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公開番号2025153981
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056728
出願日2024-03-29
発明の名称表面処理鋼板およびそれを用いた自動車用部材
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人ブライタス
主分類B32B 15/08 20060101AFI20251002BHJP(積層体)
要約【課題】摺動性、溶接性、および耐食性に優れる表面処理鋼板を提供すること。
【解決手段】母材と、前記母材の表面に形成された合金化溶融亜鉛めっき層と、前記合金化溶融亜鉛めっき層の表面の少なくとも一部に形成された塗膜とを備える表面処理鋼板であって、前記合金化溶融亜鉛めっき層は、前記母材側から順に、Γ相、δ相、およびζ相を有し、前記合金化溶融亜鉛めっき層におけるζ相とδ相との質量比ζ/δが0.100~0.400であり、前記合金化溶融亜鉛めっき層におけるΓ相とδ相との質量比Γ/δが0.010~0.100であり、前記塗膜の平均膜厚が0.5~3.0μmである、表面処理鋼板。
【選択図】 なし

特許請求の範囲【請求項1】
母材と、前記母材の表面に形成された合金化溶融亜鉛めっき層と、前記合金化溶融亜鉛めっき層の表面の少なくとも一部に形成された塗膜とを備える表面処理鋼板であって、
前記合金化溶融亜鉛めっき層は、前記母材側から順に、Γ相、δ相、およびζ相を有し、
前記合金化溶融亜鉛めっき層におけるζ相とδ相との質量比ζ/δが0.100~0.400であり、
前記合金化溶融亜鉛めっき層におけるΓ相とδ相との質量比Γ/δが0.010~0.100であり、
前記塗膜の平均膜厚が0.5~3.0μmである、
表面処理鋼板。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記合金化溶融亜鉛めっき層と前記塗膜との間に化成処理皮膜層を有する、
請求項1に記載の表面処理鋼板。
【請求項3】
前記塗膜が、バインダ樹脂と、0~30.0質量%の導電顔料と、0~20.0質量%の防錆剤と、0~2.0質量%の潤滑剤とを含む、
請求項1または請求項2に記載の表面処理鋼板。
【請求項4】
前記導電顔料がドープ型酸化物粒子であり、
前記ドープ型酸化物粒子の平均粒径が0.1~2.0μmである、
請求項3に記載の表面処理鋼板。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の表面処理鋼板を用いた自動車用部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理鋼板およびそれを用いた自動車用部材に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
表面処理鋼板は、鋼板の表面にめっきおよび/または塗膜を形成させた鋼板であり、自動車用部材、機械部材、家電部材、建材など様々な用途で用いられる。特に自動車用部材として使用される表面処理鋼板は、車体製造の複雑性から、求められる特性が多い。
【0003】
自動車用部材は、表面処理鋼板をプレス加工して製造される。そのため、表面処理鋼板には、プレス加工しやすいように鋼板と金型との間の摩擦抵抗を小さく抑えた優れた摺動性が求められる。また、プレス加工された自動車用部材はスポット溶接により車体に組み立てられるため、優れた溶接性が求められる。さらに、完成品である自動車は風雨に晒されることから、優れた耐食性も求められる。
【0004】
特許文献1には、耐低温チッピング性、および加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が開示されている。特許文献2には、電磁波シールド性、耐食性、および放熱性に優れた表面処理鋼板が開示されている。特許文献3には、耐食性および溶接性に優れた表面処理鋼板、ならびに塗装部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-257456号公報
特開平11-200000号公報
国際公開第2018/092244号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
自動車用部材の素材として使用される表面処理鋼板は、合金化処理した亜鉛めっき鋼板を基材として、基材に塗膜を形成させる場合がある。表面処理鋼板に形成された塗膜は、鋼板を外面から保護し耐食性の向上に寄与するとともに、鋼板加工の際の潤滑剤の役割を果たし、摺動性の向上に寄与する。しかしながら、塗膜は絶縁性であるため、プレス加工後に行うスポット溶接が適切に行えないという問題がある。そこで、通常、塗膜に導電顔料を含有させることで鋼板と溶接電極とを通電させ、スポット溶接を容易に行えるようにしている。
【0007】
しかし、導電顔料は通電を可能にする一方、一部の顔料を用いた表面処理鋼板では通電の際に樹脂成分が消失し、顔料成分が溶接電極に付着する。顔料成分は溶接熱により酸化するとともに、溶接電極に固着して通電を阻害するため、連続的にスポット溶接を行うことができなくなるという問題も生じ得る。この場合、溶接電極を清掃する必要が生じ、頻繁な清掃は自動車用部材の生産効率を低下させる原因にもなり得る。表面処理鋼板の摺動性および耐食性を確保しつつ、溶接性を向上させる観点から、特許文献1~3に開示される発明は、改善の余地が残されている。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決し、摺動性、溶接性、および耐食性に優れる表面処理鋼板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記の表面処理鋼板を要旨とする。
【0010】
(1)母材と、前記母材の表面に形成された合金化溶融亜鉛めっき層と、前記合金化溶融亜鉛めっき層の表面の少なくとも一部に形成された塗膜とを備える表面処理鋼板であって、
前記合金化溶融亜鉛めっき層は、前記母材側から順に、Γ相、δ相、およびζ相を有し、
前記合金化溶融亜鉛めっき層におけるζ相とδ相との質量比ζ/δが0.100~0.400であり、
前記合金化溶融亜鉛めっき層におけるΓ相とδ相との質量比Γ/δが0.010~0.100であり、
前記塗膜の平均膜厚が0.5~3.0μmである、
表面処理鋼板。
(【0011】以降は省略されています)

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