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公開番号2025070634
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181104
出願日2023-10-20
発明の名称坩堝用トレイ及びこれを用いて坩堝をハンドリングするロボットアーム装置の制御方法
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類F27D 3/12 20060101AFI20250424BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】 寸法にばらつきがある坩堝であってもロボットアーム装置の坩堝保持部を用いて安定的に取り上げることが可能な坩堝用トレイを提供する。
【解決手段】 ロボットアーム装置31が先端部に有する坩堝保持部10によって取り上げられるか又は載置される坩堝Cを収容する坩堝用トレイであって、上面側の1又は複数箇所に坩堝Cの下端部が嵌め込まれる穴部40a又は貫通孔50aが設けられており、穴部40a又は貫通孔50aを真上から見たときの形状が円形の一部を突出させた略しずく形状であり、これら穴部40a又は貫通孔50aの数が複数の場合は、好ましくは、それらはマトリックス状に配されていて該略しずく形状における突出部分が全て同じ方向を向いている。
【選択図】 図12
特許請求の範囲【請求項1】
ロボットアーム装置が先端部に有する坩堝保持部によって取り上げられるか又は載置される坩堝を収容する坩堝用トレイであって、
上面側の1又は複数箇所に前記坩堝の下端部が嵌め込まれる穴部又は貫通孔が設けられており、前記穴部又は貫通孔を真上から見たときの形状が円形の一部を突出させた略しずく形状である坩堝用トレイ。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記上面側に設けられている穴部又は貫通孔の数が複数であり、これら複数の穴部又は貫通孔はマトリックス状に配されており、前記略しずく形状における突出部分が全て同じ方向を向いている、請求項1に記載の坩堝用トレイ。
【請求項3】
ロボットアーム装置が先端部に有する坩堝保持部と、上面側の1又は複数箇所に坩堝の下端部が嵌め込まれる穴部又は貫通孔が設けられており、前記穴部又は貫通孔を真上から見たときの形状が円形の一部を突出させた略しずく形状である坩堝用トレイとの協働により坩堝をハンドリングするロボットアーム装置の制御方法であって、
第1の坩堝用トレイの穴部又は貫通孔における前記略しずく形状の突出部分側の2箇所に当接した状態で載置されている坩堝を前記坩堝保持部で取り上げる第1工程と、前記第1工程で取り上げた坩堝を加熱炉へ搬送する搬送手段において、該加熱炉の上流側の載置面上に載置する第2工程と、前記搬送手段における前記加熱炉の下流側の載置面上に載置されている坩堝を取り上げる第3工程と、前記第3工程で取り上げた坩堝の内容物を排出して空にした後、第2の坩堝用トレイの穴部又は貫通孔内に前記空になった坩堝を載置する第4工程とを有し、前記第4工程において前記載置後に前記坩堝保持部を水平方向に移動させることで前記坩堝を前記略しずく形状の突出部分側の2箇所に押し当てるロボットアーム装置の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、坩堝の取り上げや載置が行なわれる坩堝用トレイ、及び該坩堝用トレイを用いて坩堝をハンドリングするロボットアーム装置の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
鉱石に含まれる金や銀等の貴金属成分を定量分析する方法として、乾式試金分析法が知られている。乾式試金分析法は、分析対象の鉱石を酸化鉛及び融剤と混合することで調製した試料を坩堝に入れ、これを融解炉に装入して融解することで金や銀等の貴金属を鉛に溶け込ませて他の金属と分離し、得られた貴金属と鉛との合金に対して灰吹き法によって処理することで、貴金属のみを取り出してその質量を測定する定量分析法である。
【0003】
上記の乾式試金分析法では、試料の入った坩堝を融解炉内に装入し、該坩堝内の試料を例えば1200℃程度の温度条件で所定の時間かけて加熱することにより十分に融解させた後、該坩堝を融解炉から取り出して内部の融解状態の高温の試料を速やかに鋳型に注ぎ込む作業が必要であり、従来は作業者がこれら一連の作業を坩堝バサミを用いて手作業で行なっていた。そのため、作業者は高温の環境下で融解炉に近接して作業を行なう必要があり、作業者にとって作業負担が大きく、また安全性を確保するために様々な措置を講ずる必要があった。
【0004】
このような状況のもと、作業者の作業負担を軽減すると共に安全上の問題が生じないようにするため、上記のように手作業に頼っていた乾式試金分析の際の坩堝のハンドリングを自動化することが提案されている。例えば特許文献1には、複数の坩堝を所定の場所から取り上げてベルトコンベア等の搬送手段の載置面上に整列させた状態で載置することが可能なロボットアーム装置の先端保持手段が開示されている。この特許文献1の先端保持手段は、1又は複数の坩堝を保持する貫通部を有する短冊状の板状部材からなり、該板状部材は、その長手方向に延在する一側縁部側から該坩堝を出し入れできるように、該貫通部の該一側縁部側が開放している。これにより、例えばベルトコンベアの載置面上にその幅方向に1列に並ぶように複数の坩堝を載置できるので、該載置面上に複数の坩堝を高密度に並べた状態で順次融解炉などの加熱炉に装入することができ、よって、該加熱炉の処理能力を高めることができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-007212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1に開示されているような先端保持手段を有するロボットアーム装置は、複数の坩堝が予め載置されているトレイから所定の個数の坩堝を取り上げた後、ベルトコンベア等の搬送手段の載置面上にこれら取り上げた坩堝を載置する操作を繰り返すことになる。この操作が安定的に行なわれるようにするためには、上記トレイの所定位置に複数の坩堝がいずれも正確に位置決めされた状態で配置されている必要がある。その理由は、上記トレイの所定位置に坩堝が正確に配置されていなければ、上記の先端保持手段による安定的な操作に支障をきたし、坩堝を取り上げる際や載置する際に坩堝を倒して内部の試料を零したり、ロボットアーム装置で搬送中に坩堝が先端保持手段から脱落したりするおそれがある。
【0007】
一方、上記の先端保持手段で取り扱う坩堝は、製作時の許容公差等の理由により必ずしも全てが同じサイズで揃っているわけではなく、寸法が大きくばらついていることが多い。また、坩堝は複数回繰り返して使用するため、加熱等により変形が生じていることもある。例えば前述したように、高温の試料を鋳型に注ぎ込む作業が終了した直後の空の坩堝は、熱膨張により常温の坩堝よりも寸法が大きくなっている。ロボットアーム装置を用いて複数の坩堝を取り扱う場合は、このような寸法にばらつきのある坩堝であっても、トレイから取り上げて搬送手段の載置面上に載置する操作を安定的に繰り返すことが求められる。
【0008】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、寸法にばらつきがある坩堝であっても、ロボットアーム装置の坩堝保持部を用いて安定的にハンドリングすることが可能な坩堝用トレイを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る坩堝用トレイは、ロボットアーム装置が先端部に有する坩堝保持部によって取り上げられるか又は載置される坩堝を収容する坩堝用トレイであって、上面側の1又は複数箇所に前記坩堝の下端部が嵌め込まれる穴部又は貫通孔が設けられており、前記穴部又は貫通孔を真上から見たときの形状が円形の一部を突出させた略しずく形状であることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係るロボットアーム装置の制御方法は、ロボットアーム装置が先端部に有する坩堝保持部と、上面側の1又は複数箇所に坩堝の下端部が嵌め込まれる穴部又は貫通孔が設けられており、前記穴部又は貫通孔を真上から見たときの形状が円形の一部を突出させた略しずく形状である坩堝用トレイとの協働により坩堝をハンドリングするロボットアーム装置の制御方法であって、第1の坩堝用トレイの穴部又は貫通孔における前記略しずく形状の突出部分側の2箇所に当接した状態で載置されている坩堝を前記坩堝保持部で取り上げる第1工程と、前記第1工程で取り上げた坩堝を加熱炉へ搬送する搬送手段において、該加熱炉の上流側の載置面上に載置する第2工程と、前記搬送手段における前記加熱炉の下流側の載置面上に載置されている坩堝を取り上げる第3工程と、前記第3工程で取り上げた坩堝の内容物を排出して空にした後、第2の坩堝用トレイの穴部又は貫通孔内に前記空になった坩堝を載置する第4工程とを有し、前記第4工程において前記載置後に前記坩堝保持部を水平方向に移動させることで前記坩堝を前記略しずく形状の突出部分側の2箇所に押し当てることを特徴としている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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