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公開番号
2025073605
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-13
出願番号
2023184535
出願日
2023-10-27
発明の名称
食品調理補助組成物及びそれを用いて調製された食品
出願人
松谷化学工業株式会社
代理人
主分類
A23L
29/212 20160101AFI20250502BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】本発明は、液状・ペースト状の飲食品に保形性を付与するための調理補助組成物、及びその調理補助組成物を利用したムース状食品、特に咀嚼・嚥下困難者が喫食しやすい性状のムース状食品を提供することを課題とする。
【解決手段】冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)をA>Bの条件で含んでなる食品調理補助組成物、好ましくは、液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で用いる食品調理補助組成物によって上記課題は達成される:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)をA>Bの条件で含んでなる食品調理補助組成物。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で用いる、食品調理補助組成物:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
【請求項3】
冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)をA>Bの条件で含んでなるムース状食品。
【請求項4】
液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で含む、ムース状食品:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
【請求項5】
ムース状食品の製造方法であって、液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で添加し、加熱し、冷却する、方法:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
【請求項6】
ムース状食品の保形性向上方法であって、液状又はペースト状の食品素材100質量部に対して冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で添加し、加熱し、冷却する、方法:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品をムース状に保形するための食品調理補助組成物に関し、とりわけ、咀嚼又は嚥下困難者の食事を簡便に提供するための食品調理補助組成物及びそれを用いて調製された食品に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
咀嚼又は嚥下困難者とは、咀嚼機能又は飲み込み機能が低下した者をいい、この病症は、主に加齢に伴い生じる。咀嚼・嚥下困難者は、摂食時に窒息・誤嚥しやいため、固形状食品を与える場合は、十分に柔らかくなるまで加熱してからマッシャーなどでつぶして舌や歯茎ですりつぶすことができる大きさにしたり、ミキサーなどで完全に磨り潰してペースト状にしたりし、液状食品を与える場合は、ゲル化剤や増粘剤を用いてゲル化又はゾル化させて、咀嚼・嚥下困難者の咀嚼・嚥下に適切な物性とする必要がある。
【0003】
咀嚼・嚥下困難者用の食品を簡便に調製するための補助剤は、これまでに種々提案されている。例えば、冷凍解凍しても離水を生じないゼリー状食品を提供するために、カードランとセルロースを併用したゲル化剤が開示され(特許文献1)、摂食・嚥下困難者が温かい状態でも冷たい状態でも喫食できるように、熱可逆性のある加熱凝固ゲル化剤(メチルセルロース又はヒドロキシピロピルメチルセルロース)と、熱可逆性のある冷却凝固ゲル化剤(寒天、カラギナン、ファーセレラン、ジェランガム、ゼラチン、ローカストビーンガム及びキサンタンガム、グルコマンナン及びキサンタンガム、タラガム及びキサンタンガム、並びにカシアガム及びキサンタンガムより選ばれる1以上)とを併用した摂食・嚥下補助剤が開示されている(特許文献2)。また、液状飲食品に適度な粘稠性をもたせるために、α化タピオカデンプン又はα化バレイショデンプンとデキストリンとが4:6~9:1で配合された液状食品粘稠化剤が開示され(特許文献3)、加熱工程なくムース状食品を提供するために、α化デンプンとデキストリンを含有する冷水可溶性の粉末ムースベース組成物が開示されている(特許文献4)。
【0004】
しかし、特許文献1や2に例示されるゲル化剤の場合、ペースト状又は液状食品に添加して攪拌加熱した後、型への充填工程、冷却工程、型抜き工程に続き、場合によっては切り分け工程が必要となる煩雑さがある。また、特許文献3に例示される液状食品粘稠化剤の場合、液状食品に添加して一定の粘性を付与することはできるが、成型することはできない。また、特許文献4に例示される組成物の場合、ペースト状又は液状食品に添加することによってある程度の保形性は付与できるものの、型抜きしたり絞り出したりして食器に盛り付けた後、その形状を保持することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-319048号公報
特開号公2014-236700報
特開平5-38262号公報
特開平10-215796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、液状(粘稠性のある液体を含む)やペースト状の飲食品に保形性を付与するための調理補助組成物を提供すること、及びその調理補助組成物を利用した咀嚼・嚥下困難者用食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討したところ、ガム類でなく、冷水難溶タイプの澱粉分解物(単に、「冷水難溶澱粉分解物」ともいう。)とタピオカ澱粉を特定の条件で組合せて使用することによって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[6]から構成されるものである。
[1]冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)をA>Bの条件で含んでなる食品調理補助組成物。
[2]液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下 (1)~(4)の条件で用いる、食品調理補助組成物:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
[3]冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)をA>Bの条件で含んでなるムース状食品。
[4]液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で含む、ムース状食品:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
[5]ムース状食品の製造方法であって、液状又はペースト状の食品素材100質量部に対し、冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で添加し、加熱し、冷却する、方法:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
[6]ムース状食品の保形性向上方法であって、液状又はペースト状の食品素材100質量部に対して冷水難溶澱粉分解物(A質量部)及びタピオカ澱粉(B質量部)を以下(1)~(4)の条件で添加し、加熱し、冷却する、方法:
(1)A>B
(2)0.5≦B≦4.0
(3)B≦8-0.5A
(4)B≧6-A。
【発明の効果】
【0009】
本発明の食品調理補助組成物をペースト状や液状の飲食品に添加するとムース状となって保形性が向上するため、咀嚼又は嚥下困難者がスプーンや箸などの器具を使って喫食できる形態の食品を簡便に提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
咀嚼又は嚥下困難者用の食事は、一般に「嚥下食」といわれるが、患者の咀嚼・嚥下力の段階に応じて物性を調整する必要があり、付着性・凝集性・硬さなどの物性値や外観形状などに基づく分類を各団体が定めている。例えば、日本摂食嚥下リハビリテーション学会は、「日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食分類2021」を提唱するが、これは、タンパク質含量が少なく均質で付着性・凝集性・硬さに配慮した離水の少ないゼリー状食「嚥下訓練食0j」ととろみ状食「嚥下訓練食0t」(うち一部は、タンパク質含量を問わないプリン・ムース状食の「嚥下訓練食1j」とする)をピラミッドの頂点に配置し、次いでべたつかずまとまりやすいミキサー食・ペースト食の「嚥下調整食2-1」と「嚥下調整食2-2」、さらにその下に形はあるが押しつぶしが容易な「嚥下調整食3」を順次配置し、箸やスプーンで容易に切れるやわらかさで普通食に近い「嚥下調整食4」を最底辺に配置する分類手法である。
(【0011】以降は省略されています)
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