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公開番号2025082741
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196282
出願日2023-11-17
発明の名称タイヤ音モデル作成方法、タイヤシミュレーション方法およびタイヤ音モデル作成装置
出願人横浜ゴム株式会社,株式会社計算力学研究センター
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01M 17/02 20060101AFI20250522BHJP(測定;試験)
要約【課題】タイヤ音モデルの精度を向上できるタイヤ音モデル作成方法、タイヤシミュレーション方法およびタイヤ音モデル作成装置を提供すること。
【解決手段】このタイヤ音モデル作成方法は、5以上の計測点における放射音の計測値を取得する計測データ取得ステップST01と、5以上の計測点におけるタイヤ音モデルの音源からの音圧の予測値を算出する音圧予測値算出ステップST06と、放射音の計測値と音圧の予測値との差を用いた評価値が許容誤差の範囲内にあるように(ステップST08の肯定判定)タイヤ音モデルの音源の強度を決定する音源強度決定ステップST09とを備える。また、タイヤ音モデルの音源が、XY平面視にて4つの象限にそれぞれ配置された4つの音源を含む。また、Y軸から前記4つの音源までのX軸方向の距離のそれぞれが、タイヤ外径OR[mm]に対して(0.50×OR)/2以上(2.0×OR)/2以下の範囲にある。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤからの放射音の特性を示すタイヤ音モデルを作成するタイヤ音モデル作成方法であって、
5以上の計測点における前記放射音の計測値を取得する計測データ取得ステップと、
前記5以上の計測点における前記タイヤ音モデルの音源からの音圧の予測値を算出する音圧予測値算出ステップと、
前記放射音の計測値と前記音圧の予測値との差を用いた評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記タイヤ音モデルの前記音源の強度を決定する音源強度決定ステップとを備え、且つ、
タイヤ進行方向をX軸、タイヤ幅方向をY軸、タイヤ接地面に対して垂直な方向をZ軸とし、タイヤ回転軸とタイヤ赤道面との交点からタイヤ接地面に下ろした垂線の足を原点Oとした直交座標系を定義し、
前記タイヤ音モデルの前記音源が、XY平面視にて4つの象限にそれぞれ配置された4つの音源を含み、
Y軸から前記4つの音源までのX軸方向の距離[mm]のそれぞれが、タイヤ外径OR[mm]に対して(0.50×OR)/2以上(2.0×OR)/2以下の範囲にあり、
X軸から前記4つの音源までのY軸方向の距離[mm]のそれぞれが、タイヤ呼び幅Wn[mm]に対して0以上1.50×(Wn)/2以下の範囲にあり、且つ、
前記5以上の計測点の総数が、前記タイヤ音モデルの前記音源の総数よりも少ないことを特徴とするタイヤ音モデル作成方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記5以上の計測点の総数よりも多い数の前記音源のそれぞれにおける、Y軸からのX軸方向の距離がタイヤ外径OR[mm]に対して(0.50×OR)/2以上(2.0×OR)/2以下の範囲にあり、且つ、X軸からのY軸方向の距離がタイヤ呼び幅Wn[mm]に対して0以上1.50×(Wn)/2以下の範囲にある請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項3】
XY平面視にて、Y軸を中心とする所定の距離D[mm]およびX軸を中心とする所定の幅W[mm]を有する矩形状の領域を定義すると共に、前記矩形状の領域をX軸方向に二等分すると共にY軸方向に4等分して成る8つの領域を定義し、
距離D[mm]が、タイヤ外径OR[mm]に対して0.5×OR≦D≦2.0×ORの範囲にあり、
幅W[mm]が、タイヤ呼び幅Wn[mm]に対して1.00×(Wn)≦W≦1.50×(Wn)の範囲にあり、
前記タイヤ音モデルの前記音源が、前記4つの音源を含む8つの音源を備え、且つ、
前記8つの音源が、前記8つの領域のそれぞれに配置される請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項4】
前記4つの音源のタイヤ接地面からの高さh1[mm]が、5≦h1≦50の範囲にある請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項5】
前記タイヤ音モデルの前記音源が、Z軸上に配置された2以上の双極子音源を含み、且つ、前記2以上の双極子音源が、XY平面上で相互に異なる方向に音を放射する請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項6】
すべての対象周波数における前記評価値の総和を総評価値として定義し、且つ、前記総評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記タイヤ音モデルの前記音源の位置を決定する音源位置決定ステップを備える請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項7】
前記タイヤ音モデルの前記音源の強度および位置の双方を決定する場合に前記評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記音源の強度を決定するための処理の試行回数A1が、前記タイヤ音モデルの前記音源の位置を固定して前記音源の強度を決定する場合に前記評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記音源の強度を決定するための処理の試行回数A2に対してA1<A2の関係を有する請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項8】
前記5以上の計測点とは異なる参照点を定義し、前記参照点における所定の物理量が許容誤差の範囲内にあるように前記タイヤ音モデルの前記音源の強度を決定する音源強度決定ステップを備える請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項9】
前記4つの音源を含む複数のタイヤ音モデルを組み合わせて成る複合タイヤ音モデルを定義し、前記音圧予測値算出ステップにて、前記複数の計測点における前記複合タイヤ音モデルの音源からの音圧の予測値を算出し、且つ、前記音源強度決定ステップにて、前記放射音の計測値と前記音圧の予測値との差を用いた評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記複合タイヤ音モデルの前記音源の強度を決定する請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法。
【請求項10】
請求項1に記載のタイヤ音モデル作成方法で作成されたタイヤ音モデルを用いて、前記複数の計測点とは異なる他の計測点における前記音源からの予測値を算出するステップを含むことを特徴とするタイヤシミュレーション方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、タイヤ音モデル作成方法、タイヤシミュレーション方法およびタイヤ音モデル作成装置に関し、さらに詳しくは、タイヤ音モデルの精度を向上できるタイヤ音モデル作成方法、タイヤシミュレーション方法およびタイヤ音モデル作成装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
交通流において恒常的に発生する騒音への対策としては、自動車騒音を低減することが重要である。自動車騒音に含まれるタイヤ騒音を低減するために、タイヤからの放射音をモデル化したタイヤ音モデルを用いて数値シミュレーションによりタイヤ設計要素を最適化することが行われている。このため、タイヤ音モデルの精度を向上すべき課題がある。このような課題に関する従来のタイヤ音モデル作成方法として、特許文献1~5に記載される技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-102035号公報
特開2021-92419号公報
特開2022-89633号公報
特開2007-20392号公報
特開2007-210472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、タイヤ音モデルの精度を向上できるタイヤ音モデル作成方法、タイヤシミュレーション方法およびタイヤ音モデル作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、この発明にかかるタイヤ音モデル作成方法は、タイヤからの放射音の特性を示すタイヤ音モデルを作成するタイヤ音モデル作成方法であって、5以上の計測点における前記放射音の計測値を取得する計測データ取得ステップと、前記5以上の計測点における前記タイヤ音モデルの音源からの音圧の予測値を算出する音圧予測値算出ステップと、前記放射音の計測値と前記音圧の予測値との差を用いた評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記タイヤ音モデルの前記音源の強度を決定する音源強度決定ステップとを備え、且つ、タイヤ進行方向をX軸、タイヤ幅方向をY軸、タイヤ接地面に対して垂直な方向をZ軸とし、タイヤ回転軸とタイヤ赤道面との交点からタイヤ接地面に下ろした垂線の足を原点Oとした直交座標系を定義し、前記タイヤ音モデルの前記音源が、XY平面視にて4つの象限にそれぞれ配置された4つの音源を含み、Y軸から前記4つの音源までのX軸方向の距離[mm]のそれぞれが、タイヤ外径OR[mm]に対して(0.50×OR)/2以上(2.0×OR)/2以下の範囲にあり、X軸から前記4つの音源までのY軸方向の距離[mm]のそれぞれが、タイヤ呼び幅Wn[mm]に対して0以上1.50×(Wn)/2以下の範囲にあり、且つ、前記5以上の計測点の総数が、前記タイヤ音モデルの前記音源の総数よりも少ないことを特徴とする。
【0006】
また、この発明にかかるタイヤシミュレーション方法は、上記タイヤ音モデル作成方法で作成されたタイヤ音モデルを用いて、前記複数の計測点とは異なる他の計測点における前記音源からの予測値を算出するステップを含むことを特徴とする。
【0007】
また、この発明にかかるタイヤ音モデル作成装置は、タイヤからの放射音の特性を示すタイヤ音モデルを作成するタイヤ音モデル作成装置であって、5以上の計測点における前記放射音の計測値を取得する計測データ取得部と、前記5以上の計測点における前記タイヤ音モデルの音源からの音圧の予測値を算出する音圧予測値算出部と、前記放射音の計測値と前記音圧の予測値との差を用いた評価値が許容誤差の範囲内にあるように前記タイヤ音モデルの前記音源の強度を決定する音源強度決定部とを備え、且つ、タイヤ進行方向をX軸、タイヤ幅方向をY軸、タイヤ接地面に対して垂直な方向をZ軸とし、タイヤ回転軸とタイヤ赤道面との交点からタイヤ接地面に下ろした垂線の足を原点Oとした直交座標系を定義し、前記タイヤ音モデルの前記音源が、XY平面視にて4つの象限にそれぞれ配置された4つの音源を含み、Y軸から前記4つの音源までのX軸方向の距離[mm]のそれぞれが、タイヤ外径OR[mm]に対して(0.50×OR)/2以上(2.0×OR)/2以下の範囲にあり、X軸から前記4つの音源までのY軸方向の距離[mm]のそれぞれが、タイヤ呼び幅Wn[mm]に対して0以上1.50×(Wn)/2以下の範囲にあり、且つ、前記5以上の計測点の総数が、前記タイヤ音モデルの前記音源の総数よりも少ないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明にかかるタイヤ音モデル作成方法、タイヤシミュレーション方法およびタイヤ音モデル作成装置では、(1)放射音の計測値piと音圧の予測値pi’との差を用いた評価値L(ω)が許容誤差の範囲内にあるようにタイヤ音モデルの音源の強度が決定されるので、作成されたタイヤ音モデルの精度が適正に確保される利点がある。また、(2)タイヤ音モデルを構成する4つの音源の配置が適正化され、また、計測点の総数が、タイヤ音モデルの音源の総数よりも少なく設定されることにより、音源の見通しが向上して、タイヤ音モデルの精度が向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、この発明の実施の形態にかかるタイヤ音モデルの作成装置を示す機能ブロック図である。
図2は、第一のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図3は、第一のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図4は、タイヤ音モデルの作成方法を示すフローチャートである。
図5は、図4に記載したタイヤ音モデルの作成方法を示す説明図である。
図6は、図4に記載したタイヤ音モデルの作成方法を示す説明図である。
図7は、図4に記載したタイヤ音モデルの作成方法を示す説明図である。
図8は、図4に記載したタイヤ音モデルの作成方法を示す説明図である。
図9は、第二のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図10は、第二のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図11は、第二のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図12は、第二のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図13は、第三のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図14は、第三のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図15は、第三のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図16は、第四のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図17は、第四のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図18は、第四のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図19は、第五のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図20は、第五のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図21は、第五のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図22は、第六のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図23は、第六のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図24は、第六のタイヤ音モデルを示す説明図である。
図25は、図4に記載したタイヤ音モデルの作成方法の変形例を示すフローチャートである。
図26は、図25に記載したタイヤ音モデルの作成方法を示す説明図である。
図27は、図25に記載したタイヤ音モデルの作成方法を示す説明図である。
図28は、図25に記載したタイヤ音モデルの作成方法の変形例を示すフローチャートである。
図29は、図25に記載したタイヤ音モデルの作成方法の変形例を示すフローチャートである。
図30は、図25に記載したタイヤ音モデルの作成方法の変形例を示すフローチャートである。
図31は、第七のタイヤ音モデルを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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