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公開番号2025153616
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056175
出願日2024-03-29
発明の名称高Ni合金鋼
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C22C 30/02 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】900℃~1000℃の温度域における熱間加工性に優れた高Ni合金鋼を提供する。
【解決手段】C:0.001%~0.015%、Si:0.10%~0.60%、Mn:0.10%~2.00%、P:0.040%以下、S:0.040%以下、Ni:37.0%~48.0%、Cr:18.5%~24.5%、Mo:1.5%~4.5%、Cu:0.5%~4.0%、Al:0.020%~0.300%、N:0.0200%以下、Ca:0.0001%~0.0040%、Mg:0.010%以下、B:0.0001%~0.0030%、Ti:0.50%~1.30%、を含み、残部:鉄および不純物からなる、高Ni合金鋼を採用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、
C:0.001%~0.015%、
Si:0.10%~0.60%、
Mn:0.10%~2.00%、
P :0.040%以下、
S :0.040%以下、
Ni:37.0%~48.0%、
Cr:18.5%~24.5%、
Mo:1.5%~4.5%、
Cu:0.5%~4.0%、
Al:0.020%~0.300%、
N :0.0200%以下、
Ca:0.0001%~0.0040%、
Mg:0.010%以下、
B :0.0001%~0.0030%、
Ti:0.50%~1.30%、を含み、
残部:鉄および不純物からなる、高Ni合金鋼。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
更に、下記式(1)を満足する、請求項1に記載の高Ni合金鋼。
Mggb=35Mg-238B-0.004Ti+0.15≦0.120 …(1)
ただし、式(1)においてMggbはMgの粒界偏析パラメータ、Mg、B、Tiはそれぞれ、各元素の含有量(質量%)である。
【請求項3】
更に質量%で、下記A群、B群またはC群の何れか1種または2種以上を含む、請求項1または2に記載の高Ni合金鋼。
[A群]Ta:0.001~0.50%、Co:0.01~1.00%、V:0.01~0.50%、W:0.01~3.00%、Sn:0.001~0.05%、Hf:0.001~0.10%、の何れか1種または2種以上の元素。
[B群]La、Ce、NdおよびPrの何れか1種または2種以上を合計で0.001~0.050%。
[C群]Zn、Pb及びBiの何れか1種または2種以上を合計で0.0010%以下。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高Ni合金鋼に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
NiおよびCrをそれぞれ10質量%以上含有する高Ni合金鋼は、高強度かつ高耐食性を有する一方で、900℃~1000℃の温度域における熱間加工性に乏しい傾向がある。そのため、たとえば、高Ni合金鋼の厚板または薄板を製造するためにスラブを熱間圧延する際に、鋼板表面において、材料が部分的に薄く剥がれるいわゆるヘゲ疵が発生する場合がある。
【0003】
特許文献1には、C:0.03~0.08%、Si:0.10~0.50%、Mn:0.20~1.20%、P:0.001~0.040%、S:0.0001~0.0030%、Ni:35.5~45.5%、Cr:23.5~26.0%、Mo:0.30~1.50%、Cu:0.01~0.30%、Al:0.010~0.150%、Ti:0.10%以下、B:0.0005~0.0050%、Co:0.02~0.30%、Nb:0.45~0.60%およびN:0.15~0.30%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、0.2%耐力の値が400MPa以下、伸びが40.0%以上を満たし、1100°Fでの高温引張試験の0.2%耐力の値が140MPa以上、伸びが50.0%以上、平均結晶粒度が-3~6を満たし、長径が0.5~5μmのNbN、NbC、TiN、TiCの1種または2種以上をこれらの合計で任意の断面において平均20~180個/mm

を必ず含み、また、長径が5μm超のNbN、NbC、TiN、TiCの1種または2種以上を含む場合においてこれらの合計で任意の断面において平均5.0個/mm

以下であるFe-Cr-Ni系合金が記載されている。
【0004】
特許文献1に記載のFe-Cr-Ni系合金は、常温、高温での優れた耐力と伸びの両立を実現するものであるが、900℃~1000℃の温度域における熱間加工性については何ら検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7174192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、900℃~1000℃の温度域における熱間加工性に優れた高Ni合金鋼を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。
[1] 質量%で、
C:0.001%~0.015%、
Si:0.10%~0.60%、
Mn:0.10%~2.00%、
P :0.040%以下、
S :0.040%以下、
Ni:37.0%~48.0%、
Cr:18.5%~24.5%、
Mo:1.5%~4.5%、
Cu:0.5%~4.0%、
Al:0.020%~0.300%、
N :0.0200%以下、
Ca:0.0001%~0.0040%、
Mg:0.010%以下、
B :0.0001%~0.0030%、
Ti:0.50%~1.30%、を含み、
残部:鉄および不純物からなる、高Ni合金鋼。
[2] 更に、下記式(1)を満足する、[1]に記載の高Ni合金鋼。
Mggb=35Mg-238B-0.004Ti+0.15≦0.120 …(1)
ただし、式(1)においてMggbはMgの粒界偏析パラメータ、Mg、B、Tiはそれぞれ、各元素の含有量(質量%)である。
[3] 更に質量%で、下記A群、B群またはC群の何れか1種または2種以上を含む、[1]または[2]に記載の高Ni合金鋼。
[A群]Ta:0.001~0.50%、Co:0.01~1.00%、V:0.01~0.50%、W:0.01~3.00%、Sn:0.001~0.05%、Hf:0.001~0.10%、の何れか1種または2種以上の元素。
[B群]La、Ce、NdおよびPrの何れか1種または2種以上を合計で0.001~0.050%。
[C群]Zn、Pb及びBiの何れか1種または2種以上を合計で0.0010%以下。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、熱間加工性に優れた高Ni合金鋼を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明者らは、CrおよびNiを多く含む高Ni合金鋼において、熱間加工性を向上するために様々な検討を行った。一般にオーステナイト系ステンレス鋼では、精錬工程において溶鉄から除去されてスラグ中に移行したCaS、MgS等の硫化物が、溶鉄中の酸素と反応して復硫することを抑制するために、強脱酸を実施する。この際、溶鋼中の酸素が低下し、スラグ中のMgOが還元されることで溶鋼中のMg濃度が不可避的に上昇するが、Mg濃度の上昇による熱間加工性への影響は見られない。一方、30%以上のNiを含む高Ni合金鋼において強脱酸を実施した場合は、固溶可能なMgが低下することで、MgがSと同様に結晶粒界に高濃度で偏析し、粒界すべりを誘発させ、粒界強度を低下させて、900~1000℃における熱間加工性を低下させることを新たに見出した。
【0010】
ここで、一般には、鋼の熱間加工性を改善するためにBの添加が有効とされるが、含Cr鋼ではBの添加によって耐食性、耐酸化性が低下するので、Bの添加による熱間加工性の改善には限界があった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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