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公開番号
2025036272
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2024145915
出願日
2024-08-27
発明の名称
複合粒子の製造方法
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
292/00 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】重合開始基の導入時に溶媒を用いた従来の方法と同等のグラフト密度の複合粒子が得られ、製造時の取り扱い性に優れた製造方法を提供すること。
【解決手段】次の工程を含む、高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法であって、工程1を粉体状態で行う、複合粒子の製造方法。(工程1)無機粒子とハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物とを反応させて前記重合開始基を無機粒子に結合させる工程;(工程2)前記重合開始基が結合した無機粒子の存在下で単量体をグラフト重合させる工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
次の工程を含む、高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法であって、工程1を粉体状態で行う、複合粒子の製造方法。
(工程1)無機粒子とハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物とを反応させて前記重合開始基を無機粒子に結合させる工程
(工程2)前記重合開始基が結合した無機粒子の存在下で単量体をグラフト重合させる工程
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
工程1において用いられる成分の中で、25℃、1気圧で液体の物質の質量の合計(B[g])に対する無機粒子の表面積の合計(A[m
2
])の比((A)/(B)[m
2
/g])が20以上である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
工程1において用いられる成分の中で、25℃、1気圧で液体の物質の質量の合計(B[g])に対する無機粒子の質量の合計(A’[g])の比((A’)/(B))が2以上である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
重合開始基が結合した無機粒子と単量体とをリビングラジカル重合条件下で接触させる工程を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
複合粒子表面における高分子グラフト鎖のグラフト密度が、0.001鎖/nm
2
以上5鎖/nm
2
以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
無機粒子100質量部に対するハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物の使用量が0.1質量部以上100質量部以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
重合開始基がα-ハロアシル基、ハロアルキル基又はハロアルキルフェニル基である、請求項1~6のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
工程1において、さらにエタノール、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、テトラヒドロフラン、メタノール、ブタノール及びブチルセルソルブからなる群より選択される1種以上を用いる、請求項1~7のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項9】
工程1において、さらに触媒を用いる、請求項1~8のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の製造方法により得られた複合粒子と樹脂とを混合する工程を有する、樹脂組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は複合粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、金属粒子等の無機粒子に高分子鎖を結合させる技術として、例えば、重合性反応基を有するカップリング剤と混合した核粒子、モノマー成分及び重合開始剤の存在下でラジカル重合を行うことにより該核粒子の表面をポリマー層で被覆した複合粒子が知られている(特許文献1)。無機粒子に有機性高分子鎖を結合させることで、制振性や抗菌性など粒子に様々な機能を付与できることが知られている(特許文献2、3)。
【0003】
しかしながら、特許文献1、2に記載される複合粒子の製造時においては、重合開始基の導入時には多量の溶媒が用いられているため、単位体積あたりで処理できる無機粒子の量が少量となり、製造効率を高められないという課題があった。さらに、用いる溶媒の量を減量した場合には、粘性の高いスラリーとなり、取り扱いが難しくなってしまう課題もあった。
これに対して、特許文献3に記載される複合粒子の製造時においては、重合開始基の導入時に用いられる溶媒の量が少なく、重合開始基の導入後も粉体として取り扱うことが可能であるため、上記課題が解決できたものと考えられた。
しかしながら、本発明者らが特許文献3の技術を検討したところ、特許文献3の技術では、高分子グラフト鎖のグラフト密度が予想外に低く、改善の余地があることが分かった。複合粒子表面における高分子グラフト鎖のグラフト密度が高いほど、複合粒子の分散性が良いことや機能性分子を多く導入可能であることというメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-120365号公報
特開2020-196877号公報
特開2010-018535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、重合開始基の導入時に溶媒を用いた従来の方法と同等のグラフト密度の複合粒子が得られ、製造時の取り扱い性に優れた製造方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は下記〔1〕~〔11〕に関する。
〔1〕 次の工程を含む、高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法であって、工程1を粉体状態で行う、複合粒子の製造方法。
(工程1)無機粒子とハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物とを反応させて前記重合開始基を無機粒子に結合させる工程
(工程2)前記重合開始基が結合した無機粒子の存在下で単量体をグラフト重合させる工程
〔2〕 工程1において用いられる成分の中で、25℃、1気圧で液体の物質の質量の合計(B[g])に対する無機粒子の表面積の合計(A[m
2
])の比((A)/(B)[m
2
/g])が20以上である、前記〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕 工程1において用いられる成分の中で、25℃、1気圧で液体の物質の質量の合計(B[g])に対する無機粒子の質量の合計(A’[g])の比((A’)/(B))が2以上である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕 重合開始基が結合した無機粒子と単量体とをリビングラジカル重合条件下で接触させる工程を含む、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔5〕 複合粒子表面における高分子グラフト鎖のグラフト密度が、0.001鎖/nm
2
以上5鎖/nm
2
以下である、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔6〕 無機粒子100質量部に対するハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物の使用量が0.1質量部以上100質量部以下である、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔7〕 重合開始基がα-ハロアシル基、ハロアルキル基又はハロアルキルフェニル基である、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔8〕 工程1において、さらにエタノール、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、テトラヒドロフラン、メタノール、ブタノール及びブチルセルソルブからなる群より選択される1種以上を用いる、前記〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔9〕 工程1において、さらに触媒を用いる、前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔10〕 前記〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の製造方法により得られた複合粒子と樹脂とを混合する工程を有する、樹脂組成物の製造方法。
〔11〕 次の工程を含む、高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法であって、工程1を粉体状態で行う、複合粒子の製造方法によって得られた複合粒子、及び
樹脂
を含む、樹脂組成物。
(工程1)無機粒子とハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物とを反応させて前記重合開始基を無機粒子に結合させる工程
(工程2)前記重合開始基が結合した無機粒子の存在下で単量体をグラフト重合させる工程
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、重合開始基の導入時に溶媒を用いた従来の方法と同等又は同等以上のグラフト密度の複合粒子が得られ、製造時の取り扱い性に優れた製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明者らは、無機粒子に重合開始基を導入する際のシランカップリング剤の種類について着目した。特許文献1で使用したシランカップリング剤であるハロスルホニル基を有する化合物は、ラジカルの発生頻度が高い傾向にあるため、グラフト重合反応が速く進み過ぎ、結果的にグラフト密度が低下するのではと推定した。そこで、ハロスルホニル基を有する化合物以外の種々のシランカップリング剤を検討したところ、かかるシランカップリング剤を用いて無機粒子に重合開始基を導入する際に、溶媒等の液体成分の量をできるだけ少なくすることで、製造時の取り扱い性を向上できただけではなく、意外にもグラフト密度を高くすることが達成できた。
【0009】
<高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法>
本発明の高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法は、次の工程を含む、高分子グラフト鎖を有する複合粒子の製造方法であって、工程1を粉体状態で行う、複合粒子の製造方法である。
(工程1)無機粒子とハロスルホニル基以外の重合開始基を有するシラン化合物とを反応させて前記重合開始基を無機粒子に結合させる工程
(工程2)前記重合開始基が結合した無機粒子の存在下で単量体をグラフト重合させる工程
【0010】
本発明において、「粉体」とは、粒子の集まりであり、目視で観測して液相が確認できず、ケーキングを起こしておらず、流動性があるものをいう。
流動性があるとは、次の2点のいずれも満たすことをいう。
・漏斗(下部出口の径が5mmのもの)を抵抗なく通ること
・安息角が測定可能なこと
(【0011】以降は省略されています)
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