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公開番号2025068861
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178916
出願日2023-10-17
発明の名称熱圧成形用接着剤組成物並びに熱圧成形体及びその製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 197/00 20060101AFI20250422BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】熱圧成形体における木質材料の含有割合を十分維持しながらも耐水性の向上を可能とする熱圧成形用接着剤組成物及び熱圧成形体の製造方法を提供すること。
【解決手段】熱圧成形用接着剤組成物は、ポリイソシアネートと、PEG改質リグニンとを含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
ポリイソシアネートと、ＰＥＧ改質リグニンと、を含有する、熱圧成形用接着剤組成物。
続きを表示（約 750 文字）【請求項２】
前記ポリイソシアネートが、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート化合物と、１分子あたり平均で５個以上のオキシエチレンユニットを含有し、水酸基を有するポリエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートを含む、請求項１に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
【請求項３】
前記ポリエーテル化合物が、オキシエチレンユニットを８０質量％以上含有し、１分子あたりの水酸基の平均官能基数が１．５以下である、請求項２に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
【請求項４】
硬化促進剤をさらに含む、請求項１に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
【請求項５】
前記硬化促進剤が、脂肪族三級アミン化合物である、請求項４に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
【請求項６】
前記硬化促進剤が、活性水素基を有する脂肪族三級アミン化合物である、請求項４に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
【請求項７】
前記硬化促進剤の含有割合が、前記ポリイソシアネート１００質量部に対して０．２５～１０質量部である、請求項４に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
【請求項８】
基材と、請求項１～７のいずれか一項に記載の熱圧成形用接着剤組成物と、を含む熱圧成形前駆体を熱プレスする、熱圧成形体の製造方法。
【請求項９】
前記熱圧成形前駆体における前記ＰＥＧ改質リグニンの含有割合が、前記基材１００質量部に対して１～１０質量部である、請求項８に記載の熱圧成形体の製造方法。
【請求項１０】
前記基材がリグノセルロース系材料である、請求項８に記載の熱圧成形体の製造方法。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、熱圧成形用接着剤組成物並びに熱圧成形体及びその製造方法に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
木質チップ、木質繊維等のリグノセルロース系材料を原料として成形される木質ボードや、無機質繊維、無機質粒状物等の無機材料を原料として成形される無機質ボードなどの多くは、基材となる原料に接着剤等のバインダーを混合したものを熱圧成形することにより製造されている（例えば、下記特許文献１及び２を参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－１０７３１１号公報
特開２０１８－８６８１７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
木質ボードなどの熱圧成形体は、雰囲気中の水分の影響による寸法変化が大きい傾向にある。木質ボードの耐水性を向上させる一般的な手段として接着剤の量を増やす対応もあるが、その場合、コストアップとなるほか、木質ボードにおける木質材料の含有割合も低下する。
【０００５】
本発明の一側面は、熱圧成形体における木質材料の含有割合を十分維持しながらも耐水性の向上を可能とする熱圧成形用接着剤組成物並びに熱圧成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、いくつかの側面において、下記［１］～［１２］を提供する。
【０００７】
［１］ポリイソシアネートと、ＰＥＧ改質リグニンと、を含有する、熱圧成形用接着剤組成物。
［２］前記ポリイソシアネートが、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート化合物と、１分子あたり平均で５個以上のオキシエチレンユニットを含有し、水酸基を有するポリエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートを含む、［１］に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
［３］前記ポリエーテル化合物が、オキシエチレンユニットを８０質量％以上含有し、１分子あたりの水酸基の平均官能基数が１．５以下である、［２］に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
［４］硬化促進剤をさらに含む、［１］～［３］のいずれかに記載の熱圧成形用接着剤組成物。
［５］前記硬化促進剤が、脂肪族三級アミン化合物である、［４］に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
［６］前記硬化促進剤が、活性水素基を有する脂肪族三級アミン化合物である、［４］に記載の熱圧成形用接着剤組成物。
［７］前記硬化促進剤の含有割合が、前記ポリイソシアネート１００質量部に対して０．２５～１０質量部である、［４］～［６］のいずれかに記載の熱圧成形用接着剤組成物。
［８］基材と、［１］～［７］のいずれかに記載の熱圧成形用接着剤組成物と、を含む熱圧成形前駆体を熱プレスする、熱圧成形体の製造方法。
［９］前記熱圧成形前駆体における前記ＰＥＧ改質リグニンの含有割合が、前記基材１００質量部に対して１～１０質量部である、［８］に記載の熱圧成形体の製造方法。
［１０］前記基材がリグノセルロース系材料である、［８］又は［９］に記載の熱圧成形体の製造方法。
［１１］前記熱圧成形前駆体が、前記基材と、前記接着剤組成物のうちの前記ＰＥＧ改質リグニンを含む第一剤と、が含まれる複合材に、前記接着剤組成物のうちの前記第一剤の構成成分以外の成分が含まれる第二剤を塗布することにより得られるものである、［８］～［１０］のいずれかに記載の熱圧成形体の製造方法。
［１２］基材と、［１］～［７］のいずれかに記載の熱圧成形用接着剤組成物と、を含む熱圧成形前駆体を熱プレスしてなる、熱圧成形体。
【０００８】
上記［１］に係る熱圧成形用接着剤組成物によれば、木質材料の含有割合を十分維持しながらも耐水性が向上した熱圧成形体を得ることができる。このような効果が得られる理由について発明者らは以下の通り推察する。例えば、熱圧成形体を構成する基材とＰＥＧ改質リグニンとを混合し、ここにポリイソシアネートを塗布して熱プレスした場合、形成される熱圧成形体においてＰＥＧ改質リグニンが木質基材として機能しつつ、ポリエチレングリコール鎖を有するＰＥＧ改質リグニンとポリイソシアネートのイソシアネート基との反応によりネットワーク化したバインダーが形成されることで熱圧成形体の耐水性を有効に向上させることができたと考えられる。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の一側面によれば、熱圧成形体における木質材料の含有割合を十分維持しながらも耐水性の向上を可能とする熱圧成形用接着剤組成物並びに熱圧成形体及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明の例示的な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。なお、本明細書中、「～」を用いて示された数値範囲は、「～」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。また、具体的に明示する場合を除き、「～」の前後に記載される数値の単位は同じである。また、個別に記載した上限値及び下限値は任意に組み合わせ可能である。
（【００１１】以降は省略されています）

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