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公開番号
2025074780
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-14
出願番号
2023185812
出願日
2023-10-30
発明の名称
鉛蓄電池
出願人
古河電池株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
4/14 20060101AFI20250507BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】初期の内部抵抗値を低く抑えることができる鉛蓄電池を提供する。
【解決手段】本発明の鉛蓄電池は、セル室を有する電槽と、セル室に収納された極板群と、セル室に注入された電解液と、を備え、極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板の間にセパレータが配置された積層体を有し、正極板は、格子状部を含む正極集電板と、格子状部に保持された正極合剤と、を有し、正極合剤は多孔質であり、正極合剤を水銀ポロシメータにかけて測定した細孔径分布において、直径が0.1μm以上4.0μm以下である細孔の割合が70%以上であり、正極合剤を水銀ポロシメータにかけて得られるlog微分細孔容積分布を示すグラフにおいて、直径が0.4μm以上2.0μm以下、且つ、log微分細孔容積が0.05mL/g以上0.10mL/g以下である範囲に存在する細孔の割合が10%以上20%以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
セル室を有する電槽と、前記セル室に収納された極板群と、前記セル室に注入された電解液と、を備え、
前記極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板の間にセパレータが配置された積層体を有し、
前記正極板は、格子状部を含む正極集電板と、前記格子状部に保持された正極合剤と、を有し、
前記負極板は、格子状部を含む負極集電板と、前記格子状部に保持された負極合剤と、を有し、
前記正極合剤は多孔質であり、
前記正極合剤を水銀ポロシメータにかけて測定した細孔径分布において、直径が0.1μm以上4.0μm以下である細孔の割合が70%以上であり、
前記正極合剤を水銀ポロシメータにかけて得られるlog微分細孔容積分布を示すグラフにおいて、直径が0.4μm以上2.0μm以下、且つ、log微分細孔容積が0.05mL/g以上0.10mL/g以下である範囲に存在する細孔の割合が10%以上20%以下である鉛蓄電池。
続きを表示(約 230 文字)
【請求項2】
前記正極合剤を水銀ポロシメータにかけて測定した細孔径分布において、直径が0.1μm以上4.0μm以下である細孔の割合が70%以上75%以下であり、
前記正極合剤を水銀ポロシメータにかけて得られるlog微分細孔容積分布を示すグラフにおいて、直径が0.4μm以上2.0μm以下、且つ、log微分細孔容積が0.05mL/g以上0.10mL/g以下である範囲に存在する細孔の割合が14%以上17%以下である請求項1記載の鉛蓄電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的な鉛蓄電池である液式鉛蓄電池は、セル室を有する電槽と、セル室に収納された極板群と、セル室に注入された電解液と、を備えている。極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、を備える積層体を有する。
【0003】
正極板は、格子状部を含む正極集電板と、格子状部に保持された正極合剤(正極活物質を含む合剤)と、を有し、格子状部の両板面に正極合剤からなる層が形成されている。負極板は、格子状部を含む負極集電板と、格子状部に保持された負極合剤(負極活物質を含む合剤)と、を有し、格子状部の両板面に負極合剤からなる層が形成されている。
正極板は、格子状部を含む正極集電板と、格子状部の電槽の上下方向の上側に突出する正極耳部と、格子状部に保持された正極合剤(正極活物質を含む合剤)と、を有し、負極板は、格子状部を含む負極集電板と、格子状部の電槽の上下方向の上側に突出する負極耳部と、格子状部に保持された負極合剤と、を有する。
【0004】
正極耳部は、格子状部の幅方向(電槽の上下方向と積層体の積層方向の両方に垂直な方向に沿わせる方向)の中心から一方にずれた位置に配置され、負極耳部は、格子状部の幅方向の中心から他方にずれた位置に配置されている。極板群は、さらに、複数枚の正極板および負極板の耳部をそれぞれ連結する正極ストラップおよび負極ストラップを有する。電解液としては希硫酸が使用されている。このような液式鉛蓄電池は自動車用バッテリーなどとして広く使用されている。
【0005】
従来のエンジン車に使用する鉛蓄電池で要求される性能は、主に、始動性能や容量などに関するものであった。しかし、近年、充電制御車やアイドリングストップ車両が主流になったことで、鉛蓄電池に要求される性能は変化し、充電制御車およびアイドリングストップ車両の制御に適した電池設計が求められるようになった。
充電制御車およびアイドリングストップ車両を長期放置した後に運転すると、アイドリングストップが行われない場合がある。このような現象が生じる理由の1つには、長期放置中に自己放電により正極板および負極板からガスが発生して、鉛蓄電池の内部抵抗が上昇し、内部抵抗が高い状態になっていることが挙げられる。アイドリングストップ車両では、鉛蓄電池の内部抵抗値に基づいてアイドリングストップの制御が行われているため、アイドリングストップ車両用鉛蓄電池は、内部抵抗を一定値以上に上昇しないように制御することが不可欠 となる。
【0006】
一般に、製造直後の鉛蓄電池における初期の内部抵抗を決定付ける主な要因は、ストラップ、極柱、端子(ブッシング)に代表されるような電池に使用される鉛部品の質量や、極板群に含まれる正極板および負極板の枚数、即ち電池の設計に起因する部分であり、初期の内部抵抗を低く抑えるためには、これら設計項目の検討が不可欠である。
一方、鉛蓄電池においては、静置状態で自己放電が生じることを防ぐことは難しく、電池製造から車両搭載(実際には走行して充放電の制御が始まるまで)までの期間に、絶えず自己放電が起こり続け、発生したガスが電池内部に蓄積することで、電池の内部抵抗が上昇し続ける状態に至る場合もある。このような状態に至ると、電池自体はほぼ満充電で健全な状態にも関わらず、内部抵抗だけが高いために、車両側は「充電状態が不十分」あるいは「電池自体が劣化している」と判断し、アイドリングストップ自体を停止する制御が働く、即ち「アイドリングストップしない不具合」が断続的に生じる可能性がある。
【0007】
これらの問題を解決するための有効な手段としては、ストラップ、極柱に代表されるような鉛部品の重量を増やし、初期の内部抵抗を低く抑えることが挙げられる。さらには、電池の諸設計、例えば、極板群に含まれる正極板および負極板の枚数や、正極板および負極板に保持された合剤(活物質を含む合剤)量を増やすことで、電池反応面積を増やして、正極板および負極板から発生したガスが、電池内部に滞留し難く、効率的に電池外部に放出し易い構造にすることなどが挙げられる。
しかし、鉛部品や極板群に含まれる正極板および負極板の枚数、正極板および負極板に保持された合剤量を増やすことは、当然ながら鉛蓄電池自体の重量増加に繋がり、近年の燃費向上を求める車両の設計思想には相反する。
【0008】
これに対し、特許文献1には、集電板に保持された活物質が有する細孔の直径や細孔容量を制御することで、鉛蓄電池の内部抵抗の上昇を抑制する方法が記載されている。具体的には、正極活物質が有する細孔の平均直径を0.07μm以上0.20μm以下とし、正極活物質の多孔度を30%以上50%以下としている。これにより、正極板で発生したガスが電池内部に滞留し難く、効率的に電池外部に放出し易くなり、内部抵抗の上昇を抑制できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2020-53296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載された鉛蓄電池には、初期の内部抵抗値を低く抑えるという点で改善の余地がある。
本発明の課題は、初期の内部抵抗値を低く抑えることができる鉛蓄電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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