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公開番号2025076688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188451
出願日2023-11-02
発明の名称リチウム二次電池
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 10/052 20100101AFI20250509BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】リチウム二次電池のサイクル耐久性を改善すること。
【解決手段】リチウム二次電池は、正極、セパレータ、負極、および電解液を含む。負極は集電シートを含む。集電シートは、厚みが10~20μmである。集電シートは、複数の凹部を有する。凹部は、各々について、表面における直径をa(mm)、これに最も近接する他の凹部との中心間距離をb(mm)、深さをd(μm)とし、前記直径a(mm)の平均値をA(mm)、前記中心間距離b(mm)の平均値をB(mm)、前記深さd(μm)の平均値をD(μm)とし、さらに前記集電シートの厚みをC(μm)とすると、式(1)、式(2)、および式(3):
0.05≦A≦0.18 (1)
B≦0.18 (2)
D/C≧3/5 (3)
の関係を満たす。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
正極、セパレータ、負極、および電解液を含み、
前記負極は、集電シートを含み、
前記集電シートは、
厚みが10~20μmであり、
複数の凹部を有し、
前記凹部は、各々について、表面における直径をa(mm)、これに最も近接する他の凹部との中心間距離をb(mm)、深さをd(μm)とし、前記直径a(mm)の平均値をA(mm)、前記中心間距離b(mm)の平均値をB(mm)、前記深さd(μm)の平均値をD(μm)とし、さらに前記集電シートの厚みをC(μm)とすると、式(1)、式(2)、および式(3):
0.05≦A≦0.18 (1)
B≦0.18 (2)
D/C≧3/5 (3)
の関係を満たす、
リチウム二次電池。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記集電シートは、銅箔または銅合金箔である、請求項1に記載のリチウム二次電池。
【請求項3】
前記集電シートは、前記表面の開口率が20~45%である、請求項1または請求項2に記載のリチウム二次電池。
【請求項4】
アノードフリー電池である、
請求項1または請求項2に記載のリチウム二次電池。
【請求項5】
前記集電シートが銅箔または銅合金箔であり、前記表面の開口率が20~45%である、請求項1に記載のリチウム二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リチウム二次電池に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特開2019-160776号公報(特許文献1)は、負極集電体の第1表面および第2表面のそれぞれに複数の凸部を設けることを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-160776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウム二次電池の負極では、溶解析出反応が利用される。すなわち、充電時、電解液からリチウム金属が析出する。放電時、リチウム金属が電解液に溶解する。溶解析出反応の利用により、エネルギー密度の増大が期待される。ただしリチウム二次電池は、サイクル耐久性に改善の余地がある。
【0005】
本開示の目的は、リチウム二次電池のサイクル耐久性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本明細書の作用メカニズムは推定を含む。作用メカニズムは、本開示の技術的範囲を限定しない。
【0007】
1.リチウム二次電池は、正極、セパレータ、負極、および電解液を含む。負極は、集電シートを含む。集電シートは、厚みが10~20μmである。集電シートは、複数の凹部を有する。前記凹部は、各々について、表面における直径をa(mm)、これに最も近接する他の凹部との中心間距離をb(mm)、深さをd(μm)とし、さらに、前記直径a(mm)の平均値をA(mm)、前記中心間距離b(mm)の平均値をB(mm)、前記深さd(μm)の平均値をD(μm)とし、さらに集電シートの厚みをC(μm)とすると、式(1)、式(2)、および式(3):
0.05≦A≦0.18 (1)
B≦0.18 (2)
D/C≧3/5 (3)
の関係を満たす。
【0008】
リチウム二次電池においては、充電時、リチウム金属が負極上の複数の起点から析出して複数の析出物を形成することがある。各析出物は負極の膨張を招いて、容量維持率の低下の原因となり得る。負極の膨張とは、負極の体積と析出したリチウム金属の体積との合計の体積が増えることである。また、各析出物は、成長して大きくなるにつれてその一部が電解液に脱落する。脱落したリチウム金属は、不可逆容量となり得る。負極の膨張や電解液中に脱落するリチウム金属の析出物の増加により、リチウム二次電池の容量維持率は低下し、サイクル耐久性が低下する。
【0009】
例えば、特許文献1においては、負極集電体の第1表面および第2表面のそれぞれに複数の凸部を設けてリチウム金属の析出を制御することが開示されている。しかしながら、負極集電体の第1表面および第2表面のそれぞれに複数の凸部を設ける加工は煩雑である。また、複数の凸部は樹脂材料から構成されていることから、凸部の表面はリチウム金属の析出起点とはならない。これに対して、本開示では、複数の凹部を有する集電シートを用いてリチウム金属の析出を制御している。複数の凹部の内壁は析出起点となり、また、複数の凹部を設ける加工は簡便である。
【0010】
本開示においては、リチウム二次電池のサイクル耐久性を向上させることができる。これは、集電シートが複数の凹部を有し、かつ複数の凹部が上記式(1)、式(2)、および式(3)を満たすように配列されていることにより実現することができる。すなわち、集電シートが複数の凹部を有することから、複数の凹部の内壁からもリチウム金属が析出し、析出の起点数が適度に増加する。析出の起点数が適度に増加すると、各析出物の電流密度が低下し、各起点から析出する各析出物を高密度に成長させることができる。そして、各析出物の密度が高いと脱落が抑制される。また、各析出物は、高密度でかつ適度に近接した起点から成長することにより、その後の成長により複数の析出物が連続した析出物になった後も負極の膨張が抑制される。適度に近接した起点からの析出物の成長は、複数の凹部が上記式(1)、式(2)、および式(3)の関係を満たすことにより可能になるものと推測される。
(【0011】以降は省略されています)

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