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公開番号
2025127422
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-01
出願番号
2024103650
出願日
2024-06-27
発明の名称
超純水製造方法、超純水製造装置及び超純水製造システム
出願人
野村マイクロ・サイエンス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C02F
1/44 20230101AFI20250825BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】複雑な設備を用いずに、造水量の大幅な低下を伴わずに、超純水中の鉄やシリカ等の微粒子数を十分に低減することができる、超純水製造方法及び超純水製造システムを提供すること。
【解決手段】ろ過膜によるろ過処理を含む超純水製造方法において、ろ過膜は、限外ろ過膜(UF)、精密限外ろ過膜(MF)及びイオン交換膜から選ばれる1種以上であり、(1)及び(2)をいずれも満たす条件で前記ろ過処理を行う、製造方法。
(1)ろ過処理時の透過水流束が、前記ろ過膜における膜間差圧/透過水流束に応じて定まる最適透過水流束の0.5倍以上2.0倍以下の範囲内である。(2)前記ろ過処理における水回収率が50%以上80%未満である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ろ過膜によるろ過処理を含む超純水製造方法において、
前記ろ過膜は、限外ろ過膜(UF)、精密限外ろ過膜(MF)及びイオン交換膜から選ばれる1種以上であり、下記(1)及び(2)をいずれも満たす条件で前記ろ過処理を行う、製造方法。
(1)ろ過処理時の透過水流束が、前記ろ過膜における膜間差圧/透過水流束に応じて定まる最適透過水流束の0.5倍以上2.0倍以下の範囲内である。
(2)前記ろ過処理における水回収率が50%以上80%未満である。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記ろ過処理される被処理水は、抵抗率が17MΩ・cm以上、鉄濃度が3ng/L~100ng/L、シリカ濃度が10~1000ng/Lである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
非再生型混床式イオン交換樹脂装置の処理水を被処理水として前記ろ過処理する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記超純水製造方法は、原水を一次純水装置と二次純水装置でこの順に処理する方法であって、
前記ろ過処理は、前記二次純水装置の末端で行われる、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記製造方法で製造される前記超純水中の鉄濃度が1ng/L以下、シリカ濃度が20ng/L以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
ろ過膜を備えたろ過膜モジュールを含む超純水製造装置であって、
前記ろ過膜は、限外ろ過膜、精密ろ過膜及びイオン交換膜から選ばれる1種以上であり、
前記ろ過膜モジュールにおけるろ過処理は、下記(1)及び(2)をいずれも満たす条件に制御される、超純水製造装置。
(1)ろ過膜モジュールの透過水流束が、前記ろ過膜モジュールにおける膜間差圧/透過水流束に応じて定まる最適透過水流束の0.5倍以上2.0倍以下の範囲内である。
(2)前記ろ過膜モジュールにおける水回収率が50%以上80%未満である。
【請求項7】
送水ポンプ、非再生型混床式イオン交換樹脂装置及び前記限外ろ過膜モジュールをこの順に備える、請求項6に記載の超純水製造装置。
【請求項8】
前記ろ過膜モジュールに供給される被処理水は、抵抗率が17MΩ・cm以上、鉄濃度が3ng/L以上、シリカ濃度が100ng/L以上である、請求項6に記載の超純水製造装置。
【請求項9】
原水を処理して一次純水を製造する一次純水装置と、一次純水を処理する二次純水装置と、を備え、
請求項6~8のいずれか1項に記載の前記限外ろ過膜モジュールを前記二次純水装置の末端に有する、超純水製造システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、超純水製造方法、超純水製造装置及び超純水製造システムに関し、特に、超純水中の鉄濃度及びシリカ濃度を低減することができる超純水製造方法、超純水製造装置及び超純水製造システムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセス等において使用される超純水は、一次純水装置と、二次純水装置と、をこの順に備える超純水製造システムにより製造されている。超純水製造システムにおいて、一次純水装置は、原水又は前処理水中の全有機炭素(TOC)成分やイオン成分を、逆浸透膜装置やイオン交換装置を用いて除去して一次純水を製造する。二次純水装置は、一次純水中の極微量の不純物を除去して超純水を製造する。そして、二次純水装置の末端にクロスフロー型の限外ろ過膜(UF)装置を設置して、これを水回収率90%以上99%以下で運転することで、ナノメートルサイズの微粒子を除去するのが一般的である。
【0003】
超純水製造システムにおいて、水中の微粒子等の不純物を高度に除去して純度を高めるさまざまな試みがなされている。例えば、二次純水装置の末端において、カチオン性官能基を有する微粒子除去膜で全量ろ過を行う方法(例えば、特許文献1を参照。)、末端において限外ろ過膜装置を複数段で直列配置する方法(例えば、特許文献2を参照。)、純水を二次純水装置に送る送液ポンプを並列に設け、常時低出力で運転する方法(例えば、特許文献3を参照。)などが提案されている。また、二次純水装置の限外ろ過膜装置の下流側に、多孔質イオン交換体と、精密ろ過膜装置をこの順に設けた装置も提案されている(例えば、特許文献4を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-170406号公報
特開2016-064342号公報
特開2006-167661号公報
特開2022-154537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、半導体回路の微細化や高集積化の著しい進行に伴い、半導体製造プロセスで用いられる超純水への要求水質もますます厳しくなっている。例えば、国際半導体技術ロードマップ(ITRS)によれば、超純水に含まれる微粒子として、粒径が10nm以上の微粒子を1個/ml以下に管理することが求められている。しかしながら、特許文献1~4に記載の技術では、このような要求を満足する処理水質が必ずしも得られないのが実情である。例えば、限外ろ過膜装置の前段に備えられるポリッシャー(非再生型混床式イオン交換樹脂装置)の処理水に鉄やシリカが残留し、これによる超純水中の微粒子数の増加の課題があることが、本発明者らの詳細な検討により明らかになった。特に、二次純水装置の末端付近に、ブースターポンプや熱交換器が備えられる場合に、微粒子数(Fe、Cr、Si等のコロイドも含む)の増加が起こりやすいことも分かった。これに対し、各装置の接続部のガスケット等からの微粒子の発生も問題としてクローズアップされ始めてきた。また、限外ろ過膜装置に関しては、従来、さらに微細な微粒子を除去できるように、分画分子量を小さくすることが考えられていた。しかしながら、分画分子量を小さくしても、微粒子の除去性能の向上はわずかでありながら、造水量が低下するという問題が発生していた。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであって、複雑な設備を用いずに、また、造水量の大幅な低下を伴わずに、超純水中の鉄やシリカ等の微粒子数を十分に低減することができる、超純水製造方法、超純水製造装置及び超純水製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態の超純水製造方法、超純水製造装置又は超純水製造システムは以下のものである。
[1] ろ過膜によるろ過処理を含む超純水製造方法において、
前記ろ過膜は、限外ろ過膜(UF)、精密限外ろ過膜(MF)及びイオン交換膜から選ばれる1種以上であり、下記(1)及び(2)をいずれも満たす条件で前記ろ過処理を行う、製造方法。
(1)ろ過処理時の透過水流束が、前記ろ過膜における膜間差圧/透過水流束に応じて定まる最適透過水流束の0.5倍以上2.0倍以下の範囲内である。
(2)前記ろ過処理における水回収率が50%以上80%未満である。
[2] 前記ろ過処理される被処理水は、抵抗率が17MΩ・cm以上、鉄濃度が3ng/L~100ng/L、シリカ濃度が10~1000ng/Lである、[1]に記載の製造方法。
[3] 非再生型混床式イオン交換樹脂装置の処理水を被処理水として前記ろ過処理する、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] 前記超純水製造方法は、原水を一次純水装置と二次純水装置でこの順に処理する方法であって、
前記ろ過処理は、前記二次純水装置の末端で行われる、[1]乃至[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 前記製造方法で製造される前記超純水中の鉄濃度が1ng/L以下、シリカ濃度が20ng/L以下である、[1]乃至[4]のいずれかに記載の製造方法。
【0008】
[6] ろ過膜を備えたろ過膜モジュールを含む超純水製造装置であって、
前記ろ過膜は、限外ろ過膜、精密ろ過膜及びイオン交換膜から選ばれる1種以上であり、
前記ろ過膜モジュールにおけるろ過処理は、下記(1)及び(2)をいずれも満たす条件に制御される、超純水製造装置。
(1)ろ過膜モジュールの透過水流束が、前記ろ過膜モジュールにおける膜間差圧/透過水流束に応じて定まる最適透過水流束の0.5倍以上2.0倍以下の範囲内である。
(2)前記ろ過膜モジュールにおける水回収率が50%以上80%未満である。
[7] 送水ポンプ、非再生型混床式イオン交換樹脂装置及び前記限外ろ過膜モジュールをこの順に備える、[6]に記載の超純水製造装置。
[8] 前記ろ過膜モジュールに供給される被処理水は、抵抗率が17MΩ・cm以上、鉄濃度が3ng/L以上、シリカ濃度が100ng/L以上である、[6]又は[7]に記載の超純水製造装置。
[9] 原水を処理して一次純水を製造する一次純水装置と、一次純水を処理する二次純水装置と、を備え、
[6]乃至[8]のいずれか1項に記載の前記限外ろ過膜モジュールを前記二次純水装置の末端に有する、超純水製造システム。
なお、本明細書において、「~」の符号はその前後の数値を含む数値範囲を示す。
【発明の効果】
【0009】
本発明の超純水製造方法、超純水製造装置及び超純水製造システムによれば、複雑な設備を用いずに、また、造水量の大幅な低下を伴わずに、超純水中の鉄やシリカ等の微粒子数を十分に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態の超純水製造方法に用いる超純水製造装置の構成を模式的に示すブロック図である。
図2は、本実形態におけるろ過膜でのろ過における微粒子の膜への捕捉状態を説明するための図であり、上から(a)ろ過初期、(b)ろ過が進行したとき、(c)ろ過がさらに進行したときを示す模式図である。
第一変形例の二次純水装置におけるろ過膜装置の構成を模式的に示すブロック図である。
第二変形例の二次純水装置を模式的に示すブロック図である。
実施形態の超純水製造システムを模式的に示すブロック図である。
実施例で用いた二次純水装置を概略的に示すブロック図である。
最適透過水流束を求めるためのグラフである。
透過水流束を変更した場合の、水回収率と鉄の除去率の関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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