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公開番号
2025072208
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182808
出願日
2023-10-24
発明の名称
ポリカーボネート樹脂組成物ペレット及びその製造方法
出願人
住化ポリカーボネート株式会社
代理人
弁理士法人小笠原特許事務所
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】優れた滑り性及び耐摩耗性を有するとともに、フッ化物イオン、塩化物イオン及び硫酸イオン等の不純物イオンが極めて少ない成形品を形成できるポリカーボネート樹脂組成物ペレット及びその製造方法を提供する。
【解決手段】芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、無水マレイン酸変性超高分子量ポリエチレン樹脂(B)を4.0~15.0重量部及び亜リン酸系酸化防止剤(C)を0.3重量部まで含有し、フッ素系樹脂(D)を0.1重量部より多く含有せず、射出成形により作成した150mm×90mm×2mmの平板試験片に、63.5mm×63.5mmの平面圧子において200gの荷重をかけたガーゼで100mm/minの速度で摩擦した時の動摩擦係数が0.3未満であることを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、無水マレイン酸変性超高分子量ポリエチレン樹脂(B)を4.0~15.0重量部および亜リン酸系酸化防止剤(C
)を0.3重量部まで含有し、フッ素系樹脂(D)を0.1重量部より多く含有せず、
射出成形により作成した150mm×90mm×2mmの平板試験片に、63.5mm×63.5mmの平面圧子において200gの荷重をかけたガーゼで100mm/minの速度で摩擦した時の動摩擦係数が0.3未満であることを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記亜リン酸系酸化防止剤(C)を0.01~0.1重量部含有する、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
【請求項3】
前記亜リン酸系酸化防止剤(C)が、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイトまたはビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイトである、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
【請求項4】
前記ポリカーボネート樹脂組成物ペレットから50℃の純水に溶出したフッ化物イオン濃度が20μg/L未満である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
【請求項5】
前記ポリカーボネート樹脂組成物ペレットから50℃の純水に溶出したフッ化物イオン濃度が2μg/L未満であり、塩化物イオン濃度が15μg/L未満であり、硫酸イオン濃度が10μg/L未満である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
【請求項6】
前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量が18000~23000であり、
前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)中のフェノール類濃度が30ppm未満である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物ペレット。
【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物ペレットを成形してなる、半導体ウエハ搬送容器用摺動部材。
【請求項8】
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部と、無水マレイン酸変性超高分子量ポリエチレン樹脂(B)4.0~15.0重量部と、亜リン酸系酸化防止剤(C)0.3重量部までとを二軸押出機で溶融混練する溶融混練工程と、
溶融混練物をノズルから押出し、得られたストランドを純水バスで冷却する冷却工程とを含むことを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物ペレットの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物ペレット、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性、熱安定性等に優れた熱可塑性樹脂であり、電気電子、ITE、機械、自動車などの分野で広く用いられているが、最近では、耐熱性、熱安定性、耐衝撃性等に優れることから、電子関連部品等の容器用部材にも使用されている。
【0003】
容器用部材としては、例えば、搬送容器内においてチップ等の電子関連部品を収納し搬送する役割を担う樹脂製のホルダ等が挙げられる。電子関連部品は、この樹脂製の容器用部材と接触し、摺動することがある。従来の容器用部材においては、電子関連部品に対する摺動特性が十分ではないことにより、容器用部材上を電子関連部品が円滑に移動することができないことがあった。これにより、容器用部材から電子関連部品等を円滑に取り出せないという不具合や電子関連部品等の表面が微細な損傷を受けるという不具合が発生する場合があった。さらに、電子関連部品と容器用部材との擦れにより容器用部材が削れ、パーティクルが発生するという不具合が発生する場合があった。
【0004】
そこで、上記欠点を改良する目的でポリカーボネート樹脂にポリテトラフルオロエチレン樹脂を配合した樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平1-259059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ポリカーボネート樹脂は、原料であるホスゲン等に由来する塩素イオンの他に、硫酸イオン等の不純物イオンを含んでいる。また、ポリカーボネート樹脂にポリテトラフルオロエチレン樹脂を配合した場合、ポリテトラフルオロエチレン樹脂に由来するフッ化物イオンも含まれる。不純物イオンを含むペレットで搬送容器を成形した場合、不純物イオンにより搬送容器内の精密材料が損傷を受けるおそれがある。また、一部の有機フッ素化合物に関しては、国際的にも規制対象となり、規制強化の動きもある。
【0007】
そこで、フッ素系樹脂を極力使用することなく、優れた摩擦・摩耗特性を有し、フッ化物イオン、塩化物イオン及び硫酸イオン等の不純物イオンが極めて少ない成形品を形成できるポリカーボネート樹脂ペレットが求められている。しかしながら、そのようなポリカーボネート樹脂組成物ペレット及びその製造方法は、これまで検討されていなかった。
【0008】
それ故に、本発明は、優れた滑り性及び耐摩耗性を有するとともに、フッ化物イオン、塩化物イオン及び硫酸イオン等の不純物イオンが極めて少ない成形品を形成できるポリカーボネート樹脂組成物ペレット及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物ペレットは、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、無水マレイン酸変性超高分子量ポリエチレン樹脂(B)を4.0~15.0重量部および亜リン酸系酸化防止剤(C)を0.3重量部まで含有し、フッ素系樹脂(D)を0.1重量部より多く含有せず、射出成形により作成した150mm×90mm×2mmのポリカーボネート樹脂平板試験片に、63.5mm×63.5mmの平面圧子において200gの荷重をかけたガーゼで100mm/minの速度で摩擦した時の動摩擦係数が0.3未満であることを特徴とするものである。
【0010】
本実施形態に係るポリカーボネート樹脂組成物ペレットの製造方法は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部と、無水マレイン酸変性超高分子量ポリエチレン樹脂(B)4.0~15.0重量部と、亜リン酸系酸化防止剤(C)0.3重量部までとを二軸押出機で溶融混練する溶融混練工程と、溶融混練物をノズルから押出し、得られたストランドを純水バスで冷却する冷却工程とを含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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