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公開番号
2025154339
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024057268
出願日
2024-03-29
発明の名称
鉄鉱石の選別方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
G01N
23/207 20180101AFI20251002BHJP(測定;試験)
要約
【課題】還元熱処理法による脱P効率が高い鉄鉱石を特定することを目的とする。
【解決手段】還元熱処理法でリンを除去しやすい鉄鉱石の選別方法であって、
鉄鉱石のX線回折測定を行うX線回折測定工程を有し、X線回折パターンに観測される少なくとも一つのゲーサイトに帰属されるピークのゲーサイト基準ピークに対するシフトが大きいほど、還元熱処理法でリンを除去しやすい鉄鉱石であると選別する、鉄鉱石の判別方法。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
還元熱処理法でリンを除去しやすい鉄鉱石の選別方法であって、
鉄鉱石のX線回折測定を行うX線回折測定工程を有し、X線回折パターンに観測される少なくとも一つのゲーサイトに帰属されるピークのゲーサイト基準ピークに対するシフトが大きいほど、還元熱処理法でリンを除去しやすい鉄鉱石であると選別する、鉄鉱石の選別方法。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
さらに、前記鉄鉱石の元素濃度を測定する元素濃度測定工程を有し、
前記元素濃度測定工程で得られた前記リンの元素濃度が[閾値1]以上である鉄鉱石を還元熱処理法によりリンを除去する対象の鉄鉱石であると選別する、請求項1に記載の鉄鉱石の選別方法。
【請求項3】
前記鉄鉱石から分析面を有する試料を調製する試料調製工程と、
前記分析面を赤外顕微鏡で観察して、赤外吸収スペクトルaを取得する赤外吸収スペクトル取得工程と、
前記赤外吸収スペクトルaとゲーサイトの赤外吸収標準スペクトルbとを比較することによって、ゲーサイト存在視野を特定するゲーサイト存在視野特定工程と、
前記ゲーサイト存在視野の赤外吸収スペクトルc1を平均化して、平均赤外吸収スペクトルc2を取得する赤外吸収スペクトル平均化工程と、
前記平均赤外吸収スペクトルc2に対して、波数950cm
-1
以上1200cm
-1
以下の領域に観測されるピークの強度を求めて吸着Pピーク強度を取得する吸着Pピーク強度取得工程と、を有し、
前記吸着Pピーク強度が所定の[閾値2]以上のときにα-FeOOHまたはα-(Fe,Al)OOHにPが吸着していると判定する、請求項1または請求項2に記載の鉄鉱石の選別方法。
【請求項4】
前記赤外吸収スペクトル取得工程に先駆けて、前記試料調製工程で得られた前記分析面に電子線プローブまたはX線プローブを走査しながら照射して、各分析点における特性X線スペクトルを取得し、Fe、P、およびAlの元素濃度がそれぞれの所定の閾値である[閾値3]、[閾値4]、および[閾値5]以上となるFe-P-Al共存分析点を特定して記憶するFe-P-Al共存分析点記憶工程を行い、
前記赤外吸収スペクトル取得工程では、前記Fe-P-Al共存分析点を含むようにして、前記赤外吸収スペクトルaを取得する領域を設定する、請求項3に記載の鉄鉱石の選別方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鉱石の選別方法に関し、さらに詳しくは、還元熱処理法でリンを除去しやすい鉄鉱石を選別する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄鋼業の原材料として用いられている鉄鉱石は、自然界において、複数の酸化鉄によって構成され、主要成分である鉄(Fe)以外にも不純物としてアルミニウム(Al)、シリコン(Si)、リン(P)等を含んだ状態で存在している。鉄鉱石は今後、Fe含有量の低下およびP濃度の上昇が予測されている一方で、Fe含有量およびP濃度の高い鉄鉱石資源が残されている可能性があり、資源劣質化の対策としてP濃度の高い鉄鉱石(高P鉄鉱石)の有効活用を図ることが期待されている。
【0003】
高P鉄鉱石を現行の高炉操業法に使用すると、製鋼工程におけるスラグ量増加に伴う処理コストの増加、高級鋼製造における脱P工程負荷の上昇、等のデメリットが生じる。したがって、高P鉄鉱石を原料として用いる場合は、予め鉄鉱石からPを除去して製鉄プロセスに供することが望まれる。
【0004】
一方、鉄鉱石中に含有されるPにはいくつかの存在形態があることが知られている(非特許文献1、2等参照)。また、鉄鉱石の脱P法としては、アルカリ水熱処理法、浮遊選鉱法、および還元熱処理法が知られている。これらの各脱P法の脱P効率は、鉄鉱石中のPの存在形態によって異なる。
【0005】
なお、特許文献1には、複数の酸化鉄によって構成される鉄鉱石に含まれるα-FeOOHに対して化学吸着したPを迅速かつ高精度に同定する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-107770号公報
【非特許文献】
【0007】
J. M. Arroyave et al. :Spectrochimica Acta PartA, 199 (2018) 57-64.
Carina Luego et al. :Journal of Colloid and Interface Science, 300 (2006) 511.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、鉄鉱石にFeは、ヘマタイト、マグネタイト、ゲーサイト(α-FeOOH)等の酸化物として存在している。鉄鉱石の産地や銘柄により、例えば、ヘマタイトが比較的多い鉄鉱石やα-FeOOHが比較的多い鉄鉱石等がある。α-FeOOHに対して化学吸着しているPは、鉄鉱石中におけるP濃度上昇の主要因のひとつとされている。また、各種脱P法のなかで、還元熱処理法は、ロータリーキルン等を用いて高温で、かつH
2
-CO
2
-N
2
等の還元雰囲気でPを気化する除去方法である。還元熱処理法は、α-FeOOHに対して化学吸着しているPの除去に最も適した方法と想定されている。従って、α-FeOOHに対して化学吸着しているPを多く含有している鉄鉱石であると特定されれば、その鉄鉱石に還元熱処理法を適用することで高い脱P効率が得られることが期待される。
【0009】
本発明は、より詳細に、還元熱処理法による脱P効率が高い鉄鉱石を特定することができる鉄鉱石の選別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究を行った結果、以下の知見を得た。Pが吸着したα-FeOOHを含むα-FeOOH鉄鉱石に含まれるPの形態のうち、Alを含むP吸着α-FeOOH(本明細書では「P吸着α-(Fe,Al)OOH」と記述する)は、Alを含まないP吸着α-FeOOHと比較して、α-FeOOHとリン酸イオン間の結合エネルギーが小さい。そのため、α-(Fe,Al)OOHを含有する鉄鉱石は、α-FeOOHのみ含む鉄鉱石に比較して還元熱処理法でPが脱離し易く、さらにα-(Fe,Al)OOHの含有量が多いほど還元熱処理法でPが脱離し易いことを見出して、本発明に想到した。
(【0011】以降は省略されています)
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