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公開番号2025123993
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-25
出願番号2024019820
出願日2024-02-13
発明の名称撹拌装置及び撹拌装置を用いた養殖方法
出願人個人,個人
代理人個人,個人
主分類C02F 7/00 20060101AFI20250818BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】省電力かつ低稼働率で池や湖沼などの水を撹拌及び循環させる撹拌装置及び撹拌装置を用いた養殖方法を提供することを目的とする。
【解決手段】池や湖沼、養殖用水槽に設置され水を撹拌する撹拌装置であって、回転中心から放射方向に延びるN個以上(Nは1以上の自然数)の水上アームと、該水上アームの先端に設けられた水上パドルとから形成される水上羽根と、回転中心から放射方向に延びるN個以上(Nは1以上の自然数)の水面アームと、該水面アームの先端に設けられた水面パドルとから形成される水面羽根と、回転中心から鉛直下方向に延びる水中アームと、該水中アームの先端に設けられた水中パドルとから形成される水中羽根、を有し、各羽根を回転させるための駆動部の駆動により前記水上羽根水面付近の空気を撹拌し、前記水面羽根は水面付近の表層水を撹拌し、前記水中羽根は、水中の水を撹拌することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
池や湖沼、養殖用水槽に設置され水を撹拌する撹拌装置であって、
回転中心から放射方向に延びるＮ個以上（Ｎは１以上の自然数）の水上アームと、該水上アームの先端に設けられた水上パドルとから形成される水上羽根と、
回転中心から放射方向に延びるＮ個以上（Ｎは１以上の自然数）の水面アームと、該水面アームの先端に設けられた水面パドルとから形成される水面羽根と、
回転中心から鉛直下方向に延びる水中アームと、該水中アームの先端に設けられた水中パドルとから形成される水中羽根と、を有し、
各羽根を回転させるための駆動部の駆動により前記水上羽根水面付近の空気を撹拌し、
前記水面羽根は水面付近の表層水を撹拌し、
前記水中羽根は、水中の水を撹拌することを特徴とする撹拌装置。
続きを表示（約 820 文字）【請求項２】
前記各羽根は、同一方向もしくはそれぞれ異なる方向に回転することを特徴とする請求項１記載の撹拌装置。
【請求項３】
前記水中アームには前記撹拌装置に浮力を発生させるための浮力体が設けられていることを特徴とする請求項１記載の撹拌装置。
【請求項４】
前記撹拌装置本体を回転可能に前記池や湖沼、養殖用水槽に設置し、前記撹拌装置本体の回転による水の撹拌と、前記各羽根による空気と水の撹拌を可能とすることを特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載の撹拌装置。
【請求項５】
回転中心から放射方向に延びるＮ個以上（Ｎは１以上の自然数）の水上アームと、該水上アームの先端に設けられた水上パドルとから形成される水上羽根と、回転中心から放射方向に延びるＮ個以上（Ｎは１以上の自然数）の水面アームと、該水面アームの先端に設けられた水面パドルとから形成される水面羽根と、回転中心から鉛直下方向に延びる水中アームと、該水中アームの先端に設けられた水中パドルとから形成される水中羽根と、前記水中アームに設けられる浮力体と、を有し、各羽根を回転させるための駆動部の駆動により前記水上羽根水面付近の空気を撹拌し、前記水面羽根は水面付近の表層水を撹拌し、
前記水中羽根は、水中の水を撹拌することを特徴とする撹拌装置を養殖用水槽に設置して養殖を行う養殖方法において、
前記養殖用水槽は池や湖沼に複数設置され、前記養殖用水槽内に浮いた状態で設置される前記撹拌装置によって、前記養殖用水槽内の水を循環させるとともに外部に水を流出又は外部から水を流入させることを特徴とする養殖方法。
【請求項６】
前記養殖用水槽は前記池や湖沼に浮いた状態で設置されており、側面及び底面の一部が外部に水を流出又は流入させるために網状に形成されていることを特徴とする請求項５記載の養殖方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、撹拌装置及び撹拌装置を用いた養殖方法に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
海洋、河川、ダム湖、湖沼等の水域に、生活排水、工場排水等に含まれる窒素、リン等の栄養塩が流れ込むと、植物プランクトンが大量に発生し、水域の底層では堆積する死骸の分解のため大量の酸素が消費され、貧酸素状態となる。この状態になると、無酸素でも分解可能な嫌気性細菌が支配的となり、分解時に発生する毒性をもった硫化水素又は硫化物により水域の生物が死滅することとなる。
【０００３】
このような問題を解決するために従来では、大電力を投入して水車で水を跳ね上げて水に強い振動を与えることで水を撹拌していたが、振動により微生物のフロック（珪藻）が破壊され、水中にばらまかれるといった問題が発生していた。
【０００４】
そこで、特許文献１には、少ない電力で深層の貧酸素化を抑制するための水底貧酸素防止水循環装置が開示されている。この装置は、中間層揚水管と、深層揚水管と、計量槽と、水返送管とを有する。中間空気管（第１空気管）から中間層揚水管４に空気が供給されることにより、中間層揚水管内で水が上昇し、中間層の水が計量槽を経て、水返送管から水底部に流れる（第１循環運転）。深層空気管（第２空気管）から深層揚水管に空気が供給されることにより、深層揚水管内で水が上昇し、水底部の水が計量槽を経て、水返送管から水底部に流れる（第２循環運転）。制御装置による制御により、第１循環運転と第２循環運転とが交互になされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２１－１２２８０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、特許文献１に開示されている循環装置は、深層の水に空気を送り込むことが可能ではあるものの、装置を設置した周辺のみで効果を発揮できるだけであり、広範囲並びに表層から底層までの水の改質を行うのは困難である。
【０００７】
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、省電力かつ低稼働率で池や湖沼などの水を撹拌及び循環させる撹拌装置及び撹拌装置を用いた養殖方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記目的を達成するため、本発明の撹拌装置は、池や湖沼、養殖用水槽に設置され水を撹拌する撹拌装置であって、回転中心から放射方向に延びるＮ個以上（Ｎは１以上の自然数）の水上アームと、該水上アームの先端に設けられた水上パドルとから形成される水上羽根と、回転中心から放射方向に延びるＮ個以上（Ｎは１以上の自然数）の水面アームと、該水面アームの先端に設けられた水面パドルとから形成される水面羽根と、回転中心から鉛直下方向に延びる水中アームと、該水中アームの先端に設けられた水中パドルとから形成される水中羽根、を有し、各羽根を回転させるための駆動部の駆動により前記水上羽根水面付近の空気を撹拌し、前記水面羽根は水面付近の表層水を撹拌し、前記水中羽根は、水中の水を撹拌することを特徴とする。
【０００９】
また、本発明の撹拌装置は、前記各羽根は、同一方向もしくはそれぞれ異なる方向に回転することを特徴とする。
【００１０】
また、本発明の撹拌装置は、前記水中アームには前記撹拌装置に浮力を発生させるための浮力体が設けられていることを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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