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公開番号2025128821
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025759
出願日2024-02-22
発明の名称土質安定化注入薬液組成物
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C09K 17/30 20060101AFI20250827BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】注入時の臭気が低く、液温が高い環境下においても薬液を注入し充填した後の発泡体内部のスコーチを抑制でき、高い強度により優れた地盤補強性を確保し、保存安定性に優れ保存環境に左右されずに使用できる土質安定化注入薬液組成物を提供すること。
【解決手段】ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とからなる土質安定化注入薬液組成物であって、ポリオール成分(A)がポリエーテルポリオール(A-1)、ヌレート化触媒(A-2)、および3級アミン触媒(A-3)を含み、ポリエーテルポリオール(A-1)の数平均分子量が250以上400以下、且つ平均官能基数が2.5以下、ヌレート化触媒(A-2)が、アニオンが炭素数8以上のカルボン酸イオン、且つカチオンが金属イオンであるカルボン酸金属塩であり、ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの混合物、又はその混合物とポリオールとの反応生成物のいずれかであり、ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)の混合時におけるNCO INDEXが230~350の範囲内である土質安定化注入薬液組成物により解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とからなる土質安定化注入薬液組成物であって、
ポリオール成分(A)がポリエーテルポリオール(A-1)、ヌレート化触媒(A-2)、および3級アミン触媒(A-3)を含み、ポリエーテルポリオール(A-1)の数平均分子量が250以上400以下、且つ平均官能基数が2.5以下、
ヌレート化触媒(A-2)が、アニオンが炭素数8以上のカルボン酸イオン、且つカチオンが金属イオンであるカルボン酸金属塩であり、
ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの混合物、又はその混合物とポリオールとの反応生成物のいずれかであり、
ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)の混合時におけるNCO INDEXが230~350の範囲内である土質安定化注入薬液組成物。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記ヌレート化触媒(A-2)が、アニオンがオクチル炭素数8以上のカルボン酸イオン、且つカチオンがカリウムイオンであるカルボン酸金属塩である請求項1に記載の空隙充填用注入薬液組成物。
【請求項3】
前記ポリオール成分(A)がさらに難燃剤または希釈剤のいずれかを含む請求項1に記載の土質安定化注入薬液組成物。
【請求項4】
前記難燃剤がリン系難燃剤である請求項3に記載の土質安定化注入薬液組成物。
【請求項5】
前記希釈剤がアルキルエーテル系希釈剤又は脂肪酸エステル系希釈剤である請求項3に記載の土質安定化注入薬液組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の土質安定化注入薬液組成物から得られた発泡体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、土質安定化注入薬液組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トンネル、地下構造物、高層ビルの基礎構造と周囲の岩盤乃至地盤との間や、岩盤乃至地盤の内部に発生した空隙部を埋める空隙充填材または脆弱な地盤に浸透させることで補強し改良体を形成する地盤注入材に代表される土質安定化注入材には、モルタルや膨張剤混入モルタル材、ベントナイトモルタル等が使用されている。しかしこのような材料は、材料そのものの体積が大きいこと、大掛かりな設備が必要となり、作業機械の搬入、設備その他諸準備に手間がかかり狭いスペースでの作業性が低下する上に、老朽化した構造物の空隙に注入する場合は、材料比重が大きく、構造物への重量負荷が大きいという難点がある。さらに空隙部に水がある場合には、充填材の効果が遅くなり、施工に長期間を要するだけでなく、充填による地下水の流出抑制が困難となり、止水性が低下するという問題があった。そのため近年、上記問題を解決する方法としてウレタン系の空隙充填材を使用することが提案され実施されている。
【0003】
例えば、特許文献1では平均官能基が3のポリオールを主成分としたポリオールを用いて、NCO INDEXを120~200の範囲で混合し、空隙に注入することでモルタル系充填材と比較し、軽量化し、施工性を改善できると報告されている。しかしながら、当該ポリオール成分は官能基数が高いポリオールを主成分として使用していることから、架橋成分が多くなり十分な反応が進行できず、発泡体圧縮強度低下の懸念がある。さらには、発泡体内部に反応熱が溜まりやすく、季節要因等で液温が高くなる場合、スコーチ(焦げ付き)の発生等の懸念がある。
【0004】
特許文献2では、トリエチルメチルアンモニウムオクチル酸塩をヌレート化触媒として用いた空隙充填用注入薬液組成物が開示されているが、さらに貯蔵安定性に優れた物が望まれている。特に、常温~50℃において長期間保管した後においても反応速度等に影響が小さい薬液組成物は、季節変動のような保存環境に左右されにくく、通年で柔軟に使用することができる利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-15881号公報
特開2021-98819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、注入時の臭気が低く、液温が高い環境下においても薬液を注入し充填した後の発泡体内部のスコーチを抑制でき、高い強度により優れた地盤補強性を確保し、保存安定性に優れ保存環境に左右されずに使用できる土質安定化注入薬液組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の触媒を含むポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とからなる土質安定化注入薬液組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は以下の[1]~[6]の実施形態を含むものである。
[1]ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とからなる土質安定化注入薬液組成物であって、
ポリオール成分(A)がポリエーテルポリオール(A-1)、ヌレート化触媒(A-2)、および3級アミン触媒(A-3)を含み、
ポリエーテルポリオール(A-1)の数平均分子量が250以上400以下、且つ平均官能基数が2.5以下、
ヌレート化触媒(A-2)が、アニオンが炭素数8以上のカルボン酸イオン、且つカチオンが金属イオンであるカルボン酸金属塩であり、
ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの混合物又はその混合物とポリオールとの反応生成物のいずれかであり、
ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)の混合時におけるNCO INDEXが230~350の範囲内である土質安定化注入薬液組成物。
[2]上記ヌレート化触媒(A-2)が、アニオンがオクチル炭素数8以上のカルボン酸イオン、且つカチオンがカリウムイオンであるカルボン酸金属塩である上記[1]に記載の土質安定化注入薬液組成物。
[3]上記ポリオール成分(A)がさらに難燃剤または希釈剤のいずれかを含む上記[1]または[2]に記載の土質安定化注入薬液組成物。
[4]上記難燃剤がリン系難燃剤である上記[3]に記載の土質安定化注入薬液組成物。
[5]上記希釈剤がアルキルエーテル系希釈剤又は脂肪酸エステル系希釈剤である上記[3]に記載の土質安定化注入薬液組成物。
[6]上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の土質安定化注入薬液組成物から得られた発泡体。
【0009】
なお、本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
【発明の効果】
【0010】
本発明の土質安定化注入薬液組成物によれば、注入時の臭気が低く、液温が高い環境下においても薬液を注入し充填した後の発泡体内部のスコーチを抑制でき、さらには高い強度により優れた地盤補強性の確保が可能となるのみならず、保存環境に左右されずに常時使用し得る土質安定化注入薬液組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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