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公開番号
2025082884
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196401
出願日
2023-11-20
発明の名称
吸水性樹脂組成物
出願人
SDPグローバル株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
C08L
33/02 20060101AFI20250523BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
使用時には必要な吸水性能を満たしつつ、酸化剤によって架橋重合体を効率的に分解処理でき、省資源及び環境負荷低減に寄与することができる吸水性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】
水溶性不飽和モノカルボン酸(a1)及びその塩からなる群より選ばれる1種以上のモノマー(A1)と、ジメチルヒドラジン骨格を有する内部架橋剤(b)と、を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含有する吸水性樹脂組成物であって、
前記架橋重合体(A)における前記内部架橋剤(b)単位の含有量が0.005モル%以上3.000モル%以下であり、
前記架橋重合体(A)の下記式(1)で表される分解指数が90以上である、吸水性樹脂組成物。
分解指数=(1-β/α)×100 (式1)
β:分解後の吸水性樹脂組成物の純分重量
α:分解前の吸水性樹脂組成物の純分重量
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
水溶性不飽和モノカルボン酸(a1)及びその塩からなる群より選ばれる1種以上のモノマー(A1)と、下記一般式(1)で表される内部架橋剤(b)と、を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含有する吸水性樹脂組成物であって、
前記架橋重合体(A)における前記内部架橋剤(b)単位の含有量が0.005モル%以上3.000モル%以下であり、
前記吸水性樹脂組成物の下記式(1)で表される分解指数が90以上である、吸水性樹脂組成物。
JPEG
2025082884000005.jpg
52
170
(一般式(1)中、R
1
はそれぞれ独立して水素、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、置換カルボニル基、並びにヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、及び置換カルボニル基から選択される1種類以上を置換基としてもつ任意のアルキル基から選択される1種類以上である。)
分解指数=(1-β/α)×100 (式1)
β:分解後の吸水性樹脂組成物の純分重量
α:分解前の吸水性樹脂組成物の純分重量
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の吸水性樹脂組成物を含む吸収体。
【請求項3】
請求項2に記載の吸収体を含む衛生用品。
【請求項4】
パルプ繊維を含む、請求項3に記載の衛生用品。
【請求項5】
請求項1に記載の吸水性樹脂組成物を酸化剤で分解処理する分解工程を含む吸水性樹脂組成物の処理方法。
【請求項6】
前記吸水性樹脂組成物が衛生用品に含まれる、請求項5に記載の吸水性樹脂組成物の処理方法。
【請求項7】
前記衛生用品がパルプ繊維を含み、前記分解工程後、前記衛生用品に由来するパルプ繊維を分離するパルプ分離工程を含む、請求項5又は6に記載の吸水性樹脂組成物の処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸水性樹脂組成に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
衛生用品の使用量が増加するにつれて、使用後の衛生用品のごみ処理問題が深刻な問題となりつつある。衛生用品、特に紙おむつは社会が少子高齢化する時代に欠かせない用品として急激に普及し、その消費は急増している。
【0003】
使用後の衛生用品のごみ処理に関し、紙おむつなどは、通常、焼却処理されているが、おむつ中の水分の割合は約8割近くであるため、焼却には大きな燃焼エネルギーが必要となる。このため処理には焼却炉自体に大きな負荷がかかり、結果として焼却炉の寿命を短くする原因に繋がる。また、焼却処理は大気汚染や地球の温暖化に繋がり、環境に負荷をかける要因にもなるため、改善が強く望まれている。また、介護の現場では、紙おむつの廃棄にかかる介護士への負担の軽減が課題になっている。
【0004】
上記課題に対し、使用済み衛生用品から部材を回収し、再利用することで環境負荷を低減させる検討が進められている。通常、衛生用品はパルプ繊維、吸水性樹脂組成物、不織布、ポリエチレンシートなどから構成される吸収体を含み、パルプ繊維や不織布およびプラスチックシートなどの熱可塑性樹脂を部材として再利用するためにはこれらパルプ繊維等を吸水性樹脂組成物と分離する必要がある。しかし、使用済み衛生用品の吸収体中の吸水性樹脂組成物は水を吸収して膨潤したゲル状態となるため、そのままでは分離が難しい。そこで、吸水性樹脂組成物を分解して可溶化し、パルプ繊維と吸水性樹脂組成物の可溶化成分を分離する技術が提案されており、例えば、パルプ繊維及び吸水性樹脂組成物を含む衛生用品をオゾン含有水溶液で処理することで、吸水性樹脂組成物を分解・可溶化した後、パルプ繊維を回収する技術(特許文献1及び2)がある。また、吸水性樹脂組成物を分解して可溶化する技術としては、分解方法として過酸化水素等の酸化剤を使用する技術、更に電磁波を照射する方法(特許文献3~6)が知られている。また、架橋高分子化合物を酸化剤と反応させ、架橋剤単位部分のみを選択的に切断して水溶性のポリアクリル酸(塩)へと変換する方法が報告されている(特許文献7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-881号公報
特開2017-209675号公報
特開平4-317784号公報
特開平6-313008号公報
特開2003-321574号公報
米国特許2021-54164号公報
国際公開2021/131003号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した使用済み衛生用品の再利用技術は、パルプ繊維を回収し、再生パルプとして利用したり、熱可塑性樹脂を再利用または固形燃料として利用したりすることが目的であり、他方の部材である吸水性樹脂組成物は分解・可溶化し、廃棄されるか又は固形燃料等でリサイクルされている場合がほとんどである。
【0007】
特許文献7に記載されている架橋高分子化合物は、架橋剤を酸化剤で切断することでアクリル酸オリゴマーを可溶化させることでパルプ繊維を回収することは可能であるが、可溶化させたオリゴマー分子量は小さく、可溶化物を下水道に流したとしても沈殿処理させることが困難であり、水質汚染を引き起こし環境負荷に繋がる懸念があるといえる。また、特許文献7に記載されている架橋高分子化合物は吸湿ブロッキングが発生するため酸化剤による分解効率が悪い問題がある。
【0008】
本発明の目的は、使用時には必要な吸水性能を満たしつつ、酸化剤によって架橋重合体を効率的に分解処理でき、省資源及び環境負荷低減に寄与することができる吸水性樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、水溶性不飽和モノカルボン酸(a1)及びその塩からなる群より選ばれる1種以上のモノマー(A1)と、下記一般式(1)で表される内部架橋剤(b)と、を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含有する吸水性樹脂組成物であって、
前記架橋重合体(A)における前記内部架橋剤(b)単位の含有量が0.005モル%以上3.000モル%以下であり、
前記吸水性樹脂組成物の下記式(1)で表される分解指数が90以上である、吸水性樹脂組成物である。
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2025082884000001.jpg
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170
(一般式(1)中、R
1
はそれぞれ独立して水素、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、置換カルボニル基、並びにヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、及び置換カルボニル基から選択される1種類以上を置換基としてもつ任意のアルキル基から選択される1種類以上である。)
分解指数=(1-β/α)×100 (式1)
β:分解後の吸水性樹脂組成物の純分重量
α:分解前の吸水性樹脂組成物の純分重量
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、使用時には必要な吸水性能を満たしつつ、酸化剤によって架橋重合体を効率的に分解処理でき、省資源及び環境負荷低減に寄与することができる吸水性樹脂組成物を提供することができる。また、吸水性樹脂組成物を酸化剤によって可溶化させることで、衛生用品に含まれるパルプや不織布などのプラスチック材料を再利用しやすくなる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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