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公開番号
2025151271
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052604
出願日
2024-03-28
発明の名称
触媒材料およびその利用
出願人
ノリタケ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01J
23/755 20060101AFI20251002BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】優れた触媒性能を持つ触媒材料を提供する。
【解決手段】ニッケル酸化物と、鉄酸化物と、金属ニッケルとを含有する合金粒子1、を含む触媒材料であって、合金粒子1の表面1sから深さ方向に、Feの原子濃度が漸減し且つNiの原子濃度は漸増する傾斜組成を有しており、合金粒子の表面から深さ方向に、SiO
2
換算でのスパッタ深さ5.5nmまでX線光電子分光法による測定を行ったとき、表面における、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が10at%以上50at%以下であり、スパッタ深さ5.5nmにおける、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が3at%以上17at%以下であり、表面からスパッタ深さ5.5nmにかけての、合金粒子のFeの原子濃度の減少割合が0.5at%/nm以上6at%/nm以下である。水電解における酸素発生極として用いられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ニッケル酸化物と、鉄酸化物と、金属ニッケルとを含有する合金粒子、を含む触媒材料であって、
前記合金粒子の表面から深さ方向に、Feの原子濃度が漸減し且つNiの原子濃度は漸増する傾斜組成を有しており、
前記合金粒子の表面から深さ方向に、SiO
2
換算でのスパッタ深さ5.5nmまでX線光電子分光法による測定を行ったとき、
前記表面における、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が10at%以上50at%以下であり、
前記スパッタ深さ5.5nmにおける、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が3at%以上17at%以下であり、
前記表面からスパッタ深さ5.5nmにかけての、前記合金粒子のFeの原子濃度の減少割合が0.5at%/nm以上6at%/nm以下である、
触媒材料。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
スパッタ深さ3.3nmにおける、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が6at%以上20at%以下であり、
前記表面からスパッタ深さ3.3nmにかけての、前記合金粒子のFeの原子濃度の減少割合が3at%/nm以上10at%/nm以下である、請求項1に記載の触媒材料。
【請求項3】
誘導結合プラズマ発光分光分析法における、前記合金粒子のFeとNiとの合計に対するFeの質量濃度が0.5mass%以上5mass%以下である、請求項1に記載の触媒材料。
【請求項4】
電界放出型走査電子顕微鏡観察に基づく、前記合金粒子の平均粒子径が20nm以上200nm以下である、請求項1に記載の触媒材料。
【請求項5】
電界放出型走査電子顕微鏡観察に基づく、前記合金粒子の粒径のCV値が0.2以下である、請求項1に記載の触媒材料。
【請求項6】
前記表面における、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が45at%以下である、請求項1に記載の触媒材料。
【請求項7】
請求項1に記載の触媒材料を含む、電極。
【請求項8】
酸素発生極として用いられる、請求項7に記載の電極。
【請求項9】
アニオン交換膜と、該アニオン交換膜上に配置された触媒層と、を備え、
前記触媒層は、請求項1に記載の触媒材料を含む、膜電極接合体。
【請求項10】
請求項8に記載の電極または請求項9に記載の膜電極接合体を備える、水電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、触媒材料およびその利用に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
エネルギー問題や環境問題の観点から、再生可能エネルギーを電力に変換する技術(太陽電池や風力発電など)が種々提案されている。しかし、再生可能エネルギーを電力の状態で貯蔵すると、大規模な蓄電設備が必要になるため、設備コストが高騰する原因になる。そこで、近年では、電力を使用して水系電解液(アルカリ水溶液など)を酸素と水素に分解する水電解装置が提案されている。これによって、再生可能エネルギーを有用ガスに変換できるため、再生可能エネルギーの貯蔵に要する設備コストを低減できる。
【0003】
近年は、水電解装置の需要の高まりとともに、該水電解装置に用いられる触媒材料への要求が高まっている。かかる技術に関連して、例えば特許文献1には、タングステン酸化物からなる酸素発生反応用触媒に関する技術が開示されている。また、特許文献2には、貴金属酸化物層により少なくとも部分的に被覆されている酸化スズ粒子を含む触媒組成物に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-186750号公報
特表2020-500692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、実際の産業において水電解装置を使用する場合、低電圧でも有用ガスを十分に生成できるような高性能の触媒材料が要求される。しかし、従来の触媒材料では十分に高い触媒性能を有しているとは言えず、改良の余地が残されていた。
【0006】
ここに開示される技術は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、優れた触媒性能を持つ触媒材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここに開示される触媒材料は、ニッケル酸化物と、鉄酸化物と、金属ニッケルとを含有する合金粒子、を含む触媒材料であって、上記合金粒子の表面から深さ方向に、Feの原子濃度が漸減し且つNiの原子濃度は漸増する傾斜組成を有しており、上記合金粒子の表面から深さ方向に、SiO
2
換算でのスパッタ深さ5.5nmまでX線光電子分光法による測定を行ったとき、上記表面における、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が10at%以上50at%以下であり、上記スパッタ深さ5.5nmにおける、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が3at%以上17at%以下であり、上記表面からスパッタ深さ5.5nmにかけての、上記合金粒子のFeの原子濃度の減少割合が0.5at%/nm以上6at%/nm以下である。
【0008】
本発明者らは、上記構成の触媒が顕著に優れた性能を有することを実験で確認している。ここに開示される技術を限定することを意図したものではないが、この触媒性能の大幅な改善は、以下のような作用によって生じていると推測される。
【0009】
まず、ここに開示される触媒材料を構成する合金粒子は、ニッケル酸化物と、鉄酸化物と、金属ニッケルとを含有し、該合金粒子の表面から深さ方向に、Feの原子濃度が漸減し且つNiの原子濃度が漸増する傾斜組成を有している。このことから、合金粒子の表面には優れた触媒活性を有する酸化鉄が多く含まれており、合金粒子の中心付近には優れた電子伝導性を有する金属ニッケルが存在していると予想される。そして、上記した傾斜組成により、合金粒子の表面に向かうにつれて、触媒活性が高くなるという特徴を有していると考えられる。一方で、合金粒子の深さ方向に向かうにつれて、電子伝導性が高くなるという特徴を有していると考えられる。そして、上記合金粒子の表面およびスパッタ深さ5.5nmにおけるFeとNiとの合計に対するFeの原子濃度と、上記表面からスパッタ深さ5.5nmにかけての、上記合金粒子のFeの原子濃度の減少割合とを上記の範囲で調節することにより、触媒活性と電子伝導性とのバランスが好適に変化していると考えられる。これにより、非常に優れた触媒性能を発揮できると予想される。
【0010】
ここに開示される触媒材料の好ましい一態様では、スパッタ深さ3.3nmにおける、FeとNiとの合計に対するFeの原子濃度が6at%以上20at%以下であり、上記表面からスパッタ深さ3.3nmにかけての、上記合金粒子のFeの原子濃度の減少割合が3at%/nm以上10at%/nm以下である。これにより、電子伝導性と触媒活性のバランスが両立する。
(【0011】以降は省略されています)
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