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公開番号2025155042
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2024058357
出願日2024-03-30
発明の名称オゾン水製造装置及びオゾン水製造方法
出願人株式会社アクアフューチャー研究所,中島産業株式会社,ノリタケ株式会社
代理人個人
主分類B01F 21/20 20220101AFI20251003BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】オゾンを水に高効率にて溶解でき、かつ、得られるオゾン含有水の含有オゾン濃度の持続性を大幅に向上できるようにするオゾン水製造装置及びオゾン水製造方法を提供する。
【解決手段】生成するオゾン含有水に対し、紫外線吸収法にて測定した含有オゾン濃度を第一液中オゾン濃度A、ジエチル-p-フェニレンジアミン法にて測定した含有オゾン濃度を第二液中オゾン濃度B、第一液中オゾン濃度Aから第二液中オゾン濃度Bを減じた値を差分液中オゾン濃度C=A-B、第一液中オゾン濃度Aに対する差分液中オゾン濃度Cの比を差分液中オゾン濃度比C/Aとして、C/Aの値が20%以上となるようにガスエジェクションノズル1に原料水を流通させる、オゾン水製造装置とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一端に液体入口を、他端に液体出口を有する単一の液体流路が形成され、前記液体流路の途中に絞り部が形成されたノズル本体と、前記絞り部に形成され、該絞り部を流通する液体流束の一部を局所的に高速化するキャビテーションポイント部と、前記液体流路の一部をなす形で前記絞り部の下流側に接続するとともに、前記液体出口に向け軸断面積が連続的又は段階的に拡大するガス溶解拡径部と、前記ノズル本体において、液体流通方向にて最も上流に配置された前記キャビテーションポイント部と同位置又は下流側にて前記絞り部又は前記ガス溶解拡径部に連通し、前記ノズル本体の外部と前記液体流路とを接続するように形成されたガス導入孔とを備えたガスエジェクションノズルと、
前記液体流路において前記キャビテーションポイント部が配置された軸断面内の平均流速νが4m/秒以上となるように前記ガスエジェクションノズルに塩分含有量が0.05%未満の原料水を送水する送水部と、
前記ノズル本体の前記ガス導入孔にオゾン含有ガスを供給するガス供給部と、
前記ガスエジェクションノズルへの原料水の供給流量に対する前記オゾン含有ガスの標準状態での供給流量比が0.05以上0.5以下となるように、前記オゾン含有ガスの流量を調整するオゾン流量調整部と、を備え、
前記送水部は、前記ガスエジェクションノズルにて前記オゾン含有ガスが混合されるに伴い生成するオゾン含有水に対し、紫外線吸収法にて測定した含有オゾン濃度を第一液中オゾン濃度A、ジエチル-p-フェニレンジアミン法にて測定した含有オゾン濃度を第二液中オゾン濃度B、前記第一液中オゾン濃度Aから前記第二液中オゾン濃度Bを減じた値を差分液中オゾン濃度C=A-B、前記第一液中オゾン濃度Aに対する前記差分液中オゾン濃度Cの比を差分液中オゾン濃度比C/Aとして、前記差分液中オゾン濃度比C/Aの値が20%以上となるように前記ガスエジェクションノズルに前記原料水を流通させるものであることを特徴とするオゾン水製造装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記ガスエジェクションノズルは、前記キャビテーションポイント部がねじ山ピッチが0.20mm以上0.40mm以下、ねじ谷深さが0.20mm以上0.40mm以下、呼び径が1.0mm以上2.0mm以下のねじ部が外周面に形成されたキャビテーションねじ部材で形成されるとともに、前記絞り部の軸断面径が2.0mm以上、前記絞り部の流通断面積が2mm

以上であり、前記絞り部の軸断面内にて中心から半径70%以内に存する前記キャビテーションねじ部材のねじ谷点の数を70%谷点数として、該70%谷点数を前記流通断面積で除した値である70%谷点面積密度の値が0.7個/mm

以上である請求項1記載のオゾン水製造装置。
【請求項3】
前記ガスエジェクションノズルにおいて、前記キャビテーションねじ部材に前記原料水が衝突する直前の断面半径方向の流速分布が、断面中心位置にて最大となり流路内壁面位置にてゼロとなる放物線状であるとし、さらに前記軸断面の半径をRとして、前記ガスエジェクションノズルの出口側を開放として、該ガスエジェクションノズルへの供給動水圧が0.1MPaとなる標準条件にて送水したときの、前記軸断面の中心から0.71Rの位置における流速を臨界流速と定義し、前記軸断面への投影にて前記キャビテーションねじ部材のねじ谷のうち前記臨界流速以上となるものの谷点の総数を有効谷点数N、前記原料水の供給流量をρ、有効谷点流量密度α=N/ρとして、前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し、動水圧0.01MPa以上、前記有効谷点流量密度αの値が0.7個・分/L以上、前記軸断面内の平均流速νが4m/秒以上、となる流量にて前記ノズル本体の前記液体入口に前記原料水を送液するものである請求項2記載のオゾン水製造装置。
【請求項4】
前記有効谷点流量密度αを前記平均流速νにて除した値を安定化指数ξ=α/νとして定義したとき、前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し前記安定化指数ξの値が0.050以上となる流量にて前記原料水を送液するものである請求項3記載のオゾン水製造装置。
【請求項5】
前記ガス供給部は、前記オゾン含有ガスとしてオゾンの含有率が1体積%以上20体積%以下であり、かつ残部の90体積%以上が酸素または窒素の少なくともいずれかからなるものを前記ノズル本体の前記ガス導入孔に供給するものである請求項4記載のオゾン水製造装置。
【請求項6】
前記送水部により前記ガスエジェクションノズルに対し1パスにて前記原料水を送液して得られる前記オゾン含有水の前記第一液中オゾン濃度をAとし、前記原料水の水温において1気圧の前記オゾン含有ガスと接する水の平衡オゾン濃度をCEとして、A/CEにて定義される含有達成率が15%以上である請求項5記載のオゾン水製造装置。
【請求項7】
前記オゾン含有水の前記差分液中オゾン濃度比C/Aの値が45%以上である請求項6記載のオゾン水製造装置。
【請求項8】
前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し前記安定化指数ξの値が0.100以上となる流量にて前記原料水を送液するものであり、
前記送水部により前記ガスエジェクションノズルに対し1パスにて前記原料水を送液して得られる前記オゾン含有水の前記第一液中オゾン濃度をAとし、前記原料水の水温において1気圧の前記オゾン含有ガスと接する水の平衡オゾン濃度をCEとして、A/CE×100(%)にて定義される含有達成率が20%以上である請求項5記載のオゾン水製造装置。
【請求項9】
前記オゾン含有水の前記差分液中オゾン濃度比C/Aの値が50%以上である請求項8記載のオゾン水製造装置。
【請求項10】
前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し前記安定化指数ξの値が0.200以上となる流量にて前記原料水を送液するものであり、
前記送水部により前記ガスエジェクションノズルに対し1パスにて前記原料水を送液して得られる前記オゾン含有水の前記第一液中オゾン濃度をAとし、前記原料水の水温において1気圧の前記オゾン含有ガスと接する水の平衡オゾン濃度をCEとして、A/CE×100(%)にて定義される含有達成率が30%以上である請求項5記載のオゾン水製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明はオゾン水製造装置及びオゾン水製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
オゾン溶解を行なうためガスエジェクションノズルを用いる方法が知られている(特許文献1~4)。これらガスエジェクションノズルは流路の途中に絞り部を設け、該絞り部かその直下位置にガス導入孔を設け、絞り部にて高速化する液体流に供給されたガスを巻き込んで混合するようにする。これらガスエジェクションノズルは絞り部内に障害物が存在せず圧損が比較的小さいため、絞りに生ずる減圧作用によりガスを自吸しやすい利点がある。一方、特許文献5には、ベンチュリ形状のノズル本体の絞り部にねじ部材を立設し、ねじ部材の下流に生ずるキャビテーション乱流にガスを巻き込んで混合するガスエジェクションノズルが開示されている。該ガスエジェクションノズルはキャビテーション乱流による気液混合効果が大きいため、比較的低い液体供給圧力が採用されている場合にも高い液体溶解能力を発揮できる利点がある。特許文献4には、溶解対象となるガス種としてオゾンも例示されている。
【0003】
また、各文献には、ガスエジェクションノズルでの気液混合の際に気泡の一部が微細気泡化し液中に浮遊保持されるので、得られるオゾン含有水中のオゾン濃度の持続性が高められることが標榜されている。さらに、オゾン微細気泡の含有によりオゾン濃度持続性を高めたオゾン含有水については、ガスエジェクションノズルを用いない製法も種々提案されている(特許文献7~12)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許6954645号公報
特開2004-330050号公報
特開2011-240206号公報
特開2009-160508号公報
WO2016/195116号公報
WO2016/199930号公報
WO2016/021523号公報
特開2021-181081号公報
特開2021-079325号公報
WO2020-179667号公報
特許6129390号公報
特開2020/142232号公報
特許3996358号公報
特許4036622号公報
特許7403592号公報
特許7376904号公報
特許5441343号公報
【非特許文献】
【0005】
NanotechJapan Bulletin Vol. 8, No. 4, 2015 企画特集「Collabo ナノテクノロジー」 <第4回> 1~6頁
「オゾン水噴霧によるトマト葉かび病の防除」農業機械学会誌56(1):95~99,1994
「オゾン水とその応用」徳山大学論叢第37号183-206頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献5が開示するガスエジェクションノズルについては、キャビテーションポイントを形成するためのねじ部材の上流にガス導入孔が開口している。該構造では、液体だけでなくガスもねじ部材の上流側から供給されるので、液体は粗大な気泡との混相状態でねじ部材を通過し、粗大気泡と接触するねじ谷がキャビテーションポイントとして機能できなくなる。その結果、液体だけを流通させた場合と比較してキャビテーション乱流が生じにくくなり、流通1パス当たりのオゾン注入効率が十分確保できない。
【0007】
例えば、特許文献5に開示されている炭酸ガス溶解試験においては「炭酸ガス流量を水流量の70%となるように供給する」と記載されているが、炭酸ガスは送液圧(0.1MPa)の2倍の圧力(0.2MPa)にて強制圧入されている。よって、特許文献5に開示されているガス供給形態を参照する限り、炭酸ガス流量は常圧換算にて水流量の140%にて供給されており、同じく表1~表6に開示された炭酸ガスの溶解効率はすべて50%未満であると推測される。
【0008】
この事情は、炭酸ガスに代えてオゾン含有ガスを用いた場合についても同様と思われ、特に、オゾンよりも溶解度の低い酸素や窒素を多量に含んだオゾン含有ガスを使用する場合は、酸素ガスの溶解に伴うストリッピング作用により一旦溶存したオゾンが蒸散し、溶解効率はさらに悪化することが考えられる。また、特許文献5の表1~表6には、種々のガスを通じて得られる水を大気放置したときの含有オゾン濃度の持続性についての直接的な開示はなく、これを向上させる具体的な手段については、何ら言及されていない。
【0009】
特許文献6においては、同種のガスエジェクションノズルを用いた水素溶解方法が開示され、ガス導入後の水を大気放置したときの含有水素濃度の持続性についても詳細な開示がある。しかし、ねじ部材の上流にガス導入孔を開口させている点では特許文献5と同様であり、流通1パス当たりのオゾン注入効率は十分確保できていない。水素ガスに代えてオゾン含有ガスを用いた場合についても、傾向は同様であると考えられる。
【0010】
なお、特許文献1~4が開示するオゾン水製造方法においては、使用されるガスエジェクションノズルはガス溶解能力に難点があり、流通1パス当たりのオゾン注入効率が十分確保できない問題がある。また、特許文献1~4及び特許文献7~12に開示されている方法により得られるオゾン水については、オゾン濃度の持続性についても種々言及されているが、いずれも含有されるオゾンのうち濃度持続性向上に寄与する気泡状態のオゾンの含有量を把握することができず、さらには濃度持続性の評価方法が不明確あるいは不適切であるため、各製造方法間での該濃度持続性に係る客観的な比較を行うこともできない。具体的には、以下の点に留意すべきと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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