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公開番号2025088728
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2024187285
出願日2024-10-24
発明の名称熱分解又は他の反応炉の産出物から有機化合物を除去するためのシステム及び方法
出願人モダン ハイドロジェン インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01B 3/50 20060101AFI20250604BHJP(無機化学)
要約【課題】熱分解又は他の反応炉の産出物から副産物を除去するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】熱分解反応炉からの生成物ストリームから有機化合物副産物を除去するためのシステム及び方法、及び関連のシステム及び方法を本明細書に開示する。一部の実施形態では、システムは、生成物ストリームに流体的に結合可能である第1の濃縮器と、第1の流路に沿って第1の濃縮器から下流で生成物ストリームに流体的に結合可能であるコアレッサと、第2の流路に沿って第1の濃縮器から下流で生成物ストリームに流体的に結合可能である第2の濃縮器とを含む。システムはまた、第1の流路に沿う生成物ストリームの流れを調整するように位置決めされた第1の弁を含み、第2の流路に沿う生成物ストリームの流れを調整するように位置決めされた第2の弁を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱分解反応炉からの生成物ストリーム内の副産物を除去するためのシステムであって、
前記生成物ストリームから前記副産物の少なくとも第1の部分を捕捉するために前記生成物ストリームに流体的に結合可能な第1の濃縮器と、
前記第1の濃縮器に流体的に結合され、かつ前記第1の濃縮器からの産出物を受け入れるように位置決めされたコアレッサと、
前記第1の濃縮器と前記コアレッサとを含む第1の流路に沿う前記生成物ストリームの流れを調整するように位置決めされた第1の弁と、
前記生成物ストリームから前記副産物の少なくとも第2の部分を捕捉するために前記生成物ストリームに流体的に結合可能な第2の濃縮器と、
前記第1の流路とは異なる第2の流路に沿う前記生成物ストリームの流れを調整するように位置決めされた第2の弁と、
を含み、
前記第2の流路が前記第2の濃縮器を含むシステム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第2の濃縮器は、前記第1の濃縮器から下流である請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の濃縮器及び前記第2の濃縮器から下流のT字管を更に含み、
前記T字管は、前記第1の濃縮器と前記コアレッサの間に流体的に結合され、かつ前記第2の濃縮器と前記コアレッサの間に位置決めされる、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コアレッサは、第1のコアレッサであり、
前記システムが、前記第2の濃縮器からの産出物を受け入れるために前記第2の濃縮器に流体的に結合された第2のコアレッサを更に含む、
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の流路は、前記第1の流路と平行であり、
前記コアレッサは、第1のコアレッサであり、
前記システムが、前記第2の流路に第2のコアレッサを更に含み、
前記第2のコアレッサは、前記第2の濃縮器からの産出物を受け入れるために前記第2の濃縮器に流体的に結合される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の弁及び前記第2の弁は、(i)前記生成物ストリームが前記第2の流路を通って流れることを少なくとも部分的に阻止する第1の状態と、(ii)前記生成物ストリームが前記第2の流路を通って流れることを可能にする第2の状態との間で構成可能な弁のセットの一部である請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コアレッサは、第1のコアレッサであり、
前記システムが、前記第2の流路に沿って前記第2の濃縮器から下流で前記生成物ストリームに流体的に結合可能な第2のコアレッサを更に含み、
前記第1の弁は、前記第1のコアレッサから下流に位置決めされ、
前記第2の弁は、前記第2のコアレッサから下流に位置決めされ、
前記第1の弁及び前記第2の弁は、第1の状態と第2の状態間で構成可能な弁のセットの一部であり、
前記第1の状態では、前記生成物ストリームが前記第2のコアレッサを通って流れることを少なくとも部分的に抑制するために、前記第1の弁は開かれ、かつ前記第2の弁が閉じられ、
前記第2の状態では、前記生成物ストリームが前記第1のコアレッサを通って流れることを少なくとも部分的に抑制するために、前記第1の弁は閉じられ、かつ前記第2の弁は開かれる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記コアレッサは、第1のコアレッサであり、
システムが、前記第2の流路に沿って前記第2の濃縮器から下流で前記生成物ストリームに流体的に結合可能な第2のコアレッサを更に含み、
前記第1の弁は、前記第1の濃縮器から上流に位置決めされ、
前記第2の弁は、前記第2の濃縮器から上流に位置決めされ、
前記第1の弁及び前記第2の弁は、第1の状態と第2の状態間で構成可能な弁のセットの一部であり、
前記第1の状態では、前記生成物ストリームが前記第2の流路を通って流れることを少なくとも部分的に阻止するために、前記第1の弁は開かれ、かつ前記第2の弁は閉じられ、
前記第2の状態では、前記生成物ストリームが前記第1の流路を通って流れることを少なくとも部分的に阻止するために、前記第1の弁は閉じられ、かつ前記第2の弁は開かれる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の流路で捕捉された前記副産物の少なくとも一部分を受け入れるために前記第1の流路に流体的に結合可能なリザーバを更に含む請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
熱分解反応炉からの生成物ストリーム内の熱分解反応からの副産物を除去するためのシステムを作動させる方法であって、
前記生成物ストリームが、前記システムを通る第1の流路に沿って流れるように、弁のセットを第1の状態に構成する段階と、
再生条件を検出する段階と、
前記再生条件を検出した後に、前記生成物ストリームが、前記第1の流路とは異なる前記システムを通る第2の流路に沿って流れるように、前記弁のセットを前記第1の状態から第2の状態に構成する段階と、
を含む方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によってその全体が組み込まれている2023年10月24日出願の米国特許仮出願第63/592,906号に対する優先権を主張するものである。
続きを表示(約 4,100 文字)【0002】
本発明の技術は、一般的に、熱分解又は他の反応炉の産出物から副産物を除去するためのシステム及び方法に関する。特に、本発明の技術は、熱分解又は他の反応炉の産出物から有機化合物を副産物の沸点、融点、及び/又は分子量の関数として除去するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
熱分解反応炉は、二酸化炭素放出を殆ど又は全く伴わずに水素を生成する。一般的に、熱分解反応炉は、熱分解反応の所要エンタルピーを供給するために熱を加え続けながら、水素及び炭素が炭化水素から発生される反応が起こる温度まで無酸素環境内で投入炭化水素を加熱することによって機能する。炭化水素熱分解の産出物は、固体炭素及び水素ガスを含む。固体炭素は、次に、炭素回収システム内で産出物から濾過され、それによって炭素が二酸化炭素として放出されることを防止することができる。その結果、熱分解反応炉は、炭素を燃料から分離しながら、メタンのような投入炭化水素を可燃性の水素に変換することができる。更に、水素ガスは、メタン、天然ガス、又は他の炭化水素を使用するように設計された多くのシステムによって使用することができる。すなわち、熱分解反応炉は、メタン、天然ガス、又は他の炭化水素から炭素を除くことによって二酸化炭素、炭素酸化物、及び他の温室効果ガスの放出を有意に低減する機会を生成する。従って、炭化水素(例えば、天然ガス)は、それらが燃焼又は反応する(例えば、住居、炉内、ボイラー内、及びエンジン内などを加熱するために)前に炭化水素から脱炭素処理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許公開第2021/0380407号明細書
米国特許公開第2022/0315424号明細書
米国特許公開第2022/0120217号明細書
米国特許公開第2022/0387952号明細書
【発明の概要】
【0005】
しかし、現在の技術は、本明細書で「副産化合物」又は「化合物」とも呼ぶ有機部分反応生成物のような反応の副産物を捕捉して熱分解反応炉からの生成物ストリームの純度を改善することを助けるために、熱分解反応炉の産出物を濾過するための追加のソリューションを必要とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の技術の実施形態に従って構成された熱分解システムの概略ブロック図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの部分概略図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの部分概略図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの部分概略図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの部分概略図である。
本発明の技術の更に別の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの部分概略図である。
本発明の技術の実施形態による生成物ストリームから有機化合物を除去するための工程の流れ図である。
本発明の技術の実施形態による生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムをリセットするための工程の流れ図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの等角投影図である。
本発明の技術の更に別の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムの等角投影図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された図7A及び図7Bのシステムのストレージ構成要素の等角投影図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された有機化合物を回収するためのシステムをリセットするための工程の流れ図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムのための回転可能濃縮器の概略側面図である。
本発明の技術の実施形態に従って構成された生成物ストリームから有機化合物を除去するためのシステムのための回転可能濃縮器の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているとは限らない。同様に、一部の構成要素及び/又は作動は、本発明の技術の実施のうちの一部の議論の目的で異なるブロックに分離される又は単一ブロックに組み合わされる可能性がある。更に、本発明の技術には様々な修正及び代替形態の余地があるが、特定の実施を例示的に図面に示し、かつ下記で詳細に説明する。しかし、本発明は、その技術を説明する特定の実施に限定しないものとする。
【0008】
概要
熱分解反応炉は、炭化水素反応物(例えば、メタン、天然ガス、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ガソリン、及び/又は軽油、灯油など)を加熱し、それらを水素ガスと固体炭素と様々な生成物とに分解する。例えば、熱分解反応炉は、天然ガス内のメタン、エタン、プロパン、及び他の炭化水素成分を分解して水素ガスを発生することができる。メタンの例では、熱分解反応は次式になる。
CH
4
(ガス)→C(固体)+2H
2
(ガス)
水素ガスは、次に、天然ガス又は他の炭化水素が使用されてきたと考えられるいずれの場所でも燃焼燃料として代用することができる。例えば、水素ガスは、様々な加熱ユニット(例えば、暖房炉、温水加熱器、湯沸ボイラー、及び/又は蒸気ボイラーなど)、燃焼エンジン、燃料電池及び/又は発電機(例えば、予備発電機)、熱電併給システム、調理ユニット(例えば、ガスグリル)、及び/又は様々な他の適切な用途によって消費することができる。これに加えて又はこれに代えて、水素は、様々なアンモニアベースの製品(例えば、アンモニア肥料)を生成すること、処理熱を供給することのような様々な産業工程及び/又は他の化学処理工業に対して使用することができ、及び/又は天然ガスパイプラインの中に注入し戻してパイプライン内の天然ガス内の炭素を部分的に取り除くことができる。
【0009】
熱分解反応は、芳香族炭化水素副産物のような部分反応副産物、並びに他の様々な有機化合物副産物(例えば、熱分解油、アスファルテン、アセチレン、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、有機化合物、例えば、揮発性有機化合物(VOC)(例えば、ヘキサン、プロパン、ブタン、ブタジエン、トルエン、ベンゼン、トリメチルベンゼン、エタノール、ホルムアルデヒド、ナフタレン)及び/又は半揮発性有機化合物(SVOC)(例えば、デカン、フルオレン、ジベンゾフラン、クリセン、ピレン、フルオランテン、オクタデカン、フェナントレン、アントラセン、ナフタレン、及び/又はカプロラクタムなど)、他の油、及び/又は蝋など)を形成することができる。副産物は、熱分解反応炉からの生成物ストリーム内に残留する場合に、処理機材を破損する及び/又は目詰まりさせる脅威になる及び/又は下流工程での望ましくない不純物として寄与する場合がある。それとは逆に、生成物ストリームから除去された時に、副産物は、他の工程に利用することができる。単なる例として、副産物は、後に熱分解反応の固体炭素副産物と結合させて炭素副産物を下流用途(例えば、アスファルト製品のための結合剤としてビチューメンを部分的に置換するための)に対して調製することができる。従って、生成物ストリームから副産物を除去すること及び/又はこれらの副産物を更に別の工程に利用することが望ましい。
【0010】
他の状況では、有機化合物のような望ましくない副産物は、一般的に、酸化方法によって破壊される及び/又は合体フィルタ及び/又は吸収床(例えば、活性炭床など)の中に吸収される。しかし、酸化方法は、一般的に、水素ガス及び/又は未反応炭化水素も破壊するので熱分解システムで実施することが困難である。これに加えて、酸化方法は、副産物のうちの一部(例えば、有機化合物)を二酸化炭素に変換する可能性があり、反応炉からの二酸化炭素放出を低減する目的に対して逆効果である。その結果、酸化方法は、生成物ストリーム内にある有用な成分を破壊すると考えられる。合体フィルタも、十分に高い吸収機能を持たないこと、生成物ストリーム内の固体粒子(例えば、固体炭素微粒子)を処理することができないこと、及び/又は生成物ストリームの作動温度に適合しないことに起因して、熱分解システム内で単独に実施することは困難である。例えば、活性炭床は、一般的に、セ氏50度(℃)よりも高い温度では使用することができない。1つの特定の非限定例では、生成物ストリームの温度は200℃よりも高くなく、副産物の凝縮点は、約40℃と約200℃の間とすることができる。別の特定の非限定例では、生成物ストリームの温度は350℃よりも高くなく、副産物の凝縮点は、約40℃と約350℃の間とすることができる。別の特定の非限定例では、生成物ストリームの温度は500℃よりも高くなく、副産物の凝縮点は、約40℃と約500℃の間とすることができる。従って、この例では熱分解反応炉を幅広く実施することを可能にする生成物ストリームから副産物を除去するための新しいソリューションが必要とされていると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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