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公開番号2025131162
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028715
出願日2024-02-28
発明の名称水性ボールペンの製造方法及び水性ボールペン用インキ組成物
出願人株式会社サクラクレパス
代理人弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類B43K 1/08 20060101AFI20250902BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】(i)ボールペンチップ先端にチップシール材を設けない状態での長期保管後の筆記時において、筆跡の中抜けカスレ現象の発生を抑制することができる、水性ボールペンの製造方法を提供すること、及び、(ii)ボールペンチップ先端にチップシール材を設けない状態での長期保管後の筆記時において、筆跡の中抜けカスレ現象の発生を抑制することができる、水性ボールペン用インキ組成物を提供すること。
【解決手段】(i)炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンの製造方法であって、前記チップボールに対する接触角が、前記ステンレス系ソケットに対する接触角より小さい水性ボールペン用インキ組成物を用いる、前記水性ボールペンの製造方法、及び、(ii)炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンに用いる水性ボールペン用インキ組成物であって、(メタ)アクリル系樹脂、着色剤、エチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、前記水性ボールペン用インキ組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンの製造方法であって、
前記チップボールに対する接触角が、前記ステンレス系ソケットに対する接触角より小さい水性ボールペン用インキ組成物を用いる、前記水性ボールペンの製造方法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記水性ボールペン用インキ組成物が、エチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、請求項1に記載の水性ボールペンの製造方法。
【請求項3】
前記水性ボールペン用インキ組成物が、(メタ)アクリル系樹脂、着色剤及びエチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、請求項1又は2に記載の水性ボールペンの製造方法。
【請求項4】
炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンに用いる水性ボールペン用インキ組成物であって、(メタ)アクリル系樹脂、着色剤、エチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、前記水性ボールペン用インキ組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性ボールペンの製造方法及び水性ボールペン用インキ組成物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
水性ボールペンは、多種多様な色調・太さの筆跡を形成することができることから、注目を集めており、開発が進められている。
水性ボールペンとしては、チップボールと、チップボールを回転自在に抱持したソケットで構成されたボールペンチップが先端部に直接又は接続部材を介して装着されて形成されてなるインキ収容筒に、水性ボールペン用インキ組成物が充填されてなる水性ボールペンレフィルを、水性ボールペンの軸筒内に配設された構成を有するものが広く知られている。このような構成の水性ボールペンは、筆記時には水性ボールペン用インキ組成物が前記インキ収納管から流出し、前記チップボールの表面に付着し、チップボールの回転によって筆記面に転写されることで、筆記が行われる。例えば、引用文献1には、ボールペン先を一端に取り付けたインキ収容管に、最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンと、顔料と、水とを少なくとも含み、粘度が100~30000mPa・s(25℃)のインキと、インキ逆流防止体とを直接充填してなる布書き用ボールペンが開示されている。
【0003】
水性ボールペンレフィルにおいては、チップボールと、チップボールを抱持するソケットとの間には、所定の隙間が設けられている。水性ボールペン及び水性ボールペンレフィルを工場から出荷する際には、特許文献2に示されるように、ボールペンチップ先端部に、チップシール材による皮膜を形成することで、隙間からのインキの流出、インキ溶媒の蒸発を防止する措置が取られている。しかしながら、一旦使用を開始した後に保管する際や、店頭や輸送時にチップシール材が離脱した後に保管する際等においては、十分に対応できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-11575号公報
特開昭57-178798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、水性ボールペンについて検討を進めたところ、チップボールの径が0.7mm以上と大きい場合、チップボールと、チップボールを抱持するソケットとの間に設けられる隙間が広くなるため、チップシール材がない状態で保管した場合、前記隙間から空気が侵入し、インキ内で成長する場合があることを確認した。このような場合、書き始めは正常な筆跡となるものの、しばらくすると筆跡にカスレが生じ、その後また正常な筆跡となるという現象(筆跡の中抜けカスレ現象)が発生するため、対応が求められていた。
【0006】
本発明が解決しようとする第1の課題は、ボールペンチップ先端にチップシール材を設けない状態での長期保管後の筆記時において、筆跡の中抜けカスレ現象の発生を抑制することができる、水性ボールペンの製造方法を提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、ボールペンチップ先端にチップシール材を設けない状態での長期保管後の筆記時において、筆跡の中抜けカスレ現象の発生を抑制することができる、水性ボールペン用インキ組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、以下の水性ボールペンの製造方法及び以下の水性ボールペン用インキ組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には以下のとおりである。
[項1]
炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンの製造方法であって、
前記チップボールに対する接触角が、前記ステンレス系ソケットに対する接触角より小さい水性ボールペン用インキ組成物を用いる、前記水性ボールペンの製造方法。
[項2]
前記水性ボールペン用インキ組成物が、エチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、項1に記載の水性ボールペンの製造方法。
[項3]
前記水性ボールペン用インキ組成物が、(メタ)アクリル系樹脂、着色剤及びエチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、項1又は2に記載の水性ボールペンの製造方法。
[項4]
炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンに用いる水性ボールペン用インキ組成物であって、(メタ)アクリル系樹脂、着色剤、エチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有する、前記水性ボールペン用インキ組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、ボールペンチップ先端にチップシール材を設けない状態での長期保管後の筆記時において、筆跡の中抜けカスレ現象の発生を抑制することができる、水性ボールペンの製造方法が提供される。
本発明により、ボールペンチップ先端にチップシール材を設けない状態での長期保管後の筆記時において、筆跡の中抜けカスレ現象の発生を抑制することができる、水性ボールペン用インキ組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明における第1の態様は、水性ボールペンの製造方法に係る発明である。
本発明における第2の態様は、水性ボールペン用インキ組成物に係る発明である。
以下、本発明の第1の態様に係る水性ボールペンの製造方法及び本発明の第2の態様に係る水性ボールペン用インキ組成物について、詳細に説明する。
【0010】
[水性ボールペンの製造方法]
本発明における第1の態様は、炭化ケイ素系チップボール又は炭化タングステン系チップボールと、ステンレス系ソケットを備える水性ボールペンの製造方法であって、前記チップボールに対する接触角が、前記ステンレス系ソケットに対する接触角より小さい水性ボールペン用インキ組成物を用いる、前記水性ボールペンの製造方法に係る発明である。
前記水性ボールペン用インキ組成物は、エチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有していてもよい。
前記水性ボールペン用インキ組成物は、(メタ)アクリル系樹脂、着色剤及びエチレン-酢酸ビニル系樹脂を含有していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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