TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025079607
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-22
出願番号
2023192394
出願日
2023-11-10
発明の名称
ガス燃料噴射弁及び燃料噴射システム
出願人
株式会社デンソー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F02M
21/02 20060101AFI20250515BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】ガス燃料の大流量化を図りつつも、弁体の保護を図る。
【解決手段】燃料噴射弁10において、燃料噴射時には、第1可動コア31は、駆動用磁束の発生に伴い固定コア20に吸引され、弁体42を閉弁位置から第1リフト位置までリフトさせる。また、第2可動コア41は、第1可動コア41による第1リフト位置への弁体リフトに引き続いて、駆動用磁束による固定コア20への吸引により、弁体42を第1リフト位置から、第1リフト位置よりもリフト量の大きい第2リフト位置までリフトさせる。燃料噴射の終了時には、弁体42が、第2リフト位置から第1リフト位置まで復帰するとともに、第1リフト位置で一時停止した後、バネ45の付勢力により閉弁位置に復帰する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ガス燃料を噴射するガス燃料噴射弁(10)であって、
ガス燃料を通過させる燃料通路(12)を有するとともに、前記燃料通路内のガス燃料を噴射する噴射孔(14a)を有する本体部(11)と、
前記噴射孔を開閉する弁体(42)と、
前記弁体を閉弁方向に付勢するバネ部材(45)と、
前記本体部に固定された固定コア(20)と、
燃料噴射時に、駆動用磁束の発生に伴い前記固定コアに吸引され、前記弁体を閉弁位置から第1リフト位置までリフトさせる第1可動コア(31)と、
前記第1可動コアによる前記第1リフト位置への弁体リフトに引き続いて、前記駆動用磁束による前記固定コアへの吸引により、前記弁体を前記第1リフト位置から、当該第1リフト位置よりもリフト量の大きい第2リフト位置までリフトさせる第2可動コア(41)と、を備え、
燃料噴射の終了時に、前記弁体を、前記第2リフト位置から前記第1リフト位置まで復帰させるとともに、当該第1リフト位置で一時停止させた後、前記バネ部材の付勢力により前記閉弁位置に復帰させる、ガス燃料噴射弁。
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
前記第1可動コアは中空部を有する筒状をなし、前記中空部に前記第2可動コアが移動可能な状態で収容されており、
前記第1可動コア及び前記固定コアを囲むように、前記駆動用磁束を生じさせるソレノイドコイル(51)が設けられている、請求項1に記載のガス燃料噴射弁。
【請求項3】
前記駆動用磁束の発生後において、前記第1可動コアと前記固定コアとを通る第1磁束経路で磁気飽和を生じさせ、その磁気飽和により、前記第2可動コアと前記固定コアとを通る第2磁束経路の磁束量を増加させる、請求項1に記載のガス燃料噴射弁。
【請求項4】
前記駆動用磁束の発生に伴い前記第1可動コアが前記固定コアに吸引される際の当該第1可動コアの移動量は、前記第1可動コアの移動後、前記第2可動コアが前記固定コアに吸引される際の当該第2可動コアの移動量よりも小さい、請求項1に記載のガス燃料噴射弁。
【請求項5】
前記弁体は、前記本体部の外側に移動することで開弁状態となる外開弁であり、
前記第1可動コアは、前記弁体の開弁時において前記第2可動コアと共に移動する際に当該第2可動コアに当接する当接部(37)を有し、
前記第2可動コアにおいて前記弁体の反対側には、燃料噴射の終了時において前記弁体が前記第2リフト位置から前記第1リフト位置に戻る際に前記第2可動コアが前記第1可動コアの前記当接部に当たる時の衝撃を緩和する緩衝部が設けられている、請求項1に記載のガス燃料噴射弁。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のガス燃料噴射弁と、
前記ガス燃料噴射弁の燃料噴射を制御する制御装置(54)と、を備える燃料噴射システムであって、
前記ガス燃料噴射弁は、前記駆動用磁束を生じさせるソレノイドコイル(51)を有し、
前記制御装置は、燃料噴射の終了時に、第1制御として、前記固定コアに対して前記第1可動コアと前記第2可動コアとが吸引されている状態から、前記第2可動コアのみを前記固定コアから離間させて前記弁体を前記第1リフト位置で一時停止させるように前記ソレノイドコイルの通電制御を行うとともに、前記第1制御に続く第2制御として、前記弁体が前記第1リフト位置で停止した状態で前記ソレノイドコイルの通電を停止する、燃料噴射システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記ソレノイドコイルの通電開始後において、前記固定コアに対して前記第1可動コア及び前記第2可動コアを吸引させて前記弁体を前記第2リフト位置までリフトさせる開弁電流を前記ソレノイドコイルに流すとともに、前記弁体を前記第2リフト位置までリフトさせた後に、前記開弁電流よりも低電流であってかつ前記弁体を前記第2リフト位置で保持する保持電流を前記ソレノイドコイルに流すように通電制御行う、請求項6に記載の燃料噴射システム。
【請求項8】
前記第1可動コアは、前記弁体の開弁時において前記第2可動コアと共に移動する際に当該第2可動コアに当接する当接部(37)を有し、
前記制御装置は、前記第1制御として、前記固定コアから離間された前記第2可動コアが前記第1可動コアの前記当接部に当たる際に、前記第1可動コアが前記固定コアから離れないように前記ソレノイドコイルの通電制御を行う、請求項6に記載の燃料噴射システム。
【請求項9】
前記制御装置は、ガス燃料の圧力に基づいて、前記第1制御が実施される期間を可変に設定する、請求項6に記載の燃料噴射システム。
【請求項10】
前記ガス燃料噴射弁において、
前記本体部には、前記燃料通路を上流側と下流側とに区画する区画部(61)に上流側開口(61a)が設けられるとともに、前記噴射孔が下流側開口(14a)として設けられ、
前記第1可動コアは、前記上流側開口を開閉する上流側弁体(63)が一体化され、第1バネ(64)により閉弁側に付勢され、
前記第2可動コアは、前記弁体である下流側弁体(42)が一体化され、前記バネ部材である第2バネ(45)により閉弁側に付勢され、
前記駆動用磁束の発生に伴い前記第1可動コアが前記固定コアに吸引されることで、前記上流側弁体及び前記下流側弁体が共に前記第1リフト位置まで移動し、その後、前記駆動用磁束により前記第2可動コアが前記固定コアに吸引されることで、前記下流側弁体が、前記第2リフト位置まで移動するようになっており、
前記制御装置は、
燃料噴射の終了時において、前記固定コアに対して前記第1可動コアと前記第2可動コアとが吸引されている状態から、前記第2可動コアを前記第1リフト位置で一時停止させた後、前記第1可動コア及び前記第2可動コアを閉弁位置に復帰させることにより、前記下流側弁体の閉弁速度を低減させる閉弁速度低減制御と、
燃料噴射の終了時において、前記固定コアに対して前記第1可動コアと前記第2可動コアとが吸引されている状態から、前記駆動用磁束を消失させ前記第1バネの付勢力により前記上流側弁体を閉弁位置に戻すとともに、その後に前記下流側弁体を前記第2バネの付勢力により閉弁位置に戻すことにより、噴射切れを向上させる噴射切れ向上制御と、を実施可能であり、
前記閉弁速度低減制御と前記噴射切れ向上制御とを選択的に実施する、請求項6に記載の燃料噴射システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、ガス燃料噴射弁及び燃料噴射システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
直噴式ガスエンジンに用いられるガス燃料噴射弁として、例えば特許文献1に記載のガス調量弁が知られている。この特許文献1には、ガス調量弁の構成として、ガス室の流入開口を開放させる弁部材と、その弁部材の下流側、具体的には弁部材とガス室の流出開口との間に設けられた遮断弁とを有し、上流側の弁部材が、電磁石の磁気吸引力により開弁側に移動するとともに、下流側の遮断弁が、弁部材の開放後における圧力バランスにより開弁側に移動する構成が開示されている。また、特許文献1には、上流側の弁部材が電磁石の磁気吸引力により開弁側に移動する際において、弁部材に機械的に連動して下流側の遮断弁が開弁側に移動する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2023-513065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガス燃料噴射弁では、燃料体積の大きいガス燃料の噴射率を高めることが望まれるため、弁体リフト量を大きくすることが検討されている。しかしながら、弁体リフト量を大きくした構成では、弁体を開弁位置から閉弁させる際において、弁体がシート面に当たる際の衝撃が大きくなり、弁体の摩耗が生じることが懸念される。そして、弁体の摩耗によりガス燃料の漏れが生じることが懸念される。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ガス燃料の大流量化を図りつつも、弁体の保護を図ることができるガス燃料噴射弁及び燃料噴射システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、
ガス燃料を噴射するガス燃料噴射弁であって、
ガス燃料を通過させる燃料通路を有するとともに、前記燃料通路内のガス燃料を噴射する噴射孔を有する本体部と、
前記噴射孔を開閉する弁体と、
前記弁体を閉弁方向に付勢するバネ部材と、
前記本体部に固定された固定コアと、
燃料噴射時に、駆動用磁束の発生に伴い前記固定コアに吸引され、前記弁体を閉弁位置から第1リフト位置までリフトさせる第1可動コアと、
前記第1可動コアによる前記第1リフト位置への弁体リフトに引き続いて、前記駆動用磁束による前記固定コアへの吸引により、前記弁体を前記第1リフト位置から、当該第1リフト位置よりもリフト量の大きい第2リフト位置までリフトさせる第2可動コアと、を備え、
燃料噴射の終了時に、前記弁体を、前記第2リフト位置から前記第1リフト位置まで復帰させるとともに、当該第1リフト位置で一時停止させた後、前記バネ部材の付勢力により前記閉弁位置に復帰させるものとしている。
【0007】
上記構成のガス燃料噴射弁では、燃料噴射時において、第1可動コアが、駆動用磁束の発生に伴い固定コアに吸引され、弁体を閉弁位置から第1リフト位置までリフトさせる。また、第2可動コアが、第1可動コアによる第1リフト位置への弁体リフトに引き続いて、駆動用磁束による固定コアへの第2可動コアの吸引により、弁体を第1リフト位置から、第1リフト位置よりもリフト量の大きい第2リフト位置までリフトさせる。これにより、2段階の弁体リフトが行われ、ガス燃料の大流量化が可能となる。
【0008】
また、燃料噴射の終了時には、弁体が、第2リフト位置から第1リフト位置まで復帰するとともに、第1リフト位置で一時停止した後、バネ部材の付勢力により閉弁位置に復帰する。この場合、弁体は、最大開度(第2リフト位置)から一気に閉弁位置まで移動するのではなく、中間位置(第1リフト位置)で一旦停止した後に閉弁位置に復帰する。そのため、弁体がシート面に当たる際の衝撃が軽減され、弁体の摩耗を抑制することができる。その結果、ガス燃料の大流量化を図りつつも、弁体の保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
燃料噴射弁の縦断面図。
燃料噴射弁の横断面図。
固定コアと各可動コアとの関係を示す説明図。
燃料噴射弁の開弁時における動作を説明するための図。
燃料噴射弁の閉弁時における動作を説明するための図。
ソレノイドコイルの通電制御処理を示すフローチャート。
ガス燃料の圧力と時間TAとの関係を示す図。
燃料噴射弁の開閉時において各可動コアのリフト量の変化と、印加電流の変化と、噴射率の変化とを示すタイムチャート。
弁体の閉弁時における弁体速度を示すタイムチャート。
第2実施形態における燃料噴射弁の縦断面図。
第2実施形態における燃料噴射弁の開弁状態を示す縦断面図。
第2実施形態においてソレノイドコイルの通電制御処理を示すフローチャート。
別例における燃料噴射弁の縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下に、本開示に係るガス燃料噴射弁を具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態のガス燃料噴射弁は、水素、CNG(Compressed Natural Gas)、LNG(Liquefied Natural Gas)等のガス燃料を使用する直噴式ガスエンジン(内燃機関)に適用されるものとなっており、ガス燃料噴射弁によりガスエンジンの燃焼室内にガス燃料が直接噴射される。ガスエンジンは、例えば車載エンジンである。本実施形態においてガス燃料噴射弁を備える燃料噴射システムは、数MPa程度に圧縮されたガス燃料が燃料噴射弁から燃焼室内に噴射される、いわゆる低圧直噴システムとなっている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社デンソー
携帯機
1日前
株式会社デンソー
熱交換器
10日前
株式会社デンソー
電気機器
10日前
株式会社デンソーテン
表示装置
3日前
株式会社デンソー
中継装置
4日前
株式会社デンソー
駆動装置
22日前
株式会社デンソー
熱交換器
3日前
株式会社デンソー
ステータ
3日前
株式会社デンソーウェーブ
携帯端末
1日前
株式会社デンソー
半導体装置
4日前
株式会社デンソー
レーダ装置
10日前
株式会社デンソー
位相調整器
7日前
株式会社デンソー
センサ装置
9日前
株式会社デンソーウェーブ
顔認証装置
8日前
株式会社デンソー
半導体装置
21日前
株式会社デンソー
電力変換装置
2日前
株式会社デンソー
電力変換装置
2日前
株式会社デンソー
電池監視装置
10日前
株式会社デンソー
電子制御装置
9日前
株式会社デンソー
電子制御装置
8日前
株式会社デンソー
電子制御装置
15日前
株式会社デンソーテン
スピーカ装置
15日前
株式会社デンソー
電力変換装置
22日前
株式会社デンソー
電気音響変換器
10日前
株式会社デンソー
車載用冷凍装置
23日前
株式会社デンソーウェーブ
三次元計測装置
8日前
株式会社デンソーウェーブ
三次元計測装置
3日前
株式会社デンソー
ガス燃料噴射弁
1日前
株式会社デンソー
熱交換システム
25日前
株式会社デンソー
スイッチング素子
21日前
株式会社デンソー
半導体パッケージ
4日前
株式会社デンソー
データ保存システム
9日前
株式会社デンソーウェーブ
光学的情報読取装置
1日前
株式会社デンソー
プログラム確認装置
4日前
株式会社デンソーテン
制御装置及び制御方法
21日前
株式会社デンソー
ステータアッセンブリ
3日前
続きを見る
他の特許を見る