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公開番号
2025127872
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024854
出願日
2024-02-21
発明の名称
真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法
出願人
黒崎播磨株式会社
代理人
弁理士法人英和特許事務所
主分類
C04B
35/043 20060101AFI20250826BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】真空脱ガス炉において耐酸化鉄性を維持しながら耐スポーリング性を向上させることのできる真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法を提供する
【解決手段】耐火原料配合物に有機バインダーを添加して混練し成形後、熱処理する工程を含む、真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法において、耐火原料配合物は、マグネシアの含有率が合計で86質量%以上99質量%以下であって、粒径1mm以上5mm未満のマグネシアを45質量%以上65質量%以下、粒径0.075mm未満のマグネシアを1質量%以上12質量%以下、粒径0.075mm未満のアルミナを0.3質量%以上5質量%以下、粒径0.5mm未満のピッチ粉を0.3質量%以上2質量%以下含有し、かつ黒鉛の含有率が5質量%以下(0を含む)であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
耐火原料配合物に有機バインダーを添加して混練し成形後、熱処理する工程を含む、真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法において、
耐火原料配合物は、マグネシアの含有率が合計で86質量%以上99質量%以下であって、粒径1mm以上5mm未満のマグネシアを45質量%以上65質量%以下、粒径0.075mm未満のマグネシアを1質量%以上12質量%以下、粒径0.075mm未満のアルミナを0.3質量%以上5質量%以下、粒径0.5mm未満のピッチ粉を0.3質量%以上2質量%以下含有し、かつ黒鉛の含有率が5質量%以下(0を含む)であることを特徴とする真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
耐火原料配合物中の粒径0.075mm未満のアルミナの含有率が1質量%以上3質量%以下である、請求項1に記載の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
【請求項3】
耐火原料配合物中のアルミナの粒度が粒径0.045mm未満である、請求項1又は請求項2に記載の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
【請求項4】
耐火原料配合物中のアルミナが仮焼アルミナである、請求項3に記載の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
【請求項5】
耐火原料配合物中の粒径0.5mm未満のピッチの含有率が0.3質量%以上1質量%以下である、請求項1又は請求項2に記載の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
【請求項6】
耐火原料配合物中の黒鉛の含有率が1.5質量%以下(0を含む)である、請求項1又は請求項2に記載の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
【請求項7】
耐火原料配合物中の黒鉛の含有率が1.5質量%以下(0を含む)である、請求項5に記載の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、RH、DH、VOD等の真空脱ガス炉に使用されるマグネシアカーボンれんがの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
マグネシアカーボンれんがは一般的にカーボン源として黒鉛を含有するが、黒鉛を含有するため熱伝導率が高く溶融金属の放散熱による熱損失の問題や、カーボンピックアップの問題がある。特に、極低炭素鋼を処理する真空脱ガス炉では、カーボンピックアップの問題から黒鉛を含有しないか極めて少ないマグネシアカーボンれんがが要求されている。これらの観点からは、マグネシアカーボンれんがには黒鉛を含有しないかあるいはできるだけ少ないことが望ましいが、黒鉛が少なくなると、耐スポーリング性が低下するという問題が生じる。そこで、この黒鉛を含有しないあるいは減量した場合に伴う耐スポーリング性の低下を抑制する手段が種々提案されている。
【0003】
特許文献1には、黒鉛を含有しないマグネシアカーボンれんがにおいて、ピッチ及び/又はカーボンブラックを、れんがを低弾性率化して耐スポーリング性を向上させるために0.1質量%以上2.0質量%以下で使用することが開示されている。この特許文献1のマグネシアカーボンれんがは、耐スポーリング性がかなり改善され実炉でも良好に使用されているが、本発明者らが使用後のれんがの解析を行ったところ、耐スポーリング性の更なる改善が必要なことがわかった。
【0004】
特許文献2には、マグネシアを主体とする耐火性原料にアルミナを組み合わせると、マグネシアのみの場合に比較して、高温における焼結性が緩やかとなり、特に低カーボン材質の過焼結抑制と高弾性率化抑制に対して顕著な効果を発揮すると示されている。そして実施例4では、粒径1mm以下の電融アルミナを5質量%、カーボンブラックを1質量%含有するマグネシアカーボンれんがが開示されている。しかしながら、特許文献2のマグネシアカーボンれんがでは、真空脱ガス炉での使用においては耐酸化鉄性が十分ではないという問題があった。
【0005】
また、特許文献3には、マグネシアを主体としてカーボンを5~25質量%含む配合組成に2~10質量%のアルミナ粉末を含有させることで、受熱によって形成したスピネルがスラグの浸潤を防ぎ耐スラグ侵食性が向上すると示されている。また、好ましくはアルミナ粉末の平均粒径を10μm以下とすることでスピネル形成時の膨張による組織の破壊を抑えることが可能であることも示されている。しかしながら、特許文献3のマグネシアカーボンれんがでは、真空脱ガス炉での使用においては耐用性が十分ではないという問題があった。また、黒鉛の含有率が高すぎるため、カーボンピックアップの問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-70406号公報
特開2004-107124号公報
特開平4-119962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えばRHでは、特にトップランスからの酸素吹きの処理比率が高い操業条件下では、炉内のれんがの稼動面温度は非常に高温となり、この熱と吹き込まれた酸素で溶鋼が酸化されて発生した酸化鉄による侵食が進みやすい。この酸化鉄は高温での粘性が低いため、CaOとSiO
2
を主体とする通常の溶鋼鍋のスラグよりれんが中へ浸透しやすい。更に酸化鉄はマグネシアに固溶して融点を下げるため、れんがの溶損が非常に大きくなる。また、れんが組織中にアルミナ成分が多量に存在する場合、酸化鉄が浸潤したときの融点が更に下がる。そのため、アルミナの添加は耐酸化鉄性の低下を引き起こしやすい。すなわち、マグネシアカーボンれんがにおいて、耐スポーリング性を向上させるためにアルミナを含有することは公知であるが、単にアルミナを含有するだけでは、真空脱ガス炉において酸素吹込み操業を行った際の高温の酸化鉄に対する耐食性が低下し、実機での耐用性が振るわないという問題があった。
【0008】
以上に鑑み本発明が解決しようとする課題は、真空脱ガス炉において耐酸化鉄性を維持しながら耐スポーリング性を向上させることのできる真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、低カーボン質のマグネシアカーボンれんがの製造方法において、耐火原料配合物に粒径0.075mm未満のアルミナを特定量含有することで成形時の充填性が向上し組織が緻密化することで耐酸化鉄性を維持したうえで耐スポーリング性が向上し、しかも、耐火原料配合物中に粒径0.5mm未満のピッチ粉を特定量含有することで、れんがの熱処理後の弾性率が大幅に低下し耐スポーリング性が向上することを知見した。
【0010】
すなわち、本発明の一観点によれば、次の真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法が提供される。
耐火原料配合物に有機バインダーを添加して混練し成形後、熱処理する工程を含む、真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法において、
耐火原料配合物は、マグネシアの含有率が合計で86質量%以上99質量%以下であって、粒径1mm以上5mm未満のマグネシアを45質量%以上65質量%以下、粒径0.075mm未満のマグネシアを1質量%以上12質量%以下、粒径0.075mm未満のアルミナを0.3質量%以上5質量%以下、粒径0.5mm未満のピッチ粉を0.3質量%以上2質量%以下含有し、かつ黒鉛の含有率が5質量%以下(0を含む)であることを特徴とする真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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