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公開番号
2025065078
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2024175304
出願日
2024-10-04
発明の名称
分級方法、マイクロ流体装置、マイクロ流路の製造方法、及び粒子含有流体の生産方法
出願人
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
,
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
B03B
5/32 20060101AFI20250410BHJP(液体による,または,風力テーブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離)
要約
【課題】粒子に作用する流体力を利用した分級手法における流路の選定を容易にすること。
【解決手段】実施形態に係る分級方法は、第1のステップと、第2のステップとを含む。第1のステップは、らせん状のマイクロ流路に流体を流入させる。第2のステップは、流体に含まれる回収の対象となる対象粒子を分級する。また、第2のステップにおけるマイクロ流路と対象粒子との組み合わせについて、粒子レイノルズ数R
ep
と、ディーン数D
e
との間に、D
e
/R
ep
≦4.68の関係が成立する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
らせん状のマイクロ流路に流体を流入させる第1のステップと、
前記流体に含まれる回収の対象となる対象粒子を分級する第2のステップと、を含み、
前記第2のステップにおける前記マイクロ流路と前記対象粒子との組み合わせについて、
粒子レイノルズ数R
ep
と、ディーン数D
e
との間に、
D
e
/R
ep
≦4.68の関係が成立する、
分級方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記マイクロ流路と前記対象粒子との組合せについて、
R
ep
>0.071,0.38<D
e
<0.78
が更に成立する、
請求項1に記載の分級方法。
【請求項3】
前記マイクロ流路のらせんの中心に近い壁面側で前記対象粒子を回収する、
請求項1に記載の分級方法。
【請求項4】
前記マイクロ流路のらせんの中心付近で前記対象粒子を回収する、
請求項1に記載の分級方法。
【請求項5】
液滴を生成し、分級された前記対象粒子を、順次前記液滴へと封入する封入ステップ、
を更に含む、
請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の分級方法。
【請求項6】
複数の前記対象粒子が存在し、
複数の前記対象粒子夫々について、
粒子レイノルズ数R
ep
と、ディーン数D
e
との間に、
D
e
/R
ep
≦4.68の関係が成立する、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の分級方法。
【請求項7】
前記対象粒子が、ヒト末梢血単核細胞(PBMC:Peripheral Blood Mononuclear Cells)である、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の分級方法。
【請求項8】
らせん状のマイクロ流路と、
前記マイクロ流路に設けられ、前記マイクロ流路に流体を流入させる流入部と、
を備え、
前記マイクロ流路は、流入された前記流体に含まれる回収の対象となる対象粒子を分級し、
前記分級における前記マイクロ流路と前記対象粒子との組み合わせについて、
前記流体を所定の条件で前記マイクロ流路に流入させた場合に、
粒子レイノルズ数R
ep
と、ディーン数D
e
との間に、
D
e
/R
ep
≦4.68の関係が成立する、
マイクロ流体装置。
【請求項9】
前記マイクロ流路と前記対象粒子との組合せについて、
R
ep
>0.071,0.38<D
e
<0.78
が更に成立する、
請求項8に記載のマイクロ流体装置。
【請求項10】
前記マイクロ流路のらせんの中心に近い壁面側で前記対象粒子を回収する第1回収部を更に備える、
請求項8に記載のマイクロ流体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、分級方法、マイクロ流体装置、マイクロ流路の製造方法、及び粒子含有流体の生産方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、誘導多能性幹細胞(iPS(induced Pluripotent Stem)細胞)が注目されている。従来、iPS細胞を樹立させるために、血液から有核細胞を分級する工程が必要であることが知られている。また、当該工程には、有核細胞に対するダメージを抑えることが求められている。
【0003】
例えば、有核細胞に対するダメージの低い分級方法として、マイクロ流路を用いた手法が用いられる。このような手法の一例として、らせん状のマイクロ流路中に発生するDean渦による移流と流路壁面の速度分布に起因するリフトフォース(lift force)によって大きさの異なる粒子を流路断面内で分離する方法が知られている。
【0004】
また、上記のような手法で分級した粒子を液滴に封入して回収することも行われている。このような回収方法には、マイクロ流路内を流れる粒子に作用する流体力により、粒子を集束させる技術が用いられている。このような技術として、例えば、粒子レイノルズ数が所定の条件を満たすように、マイクロ流路を設計することで、粒子を集束させる手法が知られている。
【0005】
ところで、従来手法では、粒子レイノルズ数が条件を満たしていても粒子が集束しないことがあった。また、従来手法では、単一のマイクロ流路で複数の粒子径の粒子を粒子集束させることは困難である。したがって、回収の対象となる粒子が複数あり、複数の粒子の粒子径が異なるような場合、夫々の粒子径に合わせてマイクロ流路を選定して分級を行うことが一般的である。
【0006】
このように、回収対象となる粒子に適した粒子を集束させることが可能なマイクロ流路を選定(又は設計)する手法には、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2010-538241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、粒子に作用する流体力を利用した分級手法における流路の選定を容易にすることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係る分級方法は、第1のステップと、第2のステップを含む。第1のステップは、らせん状のマイクロ流路に流体を流入させる。第2のステップは、流体に含まれる回収の対象となる対象粒子を分級する。また、第2のステップにおけるマイクロ流路と対象粒子との組み合わせについて、粒子レイノルズ数R
ep
と、ディーン数D
e
との間に、D
e
/R
ep
≦4.68の関係が成立する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第1実施形態に係るマイクロ流体装置の構成の一例を説明する図である。
図2は、第1実施形態に係る液滴生成部の構成の一例を説明する図である。
図3は、第1実施形態に係る粒子集束の一例を説明する図である。
図4は、第1実施形態に係るマイクロ流路の別の構成の一例を説明する図である。
図5は、第1実施形態に係るDe/Repと粒子集束の有無との関係に関する実験の結果を示す図である。
図6は、第1実施形態に係るDe/Repと粒子集束の有無との関係に関する実験の結果を示す図である。
図7は、第1実施形態に係るDe/Repと粒子集束の有無との関係に関する実験の結果を示す図である。
図8は、第1実施形態に係るDe/Repと粒子集束の有無との関係に関する実験の結果を示す図である。
図9は、第1実施形態に係る実細胞を用いた粒子集束の確認実験の結果を示す図である。
図10は、第1実施形態に係る実細胞を用いた粒子集束の確認実験の結果を示す図である。
図11は、第1実施形態に係る実細胞を用いた粒子集束の確認実験の結果を示す図である。
図12は、第1実施形態に係るiPS細胞を含む流体の送液のシミュレーション実験の結果を示す図である。
図13は、第1実施形態に係る単一の流路で複数の粒子を粒子集束させることが可能かの確認実験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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