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公開番号2025070692
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181193
出願日2023-10-20
発明の名称エンジン装置
出願人ヤンマーホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類F01N 3/18 20060101AFI20250424BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】有毒性物質を含む排出物の処理を単一手段に依存することなく、排出物の漏洩を抑制して安全性を向上することができるエンジン装置を提供する。
【解決手段】
エンジン装置1は、有毒性物質を含む燃料によって稼動するエンジン装置1であって、エンジン2から排出される排気ガスやブローバイガス等の排出物を流通させる排気通路4と、排気通路4に配置されて排出物を処理する装置として、機能の異なる複数の処理装置と、排気通路4に配置されて、複数の処理装置のうち、排出物の処理を実施する処理装置に切り換える経路切換弁11と、を備える。燃料に含まれる有毒性物質は、アンモニア又はメタノールである。エンジン装置1は、複数の処理装置として、排気浄化触媒装置9及び除害装置10を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有毒性物質を含む燃料によって稼動するエンジン装置であって、
エンジンから排出される排出物を流通させる排気通路と、
前記排気通路に配置されて前記排出物を処理する装置として、機能の異なる複数の処理装置と、
前記排気通路に配置されて、前記複数の処理装置のうち、前記排出物の処理を実施する前記処理装置に切り換える経路切換弁と、を備えることを特徴とするエンジン装置。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記経路切換弁よりも排気方向上流側で前記排気通路へと接続されたブローバイ経路と、
ブローバイガスを前記ブローバイ経路で流動させる外部駆動ポンプと、を備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジン装置。
【請求項3】
前記複数の処理装置として、排気浄化触媒装置及び除害装置を備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジン装置。
【請求項4】
エンジン運転中に、前記排気浄化触媒装置による前記排出物の処理に異常が生じた場合、前記排出物の処理を前記排気浄化触媒装置から前記除害装置に切り換えることを特徴とする請求項3に記載のエンジン装置。
【請求項5】
エンジン運転中に、前記排気浄化触媒装置による前記排出物の処理が十分でない場合、前記排出物の処理を前記排気浄化触媒装置から前記除害装置に切り換えることを特徴とする請求項3に記載のエンジン装置。
【請求項6】
エンジン運転中は、前記排出物の処理を前記排気浄化触媒装置によって実施し、エンジン停止時は、前記排出物の処理を前記排気浄化触媒装置から前記除害装置に切り換えることを特徴とする請求項3に記載のエンジン装置。
【請求項7】
前記除害装置は、ガス分解式除害装置、スクラバー式除害装置、燃焼除害式除害装置又は触媒分解式除害装置であることを特徴とする請求項3に記載のエンジン装置。
【請求項8】
前記有毒性物質は、アンモニア又はメタノールであることを特徴とする請求項1に記載のエンジン装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有毒性物質を含む燃料によって稼動するエンジン装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジン装置には、アンモニアやメタノール等の有毒性物質、即ち安全衛生法における「表示すべき有害物」を含む燃料によって稼動するものがある。また、エンジン装置には、排気ガスを触媒還元によって浄化する排気浄化触媒装置を備えるものがある。具体的には、排気浄化触媒装置は、有毒性物質を含む還元剤を排気ガスに噴射し、排気ガスに含まれる有毒性物質を無害な物質に還元することで浄化する一方、還元に用いられなかった還元剤の有毒性物質(例えば、アンモニアスリップされたアンモニア)を触媒で吸着して分解することで浄化する。
【0003】
例えば、特許文献1では、内燃機関の排気通路に選択還元型触媒装置を備えて構成される内燃機関の排気ガス浄化システムは、選択還元型触媒装置より下流側の排気通路の一部を2つの分岐通路にして、2つの分岐通路の各々にアンモニア吸着除去装置を備えて、排気ガスの流れを2つの分岐通路の間で切り替える流路切替装置を2つの分岐通路の分岐点に備える。排気ガス浄化システムを制御する制御装置は、流路切替装置を制御して、2つの分岐通路の各々に備えるアンモニア吸着除去装置の内、何れか一方のアンモニア吸着除去装置を備える分岐通路に排気ガスを流す。また、制御装置は、アンモニア濃度検出装置の検出値が予め設定された第1設定濃度閾値以上となったときに、流路切替装置を制御して、排気ガスの流れを、一方のアンモニア吸着除去装置を備える分岐通路から他方のアンモニア吸着除去装置を備える分岐通路に切り替える制御を行う。特許文献1のような従来技術では、選択還元型触媒装置と2つのアンモニア吸着除去装置とによって、排気浄化触媒装置を構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6743499号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、有毒性物質、即ち安全衛生法における「表示すべき有害物」を含まない燃料によって稼動するエンジン装置の場合には、有毒性物質を含む還元剤を用いる排気浄化触媒装置は、還元に用いられなかったスリップ分の還元剤の有毒性物質を触媒で吸着することができ、排気浄化触媒装置に異常が発生した場合には、還元剤の噴射を停止することで、有毒性物質の外部への排出を抑制することができる。しかしながら、有毒性物質を含む燃料によって稼動するエンジン装置の場合には、エンジンから排出される排気ガスやブローバイガス等の排出物に有毒性物質が含まれるので、従来技術では、排気浄化触媒装置に異常が発生した場合には、還元剤の噴射を停止しても、エンジンからの排出物に含まれる有毒性物質が外部へ排出され、人的被害が発生するおそれがある。
【0006】
また、エンジンの停止時に、排気通路に排気ガスが滞留した場合や、クランクケースにブローバイガスが滞留した場合、従来技術では、排気浄化触媒装置が作動しないため、滞留した排気ガスやブローバイガス等の排出物を換気することができないので、排出物に含まれる有毒性物質が外部へ排出されるおそれがある。
【0007】
このように、従来技術では、選択還元型触媒装置という単一手段によって排気ガスやブローバイガス等の排出物を処理しているところ、当該単一手段に異常が発生した場合、排出物に含まれる有毒性物質の処理機能が損なわれ、有毒性物質が外部に漏洩して安全性が低下するおそれがある。
【0008】
本発明は、有毒性物質を含む排出物の処理を単一手段に依存することなく、排出物の漏洩を抑制して安全性を向上することができるエンジン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のエンジン装置は、有毒性物質を含む燃料によって稼動するエンジン装置であって、エンジンから排出される排出物を流通させる排気通路と、前記排気通路に配置されて前記排出物を処理する装置として、機能の異なる複数の処理装置と、前記排気通路に配置されて、前記複数の処理装置のうち、前記排出物の処理を実施する前記処理装置に切り換える経路切換弁と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、有毒性物質を含む排出物の処理を単一手段に依存することなく、排出物の漏洩を抑制して安全性を向上することができるエンジン装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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