブレンツキシマブベドチン(Adcetriz)、アドトラスツズマブエムタンシン(Kadcyla)、イピリムマブ(Yervoy)、ニボルマブ(Opdivo)、ペンブロリズマブ(Keytruda)、アレムツズマブ、アテゾリズマブ(Tecentriq)、デュルバルマブ(Imfinzi)、オファツムマブ、オビヌツズマブ(Gazyva)、パニツムマブ、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記細胞毒性剤が、シクロホスファミド、メクロレタミン、ウラムスチン、メルファラン、クロラムブシル、イホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、テモゾロマイド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、サトラプラチン、トリプラチンテトラニトレート、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、メトトレキサート、ペメトレキセド、6-メルカプトプリン、ダカルバジン、フルダラビン、5-フルオロウラシル、アラビノシルシトシン、カペシタビン、ゲムシタビン、デシタビン、ビンカアルカロイド、パクリタキセル(Taxol)、ドセタキセル(Taxotere)、イキサベピロン(Ixempra)、アクチノマイシン、アントラサイクリン、バルルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記毒素が、ジフテリア毒素またはその一部であり、
前記放射性核種が、I-125、At-211、Lu-177、Cu-67、I-131、Sm-153、Re-186、P-32、Re-188、In-114m、Y-90、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記免疫調節物質が、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、LAG-3、IMP-321、JCAR-014、ASLAN-002(BMS-777607)、インターフェロン、イミキモド、IL-2、IL-7、IL-12、CCL3、CCL26、CXCL7、合成シトシンリン酸-グアノシン(CpG)、免疫チェックポイント阻害剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記放射線増感剤が、ミソニダゾール、メトロニダゾール、チラパザミン、トランスクロセチン酸ナトリウム、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記ホルモンが、プロスタグランジン、ロイコトリエン、プロスタサイクリン、トロンボキサン、アミリン、抗ミュラー管ホルモン、アディポネクチン、副腎皮質刺激ホルモン、アンジオテンシノーゲン、アンジオテンシン、バソプレシン、アトリオペプチン、脳性ナトリウム利尿ペプチド、カルシトニン、コレシストキニン、コルチコトロピン放出ホルモン、エンケファリン、エンドセリン、エリスロポエチン、卵胞刺激ホルモン、ガラニン、ガストリン、グレリン、グルカゴン、ゴナドトロピン放出ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎盤性ラクトゲン、成長ホルモン、インヒビン、インスリン、ソマトメジン、レプチン、リポトロピン、黄体形成ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、モチリン、オレキシン、オキシトシン、膵臓ポリペプチド、上皮小体ホルモン、プロラクチン、プロラクチン放出ホルモン、レラキシン、レニン、セクレチン、ソマトスタチン、トロンボポエチン、甲状腺刺激ホルモン、テストステロン、デヒドロエピアンドロステロン、アンドロステンジオン、ジヒドロテストステロン、アルドステロン、エストラジオール、エストロン、エストリオール、コルチゾール、プロゲステロン、カルシトリオール、カルシジオール、タモキシフェン(Nolvadex)、アナストロゾール(Arimidex)、レトロゾール(Femara)、フルベストラント(Faslodex)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、
前記抗血管新生剤が、2-メトキシエストラジオール、アンギオスタチン、ベバシズマブ、軟骨由来血管新生阻害性因子、エンドスタチン、IFN-アルファ、IL-12、イトラコナゾール、リノミド、血小板因子-4、プロラクチン、SU5416、スラミン、タスキニモド、テコガラン、テトラチオモリブデート、サリドマイド、トロンボスポンジン、TNP-470、ziv-アフリベルセプト、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、または
(iii)前記治療剤が、A-674563(CAS番号552325-73-2)、AGL 2263、AMG-319(Amgen、Thousand Oaks、CA)、AS-041164(5-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルメチレン-チアゾリジン-2,4-ジオン)、AS-604850(5-(2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルメチレン)-チアゾリジン-2,4-ジオン)、AS-605240(5-キノキサリン-6-メチレン-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン)、AT7867(CAS番号857531-00-1)、BML-257(CAS番号32387-96-5)、BVD-723、CAL-120(Gilead Sciences、Foster City、CA)、CAL-129(Gilead Sciences)、CAL-130(Gilead Sciences)、CAL-253(Gilead Sciences)、CAL-263(Gilead Sciences)、CAS番号612847-09-3の化合物、CAS番号681281-88-9の化合物、CAS番号75747-14-7の化合物、CAS番号925681-41-0の化合物、CAS番号98510-80-6の化合物、CCT128930(CAS番号885499-61-6)、CH5132799(CAS番号1007207-67-1)、CHR-4432(Chroma Therapeutics,Ltd.、Abingdon、UK)、FPA 124(CAS番号902779-59-3)、GS-1101(CAL-101)(Gilead Sciences)、GSK 690693(CAS番号937174-76-0)、H-89(CAS番号127243-85-0)、ホノキオール、IC87114(Gilead Science)、IPI-145(Intellikine Inc.)、KAR-4139(Karus Therapeutics、Chilworth、UK)、KAR-4141(Karus Therapeutics)、KIN-1(Karus Therapeutics)、KT 5720(CAS番号108068-98-0)、ミルテホシン、MK-2206二塩酸塩(CAS番号1032350-13-2)、ML-9(CAS番号105637-50-1)、ナルトリンドール塩酸塩、OXY-111A(NormOxys Inc.、Brighton、MA)、ペリフォシン、PHT-427(CAS番号1191951-57-1)、PI3-デルタ/ガンマ阻害剤、ピクチリシブ(Roche Holdings Inc.)、PIK-90(CAS番号677338-12-4)、SC-103980(Pfizer、New York、NY)、SF-1126(Semafore Pharmaceuticals、Indianapolis、IN)、SH-5、SH-6、テトラヒドロクルクミン、TG100-115(Targegen Inc.、San Diego、CA)、トリシリビン、X-339(Xcovery、West Palm Beach、FL)、XL-499(Evotech、Hamburg、Germany)、これらの薬学的に許容される塩、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるPI3K/Akt経路阻害剤であり、好ましくは前記PI3K/Akt経路阻害剤がBVD-723である、
請求項3および4のいずれか一項に記載の使用のための薬剤、または請求項2~4のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物。
【請求項6】
前記組成物が、経口でまたは注射によって前記被験体に投与されるものである、または前記組成物が、錠剤として前記被験体に投与されるものである、請求項2~5のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物。
【請求項7】
(i)前記医薬組成物が、BVD-523またはその薬学的に許容される塩と前記追加の治療剤の両方を含む単位投薬形態である、または
(ii)BVD-523またはその薬学的に許容される塩が、第1の単位投薬形態にあり、前記追加の治療剤が、前記第1の単位投薬形態とは別個の第2の単位投薬形態にある、
請求項5または6に記載の使用のための医薬組成物。
【請求項8】
(i)BVD-523またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が、前記被験体に同時投与されるものである、または
(ii)BVD-523またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が、前記被験体に逐次的に投与されるものである、または
(iii)BVD-523またはその薬学的に許容される塩が、前記追加の治療剤の投与の前または後に前記被験体に投与されるものである、
請求項5~7のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物。
【請求項9】
非V600E/K BRAF変異を保有する被験体におけるがんの進行の遅延における使用のためのキットであって、その使用のための指示と共にパッケージ化された請求項2~8のいずれか一項に記載の医薬組成物を含む、キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月16日に出願された米国仮特許出願第62/506,995号の利益を主張し、この出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
続きを表示(約 1,700 文字)【0002】
本開示は、1つまたは複数の抗がん剤を使用して、異型遺伝子変異を有するがんの影響を処置するまたは改善するための方法、キット、および医薬組成物に関する。
【0003】
参照による配列表の組込み
本出願は、2018年5月15日に作製された、ファイルサイズ246KBの配列リストのテキストファイル「2391211.txt」として同封して出願されているアミノ酸および/または核酸配列への言及を含有する。前述の配列リストは、米国特許法施行規則第1.52条(e)(5)に従い、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0004】
マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)またはRAS/RAF/MEK/ERKシグナル伝達は、増殖、分化、およびアポトーシスの制御に関与するいくつかの細胞シグナル伝達経路を担っている。MAPK細胞シグナル伝達経路は、ヒトのがんにおいて破壊されていることが認められており、KRAS、NRAS、またはBRAF遺伝子の活性化変異に起因することが多い。ベムラフェニブおよびダブラフェニブなどの選択的BRAF阻害剤は、BRAF変異体腫瘍を標的化するために開発されている。例えば、ベムラフェニブは、BRAF V600E変異を有する切除不能または転移性の黒色腫に対して承認されており、BRAF V600E変異の検出は、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、およびトラメチニブ処置に対する応答を予測するための標準治療になったばかりである。
【0005】
V600E変異は、多くの腫瘍タイプにおいて観察される最も一般的なBRAF変異であると同時に、がんにおける体細胞変異カタログ(Catolog of Somatic Mutations in Cancer)(COSMIC)データベースによって、BRAF遺伝子のエクソン11および15内にある100種類を超える他の変異が報告されている。V600コドン以外のBRAF変異の臨床上の重要性はほぼ知られていない。
【0006】
前述の内容を考慮すると、V600E以外のBRAF変異を保有する細胞タイプにおけるMAPK経路を標的化することになる新規な治療剤が必要とされる。本出願は、これらのおよび他の要求を満たすことを目的とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様によれば、本開示は、非V600E/K BRAF変異を保有する被験体において、がんの影響を処置するまたは改善するための方法であって、有効量のERK阻害剤またはその薬学的に許容される塩を被験体に投与することを含む方法を提供する。
【0008】
一部の実施形態によれば、ERK阻害剤は、BVD-523、SCH-722984(Merck & Co.)、SCH-772984(Merck & Co.)、SCH-900353(MK-8353)(Merck & Co.)、LY3214996(Lilly)、AEZS-140(Aeterna Zentaris)、AEZS-131(Aeterna Zentaris)、AEZS-136(Aeterna Zentaris)、LTT-462(Novartis)、RG-7842(Genentech)、CC-90003(Celgene)、KIN-4050(Kinentia)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0009】
一部の実施形態によれば、ERK阻害剤はBVD-523である。
【0010】
一部の実施形態によれば、非V600E/K BRAF変異は、キナーゼ活性化変異、キナーゼ不全変異(kinase-impaired mutation)、またはキナーゼ不明変異(kinase-unknown mutation)、およびこれらの組み合わせである。
(【0011】以降は省略されています)

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